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掲載日:2024年10月8日
Q 板橋智之 議員(自民)
デジタルコンテンツは、無限の可能性を秘めていると言えるでしょう。ここでは、地域経済の活性化に活用された実例を紹介します。平成28年11月、宮城県石巻市においてポケモンGOの開発運営会社と連携し、観光復興企画として種類豊富なポケモンを出現させるイベントを開催したところ、約10万人が訪れたとのことでした。さらに、昨年の11月、鳥取県では鳥取砂丘で同種のイベントを3日間開催したところ、約8万7,000人が訪れ、十数億円の経済波及効果があったとされています。
また、VR技術を活用した地域のお祭りのPRや観光名所を回るときに、スマホをかざせばARで様々なストーリーの解説が日本語はもとより外国語でも得られるなど、好評を得ているとの報道に接します。
さらに、デジタル技術を活用したものとして、スマートフォンを活用して決済ができる電子地域通貨があります。長崎県内の関係離島市町で電子地域通貨「しまとく通貨」の運用を皮切りに地域商品券の電子化が広まりを見せています。これまでの地域商品券に関して危惧されることは、商品券の印刷、配送、管理などの直接コストと通貨運営に必要な事務作業などの間接コストの負担が決して軽いものではないことや、従来、紙での発行が主流であったため、不正利用されやすいとのことでした。しかし、このシステムを導入しますと、加盟店では電子スタンプを用いて簡単に決済、精算し、業務負担が大幅に軽減されます。電子スタンプは数千円程度で、安価で導入も容易です。利用者は専用のウエブページで地域通貨の管理と利用をすることができ、紙やICカードの発行は不要になります。
さらに、地域通貨の電子化はデータの収集、蓄積を容易にするもので、ビッグデータの活用による観光客の動向のマーケティングも可能となるメリットもあります。
そこで質問ですが、このように様々な可能性を持つデジタルコンテンツを地域経済の活性化に生かしていくことを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか、産業労働部長に御見解をお伺いします。
A 渡辺 充 産業労働部長
県では、平成26年度からデジタルコンテンツを活用したアニメやマンガの舞台地を巡るスタンプラリーを開催し、県内への誘客に努めております。
このイベントでは、スマートフォンのアプリによりアニメのキャラクターと一緒に写真が撮れる、拡張現実いわゆるAR技術を使ったサービスが大変人気で、毎年約5,000人もの方に参加いただいております。
今年度は、新たに川越の蔵造りの町歩きや長瀞のライン下りをまさに今体験しているようなVR映像を制作し、国内外の旅行博などで多くの来場者に楽しんでいただいているところです。
仮想現実いわゆるVR技術を使うことで、パンフレットや一般的なPR動画では得られない臨場感を味わうことができ、強烈にアピールできます。
また、全国的には特定の地域で使える地域商品券の電子化などの動きが出てまいりました。
本県では、今年度、発行又は発行予定の地域商品券は44種類ありますが、その大半が敬老の日の記念品など、発行額が限られたものであり、現時点では電子化に向けた具体的な動きはありません。
決済の電子化は、事務コストの削減や管理の効率化、データの収集などに大変有効である一方、偽造防止やセキュリティの確保など、リスクを十分に踏まえた対応が必要となります。
このため、県ではICTのアドバイザーを産業振興公社に配置し、決済の電子化について相談に応じているところです。
デジタルコンテンツの活用は、今後、様々な分野で拡大し、地域経済の活性化につながるものと考えます。
また、議員のお話にありました、ポケモンGOを使った取組は大きな経済波及効果を持つものとして高い評価を得ています。
さらに、地域商品券や地域通貨の電子化についても、業務効率の向上や事務の簡素化という点で大いに期待できます。
今後、こうしたデジタルコンテンツを将来のビジネスチャンスにつなげられるよう、企業や先進自治体の情報などを広く収集し、市町村や商工団体などと意見交換をしながら、更なる活用について検討してまいります。
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