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掲載日:2022年10月13日
Q 白根大輔 議員(民主フォーラム)
JR川口駅のプラットホームは、平日の朝では通勤・通学列車で日々混雑して危険な状態が続いています。本年6月にJR川口駅と西川口駅の各駅にホームドアが設置され、通勤・通学ラッシュ時のプラットホームでの転落事故が防止されましたが、朝の混雑状況は一向に解消されておりません。
川口市が交通に関する将来あるべき姿をまとめた「川口市交通体系将来構想」の中では、現状の課題として、JR川口駅へのバスなどの移動手段が一極集中している点を挙げています。また、SR川口元郷駅への連結が少ないがために、本来近い川口元郷駅を利用したいけれども、川口駅に行かざるを得ないなどの問題も指摘をされております。通勤者の約7割が川口市内から都内に移動していますが、その多くがJRを利用しているというデータもあり、朝の通勤地獄からの解消には、JRからSRへの分散化輸送も必要と考えております。
SRの利用率が低いのは、高い運賃体系も影響していると考えます。昨年4月に、SRでは通学定期を最大22%値下げしました。沿線開発による利用者の増加にもあると思いますが、利用者が前年度比約30万人増加いたしました。通勤定期についても値下げしていただくことを引き続き要望をさせていただきたいと思いますが、今回は一時利用者の増加について取り上げさせていただきます。
SRの定期利用者については、駅周辺の沿線開発も進み、新住民が居住するなどの効果により増加の幅が比較的大きく推移しています。それに対し、一時利用者については、その推移の伸びは鈍化しているようにも感じます。
本年6月には、経営基盤の強化策として、沿線特性を活用した農産物の生産や販売、宿泊需要に対応するためのホテル事業等をSRでもできるように定款変更がされました。しかし、鉄道の利用者が増えなければ、外堀を埋めても十分な効果が出ません。現在、SRでは一時利用者の増加の取組として、東京都内へ行くことのできるお得な企画切符SR東京メトロパスを販売しています。もちろん大変便利で、利用者としては経済的にはありがたいですが、わざわざ都内に県民の消費活動を促進することが良いのか、いささか疑問にも感じます。
一方、現在、県内を含めたSR沿線のSR一日乗車券を土日と年末年始等で販売していますが、来年の東京2020オリンピック・パラリンピックに備え、また、県内の消費活動の活性やインバウンドを促進するためにも、平日の一日利用切符を期間限定ではなく、恒久的に販売してはいかがでしょうか。企画財政部長の御所見をお伺いいたします。
続いて、埼玉高速鉄道線の延伸の考え方についてもお伺いいたします。
大野知事も埼玉高速鉄道の延伸ということを述べておりますが、軌道交通の在り方として、地下鉄での延伸では建設コストがかさんでしまうなど大きな課題もあります。また、今後の人口減少を考えると、地下鉄ありきでは現実的ではないようにも感じられます。交通輸送技術も目まぐるしく変化することから、柔軟な軌道交通体系を踏まえて、延伸について検討を進めていくことが望ましいと考えます。併せて企画財政部長の御所見をお伺いいたします。
A 石川英寛 企画財政部長
まず、平日の一日利用きっぷの恒久的な販売についてでございます。
埼玉高速鉄道では、利便性を高めることで利用者を増やし、運輸収入を確保することで、経営を安定化させる取組を進めております。
一日乗り放題の乗車券については、これまで、沿線のイベント開催が集中する休日のほか、県民の日や年末年始の期間に販売しております。
平日の一日利用きっぷとしては、平成29年度から毎年、10月14日の鉄道の日を記念した一日乗車券を販売しております。
この乗車券は、有効期間が約半年間で、そのうちの一日に限り埼玉高速鉄道線内の乗り降りが自由となるものです。
今年度は、昨年度に比べ発売価格を100円値下げした580円とし、また、販売枚数も昨年度の3倍となる3,000枚として、販売規模を拡充しました。
埼玉高速鉄道は、経営の自立を目標とした事業再生計画の期間中であり、安定的な経営と黒字の継続が求められております。
このため、枚数・期間等によっては運輸収入に大きな影響を与える平日の一日乗車券の販売は、慎重に対応する必要があると考えております。
県としては、議員御提案の内容を、利用者の増加と安定的な経営の両方の視点も踏まえて検討するよう会社に伝えてまいります。
次に、埼玉高速鉄道線の延伸の考え方についてでございます。
埼玉高速鉄道線の延伸については、これまで関係自治体や経済団体などとの調整を踏まえ、既存の鉄道の延伸として国に提案を行い、平成28年4月の交通政策審議会答申に位置付けられております。
平成29年度にさいたま市が設置した専門家等による延伸協議会においても鉄道による延伸を前提とした検討がなされており、建設コストの縮減についても議論されています。
議員御提案のように鉄道以外の新たな交通手段で延伸をする場合には、ルートの設定や沿線自治体との調整等が必要となります。
また、例えば、LRTで延伸する場合、乗り換えが生じ利便性が低下することや、鉄道に比べ速度が遅く、速達性が低下するなどの課題も考えられます。
こうした状況を考慮すると、埼玉高速鉄道線の延伸については、これまでの経緯等を踏まえ、交通の利便性が一層向上するよう、さいたま市と連携して検討を進めていきたいと考えております。
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