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掲載日:2023年10月23日
Q 蒲生徳明 議員(公明)
気候変動の影響で頻発化、激甚化する自然災害や、切迫する巨大地震から県民の生命と財産を守ることは、県政の最重要課題です。令和元年東日本台風では、これまで大規模災害のリスクが比較的低いと思われていた本県も、甚大な被害に遭いました。私は、被災された方々への対応とともに、自然災害へ強い危機感を持ち、改めて防災・減災を県政の主流に置くべきだと感じました。
知事は、防災・減災対策を強力に進めるため、橋りょうの耐震補強や更新、無電柱化の推進、県土強靱化緊急治水プロジェクトなどを実施し、県民の安全・安心の確保に努めるとしています。そのためにも、命を守る公共事業の安定的確保が重要と考えます。
また、コロナ禍で感染拡大の終息がいまだ見えない中、本県経済は下振れが予想され、更なる対策が必要です。そこで、地域経済の振興という視点でも、公共事業には大きな役割があります。雇用が所得を生み、所得が消費を生み、消費が更に他の所得を生んでいくという乗数効果があります。そして公共事業には、コロナ禍の本県経済を下支えし、県民の安全・安心な暮らしを支える役割が期待できます。こうした視点から、公共事業量の安定的確保について、知事の御所見を伺います。
A 大野元裕 知事
公共事業はこれまで、県内の社会経済活動や防災面で大きな効果をもたらしております。
例えば、外環道や圏央道の整備が進み、日本一の交通の要衝になったことを背景に、企業の立地が大きく進展をしました。
また、これまでの河川改修や首都圏外郭放水路に代表される国直轄河川事業などにより、防災面でも大きな効果を発揮しています。
令和元年東日本台風では、昭和57年台風第18号に比べて、1.3倍の降雨量でありましたが、浸水被害戸数は約7分の1に減少しています。
他方、近年の記録的な豪雨による災害の激甚化や、大規模地震の切迫性が高まっていることもまた事実であります。
そこで、令和2年度当初予算では、過去10年間で最大の公共事業予算を確保いたしました。
現在、令和元年東日本台風で被災した地域を中心に、県土強靭化緊急治水対策プロジェクトや入間川流域緊急治水対策プロジェクトなどを鋭意進めております。
また、東埼玉道路など国直轄道路整備の促進、県管理道路のミッシングリンクの解消など、災害時の交通ネットワークの多重化、いわゆるリダンダンシーを高める事業を重点的に進めております。
一方、国においては、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」の後の公共事業予算の中期的な展望が明確となっていない状況にあります。
そこで、本年7月には、赤羽一
嘉
国土交通大臣に国土強靭化や経済の活性化に資する公共事業予算の安定的な確保を強く要望いたしました。
公共事業量の安定的な確保に努め、県民の安全性の確保と地域経済の活性化の両輪で県土づくりを推進していくためにも、今後も引き続き国への働き掛けをはじめ全力で取り組んでまいります。
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