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掲載日:2020年7月7日

令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(浅井明議員)

教育現場に対する教育長の考えについて - 教科書採択について

Q  浅井明  議員(自民)

教科書の採択は御承知のとおり、おおむね4年ごとに行われ、その都度、文科省の検定を受け、合格した教科書の中から都道府県教育委員会や市町村教育委員会等によって決められます。私も教科書の採択については考えがあり、5年前の歴史教科書採択のときには、新しい歴史教科書をつくる会の歴史、公民の教科書が検定に合格し、以前から気になっていた自虐的な記述が少なくなり安心していたところ、今年の新しい歴史教科書をつくる会の教科書が検定で不合格になり、「文科省教科書検定に異議あり」と4月28日の産経新聞に全面意見広告を出しました。
また、自虐史観を記述した教科書が採択される機運であります。例えば南京大虐殺、従軍慰安婦、徴用工問題など、私はこれが本当にあった真実であれば隠すことはなく、戦争という行為を真摯に見つめ、学ぶことで、世界平和に貢献する子供たちを育むべきと思います。しかし、多くの歴史学者が現地で様々な証言や証拠を探して検証したところ、南京攻略はあったが、南京大虐殺という中国の人たちを30万人も殺りくしたような事実はなかったと報告しています。従軍慰安婦も貧困の中で慰安婦という境遇が容認され、利用された事実はあるが、日本軍が組織的、強制的に行った事実は確認されていません。
自虐的記述はどこから来たのでしょう。中国や韓国の政治的な理由で、民衆の不満を日本に向けさせるためのプロパガンダをそのまま教科書に掲載したと考えます。どのような経緯でそのようなことをしたのか、同じ日本人として理解に苦しみます。アメリカの教科書は原爆投下をどう記述しているのでしょう。一例ですが、原爆の投下により、戦争は速やかに終結したとあります。韓国の日本に対する教育は物すごいものと聞いています。人形や映像で日本軍の暴力や処刑場面がリアルに再現された展示館があり、体験学習のコースになっているようです。
こんなドキュメンタリーを見ました。随分前のことでおぼろげですが、韓国から日本に留学に来た青年がいます。彼は、日本人は韓国に悪いことをしたのだから謝罪しろと、ことによせ日本の学生に迫ります。当然、彼は孤立します。アメリカの留学生が彼に言いました。私の国は原爆で多くの日本人を殺した。でも、日本人は私に優しいよ。何なのかと言われる方もおられると思いますが、私は世界平和の一つの心理がここにあると思います。
自虐的記述の教科書がなぜ採択されるのでしょう。思いたくはありませんが、以前あった教科書謝礼問題が復活したのかと疑念を抱かせます。
新型コロナ感染症で各々の国は閉ざされました。結局、自分の国は自分で守るしかない、EUの崩壊も加速するだろうと言われている方もおられます。私はそうは思いません。アフターコロナで新しい価値観の下に、新しいグローバリゼーションなネット社会が形成されると信じます。そんな世界へ、教科書で間違った史実で劣等感を植え付けられた子供たちが、どのような思いで飛び出していくのか心配です。小松前教育長は、「我が国と郷土埼玉を愛する態度を育成するため、質の高い教科書を採択していく」と御答弁されました。
そこで、高田直芳新教育長にお尋ねします。
質の高い教科書というのはどのようなものですか。自虐的記述がある教科書を質が高いというお考えなのでしょうか。この教科書が採択され、現場で使用されることをどのように捉え、また現在の採択の在り方に対し、どのような御意見をお持ちなのか、お尋ねします。

A  高田直芳  教育長

教科書は、学校で使用する主たる教材であり、また、家庭での学習でも重要な役割を果たしておりますので、まずは児童生徒、学校、地域にとってよりよいものとなっているかを考えていくことが、必要でございます。
そうした前提の下で、綿密な調査研究を踏まえ、採択権者の判断と責任により、採択された教科書が、質の高い教科書であると考えております。
次に、自虐的記述がある教科書が採択され、現場で使用されることをどのように捉えるかについてでございます。
来年度使用する中学校用の教科書は、告示された学習指導要領を踏まえ、国の検定を経て発行されるものでございます。
教科書を使って、生徒たちが多面的・多角的に考え、深く理解し、我が国の歴史に対する愛情や国民としての自覚などを深め、「我が国と郷土埼玉を愛する態度」を身に付けられるよう、しっかりと教育していくことが大切であると考えております。
次に、現在の教科書採択の在り方についてでございます。
県では、教科書採択に際して、公正性・透明性に疑念を生じさせることのないよう、適切に行うことが必要と考えております。
市町村に対しては、このことを踏まえ、教科書の調査研究を十分に行い、関係者が自らの見識や判断等を基に、慎重かつ十分な協議、審議を重ねて、公正かつ適正に採択するよう指導しております。
また、今回の県立伊奈学園中学校の教科書採択についても、子供たちが最も成長できる教科書を採択するために、教育委員一人一人が教科書の内容を調査し、教育委員会の判断と責任のもと、公正かつ適正に、主体的に採択を行ってまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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