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掲載日:2022年10月13日
Q 中野英幸 議員(自民)
中学校卒業者のほとんどが高等学校に進学をする今、公立高校とともに公教育の一翼を担う私立高校における教育も、人づくりに重要な役割を果たしています。私立高校の実施する特色ある教育を求めて、私立高校への進学を希望する生徒も増えています。
私立高校へのニーズが年々高まる中で、県内の公立高校と私立高校の学費の負担を見ますと、平成30年度では年間約68万5,000円と大きな格差があり、経済的事情で私立高校への進学を諦めざるを得ない生徒も少なからず存在するのではないでしょうか。こうした状況を鑑みますと、生徒が公立、私立を問わずに学びたいと思う高校で学べるよう教育費の軽減負担が求められております。
これまで我が自由民主党県議団では、家庭の経済事情にかかわらず、生徒が安心して県内の私立高校を進学先として選択できるよう、父母負担軽減事業補助の充実に力を注いでまいりました。その結果、年収約609万円未満の世帯に対する授業料の実質無償化を実現するなど、全国トップレベルの父母負担軽減を実現してまいりました。
いよいよ令和2年4月から、全国一律に年収約590万円未満の世帯に対する私立高校の授業料の実質無償化が実現されます。これに伴い、これまで県単独の予算で支出している父母負担軽減事業の財源の一部が国費により賄われることが見込まれます。是非この財源を活用し、現在年収約500万円未満世帯まで実質無償化をしている施設費等納付金の補助対象を拡大するなど、父母負担軽減事業を一層充実させることはできないでしょうか。そうすることで、より多くの生徒を呼び込み、埼玉私立の振興を図るべきと考えますが、総務部長の御所見をお伺いいたします。
また、新学習指導要領では、主体的・対話的で深い学びの実現に向けたアクティブラーニングなどの事業が求められており、学校現場におけるICT教育の整備が喫緊の課題となっております。県教育局では、プロジェクターやタブレット端末、無線LANの整備などを県の事業として予算化し、県立高校のICT教育環境を令和2年度までに整備をする計画を進めています。
一方、私立高校においては、十分なICT教育環境を整備していくためには、施設費の値上げなど父母の負担が増えることも想定されます。今年度より私学の運営補助予算の中にICT教育環境整備事業補助を設けていただいておりますが、時代に沿った環境整備が重要であります。私学へのICT教育環境の更なる整備支援について、総務部長にお伺いをいたします。
A 北島通次 総務部長
まず、父母負担軽減事業補助を一層充実させ、埼玉私学の振興を図るべきについてでございます。
高校進学率の上昇に伴い、生徒の能力・適性、興味・関心、進路などが多様化する中、県内の私立高校は、埼玉の人づくりに大きな役割を担ってまいりました。
このため、県では、学校への運営費補助と保護者への父母負担軽減事業補助を私学助成の2本柱として、私学教育の振興を図ってきたところでございます。
このうち父母負担軽減事業補助につきましては、これまでも県議会の皆様のご意見をいただきながら、低所得世帯を中心に充実を図ってまいりました。
県の父母負担軽減事業補助は、主に授業料に対する補助と、施設費等納付金に対する補助の二つを行っています。
現在、全日制高校の授業料では年収約609万円未満の世帯まで、また、施設費等納付金につきましては年収約500万円未満の世帯まで、それぞれ実質無償化を実現しております。
この結果、生徒1人当たりの補助水準は全国3位と全国でもトップクラスとなっております。
議員御指摘のとおり、令和2年4月から国による年収約590万円未満の世帯を対象とした、私立高校の授業料の実質無償化が実現し、全国のどの私立高校に通っても、同じレベルの支援が受けられるようになってまいります。
一方、埼玉県独自の支援に代わって全国一律の支援が受けられるようになることから、県内私立高校の魅力を一層高め、多くの生徒を呼び込むことが課題となってまいります。
県といたしましては、生徒や保護者に埼玉県内の私立高校を選択していただけるよう、東京都や近隣県の動向を注視するとともに、議員のご提案も含め、必要な支援策を検討してまいります。
次に、私学へのICT教育環境の更なる整備支援についてでございます。
新学習指導要領では、情報活用能力を、言語能力などと同様に、学習の基盤となる能力と位置付けており、各学校はICT教育環境の整備に努めているところでございます。
県では、平成30年度から、運営費補助の中で、県内私立高校が、ICT環境の整備計画を策定する際の経費を支援しております。
さらに、令和元年度には、ICT機器の整備費用に対する補助を新たに創設をいたしました。
県内私立高校において、新学習指導要領に沿って、生徒一人一人が未来を切り開くための能力を確実に育成することは、大変重要なことと考えております。
県といたしましては、各学校のICT教育環境の整備状況や、父母負担の増加という議員のご懸念も踏まえ、より効果的な支援の在り方について検討してまいります。
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