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掲載日:2023年7月14日
Q 権守幸男 議員(公明)
我々公明党議員団は、6月5日、台風第2号による浸水被害の現地調査を踏まえ、大野知事に多くの地域で起こった浸水被害の地域実態を把握し、総合的な治水対策を強化することなど5点の緊急要望を行いました。知事からは「しっかりと対応していく」とありました。知事のお言葉どおり、しっかりと進めていただきたいと思います。
私は、今回のような浸水被害を減らしていくためには、やはり治水対策の施設を具体的に検討し、しっかり整備していくことが大事であると考えます。越谷市の24時間降水量が観測史上最大の260.5ミリに達したため排水機能が追いつかず、内水氾濫による多くの家屋に被害が発生してしまいました。新方川と大落古利根川の流域からなるこの地域は、以前から水害に悩まされてきましたが、平成3年に新方川の洪水調節容量を持つ新方川大吉調節池を県が整備したことで、春日部市や越谷市の浸水被害を低減させたのも事実です。
このように調節池は洪水対策には重要な施設であり、もう一つ、第2大吉調節池を造るような施策も重要であると考えます。そこで、被害の大きかった越谷市を中心としたこの地域の浸水被害の低減に向けて、流域治水対策をどのように進めていくのか、県土整備部長に伺います。
A 金子勉 県土整備部長
春日部市や越谷市を含む中川・綾瀬川流域においては、急激な都市化に対応するため、河川整備と流域対策を組み合わせた総合治水対策を実施してきました。
これまでに、県、国では、河道、調節池、排水機場の整備を進めるとともに、江戸川に排水する首都圏外郭放水路などの整備により治水安全度の向上を図っております。
また、県は、中川・綾瀬川流域の13市1町とそれぞれ河川・下水道事業調整協議会を設置し、市町の下水道整備と連携しながら、河道拡幅などの河川整備を実施しております。
例えば、越谷市などを流れる新方川では、県が東武鉄道の橋りょう架換えを含む河川整備を行い、市がせんげん台駅周辺の下水貯留施設の整備を行うことで、効果的な浸水対策を進めているところです。
一方、先日の台風第2号に伴う大雨のような、想定を上回る降雨による水災害に対しては、河川管理者が行う河川整備に加え、流域全体で取り組む「流域治水」への転換をさらに進める必要があります。
今回の浸水被害を踏まえ、まずは早急に中川・綾瀬川流域における降雨の分析を行います。
その上で、国や流域市町と連携し、河道や調節池、排水機場などの河川整備に加え、下水道、田んぼダム、校庭貯留等の流域対策、更に水位計、河川監視カメラの設置などの取組を検討してまいります。
引き続き、越谷市を中心とした県東部地域の浸水被害の低減に向けて、地域の防災・減災にハード・ソフトの両面から取り組み、流域治水を推進してまいります。
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