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掲載日:2023年11月15日
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歩行訓練士とは、目の見えない人や見えにくい人が白杖を使うなどして安全に歩行できるように指導・支援する専門職の通称です。点字やパソコンによるコミュニケーションや、調理・掃除・食事など日常生活に必要な動作・技能の指導なども行います。
歩行訓練士の主な仕事は、下記の3つとなります。
歩行訓練士が指導するのは白い杖(白杖:はくじょう)で外を歩く方法が中心ですが、他に人と歩く方法(手引き誘導)、屋内を一人で歩く方法、ロービジョン(弱視者)のかたが保有視覚を活用して歩く方法、夜間時に歩く方法等も指導します。視覚以外の感覚(聴覚、触覚、嗅覚等)も活用することで、より安全・確実な移動ができるよう訓練を行います。なお、盲導犬と一緒に歩くときの訓練は、盲導犬訓練士という別の専門職が行います。
点字やパソコン以外にも、最近ではスマートフォンやタブレットの訓練を希望する方が多くなっており、パソコンやスマートフォン、タブレット等の機器の訓練を総称してICT(情報通信技術)訓練と呼んでいます。音声読み上げ機能や画面設定(見やすい画面の色や文字の大きさに変更する)、また便利なソフトやアプリ等が活用できるよう訓練を行うことで、ICT機器は視覚障害者にとって必須の日常生活ツールとなります。
見えにくさが生じると、朝起きてから夜寝るまでの生活動作で、それまで何気なく行っていたことができなくなってしまうことが多くあります。例えば、時間の確認や食事の準備、お金や衣服等の管理、掃除や洗濯、化粧等の身だしなみ確認等、様々な困難点が挙げられます。これまで培われた経験や生活技能を活かしつつ、便利な用具や効果的なやり方について紹介し訓練を行うことで、QOLの向上を図ります。
歩行訓練をはじめとする視覚障害リハビリテーション訓練に従事しようとする場合には、養成機関における指導者養成のカリキュラムを履修することが望ましいとされます。
国内に設置されている養成機関としては、大阪市にある社会福祉法人日本ライトハウス養成部と埼玉県所沢市にある国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科が挙げられます。いずれも主に大卒者を対象としており、履修期間は原則2年間になります。
詳しくは下記のリンクをご覧ください。
・国立障害者リハビリテーションセンター学院紹介(別ウィンドウで開きます)
・社会福祉法人日本ライトハウス(別ウィンドウで開きます)
埼玉県内で歩行訓練士による通所の訓練を行っている機関は、埼玉県総合リハビリテーションセンターと国立障害者リハビリテーションセンターとなります。
詳しくは、下記のリンクをご覧ください。
・埼玉県総合リハビリテーションセンター自立訓練(機能訓練/視覚障害者)(別ウィンドウで開きます)
・国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局(別ウィンドウで開きます)
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