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掲載日:2023年3月14日

令和5年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(小島信昭議員)

知事の現任期の総括と今後について

Q   小島信昭 議員(自民)

令和元年8月に行われた前回の埼玉県知事選挙において、大野知事は上田前知事の後継者として立候補されました。前知事は、自身が初当選した平成15年の知事選挙のマニフェストにおいて、自らの任期を3期までとすることを県民に約束し、当選後、条例案を県議会に提案いたしました。出処進退については自らで律すればよく、条例化にはなじまないのではないかという意見には耳をかさず条例は制定されましたが、結果的には前知事はその条例を自ら破り、4期にわたり存在いたしました。明らかにマニフェスト違反、県民への裏切り行為です。もちろんそういった状況ですので、我々との信頼関係も崩れ落ちました。
あれから4年、我々は議会第一党としての県民の負託に応えるべく、先ほど述べたように県政に対するチェック機能を果たすのにとどまらず、具体的な政策提案をし続けてきました。
この4年間を振り返ると、大野知事は後継ということではありますが、上田前知事とは一定の距離を保ち、従来からの施策や事業に関してはEBPMなどの手法により検証を行い、是々非々の立場をとっておられるようです。
一方で、当初予算に向けて我が党で策定をした政策大綱に対して、また、当初予算案に対する議会の附帯決議に関しても、議員提案の政策条例に関しても、一貫してこれを尊重し、かなりの部分について実際の施策に反映していると理解しています。
こういった状況を鑑みると、この4年間、我々は幾つかの点で議論を交わすことがあったとしても、同じ方向を向いて県政を推進してくることができたのではないかと思います。その知事の姿勢に対し、大いに評価をしているところであります。
総括では、これまで4年間、知事と議会は必要な緊張関係を維持しながらも互いに意見を出し合い、議論すべきは議論し、尊重すべきは尊重するなど良好な関係を維持しながら、共に県政を進めてきたのではないかと思います。
あと1か月ほどで県議会議員選挙の告示が行われますが、我々埼玉県議会自由民主党議員団は全力を挙げてこの選挙戦を戦い抜きます。一つでも多くの議席を増やし、更に力強く県政を前に進めてまいりたいと思っています。
こういった現状認識を基に、知事に何点か伺います。
まず1点目は、御自身の4年間を振り返り、できたこと、できなかったこと、いわゆる総括をお願いいたします。
次に、議会との関係について。私の認識は先ほど述べましたが、知事の現状認識をお聞かせ願いたいと思います。
最後に、市長会や町村会が既に知事の再選出馬を後押しする動きも見え始めましたが、次期知事選挙の出馬に向けての御意思をお聞かせください。
また、県議会議員選挙の結果はまだ出ていませんが、今後の議会との関係性をどのように進めるつもりなのか、日本一暮らしやすい埼玉づくりを議会と共にやっていくというお気持ちがあるのでしょうか、知事に併せて伺います。

A   大野元裕   知事

まず、4年間の総括についてでございます。
まだ任期を残している中、総括には至らないものの、現時点で振り返った印象を述べさせていただくと、知事就任2週間後の豚熱に始まり、令和元年東日本台風、そして新型コロナウイルス感染症のパンデミック、鳥インフルエンザなど、危機対応に追われ、「自分がやりたいこと」よりも「やらなければいけないこと」を優先せざるを得なかったというのが正直なところであります。
そのような中でも、最も強く想起されるのは、危機に際して対応するに当たり、一人では何もできない中、数多くの皆様に御協力を頂いたことであります。
議会の皆様をはじめ、最前線で奮闘された医療関係者の皆様をはじめとするエッセンシャルワーカーの皆様、そして感染症対策に御協力を頂いた全ての皆様に対し、改めて心から感謝でいっぱいであります。
次に、議会との関係についての現状認識についてであります。
地方自治におきましては、知事と議会は共に住民を代表する二元代表制を採用しております。
議会からは様々な観点からの建設的な御提言や御要望などを頂き、知事がそれに応える政策を実現していくことが、県政の発展につながると考えます。
知事と議会は、こういった意味で車の両輪の関係であり、緊張感を持ち、互いに切磋琢磨しながら議論を積み重ね、県民にとって一番良い形とするべきと考え、力を注いでまいりました。
とりわけ新型コロナウイルス感染症対策をはじめ様々な危機対応に当たっては、御指摘のとおり大変多くの臨時会を招集させていただき、補正予算について議員の皆様の御賛成を頂きました。
先ほど、現時点で振り返った印象として、皆様の御協力なしに危機対応を行い得なかったと申し上げましたが、議会の皆様の御協力なしには様々な施策を推進することはできなかったと考えており、二元代表制の下で、議会と知事との両輪の関係を実現できたと考えています。
次に、次期知事選出馬に向けての意思についてであります。
本県は、人口減少・超少子高齢化社会の到来、自然災害や感染症などの危機の頻発・甚大化など多くの課題を抱えており、そのために数多くの施策に取り組んでまいりました。
その中でも、「埼玉県5か年計画」に掲げた各施策の実現は待ったなしであることから、現任期では、直面する危機対応を行いつつも、中長期的な施策の礎を築くために、引き続き真摯に取り組みます。
先般、市長会並びに町村会の皆様から出馬要請を頂きました。また、報道で小島議員のお考えもお伺いをいたしました。
政治家の去就は、自らの責任で考えるべきものではありますが、危機が続く中で御協力を頂き、共に闘っていただいた皆様からの御意見を重く受け止めており、現任期中はもとよりその先においても未来への責任を担うための礎を確固たるものとすべく準備を進めていきたいと考えております。
次に、今後の議会との関係性についてであります。
先に述べたとおり、現任期の様々な課題は多くの皆様の御協力なしに実現することはありませんでした。中でも、議会と知事との両輪の関係の実現が不可欠であったことは言うまでもありません。
今後も県政運営に当たりましては、県民を主語に、県にとって最も良いことを考え、県民の代表である議会の皆様とも丁寧に議論を積み重ねながら、日本一暮らしやすい埼玉の実現に向け、共に取り組んでまいりたいと考えております。
引き続き、議会の皆様の御支援、御協力をよろしくお願い申し上げます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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