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掲載日:2019年10月17日
Q 武内政文議員(自民)
道路の街路樹や植栽は、潤いのある空間づくりや日陰の提供、車道と歩道を分ける安全機能などがあると言われております。そして、国の基準では、都市部の交通量の多い道路などには、道路植栽空間を帯状に確保することとされておりますけれども、県は、これを他の地域でも一律に適用しているように思われます。
私は、そもそも道路は、人と車を安全に移動させるインフラであり、道路の安全面と管理面から考えて、街路樹や植樹帯の設置を極力少なくすべきであると思っております。安全面では、街路樹によって道路標識が隠れたり、歩道の植樹帯により小さな子供やお年寄りの姿が隠れることがしばしば見られ、特に交差点付近では非常に危険であると考えます。
私の地元の県道では、植栽の高さが90センチ近いところもあり、平均身長が95センチの3歳児では、ほとんど見えなくなります。また、街路樹や歩道の幅半分近くを占める植樹帯が歩道を狭めているところもあります。そのため、お年寄りのカートと歩行者がすれ違えない場所もあり、地元の人たちからも、街路樹と植樹帯の危険性を指摘する声が多く出されております。
現在、県では、道路の新設の場合は、街路樹を交差点のカーブ部分から3メートル以上離すとしておりますが、これでは走行する車と歩行者とが前もって確認できる十分な距離とは言えないと考えます。また、この基準が既存道路には適用されていない箇所も見受けられます。
さらに、管理面から見ると、草刈りやせん定、落ち葉の処理に時間と費用がかかり、草刈りなどがタイミング良く行われていない箇所が見受けられます。夏になると、地元の方から草刈りの要望が県や私どもに出されることが毎年繰り返されております。
ですから、私は、可能な限り街路樹や植樹帯をなくして管理費用を少なくし、その浮いた経費を消えかかった横断歩道の塗り直しや十分な幅の道、自動車レーンの確保など、安全、必要不可欠な事業に予算を回すべきと考えます。
以上、私が申し上げた現状と考え方について、県土整備部長の御所見をお伺いいたします。特に交差点付近では、車と歩行者が互いに十分視界を確保できる範囲で街路樹と植樹帯をなくすなど、安全面の向上を図るべきと考えますが、部長のお考えをお聞かせください。
A 浅井義明 県土整備部長
街路樹や植樹帯には、木陰を提供したり自動車交通から歩行者や自転車を分離し、道路利用者の安全性や快適性を高め、沿道の環境を保全する役割がございます。
まず、道路を新しく整備する場合についてでございます。
県では、市街地を通る路線のうち交通量の多い道路については植樹帯を設けることを基本としておりますが、近年では、地域の意向や周辺の土地利用に応じて植樹帯を設けない場合もございます。
お話の交差点部につきましては、交差点のカーブの端から少なくとも3メートル、横断歩道があれば横断歩道の端から5メートルの区間には、街路樹を植えないこととしております。
また、交差点ごとに交差角度や横断歩道の位置など交差点形状が異なるため、各々の現場状況に応じて、良好な見通しの確保を最優先に植樹帯の設置を判断しております。
次に、既存道路の街路樹等についてでございます。
既存の街路樹等につきましては、植栽後の道路の利用状況の変化や樹木の成長に合わせた維持管理が必要でございます。
このため、日頃の道路パトロールにより必要に応じてせん定し、信号や標識などを見やすくするとともに、歩道幅員の確保に努めております。
また、狭い歩道の植樹帯を撤去し歩行空間を広げて欲しいとの要望や、交差点付近の街路樹や植樹帯についても見通しを良くするために撤去して欲しいとの要望をいただくこともございます。
一方で、緑がもたらす憩いや潤いの機能、景観の向上を求めて街路樹を増やしてほしいとの要望もございます。
いずれの要望をいただいた場合でも、交通量や地域の意向、歩道の利用状況などを確認した上で、適切に対応してまいります。
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