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掲載日:2019年10月17日
Q 松坂喜浩議員(改革)
行政がよく言うPDCAのC、チェックは、まず立ち位置をどこに置くか点検し、かなりシビアな実効性のある分析、検討が要求されます。執行部と打ち合わせをしていて、どうして本筋に触れず、余り関係のないほうをやるのか理解に苦しむこともあります。
埼玉県は、来年度から新たな5か年計画に向けて準備を進めており、計画案の表紙に埼玉県の目指す将来像として「希望」と書かれていますが、その具体像が余り見えてきません。行政のいう希望とは、困っている県民が減ることだと思います。
過日、民間調査機関によって47都道府県、幸福度ランキングが発表されましたが、私たち無所属改革の会では埼玉県内に眠っている未活用の社会資源の活用を促し、社会的なシェアの仕組みを構築するとともに、無駄が多い社会や暮らしを見直すムーブメントを起こすことで、幸せ感ナンバーワンの埼玉県を目指すと提言をいたしました。少子高齢化で日本は世界の先頭を走り、中でも埼玉県は高齢化のスピードが全国で一番早い。そのことからそれに対応するスピーディーな県庁に変えなければ、今より困る県民が増える。それを防ぐ改革ビジョンは計画案にあるのか疑問です。
埼玉県は、14年後の2030年には医療・福祉の県支出が2割増える見込みであることから、県庁の生産性をそれに合わせて上げる必要があります。負担を全て高齢者のみに転嫁することはできないことから、県民に負担をお願いするに当たり、多くの県民が困窮せずに済むかが課題です。仕組みを変えない限り、今でさえ格差が拡大し、困っている県民が増えている中、困窮者が更に増えていくことは明らかであります。県民個人にはできない指針を次のように設定、達成することでしか困窮する県民を増やさない対策はないと私たち会派は考えております。
具体的には、1といたしまして空き家率の少なさと住宅耐用年数全国1位へ。
埼玉で住宅を建て替えるだけのビジネスモデルに合わないことを確認して、リフォーム重点対策、県営住宅以外での多世代住宅、緊急支援に空き家を活用することなど。
2点目といたしまして、市民農園利用者数、それと青空直売所数全国1位へ。
作るだけではなく、販路を確保し、団地、集合住宅居住者も当たり前に畑作業をするムーブメントづくり、これが必要だと考えます。
3点目といたしまして、自然葬、共同墓地利用者数全国1位へ。
4点目として、市民協働公共事業への転換額全国1位へ。
例えば、通学路の除草作業等を行うなど、これまで県が行ってきたことを行う市民団体には燃料費や材料代を保障する仕組みをつくること。
5番目といたしまして、生ごみリサイクル率全国1位へ。
焼却炉の延命と広域化を県で促進する。
6番目といたしまして、里親養子縁組率全国1位へを挙げました。
これらの目標が達成できれば、県民の幸せ感は1位になり得ると考えます。人口減少、超高齢社会は経済の発展だけでは乗り切れません。社会保障の充実とセットであっても、県民に困窮者が出てしまいます。
そこで、未活用の社会資源を社会全体で活用し、県民の幸せ感を高めていくことについて、具体的に今後どのように取り組むか上田知事の見解をお伺いします。
A 上田清司 知事
議員からは、未使用の社会的資源を活用して、幸せ感を高める6つの御提案をいただきました。
1点目は、空き家の活用です。本県の空き家率は少ない方から全国4位で、全国一も目指せる至近距離にあるのかと思います。
しかし、住宅耐用年数については、県営住宅はさておき、民間も含めて全国一にするのはなかなか厳しいのではないかと思っております。今後、民間団体などと住宅耐用年数についての協議や、ガイドラインを作るなどそうした工夫が必要だと考えております。
2点目の青空直売所数は、概念の整理が必要ではないかと思います。何をもって青空直売所とするか定義がないために、今の時点では全国一の話はしづらいと思っているところでございます。気持ちはよく分かります。
また、市民農園の面積や区画数は全国3位ですが、利用者数の統計がありません。この点についても、私も基本的な考え方は大賛成でございますので、こうした統計などがどのような形で作られているのかについても、お時間をいただきたいと思います。
3点目の墓地については、これは死者に対する価値観をやや強制することになりかねないので、こうした目標を設定するのはいかがかと私は愚考するところです。
4点目の市民協働公共事業は、これも概念の幅が広くて、どう整理するか難しいところだと思います。
しかし、こうした分野が全国一になるのは県民性の豊かさにつながると私自身は思います。
5点目の生ごみリサイクル率は全国統計がありませんが、リデュース、リユース、リサイクルの3Rをしっかり進めることは極めて今日的に意義があることだと感じております。
6点目の里親委託率は直近の平成26年度の統計では全国21位です。
全国1位には少し距離がありますが、重要な取組ですので、順位を高めるように引き続き努力をしてまいります。
日本総合研究所の寺島実郎先生がまとめた幸福度ランキングでは65の指標で47都道府県の比較を行っています。
埼玉県は17位で、意外に善戦しているのではないかと私は思っております。
議員からは未活用の社会資源の活用について御提案をいただきました。私は元気なシニアや女性の力こそ最大の未活用の社会資源と考えています。
シニアや女性の活躍の場を広げることで、県民の幸せ感を高めていきたいと考えております。
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