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ページ番号:233248
掲載日:2023年4月19日
「埼玉県版人権学習に係る質問紙」は、「人権教育の指導方法等の在り方について〔第三次とりまとめ〕」(平成 20年3月人権教育の指導方法等に関する調査研究会議)で示された人権教育を通して育てたい資質・能力である、知識(知識的側面)、価値(価値的・態度的側面)、技能(技能的側面)を評価の3観点として設定するとともに、9つの「人権感覚育成のための視点」(注1)を規準に、計27の質問項目を掲載しています。
学校において、計画的・意図的に人権教育を実施することによる、子供たちの人権感覚の育成状況の変容を見届ける資料として活用できます。
注1:人権感覚育成の9つの視点について
人権感覚をそのまま教育の対象ととらえることは容易ではありません。そこで、人権感覚を育成にすることに寄与すると考えられる様々な要因に注目し、いわば間接的に人権感覚を育てるのが有効であると考え、本県では「人権感覚育成のための視点」して、9つを取り上げています。9つの視点の詳細は埼玉県人権感覚育成プログラムをご覧ください。
「埼玉県版人権学習に係る質問紙」は小学校(1年~3年)、小学校(4年~6年)、中・高校版の3種類があります。
小学校(1~3年)版(エクセル:18KB)(別ウィンドウで開きます)
小学校(4~6年)版(エクセル:19KB)(別ウィンドウで開きます)
中学校・高校版(エクセル:20KB)(別ウィンドウで開きます)
計画的・意図的に人権教育を実施したことにより、児童生徒にどの程度人権感覚を育むことができたかを点検・評価するために、年2回程度調査を実施します。
(1)埼玉県版人権学習に係る質問紙」(小学校(1年~3年)版、小学校(4年~6年)版、中・高校版の3種類)の中から、調査対象の学年に対応した質問紙を選択します。
(2)各学校の児童生徒の実態に応じて、質問の表現を変える等、内容を改めて活用することも可能です。児童生徒の発達の段階に応じた質問紙にすることで、学校の実態に合ったより正確な人権感覚育成状況を把握することができます。
(3)各学校の児童生徒の実態に応じて、質問項目の数を減らしたり、測りたい視点にポイントを絞って活用したりすることも可能です。
実施した質問紙を集計することで、各学校の人権感覚の育成に係る成果や課題が明確になり、課題解決に向けた具体的な取組を考える上での資料とすることができます。
(1)観点や視点ごとに集計し、推移をグラフ化することで、人権感覚の育成状況を発達の段階や指導内容と関連して把握することができます。
(2) 9つの視点の数値をレーダーチャートで表すことで、他の視点との比較が容易となり、視点ごとの育成状況を客観的に把握することができます。
各視点に伸びが見られ、実践した指導に効果があったことが分かります。今後も指導の継続が望まれます。
視点別に見ると、「参加・参画」「自己尊重の感情」「公平・公正」の視点は、他よりやや低い状況です。今後は、この視点に関する指導を、より工夫することが望まれます。
「知識」「価値」「技能」の観点別に見ると、「知識」に比べて「価値」「技能」の方がレーダーチャートの広がり(着色部の面積)が少ないことが分かります。
今後は、「価値」「技能」、つまり「人権感覚」の育成に、より指導の重点を置くことが望まれます。
質問紙を用いた調査によって、成果や課題を明確にすることができます。さらに、成果は意識して伸長させたり、課題に対しては改善策を考えて実践したりすることで、児童生徒の人権感覚を具体的に育成していくことができます。
質問紙の調査結果を分析して、課題解決のための改善策を考えます。その改善策を一定の期間実践した後、再び質問紙を用いた調査を実施して結果を分析し、改善策に効果があったかどうかを検証します。
このようなPDCAサイクルにより、人権感覚の育成の指導方法等について、具体的に改善を進めていくことができます。
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