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掲載日:2021年5月24日
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山間部では、山や崖が崩れ、土や石が被害をもたらす現象(いわゆる「土砂災害」)が発生することがあります。砂防事業とは、これらの災害を未然に防ぐことを目的とした事業です。
このような土砂災害に対して、砂防堰堤や流路工(護岸)、擁壁等をつくり、皆さんの生命と財産を守るのが砂防の仕事です。
当事務所管内では、明治43年の大雨により大きな土砂災害に見舞われたことをきっかけに、大正5年に大椚砂防事務所が設立されました。この大椚砂防事務所において、ときがわ町の七重川に着手したのが県内砂防事業の始まりです。
また、平成13年4月に、「土砂災害防止法」が施行され、砂防施設の設置が十分に施されていない危険箇所に対し、「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」、「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」を指定し、大雨の情報提供や避難指示、開発行為の制限などにより、住民の生命を守る事業も行っています。
七重川の初期砂防事業(左)と「埼玉の砂防発祥地」碑(右)
土砂災害の中には、大きく「土石流」、「急傾斜地の崩壊」、「地すべり」の3つがあり、これらの原因の多くは降雨や地震、地下水によるものです。
土石流とは、渓流の土砂や山腹が崩壊して生じた土砂が、大雨による流れと一体となって流れ出す現象です。
土石流のイメージ
急傾斜地の崩壊とは、いわゆる崖崩れで、大雨や地震により斜面が崩落する現象です。
急傾斜地崩壊のイメージ
地すべりとは、土地の一部が地下水等により、ゆっくりと滑り落ちる現象です。
地すべりのイメージ
砂防堰堤とは、流れてくる土砂を貯めて流れを緩くし、貯めた土砂で山裾を安定させる施設です。
砂防堰堤 砂防指定地 雀川/比企郡ときがわ町大字日影地内
砂防堰堤 砂防指定地 後野川/比企郡ときがわ町大字西平地内(平成18年度 しゅん工)
流路工とは、上流の砂防堰堤で土砂の流出が抑えられた渓流において、護岸と河床の安定のために流路の勾配を緩やかにしたり、浸食されないように整備する施設です。
流路工 砂防指定地 桃の木川/比企郡ときがわ町大字桃の木地内
急勾配な斜面の上や下に住宅や公共施設などがある場合、擁壁などにより、大雨や地震での崩落を防ぐ施設を設置する事業です。この施設には、コンクリートによる擁壁工、法面を崩壊を抑える法枠工、地下の安定した岩盤と斜面とを固定するアンカー工などの工法があります。
法枠工・擁壁工 急傾斜地崩壊危険区域 細入/比企郡ときがわ町西平地内(平成19年度 しゅん工)
地すべりの主な原因は地下水です。地すべりの対策としては、「切る、盛る、抜く、刺す」と言われるように、滑り面の上部の土砂を切り土して重さを軽減する方法、滑り面の下部に押え盛り土をして滑りを抑える方法、集水井や集水ボーリングにより地下水を抜く方法、杭打工やアンカー工を安定した岩盤に差し込んで抑える方法があります。
集水ボーリング 地すべり防止区域 下モ/比企郡ときがわ町大字大野地内(平成16年度しゅん工)
平成13年4月に、「土砂災害防止法」が施行されました。この法律は、ハード対策の砂防施設の設置が生命と財産を守る目的であるのに対し、ソフト対策として、土砂災害警戒区域等の指定により、災害情報伝達や警戒避難体制の整備を図ることを目的としています。
そのため、危険箇所に対し、「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」、「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」を指定し、土砂災害のおそれがある区域について、危険の周知、警戒避難体制の整備、開発行為の制限などを行います。
おおむね5年ごとに、「土砂災害危険箇所」の見直しをいたします。これは、航空写真の解析と簡単な現地調査により行います。
基礎調査とは、上記の危険箇所となっている719箇所を、さらに詳細に地形、地質、土地利用状況等の現地立入調査を行う作業です。
この基礎調査により、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)と土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の区域設定を行います。
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)、以下「土砂災害防止法」)に基づき、下表のとおり指定しました。
平成29年4月7日に、小川町で10箇所、吉見町で4箇所が区域指定されました。また、東松山市で1箇所が解除となりました。
★土砂災害防止法に基づく指定箇所
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