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掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(杉島理一郎議員)

立川断層帯の活断層調査に結論を

Q   杉島理一郎議員(自民)

先日発生した大阪北部地震では、5人の死者が出るなど甚大な被害がありました。まずもって、被災された方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。また、今回の地震を受けて、改めて首都直下型地震はいつ起きてもおかしくない状況だと緊張感を持ったところであります。
翻って本県には、県西部にまたがる約33キロの立川断層帯に名栗断層と立川断層があり、地震の想定規模はマグニチュード7.4、30年以内の発生確率は0.5%から2%と、県内の活断層の中で最も高く、その想定の下で防災対策を進めております。
一方で、2013年に国から委託を受けた東京大学の調査報告では、立川断層帯には活断層が存在しないと報告をされました。本年3月にも、国の地震調査委員会で立川断層帯の活断層の存在について議題となりましたが、結論が出ませんでした。立川断層帯が活断層であるかどうか、これはゼロか百かの話であり、防災体制にも大きな影響があると考えます。しかしながら、この5年間、県として国に立川断層帯の再調査を要望するなど何らかのアクションを起こしたことは一度もないとのことであります。
そこで、立川断層帯が活断層であるかないかが本県の防災体制に与える影響をどのように考えているのか、危機管理防災部長にお伺いをいします。その上で、立川断層帯の活断層の議論について早急に結論を出すべく、今後どのように県として取り組んでいくのか、併せて見解をお伺いいたします。

A   槍田義之   危機管理防災部長

まず、立川断層帯が活断層であるかないかが本県の防災体制に与える影響についてでございます。
埼玉県内に被害をもたらす地震としては、立川断層帯を含めた5つの地震が想定されていますが、県が防災体制を整えるに当たっては、目標を明確にするため、今後30年以内の発生確率が70%と最も高く、甚大な被害が予測される東京湾北部地震を対処すべき事態として位置づけ、立川断層帯地震への対応はその中に包含することとしています。
このため、県の防災体制は立川断層帯に活断層があるかないかにより変わることはありませんが、市町村の防災体制については大きく影響する地域があります。
そこで県では、被害想定調査の詳細な内容を関係市町村に情報提供し、あわせて技術的助言や相談にも応じて、市町村の防災体制の構築に役立てていただいています。
今後とも、関係市町村に対し、必要な支援を行ってまいります。
次に、立川断層帯の活断層について早急に結論を出すべく、今後どのように県として取り組んでいくのかについてでございます。
立川断層帯については、国において平成24年度から重点的な調査観測が進められてきました。
しかしながら、現在においても専門家の知見が分かれる状況にあり、国の評価は見直されていません。
本県には、他にも存否が不明瞭な活断層があることから県ではこれまで「関東近郊における地震調査研究をより一層推進し、活断層の存否の確定を行うこと」と、包括的に国に要望してまいりました。
今後は立川断層帯の評価の見直しが長期化していることを踏まえ、国に対し、立川断層帯について、より具体的な要望をしてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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