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掲載日:2024年5月17日
Q 内沼博史 議員(自民)
令和元年度から市町村に譲与されている森林環境譲与税については、都市部の市町では執行率が低く、用途が明確でないまま基金に積み立てている例もあることについては、昨年の一般質問でも指摘をさせていただきました。このまま森林環境譲与税が基金に積み立てられていては、税の本来の趣旨である森林の有する地球温暖化防止、国土の保全、水源のかん養等の公益的機能の維持増進を図ることができません。
このような現状から、全国市長会では令和5年8月に、森林環境譲与税の譲与基準については、各市町村の活用状況などを踏まえ必要な検討を行うこと。さらに、全国町村会では令和5年11月に、森林環境譲与税の譲与基準については、森林整備や山村地域の再生等に一層取り組むことができるよう、対象となる森林や森林面積割合を見直すことを求めるとの要望が、関係省庁や各政党に提出されております。
また、大野知事におかれましても、山側への配分が高まるよう税の配分率の変更について、農林水産副大臣に直接働き掛けを行ったと聞いています。また、国の方でも、自民党の地球温暖化防止のための森林吸収源対策プロジェクトチームは、面積の割合を現行50パーセントから60パーセントに拡大し、人口割合を20パーセントに縮小する案を提言しましたが、様々な意見が出て提言どおりにはいかなかったと聞いています。
そのような中で、昨年12月14日に出された令和6年度税制改正大綱において、森林環境譲与税の譲与基準について私有林・人工林面積の割合を現行の50パーセントから55パーセントに引き上げ、人口割合を現行の30パーセントから25パーセントに引き下げることとされました。大野知事をはじめ、市町村会の皆様の働き掛けの成果と感じています。
来年度からは、国民1人当たり年1,000円の森林環境税の徴収が始まることから、森林環境譲与税の活用実績を増やしていかなければなりません。そのためには、都市部と山間部の市町村が連携して森林整備や木材利用を一層進めることが重要と考えますが、大野知事の御所見をお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
県では、森林環境譲与税について、本来の趣旨である森林整備に重点が置かれるよう、山側市町村への配分割合を高めるなど、国に制度の見直しを要望してまいりました。
令和5年6月には、本県選出の国会議員との連絡会議での要望や、野中厚農林水産副大臣への直接の要望を行い、このたび、森林面積の割合を引き上げ、人口割合を引き下げることが閣議決定をされました。
山側市町村の財源が結果として増えることは大変好ましく、増えた譲与税が間伐のみならず被害が拡大しているナラ枯れ対策等にも活用されるよう、今後も市町村に対し積極的に働き掛けを行ってまいります。
一方、森林が少ない都市部の市町では、譲与税の使途が決まらず、多くを基金として積み立てているのが現状であります。
このため、県の「山とまちをつなぐサポートセンター」では、都市部と山側の市町村が連携し森林整備や木材利用を進められるよう、連携の意向を把握し、マッチング支援などを行っています。
この結果、令和5年5月には、越谷市の譲与税を活用して小鹿野町の森林を整備する協定が締結されました。
年度内には、伊奈町と横瀬町において同様の協定が締結される見込みであり、このほか10市町で協定締結に向け協議を進めているところであります。 今後は、都市部の市町の更なる御理解と御協力を頂くため、県産木材の伐採現場から活用された施設までの見学ツアーを開催するなど、都市部と山側の市町村が連携した森林整備や木材利用がより一層進むよう、取り組んでまいります。
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