ページ番号:177696

掲載日:2020年5月22日

ここから本文です。

緊急事態措置の一部緩和及び県立学校の再開等に関する知事メッセージ(5月22日)(テキスト版)

 知事 
   皆さん、お疲れ様でございます。
   本日、新型コロナウイルス感染症対策本部を開催をさせていただきました。まずは新型コロナウイルス感染症対策に関しましては、県民事業者、そして医療関係者多くの皆様に大変ご協力をいただいております。本県は、関西の2府1県に対する緊急事態宣言が解除されましたが引き続き緊急事態が、継続をされているところであります。改めて皆様のご協力に感謝を申し上げ、一刻も早くこの緊急事態宣言下から脱することができるよう、一体となって頑張ることを改めて申し上げさせていただきます。

   さて、本県の感染者数が4月の15日をピークに減少を続けておりますが、引き続き十分に警戒をしていく必要があると考えています。一方、自粛期間が長期化し社会的機能の維持や経済活動、さらには教育分野など生活全般にわたり影響が大きくなっております。そのため埼玉県では、これまでは外に出ない、人に会わないといった接触機会を最小限にすることを、お願いをしてまいりましたが、今後は接触する機会があったとしても、感染する機会を最小限に増やす接触機会の最小化から感染機会の最小化へとルールを変えていきたい、そのためのルールづくりとして彩の国「新しい生活様式」安心宣言を行うことといたしました。この中身についてはすでにご案内をさせていただいているところでございますが、この安心宣言の取り組みを前提として、ワクチンや特効薬のような新型コロナウイルス感染症の根本的な治療方法や予防対策の確立、または新型コロナウイルスの世界的な感染が終息するまでの出口戦略の一環として、今回、解除あるいは解除された後の再要請に関し、一定の指標を示すことといたしました。外出自粛等の解除と再要請に分けさせていただいていますが、それぞれごとに彩の国「新しい生活様式」安心宣言を参考にし、5つの業種に分類をさせていただくと共に感染蔓延を見極める際に重要となる、5つの指標を設定をさせていただきました。
   まずは外出自粛などの解除でありますけれども、この検討の目安でありますが、新規陽性者については、感染動向を示す基本的な数値でありますけれども、解除の場合については、集団感染分を除くことといたしました。なぜならば、徐々に感染者が減ってくる中で、追跡可能な集団感染分いわゆるクラスター分以外をどこに行っても感染するかもしれない、こういった方々の人数がより直接的な指標として適切であろうと考えたからであります。また、「孤発割合」については、これは週30人以上の場合限って言います、というのも2人とか3人ですと割合ですから、多く出てしまいますので、週30人以上場合とさせていただいておりますけれども、感染経路がこれは不明な方の割合を「孤発割合」と言ってますけれども、この割合が高ければ、どこにいっても、あるいはクラスターが発生してもおかしくない状況となる危険性のサインになります。

   そして三つ目の、ベットの占有率ですけれども、国などではベットの占有率にしておりますが、我々は「重症ベットの占有率」にさせていただきました。というのは、今後軽症者等の施設などについては若干変更がありえると考えております。
   つまり分母が変わってしまうと、この割合の意味合いがなくなってしまいますが、他方で「重症ベッド」については、当面は将来的には状況に応じてふやす可能性がありますけれども、当面は多分分母が同じということで、「重症ベットの占有率」部分も同じなので、より指標としては好ましいだろうということであります。
   そして、以前から埼玉県においては、埼玉県の感染者数が下がろうとも4月の後半で約2割が、そして5月の前半では約15%程度が、東京由来であると申し上げてまいりました。
   つまり、首都圏全体として取り組む必要があると申し上げて参りましたけれども、この東京都の感染者数を一つの指標とさせていただきたいということでございます。
   さらに、これまでクラスターが発生した際には、特定の施設が感染経路となってきましたので、これについても慎重に見極めることとし、政府は特段の留意が必要な自粛要請施設をひとまとめにしていますけれども、我々の方では実際にクラスターが発生した二つの分類と、それからクラスターが発生していない一つの分類を分けさせていただきました。
   さらに、これまでクラスターが発生した際には、特定の施設が感染経路ができましたので、これについても慎重に見極めることとし、政府は特段の留意が必要な自粛要請施設をひとまとめにしていますけれども、我々の方では、実際にクラスターが発生した二つの分類と、それからクラスターが発生していない一つの分類を分けさせていただきました。その上で、例えば外出自粛などについては、1週間の発生者数、新規陽性者数が20人以下、あるは「孤発割合」が25%を下回ること、さらには「重症ベット」の占有率が50%以下で「東京都の感染者数」が100人以下といった数字を定めさせていただきました。また、ちょっと分かりにくいので説明しておきますけれども、政府は特段の留意が必要な自粛対象を一つにまとめていますけれども、これを三つに分けて、例えば新規陽性者数については、クラスターが発生、実際にしていない方は週12以下にし、発生してる両方については12以下とさせていただきました。そして、この上の方の施設、特にあの真ん中の施設ですけど実際にスポーツジム等については埼玉県でも例えば積極的な疫学調査を行った際に協力的でありましたが、こちらの下の方については、残念ながら、必ずしも協力的な対応をいただいていない、こういったことも含めて、「孤発割合」で、そうするとどうしても厳しくせざるをえないといった分け方にさせていただきました。

   また、上と下のこちらが週100人以下で東京の場合、こちらが7日連続12以下になってますけども、これはクラスターがこれまで発生したところは、例えば極端な話、0、20、20、20、0でも、週100人以下ですけれども、クラスターが発生する場合には、やはり毎日5とか1とかでなくて、20、20とか30とか大きな数字が出るけれども、しかしながら週100人以下ということがあり得るので、従って7日連続10人以下という、そういった基準にさせていただいております。これらについては、すでにお話させていただいているとおり専門家会合の中でも議論をしていただいて、この形にさせていただいたものでございます。なお、これまでご説明させていただいたとおり、この解除、あるいは再要請の両方に関しましても最終的には総合的に判断をさせていただくものであり、この数値を出したことをもって直ちに実施するものではありません。あくまでも自粛の解除あるいは緩和について総合的に判断する際に専門家に図るための、いわばトリガーとしての目安になります。次のページお願いします。

   次のページは再要請の検討になっています。先ほど新規陽性者数は、解除の場合にはクラスターが入っていませんでしたが、再陽性の場合にはこれはクラスター感染集団の人数が入っています。というのは、これまでも徐々に人数が増える時には、クラスターが発生をし、そこから分散をして2次感染、3次感染、4次感染というふうになった場合もありまして、この場合にはクラスターが対応可能だから外すわけではなくて、ここから広がる可能性が懸念されるので、これも含めて入れさせていただいたものでございます。
   なお、再陽性の場合には、実際に、これらですね、こちらは一緒になっていますけれども、他方で重症ベッドの占有率が50%を超える場合には、これは受け入れの余裕がなくなって、しかも増えてくる可能性があるので、これらの人数の基準は3分の2倍になるということになっております。
   そして、これらのトリガーとしての目安ではありますけれども、今後、感染拡大の防止と社会経済活動の両立が図られるように、接触機会を減らすことから感染機会減らす、という話を申し上げましたけれども、この先ほど申し上げた安心宣言が前提となっていますので、これらが二つの柱ということでございます。いずれにせよ、そのためには事業者の皆様とともに取り組む、この彩の国安心宣言を、しっかりと進めさせていただきたいと思います。次のページお願いします。

   そして、次に学校の方について、ご説明をさせていただきたいと思います。その前にすいません、次に緊急事態措置の一部緩和についてご説明をさせていただきます。政府の基本的対処方針を踏まえ、県民の皆様の健康的な生活を維持するため、措置の一部を緩和をすることといたしました。県立の歴史と民俗の博物館、川の博物館については、26日より展示室の利用を再開をさせていただきます。
   なお、先ほどの緩和の基準にも解除の基準にも、これは当てはまっており、そして専門家の皆様にもすでにご議論をいただいてご同意をいただいています。その他の施設については、再開した施設の実施状況を検証した上で、各施設の感染防止対策を作成し、緊急事態宣言が解除した後、順次再開を目指したいと思います。
   なお、県立の武道館、スポーツ総合センターのうち、施設の利用形態から感染防止対策上、特に留意が必要な屋内の運動施設や、さいたまスーパーアリーナ、埼玉スタジアム2002、彩の国さいたま芸術劇場、埼玉会館、ソニックシティのうち、特に感染防止対策への影響が甚大な大ホール、メインアリーナなどの大規模集客施設については、再開について専門家の意見を伺ってから判断をさせていただきたいと思います。

   最後に県立学校の再開であります。本県は、引き続き新型コロナウイルスへの警戒を要するレベルであることに変わりはありませんが、新規感染者数が5月10日以降一桁台で推移をし、また19日にはゼロとなるなど、減少してきています。この傾向が継続することを前提に、6月1日から分散登校や時差通学を活用しながら、段階的に学校を再開して参ります。こちらのイメージ図でありますけれども、この通り、再開からしばらくは分散登校を行わさせていただきたい。特に最初の1週間は、週に1回の登校、いわゆる登校ならし期間とさせていただきます。そして翌週からだんだんと登校日を週2回から5回へ増やしていき、通常登校への移行期間を設け、再開からおよそ3週間で通常登校できるようにしたいと考えています。

   なお、部活動については、通常登校が再開されるまでの間は実施をいたしません。また以前もすでにご報告させていただきましたが、夏休みについては、原則として8月1日から8月24日までといたします。他方この図については一つのモデルでありますので、分散登校の期間については、特に高校の感染状況などを踏まえて柔軟に対応することになります。また、県南部の地域と県北部の地域は感染状況が異なっており、ほとんどの生徒が近所から通学している学校もあれば、電車で通ってくる生徒が多い学校もあります。これらの面についても柔軟に各学校の状況に合わせて対応したいと思っています。なお、特別支援学校については、各学校の実情に合わせて教育活動を行って参りますが、いずれにせよ、どちらの学校の場合にも徹底した感染防止対策を講じて参ります。感染防止対策の詳細については、この後教育長から説明をさせていただきます。

   そしてもう一つのご報告は、彩の国「新しい生活様式」安心宣言の第2回評議会を本日書面で開催をし、5月19日までに提出のあった業種別安心宣言5件のうち、埼玉県私塾協同組合、埼玉県タイヤ商工協同組合の2団体を初めて認定をさせていただきました。なお、当初締め切りが本日までになっていますが、いくつかの業種別団体から提出がまだ間に合わないということでご相談いただいておりますので、29日まで1週間、募集期限を延長することといたしましたので、未提出の業種別団体の皆様には是非とも積極的に提出をお願いいたします。新型コロナウイルス感染症への対処に向け、県民の皆様、そして事業者の皆様には大変ご迷惑とご苦労をおかけしております。改めて感謝を申し上げます。県民事業者の皆様には、新しい生活様式の準備をしていただきつつ、現時点においては引き続き、不要不急の外出を避けていただくとともに、今後長期化するかもしれないこの新型コロナウイルス感染症の対策に、改めてのご協力をお願いをさせていただくとともに、今も、そして、仮にこの感染症に関する緊急事態宣言が解除されたとしても、新型コロナウイルス感染症が一定の影響を及ぼす限り、愛する方、ご家族を守るためにも、ぜひ改めて皆様とともに戦わさせていただくようお願いをさせていただきたいと思います。それでは教育長より詳細についてご報告をさせていただきます。

教育長
  
改めまして、皆さんこんにちは。教育長の髙田でございます。
   それでは、学校再開にあたっての感染防止対策からご説明をさせていただきます。こちらのパネルをご覧いただきたいと思います。まず今回ここにあります通り、「彩の国新しい学校生活5つの安心宣言」を作成いたしました。こちらはすべての校種で共通して実施をして参ります。この説明をさせていただきます。
   まず1、家庭と学校が連携した健康管理の徹底でございます。家庭では、必ず朝夕の検温をしていただき、学校では毎日咳等の呼吸器症状の有無あるいは倦怠感の確認を行います。
   続いて2、マスクの着用についてでございます。登下校中や校内でのマスク着用の徹底、特に、近距離での会話や発声時での、マスク着用を徹底させます。なお、熱中症の防止対策として、児童生徒にはこまめに水分補給をさせ、健康状態を把握して参ります。
   続いて3、3つの密の回避の徹底でございます。具体的には、授業中換気を徹底し、1メートル以上の身体的距離を確保いたします。また、近い距離での会話も回避いたします。
   続いて4、手洗い等の徹底でございます。流水と石けんによるこまめな手洗いを励行をいたします。
   最後に5、環境衛生管理の徹底です。ドアノブ、手すり、スイッチなど児童生徒が触れる共用箇所については、1日1回以上消毒をいたします。また、児童生徒が清掃を行った際には手洗いを徹底させることといたします。次をお願いいたします。

   学校再開後の場面ごとの対策として、登下校時には校門や昇降口等で密集が起こらないよう児童生徒が集まる時間帯を分散いたします。また、当面の間、公共交通機関を利用する生徒の多い学校において、通勤時間帯を避けた登校時間を設定したり、学年ごとに登校時間に差を設けたりするなど検討して参ります。公共交通機関を利用する際には、特にマスクの着用を徹底し、近距離での会話を控えさせます。また、特別支援学校においては、スクールバス利用時の感染防止対策を徹底し、座席配置を工夫し、換気を徹底いたします。2の授業時には、こまめな換気を徹底し、可能な限り2方向の窓を常時開放いたします。また、音楽で歌を歌うこと、あるいは管楽器を使う授業、体育での2人1組になったストレッチなど、あるいは家庭科の調理実習など、リスクの高い学習活動については中止といたします。3の昼食時には前後の手洗い指導を徹底し対面で会話をすることを禁止します。4の休み時間や放課後においても必要ないのに、他の教室へ行ったり、他の学年のフロアへ行ったりすることを禁止します。次お願いいたします。

   休業期間終了後の授業時間の確保についてでございます。各学校の状況に応じて授業の確保に努めて参りますけれども、特に特別支援学校につきましては、児童・生徒の障害の状況に応じて対応して参ります。まず、体育祭などの学校行事の延期・中止により授業の確保を行います。

   また、先ほど知事からお話がございました通り、夏季休業につきましては7月31日までを授業、8月25日以降も授業を実施することとしております。また、土曜授業につきましては、児童生徒や保護者の皆様に過度の負担とならないよう必要に応じて実施して参ります。なお、6月1日から学校再開いたしますけれども、県内の感染者が急増した場合などは、知事からの休業の要請があった場合には、速やかに学校の休業の検討を行います。

   最後に市町村への対応についてでございます。原則として県立学校と同様の対応をしていただくよう、各市町村の教育委員会に対してお願いをして参ります。ただし、分散登校のやり方などにつきましては、地域の感染状況などを考慮した上で適切に、ご判断をいただきたいと思います。学校の再開については以上でございますが、児童・生徒の皆さんに一言申し上げたいと思います。
   3ヶ月にわたり、学校を休業することになりました。皆さんには長い期間、非常につらい思いをさせたというふうに思っています。この間、感染防止に気を配りながら家庭での学習にもしっかりと取り組んでくれました。改めて皆さんの取り組みに感謝をしたいと思います。6月から学校が再開されます。学校で勉強できることの喜びを噛みしめながら、しっかりとした学校生活に取り組んで欲しいと思います。

   最後に、保護者の皆様に申し上げます。3ヶ月の長きにわたり皆様には大変なご負担、あるいはご心配をおかけいたしました。また、お子様のご家庭での見守りにご協力いただきましたことを、改めて御礼を申し上げたいと思います。引き続きお子さんを、ご家庭での健康管理などにご配慮いただきまして、何とか無事に学校生活が始められますように、私も一生懸命努めて参りますので、ご支援ご協力を賜りますようお願いを申し上げます。

私からは以上でございます。

 

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?