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掲載日:2025年4月10日

令和6年度研究課題 (水環境 R6~R8 アナモックス反応を応用した実践的窒素除去方法の検討と課題整理)

(水環境:見島)

アナモックス(嫌気性アンモニア酸化 anaerobic ammonium oxidation)反応は、NH4の一部を直接窒素ガスへと変換する生化学反応であり、前段の部分硝化を含めてもエネルギーの消費が少ないことから新しい窒素除去方法として注目されている。

しかしながら、国内において下水処理場でアナモックス反応を利用した窒素除去の実践は極めて限定的である。アナモックス反応は高温、高NH4濃度排水処理を得意としており、下水処理場ではいわゆるサイドストリームの汚泥処理系の排水処理への適用が適しているとされている。しかしながら、サイドストリームのアナモックス処理は窒素負荷がメインストリームの10~20%程度に留まり、低炭素化への貢献が処理場全体の運転に対して限定的となる。メインストリームにおいて低濃度ではあるが負荷の高いNH4をアナモックス処理できれば、低炭素化へ大きく貢献できる。技術的には、中低温で活性を持つアナモックス細菌の保持、NO3生成抑制、N2O生成抑制が必須となる。また、アナモックス処理の活性化のため、各種金属元素による影響の調査も重要となる。

研究担当者らは、過年度の自主研究において埼玉県内の水環境中からアナモックス細菌を培養することに成功した。また、そのアナモックス細菌が中温域で十分に窒素除去活性を有していることを明らかにした。さらに、下水処理場の実試料をアナモックス処理する室内実験にも成功した。これらを受け、本研究では、アナモックス処理の実用化を志向し、下水処理場においてアナモックス反応を応用した実践的窒素除去方法の検討と課題整理を目的とする。

《研究の概要》(PDF:420KB)

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