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掲載日:2024年10月8日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(須賀敬史議員)

AEDの効果的な設置について

Q   須賀敬史  議員(自民

自動体外式除細動器すなわちAEDとは、突然心臓がけいれんしたように小刻みに震え、脳や体に血液を送り出すことができない心停止状態に陥ったとき、心臓に電気ショックを与えて正常な状態に戻す医療機器です。電源を入れれば、音声が使い方を順に指示してくれるので、誰でもこの機器を使って救命活動を行うことができます。
心臓や呼吸が止まった人の治療は、まさに一分一秒を争い、電気ショックを行うまでの時間が1分おくれるごとに、生存率は7%から10%ずつ低下し、5分以上の心停止で脳障害が発生し、10分以上続くと救命は困難と言われています。救急車が到着するまで手をこまねいていては、助かる命も助けられなくなってしまいます。
消防庁の平成29年版救急救助の現況によると、一般市民がAEDを使用した傷病者は1,204人、そのうち1か月後の生存者は642人、生存率は53.3%です。心肺蘇生をしなかった場合は、1か月後生存率が9.3%にまで下がり、そばに居合わせた人が一刻も早くAEDを使い、心臓の動きを元に戻し、併せて心肺蘇生法を継続して行うことが救命のためには不可欠なことが分かります。
AEDの効果的な設置については、平成23年12月定例会でも一般質問いたしました。その質問の要旨は、公共施設や一般店舗などにAEDが設置されていても、休日や閉店、閉館後の夜間にはAEDが使用できないケースが多いことから、24時間必要なときにはいつでも使用できる環境をつくるために、県内のコンビニエンスストアにAED設置の働き掛けを求めるものでした。
平成23年当時の県内のAED設置届け出台数は約1万台、そのうちコンビニエンスストアでの設置は6台という状況でした。今年平成30年6月末の届け出台数は1万3,115台、うちコンビニエンスストア等への設置は460台。台数は確実に増えていますが、休日や夜間の使用についての課題はいまだ解決されていません。
保健医療部薬務課が開催しているAED普及推進市町村担当者会議では、AEDの効果的、効率的な活用について、消防庁平成29年版救急救助の現況を受けて、心停止患者への市民によるAED設置例が少ない理由に、AEDが近くになかったということ以外に、AEDはすぐ近くにあったが、休日・夜間のため現場に持ち出せなかったということも考えられると指摘をしています。そして、今後の取り組みとして、自治体の設置するAEDについては、可能な限り24時間、誰もが使用できることが望ましいため、以下の3点を検討するとしています。
1点目として、コンビニエンスストアなど24時間営業店舗等へのAEDの設置、二つ目として、設置済みAEDの24時間対応可、3点目として、AED設置場所が容易に把握できるよう、ユニバーサルデザインを使用したサインボードなどによる適切な掲示の推進です。
先ほど紹介した現在のコンビニエンスストア設置台数460台は、14市1町によるもので、各市町が独自にコンビニエンスストアに設置を依頼しているものです。その設置に当たっては、依頼先の特定や依頼方法が店舗ごとに異なるなど多くの時間を要し、苦労があることもさきの会議で明らかにされています。自治体がコンビニエンスストアにAEDを設置しているのは、63市町村のうちまだ14市1町のみなのです。県内の居住地によって、命に関わる不平等があってはなりません。
そこで、市町村によるAEDのコンビニエンスストア等への効果的な設置が容易に進むよう、県として業界団体との協定を締結するなどの支援を行うべきと考えますが、保健医療部長の御所見をお伺いします。

 

A   本多麻夫   保健医療部長

心停止が休日や夜間を含めいつでも発生する可能性があることを考慮いたしますと、AEDは24時間誰でも使用しやすい状況を目指していく必要があると考えます。
議員お話のとおりコンビニエンスストアは通常24時間営業しており、誰でも知っていて、夜明るく、様々な場所にあるため、コンビニエンスストアなどにAEDの設置を進めていくことが望ましいと考えております。
現在、県内にはAEDは約1万3,000台ありますが、コンビニエンスストアに設置しているのは15の市町460台に留まります。
このため、県では「AED普及推進市町村担当者会議」におきまして市町村に対しコンビニエンスストアなどにAEDを設置するよう働きかけているところです。
市町村がコンビニエンスストアに設置を依頼する場合には、店舗ごとに依頼しなければならない難しさもあるため、県がコンビニエンスストアの本社などに広域的に依頼することにより、AEDの設置が進みやすくなると考えられます。
そこで県では、まず、コンビニエンスストアへの設置について市町村の意向を取りまとめ、コンビニエンスストアの本社などに対して協力を要請する方向で検討を進めてまいります。
さらに、コンビニエンスストア各社のAED設置に関する意向を伺い、包括的な協定を締結できないかにつきましても可能性を探ってまいります。
県民がいざという時に活用しやすい効果的なAEDの設置が進むよう市町村の意見も伺いながら、支援に努めてまいります。

  

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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