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掲載日:2023年6月27日
Q 齊藤邦明 議員(自民)
昨年12月15日付けの朝日新聞に、「既存の抗菌薬がほぼ効かない、強力な薬剤耐性を持つ海外発の腸内細菌が、国内で増えつつある」という記事が載っておりました。国立感染症研究所によれば、2年は13例だったものが18年は42例に増え、確認された地域は6都県から16都県に広がったそうです。私たちは新型コロナだけでなく、様々な感染症に備えなければなりません。
岩手県には、感染管理に係る認定を受けた医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師などで構成された感染制御支援チームであるICATが設置されています。ICATは東日本大震災の際、避難所の巡回や監視、感染症発生動向調査であるサーベイランスを実施したほか、感染症の発生予防や拡大防止など、こういった措置を行ってまいりました。ちなみに、携帯端末を使ったサーベイランスによる毎日の報告が、感染症の集団発生等を小規模にとどめる要因となったそうです。
なお、今後の大規模災害等の健康危機管理事案発生に備え、ICATがこの6月からは常設されることになりました。
そこで、伺います。
一般会計補正予算(第6号)として、県内の感染症対策の専門家で構成されたコロナ対策チーム(COVMAT)についての予算計上がされております。COVMATは新型コロナの陽性者が発生した後に、クラスター防止に向けた支援をするようです。しかし、岩手県のICATのように、感染症対策の専門家による避難所支援を地域防災計画等に位置付け、コロナ以外の感染症も含めた中で陽性者の発生以前から活動すべきではないかと思いますが、保健医療部長の御所見をお聞かせ願います。
A 関本建二 保健医療部長
このたび組織する「COVMAT」は、新型コロナウイルス感染症のクラスター化を避けるため、県内の感染症専門家で構成されたチームを感染者の発生当初から現場に派遣し、感染拡大防止の支援を行うものです。
お話のように、避難所における感染症対策に万全を期すことは極めて重要です。県では、保健所が市町村と連携して避難所の感染症対策に当たる旨を「災害時公衆衛生活動マニュアル」に位置付けております。
しかしながら、東日本大震災や熊本地震の際、被災地の保健所では目の前の災害対応に追われ、感染症対策をはじめとする地域の健康危機管理の役割が十分に果たせなかった例があったと伺っています。
お話の「いわて感染制御支援チーム(ICAT)」は、東日本大震災当時の保健所のこうした状況もあって創設されたものと承知しています。
埼玉県では、県の内外の保健所が被災し機能不全に陥った場合に備え、災害時健康危機管理支援チーム「埼玉DHEAT」を編成、派遣することとしています。
「埼玉DHEAT」は県職員の医師、保健師、薬剤師などで構成され、被災保健所の感染症対策など健康危機管理の活動を支援するのが役割です。
より高い専門性が求められる場合など、災害時の避難所における感染症対策を強化するため必要な場合には、「COVMAT」を避難所などに派遣することも検討してまいります。
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