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掲載日:2024年9月26日
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令和4年度に3S運動トップランナー賞を受賞した株式会社シタラ興産様の取組をご紹介します。また、専務取締役 設楽 賢太さんに、幅広いユニークな取組の源流や効果、今後の展望についてインタビューを実施しました。
本社所在地:〒366-0812 埼玉県深谷市折之口 1788-1
代表者 :代表取締役 設楽 竜也
設立 :1977年
従業員数 :120名
事業内容 :産業廃棄物中間処分業、産業廃棄物収集運搬業、深谷市一般廃棄物受託事業 など
シタラ興産様の通常業務では、ウェアラブルカメラを用いて現場作業者へ熟練者が遠隔で指導しています。さらにそれをステップアップさせて、ウェアラブルカメラ見学会を開催しています。従業員がカメラをつけて工場内を移動し、見学者は離れた場所でもディスプレイを通して臨場感あふれる映像を見ることができます。普段の見学通路から見られない、工場の全貌から細部までリアルに体験できます。
季節ごとに工夫を凝らした飾りつけやお茶菓子を用意し、来客をおもてなししています。お茶菓子には「ご来社ありがとうございます。」「よろしければお召し上がりください。」等のポップが添えられており、大変ご好評をいただいているとのことです。お客様に気持ちよくお帰りいただけるよう始めた取組で、全社員が共通の認識を持って取組んでおられました。
従業員に「思いやり手当」を支給し、その中から想い(寄付)を募って毎月埼玉県地域・アジアの子供たちの教育・生活支援にむけた寄付を行っています。また、銀行に支払う手数料の一部をSDGsを推進する団体様へ寄付をしています。
1日3回、周辺道路の清掃を行い、常に清潔に保っています。(訪問時も大変綺麗に管理されていました。)通行される方には、笑顔で声掛けをおこなっています。
会社をレーシングチームに見立て、「一丸となって最高のチームになる!」という想いをユニフォームに取り入れたそうです。従業員の皆さまにはカッコいいと大変好評とのことです。また、同時に会社ロゴデザインをシンボルマークである「ハヤブサ」をイメージして一新されました。
CRM(顧客関係管理システム)を導入し、情報を共有して見える化を図り、効率化を実現しています。さらに、クレジットカードでの決済を導入することで、利便性が飛躍的に上がり、顧客満足度向上へと繋げています。
ホームページや公式LINE、Facebookの開設、社内報の発行を通し、常に最新情報を発信しています。また、今回インタビューを行なった設楽 賢太さん(専務取締役)は、深谷市のコミュニティFMであるFMふっかちゃんでラジオ番組のMCを務め、地域情報を積極的に発信しているそうです。
――産業廃棄物処理業のイメージアップ及び課題解決に向け、数々のユニークな取組が実施されていますが、そもそもそのような取組を行うようになったきっかけはありましたか。
3S運動の発足当時に協会(一般社団法人環境産業振興協会)の誘いがあって3S運動に参加し始めましたが、取組自体は3Sのために始めたわけではありません。現社長が入社した24年前、まだ産業廃棄物処理業界にはマナーなどが行き届いていませんでした。そういった部分を変えていきたいという想いから、一連の取組が始まりました。私の父が弊社の会長なので子供の頃から社内の様子は見ていますが、以前に比べ挨拶やマナーが徹底され、かなりイメージが変わりました。
――3S運動に取り組むことによって、社内の雰囲気や従業員のモチベーションに変化はありましたか。
平成28年の3S運動優秀賞表彰でスタイル最優秀賞を受賞したことにより意識も高まり、清掃活動や挨拶、マナーを中心にお客様対応などサービス品質が強化されていると感じます。社内だけでなく、お客様からの評判も、以前と比べてかなり良くなりました。「コンテナが清潔」「身だしなみがきっちりしている」「挨拶を気持ちよくしてくれる」といった声をよく聞くようになりました。
――挨拶や事業所の清潔さが取引先にも評価されてるんですね。
弊社では講師を呼んでマナー研修も行っています。研修で学んだお辞儀や挨拶の仕方が従業員に浸透し、活かされていると思います。
――業界のイメージアップについては、効果を感じることはありましたか。
私は協会の青年部に参加していますが、毎年3S運動優秀賞の応募時期には「今年はセイケツでエントリーする」などの話が出て、各業者間で情報や取組のアイデアが盛んに共有されます。応募にあたり毎年良い方向に変化していくことで、業界のイメージアップにつながっていると思います。
――取組を進める中で、大変だったこと、苦労されたことはありましたか。
社内の仕組みを変えたり、新しいことに挑戦しそれを浸透させていくということがとても難しい点でした。従業員一人一人の行動や発言が企業イメージにつながるということを念頭に置いて、新しい仕組みに適応してもらう苦労がありました。
企業が変わっていけば人間もやはり変わっていくと思います。社長は「工場が一流でも働いている人が二流ではしょうがない、全員でレベルアップしていこう」とよく言っています。働く人も常にレベルアップするのが会社だと思っています。
――古くから働いている人は新しいやり方を受け入れてもらうために、どういった働きかけをされましたか。
いきなり考え方は変えられないので、声掛けをしながら少しずつ業務のやり方・取り組み方を変えていくしかありません。やはりコミュニケーションが大事だと思います。例えば本日の取材なども、来ていただいたことを社内外に公表し、会社が取り組んでいることを発信することで、従業員に会社の考えが伝わります。「こういう風に変わってきたんだな」と感じてもらうと徐々に浸透すると思います。また、実際に取組の効果が伝わることによって、さらに取組への理解が深まってると感じています。
――3S運動に今後参加する他の事業者に、取組を始めるためのアドバイスやポイントがあれば教えてください。
理想と現実があると思いますが、現実よりも理想を追いかけ続けると会社が変わっていきます。現実の壁にぶつかってしまうときには、皆さんで一丸となって乗り越え、理想をつかんでいただければと思います。
――御社の3S運動について、今後の展望を教えてください。
社長の思いをお伝えしたいと思います。産業廃棄物処理業界は、初めから廃棄物処理をしたくて就職する人がなかなか少ないです。それを変えていきたい。やらざるを得ないから就く職業ではなく、憧れる職業に変えたい、欲を言えば、弊社がそのパイオニアになりたいと考えています。
また、取組にはかなり力を入れていますので、廃棄物処理業だけでなく、他の業種の方にも見学に来ていただきたいです。
弊社の取組は特徴的なので全員に賛同してもらえるとは思っていませんが、共感してくださる方には情報提供は惜しみません。ともに協力して、業界がより良くなればと思います。弊社のテーマは「発展・上昇・躍動」であり、スピード感と企業としての成長を常に大事にしています。これからもスピード感を意識し、様々な取組を行っていきます。
株式会社シタラ興産の皆さま、どうもありがとうございました!
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