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掲載日:2022年7月12日
Q 井上 航 議員(県民)
埼玉県では、これまでも気候危機とも呼べる気候変動による被害を回避、軽減するための様々な適応策を推進しています。この気候危機を乗り越えるためには、県民の協力、そして意識向上が不可欠です。その意味で、先日発行された「彩の国だより」6月号のカーボンニュートラルを中心とした特集はすばらしいと感じました。このように数値などを交えつつ、危機感を共有することが重要だと考えます。
さて、その一例とも言えるClimate Clockという取組が現在、世界各地で進められています。気候変動悪化の歯止めがきかなくなる臨界点とされているのが、産業革命時から1.5度以上気温が上昇することです。それ以上に上昇すると、海洋生態系の破壊や、それに伴う食料危機や経済危機を引き起こすといわれています。
埼玉県を含め日本では脱炭素の取組は進んできたものの、気温上昇を1.5度五度以内に抑えることの緊急性はまだ広く認知されていません。それを視覚的に伝えるのがClimate Clockです。世界では、令和2年9月にニューヨークに最初の時計が設置され、グラスゴー、ニューヨーク、ソウルなどにおいて大規模なClimate Clockが設置されています。そして、本年4月15日に渋谷区などの後援を得て、日本で初のClimate Clockが渋谷駅ハチ公前広場観光案内所に設置されました。
こちらのパネルを御覧ください。議場の皆様は先ほどと同様、サイドブックスの方にも御覧いただけるようになっております。注目していただきたいのは、この犬ではなくて、その下の数字の部分ですね。拡大すると、こうなります。この部分をClimate Clockというふうに呼んでおります。先週の日曜、6月19日の夕方時点で、残された時間は7年と32日19時間54分52秒となっておりました。
私は、この渋谷区での設置に関わったプロジェクトメンバーの方にお話を伺いましたが、是非埼玉県でも取組を推進してほしいとのことでした。そこで、こうしたClimate Clockの設置を含めた気候変動解決に向けた県民への積極的な周知について、環境部長の御所見を伺います。
A 目良聡 環境部長
気候変動の解決に向けては、県民一人ひとりの行動が重要であり、そのためには危機感も含め、現状を正しく認識していただくための情報発信が必要と考えております。
県では、気候変動適応センターを環境科学国際センター内に設置し、気候変動の実態や影響などの情報についてグラフや写真を用いて分かりやすく発信しております。
また、教育局と連携し、漫画で地球温暖化を学べる副読本「広げよう!STOP温暖化」の小学校授業での活用や、男性の日傘体験イベントのツイッターやインスタグラムでの発信など、地球環境問題に関する啓発を幅広く実施しております。
渋谷の「Climate Clock」は、若者に気候変動の深刻さを「自分ごと」と捉えてもらうきっかけづくりとして、高校生や大学生が中心となって取り組んだものと伺っており、気候変動の危機感を視覚的に伝える点で大変優れた取組と感じております。
この時計で表示される、世界の平均気温上昇が1.5度に達するまでに残された時間については様々な見解があり、県が設置するには慎重な検討が必要ですが、民間団体などから相談があれば、その内容をよくお伺いしたいと考えております。
県では、「Climate Clock」の取組も参考としながら、SNSの更なる活用やホームページの充実をはじめ、視覚などに訴える、分かりやすい情報発信の方法について、しっかり研究・検討してまいります。
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