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掲載日:2023年12月1日

平成29年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(高橋政雄議員)

 救急医療体制の充実

Q 高橋政雄議員(自民

埼玉県の消防年報によれば、平成27年の救急搬送人員は過去最高の28万人余りになったとのことです。特に高齢者の救急搬送人員は、15万人余りと5割を超えて、この10年で1.5倍になったとのことです。埼玉県は早いスピードで高齢化が進むことが見込まれています。知事の得意の全国1位、第1位ですよ。よって、今後、救急搬送人員はますます増加して、救急医療機関や消防機関は更にひっ迫すると見込まれます。緊急必要でもないときの救急車、タクシー代わりの救急車などなど、確かに救急搬送要請には多々の問題も指摘されていますが、今を生きる私たち一人ひとり、特に高齢者の皆さんを中心に救急、医療との向き合い方に以前よりも大分生活環境、考え方が変化してきているのではと、私はふと思うのです。
いずれにしても増加する救急搬送に応えていかなければなりませんが、そんなに急に救急医療機関や救急隊の人員などを増やすことができるのでしょうか。また、見方を変えれば、救急医療機関や救急隊を増やすだけでよいのでしょうか。私は不安を感じているんです。
県政世論調査でも、県政への要望として「医療体制を整備する」は毎年上位となっているとのことです。昨年度は第1位、今年度は「高齢者の福祉を充実する」に次いで第2位です。県民の健康に関する安心・安全を確保する上で、救急医療体制の総合的な充実は県民の悲願と言えるのではないでしょうか。
これまで県では、救急電話相談などを実施するなど、年々増加する救急医療の要望に対して様々な取組を行ってきたとのことですが、どのような成果が上がっているのでしょうか。さらに、多くの県民が知りたがっていることは、この難しい救急医療体制の現状認識と今後の取組方針、対応、対策をどのように考えておられるのか、保健医療部長にお伺いします。

A 本多麻夫   保健医療部長

まず、様々な取組によりどのような成果があったのかについてです。
救急患者の症状によってどの病院に搬送するのがより適しているかを判断することが難しかったため、搬送先の決定に時間がかかってしまう事例があり、迅速に搬送先を決定する上で課題となっておりました。
このため、平成26年4月から全ての救急車にタブレット端末を配備し、新たな救急医療情報システムを導入して、救急隊がどの医療機関で受入可能なのかリアルタイムに把握できるようにしました。
また、救急患者の受入先がなかなか決まらない場合には、原則として断らずに受け入れる病院を12病院指定し、県全域をカバーしております。
さらに、救急電話相談を実施し、急な病気やけがに対する県民の不安に応えるとともに、軽症患者の集中による救急医療機関の負担を軽減してまいりました。
こうした対策を行った成果として、救急隊が医療機関へ重症患者を受入照会した際に1回で搬送先が決まる割合は、システム導入前の平成25年の70.3%から、平成28年は78%へ7.7ポイント向上いたしました。
また、受入照会が4回以上となってしまった割合は、平成25年は9.4%でしたが、平成28年では約6割減少し、4.1%になりました。
さらに、救急電話相談では、大人の約7割、子供の約8割は当日の医療機関の受診が不要と判断され、救急医療機関の負担軽減に寄与しております。
救急隊からは「医療機関の受入れが前より良くなって助かっている」、医療機関からは「子供の軽症患者が以前よりも減って、負担が軽くなった」といったお声をいただいております。
次に、救急医療体制の現状認識と今後の取組方針、対応、対策をどのように考えているのかについてでございます。
これまでの様々な取組により、本県の救急医療は大幅に改善していますが、全国的にみますとまだまだ改善の必要がある、と認識しております。
例えば、救急隊が医療機関へ重症患者の受入照会をした際に1回で搬送先が決まる割合は、平成27年の全国平均が83.8%のところ、同じ時期で比較いたしますと本県は75.2%と8.6ポイント下回っております。
また、受入照会が4回以上となってしまった割合も、平成27年の全国平均が2.7%のところ、本県は5.7%と3ポイント悪い状況にございます。
こうしたことから、より少ない受入照会回数で搬送先が決まるような取組が必要と考えております。
今後は、「救急搬送体制の強化」、「受入医療機関の整備」、「適正受診の推進」の3本の柱により一層の改善を図ってまいります。
「救急搬送体制の強化」につきましては、これまで実施してきた群馬県など隣県との連携を更に東京都に拡大してまいります。
比較的搬送実績の多い都県境の医療機関に対し、本県の救急医療情報システムへの参加を促し、救急隊が選択可能な医療機関を増やしてまいります。
「受入医療機関の整備」につきましては、搬送困難になりやすい精神疾患と身体疾患を併せ持った救急患者の受入れの円滑化を図ってまいります。
また、専門的な治療が必要になるために、受入れが困難になりがちな消化管出血の患者を受け入れる専門病院の輪番体制を支援してまいります。
「適正受診の推進」につきましては、本年10月から救急電話相談を24時間化し、充実したところです。
引き続き県民に様々な手段を通じて広報し、県民の不安の解消を図るとともに、救急医療機関の更なる負担軽減を図ってまいります。
今後とも、救急医療体制の一層の充実を図り、急な病気やけがをした場合でも県民の皆様が安心して医療機関を受診できるよう、しっかり対応してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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