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掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(新井   豪議員)

児童の安全を確保するための通学路整備について

Q   新井   豪議員(自民

今週月曜日に発生した大阪府北部を震源とする地震で、通学路を通行中だった小学生の女子児童が倒壊したブロック塀の下敷きになって亡くなったという痛ましい報道がありました。この児童を含め、地震で亡くなられた5名の犠牲者の皆様に御冥福をお祈りいたします。
倒壊したブロック塀のような違法建築物は言語道断でありますが、改めて通学路の安全確保の重要性を認識した次第であります。埼玉県の通学路においては、5年ごとに安全総点検を行い、通学路安全検討委員会を設置して、その点検結果を基に協議し、それぞれの地域の地区通学路安全検討委員会にて安全対策を実施していると伺っております。そこでは、道路の修繕やガードレールの設置などの歩道整備だけでなく、信号機や道路照明の設置などについても検討されると思います。
まず質問いたしますが、直近の平成28年度に実施された総点検はどのような体制で行い、また、対策を要する箇所の工事実施の見通しはどうなっているのかを県土整備部長にお伺いいたします。
また、こうして大々的に行われる総点検において、道路の状態や設備だけでなく、道路と隣接している建築物などに危険性のあるものがないか目視で確認し、その結果を共有できれば、安全対策における貴重なデータの一つになり得ると思いますが、併せて県土整備部長に御所見をお伺いいたします。
災害に対する安全も重要ですが、歩行者の事故は、そのほとんどが自動車との接触によるものであります。平成24年、京都府亀岡市の路上において登校中の児童と保護者の列に軽自動車が突っ込み、妊婦を含む3人が死亡、7人が重軽傷を負ったという事件が大きく報道されてから6年が経過します。現在でも、生活道路上で起こる痛ましい事故が全国で後を絶ちません。こうした事故の多くは、ガードレールなどの車両防護柵が設置されていない幅員の狭い生活道路上であったり、また、車の衝突を防ぐことができない横断防止柵しか設置されていない道路上であったりします。
そこで、地域の学校関係者や住民からの要望を受けて、全国道路標識標示業協会は生活道路でも比較的設置が安易で自動車衝突を防ぐ強度がある生活道路用柵を研究開発し、平成28年には国交省が生活道路にも設置できる防護柵の基準を新たに設定しました。ガードレールなどの車両用防護柵ほどの強度はなくても、生活道路での交通事故を起こしている車種は97.4%が普通乗用車以下の車両であるということもあり、新たに設定された生活道路用柵の基準は、8トンの中型車両の衝突で突破されない強度を有するものとなっております。また、設置に対して今後、国から補助金が交付されるとも聞いております。これまでの車両防護柵に加えて、こうした生活道路用の防護柵の設置推進も図るべきではないでしょうか。
そこで、お伺いしますが、横断防止柵の更新の際、又は防護柵の設置されていない生活道路において、このような防護柵の設置が推進されるよう地区通学路安全検討委員会に情報提供していくべきと考えますが、併せて県土整備部長に御所見をお伺いいたします。

A   西成秀幸   県土整備部長

まず、「通学路安全総点検の実施体制と対策工事の見通しについて」でございます。
通学路安全総点検は、さいたま市を除く県内の保育園や幼稚園小・中学校の通学路などを対象としております。
平成28年度は、県内1,477校の保護者や教職員などの学校関係者が実際に通学路を歩いて点検を実施し、対策を必要とする箇所として3,367箇所が確認されました。
確認された全ての箇所について概ね5年以内に対策を完了することとしております。
平成29年度末までに1,574箇所の対策が完了し、その進捗率は47%となっております。
残る箇所についても道路管理者である国、県、市町村と警察、電線管理者が協力しながら、早期に完了できるよう取り組んでまいります。
次に、「道路と隣接する建築物などの確認について」でございます。
通学路安全総点検は、実際に道路を歩いていただき、道路の安全性について点検していただいております。
この際に、併せて沿道の建築物などについても目視により、危険性を感じた場合には、その情報を市町村や県などの関係機関へ提供していただけるよう、通学路安全検討委員会に要請してまいります。
最後に「生活道路用柵」についてでございます。
市町村道などでは、歩行者や自転車の交通事故の割合が高いため、幅員が狭い道路の安全対策を目的として、防護柵の設置基準に生活道路用柵が平成28年12月に追加されました。
市町村道は、幅員の狭い生活道路への安全対策を講じる場合が多いため、市町村が委員となっている地区通学路安全検討委員会に生活道路用柵の情報提供を行ってまいります。
今後とも通学児童などの安全確保に向けて、関係機関と連携し、通学路の安全対策を積極的に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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