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掲載日:2021年12月27日
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障害者の福祉や雇用に関心のある方にレポーターとして御協力いただき、障害者が働く企業を訪問して、障害者本人や企業の担当者にインタビューしていただきました。なお、【 】はインタビューを受けていただいた従業員の方の障害種別です。
※株式会社カインズ・ビジネスサービスのインタビューは、埼玉県障害者雇用総合サポートセンターの広報紙「サポセンだより」にも掲載されています。是非ご覧ください。
インタビューした日
令和元年11月7日(木曜日)
インタビューした方
営業部 部長 國頭(くにとう)圭吾さん
社員Fさん(身体障害)、Uさん(知的障害) 、Nさん(精神障害)
協力レポーター
中塚(なかつか)さん(深谷市)、両角(もろずみ)さん(東松山市)
株式会社カインズ 本社
株式会社カインズ・ビジネスサービスはこの建物の中にあります。
企業概要
名称
株式会社カインズ・ビジネスサービス(※株式会社カインズの特例子会社)
※特例子会社制度
障害者の雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているとみなして、実雇用率を算定できる制度。
所在地
本庄市早稲田の杜一丁目2番1号
事業内容
商品情報、顧客情報のデータ入力、ユニフォームの受発注・管理、備品管理、社内メール便、郵便物仕分け、作業着のネーム刺繍、財務帳票仕分け管理、洋服お直しサービス等の多岐にわたり、更に、新規事業としてユニバーサルファッションにも挑むとのこと。
社員数
45名
障害のある社員数
15名(身体(肢体・聴覚・視覚)、知的、精神)※令和元年11月7日現在
営業部 部長 國頭圭吾さんにお話を伺いました。
-- 障害のある人の採用基準はありますか?
身体(肢体・聴覚・視覚)、知的、精神をバランス良く、一つの障害に偏らないよう障がい者を採用しています。
-- 補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬)のいる障害のある人が応募したら?
簡単ではないかもしれませんが、可能性はあると思います。
-- 障害のある人への配慮はありますか?
一人一人の障害の特徴と性格を考慮して配置を考えています。また、9名の支援員(職業生活相談員)を配置しサポート体制を作っており、コミュニケーションを大切にしながら業務を進めています。ですが、仕事における一番の配慮は、仕事の領域と種類を拡大し続けていくことですね。
多様な仕事が個々の能力を発揮できる可能性を広げていくことにつながると考えています。
-- 障害のある人たちの環境を整えた上で能力発揮が十分にできるということですね。
カインズ本体からの依頼は断らず、何でもするという気持ちもわいてきますね。
配慮がやる気になり、ステップアップになり、そして企業として利益につながるのですね。
-- 障害のある人の可能性や魅力を感じますか?
ある部分に障害があるために、別の機能が発達して健常者を超えているケースもあるので、個人の長所を活かした働き方を考えていけば、障がい者の可能性はとても大きいと思います。
迎え入れる側にとってもいろいろな創意工夫や対応能力が身に付きました。働く意義を改めて気付かせてもらえるのも魅力の一つです。
-- そう言える國頭さんこそ、素晴らしいです。可能性は無限であると思い込むことも必要ですね。
-- 障害者雇用の課題は何ですか?
将来に向けてAI(人口知能)に取って代わらない仕事を見つけていくことが課題であり、今後ますます重要になっていくと思います。
-- 0から1を生み出す、それが人工知能にはできなくて人間にできる仕事ですね。
人と人とのつながりと創造。このキーワードを持つ仕事や職は、AIに置き換わりようがないですね。ほかの課題も企業の方向性でも違ってくるでしょうが、角度や視点を変えれば良いのですよね。
レポーター(手前)のインタビューを受ける
國頭部長
-- そして私が一番聞きたかったこと。
法定雇用率についてどう考えますか?
法定雇用率は大切ですが、数字にこだわらず、カインズやカインズ・ビジネスサービス(以下、「CBS」と表記)で働きたいという人たちの希望を叶えられる企業になりたいと考えていますし、従業員一人一人が満足感や幸福感を得られるような会社でありたいですね。
-- 現在、カインズ全体の障害のある人の雇用率は2.7%で、法定雇用率2.2%を超え、非常に高いレベルだと思います。(CBSだけでなく、カインズ本体でも多数の障害のある人を雇用)
障害のある人たちが雇用率に守られていると思うのではなく、仕事を見つけ出し、造り出すことができる能力をアピールし、企業、CBS側が障害のある人達が1+1=2でなく、それ以上であると指導、評価し、両側(企業と労働側)の車輪が進むことによって、雇用率を意識せず、より発展することにつながるのですね。
【レポーターの感想】
今回、カインズさんに訪問できると聞いて楽しみにしていました。
それは、私がカインズの店舗をよく利用させていただいていて、その商品デザインを良いと思っていたり、店舗内バリアフリーに関心があり、働く人の意識にも興味があったので、車椅子に乗っている私が一般企業で20数年働いてきたことと、どう違い、どう同じなのか。社会、企業、働く人達、どう変わるべきなのかを知りたかったのです。
これからは、当事者や企業が、障害のレベルを見るのではなく、人としての能力を見る重要性が増してくると思います。
横浜市にある特例子会社では、間伐材でストローを作り出したという所もあります。
重度障害があっても国会議員にもなれるし、車椅子を常用していてもラーメン店主にもなれるし、それこそ多種多様の生き方や働き方の人たちがいます。「時代を読む」ということも求められています。これからは「障害者」とは言わず、何事にも挑戦できる「チャレンジド」であるべきだと変化してきています。
対応していただいた國頭部長の丁寧で柔らかい説明と雰囲気で、カインズ、CBS、当事者が、その方向へ進む雰囲気を十分に感じました。
そのほか、いろいろなお話をさせていただきました。
(地域貢献、環境保護、災害被災者支援、経験知識能力によるキャリアアップ、ダイバーシティーなど)
現在、年間100人以上の人々が会社見学に来るというCBS。
働く環境を整えていて離職率も低いということで、目標にされているのですね。
カインズ社員の行動指針に「絶えず挑戦する」とあるとおり、その精神が、CBSで働く人たちのハートにも、じっくりと浸透しているのだと思います。
「変化・失敗を恐れず前へ」という企業精神と共に、この二つの土壌があれば、これからも成長する企業であり、そこに働く人たちの充実と満足は、更に上昇していくことでしょう。
カインズ本体や本部を陰で支えるどころか、堂々と太い柱で支えているCBSだと感じました。
会社訪問を終え、テレビドラマでも使われたというオシャレなエントランスとカインズ本部のシンプルでどっしり落ち着いた外観を背に私自身にも良い刺激を頂いたことに感謝し帰路いたしました。
ありがとうございました。
これからカインズに買い物へ行くのがますます楽しみになりました。
「障害の 強み逆手に 風吹かす」
CBSで働いている3人の方にお話を伺いました。
【Fさん(身体)、Nさん(精神)へのインタビュー】
インタビューは二人一緒でも構わないということで、お二人から話を聞きました。
レポーター(奥左側)のインタビューを受ける
Fさん(手前右側)とNさん(手前左側)
Fさんの仕事は、PCの入力作業です。午前9時から午後1時までの4時間、週5日間働いています。
Nさんは全国の店舗から発注された備品を梱包する仕事をしています。午前9時から午後3時まで5時間、週5日働いています。働く時間は人によってそれぞれだそうです。
FさんはCBSの立ち上げの時から働いており、5年目になります。Nさんは1年半です。
お二人とも、ハローワークから地元の就労移行支援事業所を紹介されて、そこからCBSに実習に行き、トライアル雇用を経て本採用になりました。周りの人が親切で働きやすい職場だということでした。
働く一番の目的はもちろん収入を得るためですが、ほかに何があるか聞いてみました。
外との関わりが得られる。規則正しい生活ができる。仕事をしていることによって、いろいろな不安が解消されていくということでした。
お二人に今後働く人へのメッセージをいただきました。
(Fさん)
石の上にも3年と、自分が長く働き続けることは今後社会に出る後輩のためでもあるというのを卒業した学校の先生に言われた。働いていると、大変なこと、つらいこともあると思うけど、後輩のためにと、働き続けてほしい。
(Nさん)
就職するということはハードルが高いかもしれないけれど、とりあえず、飛び込んでみる。そして仕事が合わなかったら、その時にどうするか考えてみればよい。
ということでした。
【Uさん(知的)へのインタビュー】
Uさんは20代の青年です。
午前9時から午後4時まで働いています。メール便の仕分けの仕事を月曜日、水曜日、金曜日と3日間。火曜日と木曜日はパソコンの入力作業をしています。水曜日は出荷作業のある日なので、荷物が多いと残業もします。
さいたま市にある埼玉県立職業能力開発センターを経て、CBSに入社しました。先ほどのFさんと同様、会社の立ち上げの時から働いているので、5年半が過ぎました。
休日は家でのんびりと過ごしたり、高校の時の友人と好きなディズニーの映画を見に行ったりします。お給料は、自分の趣味に使うほかに、家へ生活費を渡して、貯金もします。
仕事をしていく上で心掛けていることを話してくれました。
1. まずは正確に行う
2. スピーディに行う
3. ケガをしない
4. 規則正しい生活をする
5. コミュニケーションを大切にする
今後の目標は、今は6時間勤務だけれど、仕事ぶりを認めてもらって8時間勤務にしてもらうことだそうです。
レポーターのインタビューを受けるUさん(手前)
就職を希望する人へのアドバイスも話してくれました。
1. 大きな声で挨拶をする
2. 連絡、報告をきちんとして、分からないことは職場の人に相談する
3. 就労をあきらめない
ということだそうです。働く意欲がひしひしと伝わってくる青年でした。
【レポーターの感想】
Uさんは若い青年でしたが、Fさん、Nさんは私に年齢が近い女性だったので、親しみやすく、インタビューというより、楽しくお話をさせていただいたという感じです。それでもお二人とも働くこと、働ける職場があることの意欲と感謝が伝わってきました。
インタビューの前に職場の見学もさせていただきました。本庄早稲田駅の近くにカインズホーム本社の建物があるのは知っていましたが、建物の中に入ると、明るくて大きいのにまず驚きました。
次に皆さんがやっている仕事の種類の多さに驚きました。どんな小さな仕事でも、きた仕事は受けるという國頭部長の言葉に、持っている障害とマッチングできる仕事を見つける難しさと、それでも見つけようという意欲を感じました。
見学のために、職場に入ってきた私たちを皆さんが「こんにちは」と明るく笑顔で迎えてくださるのもとてもよかったです。明るく笑顔で迎える大切さを体験として学ばせていただきました。ありがとうございました。
※社会福祉法人孝楽会 在宅複合施設 孝楽園のインタビューは、埼玉県障害者雇用総合サポートセンターの広報紙「サポセンだより」にも掲載されています。是非ご覧ください。
インタビューした日
令和2年2月25日(火曜日)
インタビューした方
社会福祉法人孝楽会理事長藤田和夫さん
社会福祉法人孝楽会孝楽園施設長太皷(たいこ)直人さん
Oさん(知的)、Wさん(知的)
協力レポーター
青木律子(あおきりつこ)さん
さいたま市在住でライターとして活動中。主な執筆分野は障害者雇用のほか、神社仏閣、美術展など。
法人概要
名称
社会福祉法人孝楽会在宅複合施設孝楽園
所在地
春日部市赤沼295番地
在宅複合施設「孝楽園」
事業内容
デイサービス、ショートステイ、居宅介護支援、保育所
※デイサービス(通所介護)
利用者の孤立感解消や心身機能の維持、家族の介護負担軽減などを目的に、食事や入浴などの日常生活上の支援や生活機能向上のための機能訓練、口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供する。
※ショートステイ(短期入所生活介護)
デイサービスと同様の目的で、常に介護が必要な方の短期間の入所を受け入れ、入浴や食事などの日常生活上の支援や機能訓練などを提供する。
従業員数
52名
障害のある従業員数
6名
介護職員4名(知的2名、精神1名)、介護補助職員1名(精神)トライアル雇用中
事務職員1名(身体)、機能訓練指導員1名(身体)※令和2年2月25日現在
社会福祉法人孝楽会在宅複合施設孝楽園(以下「孝楽園」と表記)で働いているOさんとWさんにお話を伺いました。
●仕事について
Oさんの仕事は、ショートステイ利用者の介護全般です。ショートステイの担当者は早番、遅番、夜勤のシフト制で勤務していて、Oさんも月に5~6回夜勤をこなします。
Oさんは学校を卒業して孝楽園に入り、デイサービスを約5年担当した後、2年ほど前にショートステイへ配置換えになりました。
孝楽園に入って半年になるWさんは、デイサービスを担当しています。午前中は主に入浴の介助、午後はレクリエーション活動や環境整備(室内の清掃、浴室で必要な物を揃える、おやつの準備など)、夕方は利用者の送迎添乗員として働いています。
Wさんは孝楽園に入る前に特別養護老人ホーム(以下「特養」と表記)で働いたことがあります。特養を退職した後、1年ほど就労移行支援事業所を利用し、そこから孝楽園を紹介され、トライアル雇用を経て本採用になりました。
レポーター(右側)のインタビューを受ける
Oさん(左側奥)とWさん(左側手前)。
園のアイドル犬「のんのん」も参加です。
●よかったこと、やりがいを感じたこと
Wさんは「利用者さんが『ありがとう』と言ってくれると嬉しい」と答えていました。
お年寄りと話をすることが好きだというOさんは、仕事にやりがいを感じることもあれば難しいこともある、と言います。認知症の利用者とそうでない利用者とでは、対応の仕方が異なるからだそうです。またデイサービスを担当していた頃に顔なじみになった利用者が、後にショートステイを利用するようになり、ショートステイに配置換えになったOさんが再会する、ということもあったそうです。
デイサービスの様子です。
リハビリを頑張ると、園内の「ちろりん銀行」で
園内通貨「エール」がもらえます。
「エール」はこちら。
お金にそっくりです。
「エール」は品物と交換できます。
●仕事をしていて難しかったこと
Oさん、Wさんとも「初対面の人への対応が難しい」と言っていました。初めて利用する人への対応は他の職員でも難しいそうです。特に対応が難しくなるのは、虐待を受けた高齢者や警察で保護された認知症の高齢者を緊急入所で受け入れるときです。性格、行動面の特徴や既往歴、認知症の程度、服用している薬など、その人についての情報が少ないためです。
事前に情報があっても、実際の対応が難しいこともあります。デイサービスで初めての利用者を受け入れる時には、職員は事前にその人についての情報を得たうえで対応しますが、事前に得た情報と実際の様子や行動に違いが見られることもしばしばあるそうです。「臨機応変が苦手」というWさんは、そのようなときには周りの職員に聞きながら対処するように努めています。
●夜勤について
「仕事について」でもふれたように、Oさんはショートステイの夜勤をこなしています。夜勤は前日17時から翌日9時までの勤務です。1時間に1度巡回を行い、利用者に異変がないかなどを確認します。「初めは大変だった」と言うOさんですが、現在は眠気覚ましのために仕事中にカフェインを取る、仕事を終えた後に休憩室で仮眠を取ってから帰宅する、といった工夫をして夜勤を乗り切っています。
いつもOさんが仮眠を取っている
休憩室はこちら。
なんとトレーラーハウスです。
●仕事をするうえで心がけていること
「感情のコントロールが苦手なので、仕事中は抑えて穏やかになるようにしています」とWさんは言います。一方Oさんは、利用者に小まめに話しかけるようにしていて、分からないことがあれば周りの職員に質問するように心がけています。
●将来やってみたいこと
孝楽園に入る前も介護の仕事の経験があったWさんは、将来は介護福祉士実務者研修を受けて、介護福祉士の資格を取りたい、と語っていました。また、いつか一人暮らしをしたいとのことです。
Oさんは、デイサービス利用者とショートステイ利用者の合同レクリエーションをやってみたい、と言います。デイサービスで得られた知識やノウハウを、ショートステイに生かしたいそうです。
【レポーターの感想】
今回のインタビューを通して、改めて考えさせられたことがいろいろありました。
例えば、障害のある人の仕事。他の職員と全く同じ内容なのです。介護業界における障害者の働き方が、職場内からいくつかの補助的な作業を切り出し、そうした作業を組み合わせて進めていくだけではないことを、孝楽園の取り組みを通じて認識させられました。
また、こちらの問いに対するWさんの答えがとても印象に残りました。利用者や客からの感謝が仕事をするうえでプラスになることは、障害の有無はもとより、性別、年齢、雇用形態、職種などを超えて共通していることだと改めて感じます。
丁寧に園内を案内してくださった
藤田事務長(左側)
理事長の藤田和夫さんと施設長の太皷(たいこ)直人さんにお話を伺いました。
●初めての障害者雇用
障害者を雇用した理由は、法人としての社会的責務だと考えたからです。2011年に藤田理事長が就任した当時、社会福祉法人孝楽会(以下「孝楽会」と表記)では障害者を雇用していませんでした。法人としての責務を果たしたい一方で、何をどうしてよいかわからず、まずは障害者を雇用してみようと考えたのです。そこで理事長自らが埼玉県障害者雇用総合サポートセンター(当時:埼玉県障害者雇用サポートセンター)に相談しました。
その後県内の特別支援学校から実習生を受け入れ、2012年4月に1名採用しました。
藤田理事長
●雇用の背景
「福祉の難しさは、社会的な意義を頭では理解していながらも、他方で当事者になりたくないという意識が働き、他人事になってしまっている点にあります。もし自分の家族に当事者がいるとしたら、放っておけますか?できないでしょう」と藤田理事長は言います。
そうした問題意識の下、法人を一つの大家族としてとらえ、家族のつもりで障害のある人を受け入れるようにしています。
社会福祉法人孝楽会の経営理念は「命優分福(命に優しく福を分ける)」です。家族のつもりで障害者を雇用するのは、このような経営理念に沿った考え方だといえます。
●障害者雇用による職場の変化
障害者を雇用するようになって職場で一番変わったことは、自分のことで精一杯だと言っていた人が、困っている人にも目を向けるようになったことです。
障害のある人を採用したら、その人をサポートする職員が自然に現れて、障害者の採用が増えるとともにサポートする職員も増えていきました。一緒に働く人に関心を持つ人が増えたことが、職場内の空気に大きく影響し、変化をもたらしたといえるでしょう。
●障害のある人に白羽の矢を立てる
孝楽会が運営する在宅複合施設孝楽園では、知的障害のある人がショートステイの夜勤をしています。
夜勤を始めたのは、2年ほど前のことです。当時デイサービスを担当していたOさん(今回のインタビューに協力していただいた方です)に太皷施設長が打診しました。また保護者にも説明を行いました。そして本人と保護者の双方から了解が得られたので、Oさんはショートステイに配置換えとなり、夜勤を含めたシフト制で勤務することになりました。
孝楽会では障害のある人が夜勤を行った前例はなく、Oさんの夜勤については期待と不安があったそうです。
人手不足だからといって、経験者だからといって、人柄や仕事ぶりが分からない人を外部から新しく採用するよりも、職場の中から適任者を探す方が利用者にとっても施設にとっても好ましいのではないか――考えに考えた末、利用者からの評判が良く、人なつこく話し好きで優しい人柄のOさんに白羽の矢を立てることにしました。
以来約2年間、Oさんはきちんとした働きぶりを示しています。
太皷施設長
【レポーターの感想】今回のインタビューでは、書ききれないくらいたくさんのお話を伺いました。インタビューから、経営理念が職員に浸透し、仕事を通じて体現している様子がよく伝わりました。
孝楽会の経営理念「命優分福」は、OさんとWさんのスタッフウエアにもプリントされています。
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