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掲載日:2020年7月10日

令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(杉島理一郎議員)

福祉3医療費の全県窓口無料化について

Q  杉島理一郎  議員(自民)

平成30年6月定例会において、乳幼児医療費の全県窓口無料化へと改善するべく、本県の制度を償還払い方式から現物給付方式に改めるべきであると一般質問させていただき、議会の決議もなされました。上田前知事の執拗なこだわりによって、全国で償還払いを採用する最後の県になってしまいましたが、自民党県議団の緊急要望を受けて大野知事が正に「検証と反転」によって政策転換を図っていただいたことには評価をしております。
一方で、本年度予算では136万円の調査費しか計上されておらず、予算特別委員会での宇田川議員との質疑において、乳幼児医療費の全県窓口無料化をするには、自治体の負担が増える新たな課題が発生したとの認識を示されております。
しかし、全国全ての自治体でその課題を乗り越えて既に導入しております。それを更に時間をかけて調査する必要はなく、直ちに制度導入すべきだと考えておりますので、改めてその課題認識と対応方針について質問させていただきます。
まずは、ひとり親家庭と重度心身障害者も含めた福祉3医療の複数に該当する場合の課題です。
県は、乳幼児は6歳まで、ひとり親家庭は18歳まで、重度心身障害者は上限なしで助成しています。そこで、対象年齢の一番低い乳幼児医療費だけが窓口無料化をされると、ひとり親家庭や重度心身障害者の方も乳幼児医療費で窓口無料化を選択してしまい、県の補助対象から外れて市町村の負担が増えてしまうというものであります。そのためにも、福祉3医療費同時に全ての償還払いを改め、窓口無料化すれば問題は解決されますので、すぐに進めるべきであります。
ところが、県は、高額医療費の世帯合算ができるように2万1,000円を超える高額医療費をあえて償還払い方式を取っている市町村にとっては、福祉3医療費の窓口無料化で負担が増えてしまう別の課題が発生するとしております。
しかしながら、高額療養費の世帯合算は、家族が同じ月で病院にかかった場合のみのレアケースであり、自治体の負担もそこまで大きくはありません。逆に県が償還払いを止めることによって、市町村に県からの補助が増え、差引きでは市町村にとってメリットが大きいはずであります。
特に、特別な治療が必要な子供や入院の費用など、高額となる医療費こそ窓口無料化が必要であり、それは県が率先して進めていかなければならないはずであります。私には、市町村のためと言いながら、市町村のせいにして県が消極的に進めているとしか思えません。
一方で、導入に対してはシステム改修など一定のイニシャルコストを必要とする自治体があるという点は重要な課題ですので、市町村への財政的な支援も含めて1日も早く体制を整えていくべきだと考えます。
そこで、福祉3医療費の償還払いへの見直しによる全県窓口無料化と、2万1,000円を超える高額医療費の窓口無料化について、どのように課題を整理しており、いつから制度運用がスタートできるのか、保健医療部長に答弁を求めます。

A  関本建二 保健医療部長

福祉3医療費のうち乳幼児医療費のみ窓口無料化を行った場合、市町村の財政負担が増大する課題があるため、3医療同時の窓口無料化を改めて検討しております。
市町村では、システム改修や条例改正、受給者証の再発行など膨大な事務が発生し、3医療同時ということで相当程度の時間と費用が必要となります。
最近制度改正を行った他県では、方針決定から運用開始まで2年から3年程度を要しており、本県も同程度の期間が必要と考えております。
運用開始に向け、市町村が万全の準備を整えられるよう、でき得る限りの支援を検討し、窓口無料化の早期実現に向けて取り組んでまいります。
また、高額療養費の世帯合算ができるように、自己負担額が2万1,000円を超えた場合に償還払い方式としている市町村が、上限額を設けずに窓口無料化を行った場合は、市町村が高額療養費分を公費で負担するという課題があります。
この場合も、県も窓口無料化を実施すれば、市町村が負担した経費は県の補助対象となるため、このことを丁寧に説明し理解を求めてまいります。
窓口無料化の早期実現に向け、市町村と丁寧な調整を行ってまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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