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掲載日:2022年10月13日

令和元年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(中野英幸議員)

基金の運用について

Q   中野英幸   議員(自民

本県では、県債の償還のための県債管理基金をはじめ、雇用創出、福祉、医療、環境保全などに関する31の基金を設置しており、総額にして9,600億円規模になっております。基金はそれぞれの事業執行に充てられるため、基金を棄損しないよう安全性を第一とした運用をしなければなりません。その一方で、少しでも運用益を確保するための効率的な運用も必要であります。
現在の運用環境を見ますと、日本銀行によるいわゆるマイナス金利政策が平成28年度に導入され、長期金利の指標となる10年もの国債の最近の利回りはマイナス0.2%台で推移をしております。このようなマイナス金利の影響により、金融機関の預金金利も低下しております。
主な銀行の普通預金の金利は、マイナス金利政策導入前は0.02%でありましたが、今では金利が0.001%まで低下をしております。市中銀行に1億円を普通預金で預けた場合、年間の利息は1,000円にしかならないのが現状であります。マイナス金利政策により、預金金利や債券利回りが低下をし、銀行、生命保険や年金基金などの機関投資家でも運用は大変厳しくなっていると聞いております。
本県では、スケールメリットを生かすため会計部門で基金を一括運用し、平成30年度は38億円を超える運用益を上げていると聞いておりますが、具体的にどのような金融商品で運用しているのでしょうか。また、その中でマイナス金利という極めて厳しい運用環境を受けてどのような工夫を講じているのか、具体的な見解を会計管理者にお伺いいたします。

A   上木雄二   会計管理者

まず、基金で運用している金融商品についてでございます。
基金の運用に当たっては、安全性の確保を第一とし流動性と効率性にも配慮して、基金全体の概ね35%を預金、65%を債券で運用しております。
預金については主に途中解約でも元本が保証される1年物の大口定期預金で、経営の健全性が高い金融機関へ分散して預託しております。
また、債券については10年地方債を中心に、概ね同じ額を毎年度購入することによって金利変動を長期的に平準化し、満期まで保有しております。
次に、マイナス金利という厳しい運用環境を受けて、どのような工夫を講じているのかについてでございます。
マイナス金利の影響によって本県の基金運用益は今後、大きく減少することが見込まれることから、運用益の大部分を占める債券について運用方法を見直したところでございます。
具体的には、利回りが比較的高い超長期の債券で運用できる資金量を把握するため、関係部局と連携し、基金残高を30年分推計いたしました。
また、運用方法に民間の知恵を生かすため、証券会社6社の参加を得て企画コンペを実施したところ、様々な提案をいただきました。
この提案を踏まえ、推計した基金残高を安全かつ有利に活用できる運用方法について慎重に検討した結果、10年地方債から20年地方債に資金を一定額ずつ移行することといたしました。
20年地方債の利回りは10年地方債の倍以上見込めることから、移行が進むにつれて、見直し後の運用益は従来の方法で想定された運用益を上回っていくものと考えております。
今後とも安全性、流動性を確保しながら運用環境が厳しい中でも効率的な運用となるよう努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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