平成28年 > 知事記者会見テキスト版 平成28年5月24日
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掲載日:2024年3月28日
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埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの更なる推進について(PDF:1,064KB)
知事
こんにちは。今日は、埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの4年の成果について、御報告をいたします。今、ウーマノミクスという言葉でグーグルで検索すると、実はこの埼玉県のウーマノミクスプロジェクトなどが、1位2位で検索されるかたちになっております。そのくらい、内容を充実させているという自負心を私たちは持っているところです。まず、何よりもこの働き方について、子育て支援も含めたワークライフバランスも考えると、女性が重要な役割を果たすには、どうしても柔軟な働き方を企業によって許していただくというのでしょうか、許容していただくような、それが大事だということで、多様な働き方を実践している企業の認定数の推移をずっと追いかけてきました。要するに、短時間労働だとか、あるいはまた振替休日だとか、いろんな形でその能力や意欲を生かすかたちで、なおかつ子育てにも何とかカバーができるような、そういうやり方をやっていただいている企業について追いかけていきますと。この4年間で464社から(後に削除)2036社まで達成しております。そしてまた、女性がいざ仕事をしたいというときに、いわゆるハローワークなどでも御紹介をいただけるところですが、女性だけに専門化した、特化したかたちでのキャリアセンターがあれば、もっと気楽に門を叩くことが可能ではないかということで、女性キャリアセンターを設置させていただきました。新都心の「WithYouさいたま」の一角の中にまず設けて、取組事業をしやすいようにやらせていただいたところ、年々、この女性キャリアセンターで相談をされ、そして就業しているかどうかについての確認をしっかりすることをやってまいりましたところ、当初の986人から約2倍近い数まで、女性の就業拡大が進んでいることが分かってまいりました。相談件数などでは、延べ6万9000、利用者の数は、例えば昨年だけでも1万4000というかたちで、大変利用もされていると。もちろん就職をしなくても、働き方だとかそういったかたちについても、あるいは子育てについても、結果としてここで相談されることなどもあったようであります。それから、輝く女性の応援団というかたちで、企業そのものが、企業的価値として女性の働くことに関して応援していますよというメッセージを発していただいている企業が、603社になりました。具体的には、例えば名刺をそれぞれの企業の社長さんなどが別刷りの名刺を持って、私はこんな名刺も持ってますというかたちで、女性の働きに関しては私たちはしっかり応援してますという、そういうメッセージを訴えていただいて、あるいはウーマノミクスプロジェクトのバッジを胸につけていただいた。そして、この運送事業者などではラッピングトラックを事業に使って、このウーマノミクスプロジェクトの応援をやっている。そうしたかたちでやったり、あるいはまた社内にポスターを貼っていただいて、女性の活躍を応援しますという女性応援団のポスター、それからイクメンというのがありますが、イクボスというかたちで、ちゃんと女性がいきいきと働いたり、あるいはまた子育てをしっかりやっていけるようにいいボスになりますという、そういうことをきちっと会社でやっていますということをアピールするためのポスターなども貼っていただいているところでもございます。こうして、女性応援の気運を高めるかたちで、具体的にさらに、中小企業の中でも仕事と育児の両立支援制度がありますと、きちっとしておりますというのが、平成23年(後に「24年」に訂正)当時若干下がってるのは東日本大震災などの影響などもありますが(後に「あるかもしれませんが」に訂正)、そのあと、急激にアップしてまいりまして、埼玉県の中小企業においてもしっかりと応援をするという、そうした気運がさらに実ってきているところでございます。具体的なかたちでも、プロジェクト開始前との比較の中でも、女性の就業率が平成23年度(後に削除)では57.9%が、5.7ポイントアップして63.6。女性の就業者数が132万6000人がプラス7.4万人で140万人に増えていると。こうしたものを、全国と比較していけばどんな感じなのかということをいえば、埼玉県では女性就業者数が5.3%増えているところでございますが、全国的にはプラス1.9の推移であるということで、明らかに埼玉のこうした応援プロジェクトが形に表れているのではないかというふうに私たちは思っております。そして、これからの取組はどうするのかということでいきますと、量も必要ですけど質の充実がもっと必要でしょうと。そして関係機関との連携がもっと必要になりましたと。県が主導的にやってきましたけれども、関係団体の指導的な力が必要でしょうと。これからは女性の応援だけではなくて、男性そのもの働き方見直しが重要になるでしょうと。女性だけの問題でありませんと、男性の問題でもありますと。商工団体69、業界団体31、合わせて100の団体で、女性の活躍推進リーダーを育成していただきましょうという話。市町村でも、やはりきちっとそうしたリーダーをつくっていただきましょうと。こうした運動を展開してまいります。そして女性の活躍するフィールドを拡大しましょうということで、27年度は会員企業向けのセミナーや先進企業の事例紹介などをやってきたところですが、その企業団体が22団体だったものを40団体に増やしていくというかたちになりました。これは具体的には、例えば建設業協会、トラック協会、まさに男性が働いている企業でも女性もOKですよという。男性イメージの強いトラック業界の運転手、建設業の事業所、ヘルメットをかぶって男性だけでありませんと、女性もかぶって仕事ができるんですと。そういうことのセミナーなどをしっかりやっていただいて、むしろ先進事例などをしっかりアピールしていただきながら、まさしく女性の活躍するフィールドを増やしていくという動きをしていただいているところでもございます。そして、認定企業もステップアップしていただこうと。いわば、これまで働く女性の部分で、いろいろ運動をしておりましたけれども、さらにステップアップ、つまりプラチナ、ゴールドというようなかたちで、最高がプラチナであったわけですけれども、さらにゴールドの方にはプラチナと、そしてシルバーの方にはゴールドというかたちで、それぞれ認定企業の内容をステップアップしていただこうという働きかけを28年度から31年度までにさらにステップアップをしていこうという、この動きをやっているところであります。それから働く女性応援講座の充実に関しても、改めて女性キャリアセンターを女性社員研修の拠点に使ってくださいということで、これまで324人、10回程度やっていたところでございますけれども、28年度の目標としては29回、1100人やっていくというかたちで。しっかり女性キャリアセンターを中心にして、中小企業の社員研修の拠点化にしていくと。こういうことを企画して、さらにバージョンアップしていこうと思っているところでございます。そして、さらに仕事と育児の両立をサポートする事業として、先ほどもお話しましたように、男性の働き方の見直しというかたちで、10日以上の育児休暇(後に「業」に訂正)を進めている企業25社に関して、アドバイザーを派遣して職場風土づくり、業務効率化などをやったり、あるいはまた奨励金を30万円。そして、働き方の見直しの宣言を企業においてしていただくことで、こうしたことをやることで、よりレベルの高い企業だということを内外にアピールをしていただくことによって、女性の社員などの優良社員を獲得するとか、そういうことにも繋がるようにということでやっておりますが、この部分に関しては25社限定にしておりますので、6月14日までに1次募集で選考させていただきたいと考えております。そして、シルバー、ゴールド、プラチナというのがありますが、男性の育児取得をプラス評価にするということで、プラチナプラス、ゴールドプラス、シルバープラスというかたちで、ワンポイント、新たに評価制度の導入の枠でワンポイントそれをつけるというかたちで、さらに男性の働き方の見直しを進めさせていただきたいと考えているところでございます。こうしたことを重ねながら、よりウーマノミクスプロジェクトの量、質ともに進化させていくことを今年度も展開していく予定でございます。以上、ウーマノミクスプロジェクトでございます。
平成28年熊本地震に係る義援金及び災害見舞金について(PDF:268KB)
知事
そしてもう1点、御報告がございます。報告事項でありますけども、熊本地震に係る義援金及び災害見舞金について、5月20日現在で、298の個人、団体で1371万7044円が集まっております。これが6月24日まででございます。埼玉りそな銀行と武蔵野銀行でございます。そして、災害見舞金を熊本県に対して100万円を贈呈。そして県の職員の義援金が100円募金でございますが、459万2751円、5月20日現在出ておりますが、本日災害見舞金及び県職員義援金を熊本県の東京事務所の所長に、本県の東京事務所所長を通じて、蒲島知事あてに見舞金、義援金をお渡しするというかたちの運びになっているところでもございます。以上、このようなかたちで、熊本地震に係る義援金及び災害見舞金について、熊本県側に本日手渡しをするというかたちをとっておりますことを御報告申し上げ、本日の報告に代えたいと思います。
日経
ウーマノミクスプロジェクトの方なんですけれども、認定企業へのステップアップの働きかけというところで認定件数31年度までで3000件といういことですが、現在どれぐらいの認定数があるのかということと、あと次の仕事と育児の両立サポート事業ですけど、募集開始から1ヶ月ぐらい経ってると思うんですけど、まだ25社は集まっていない状況なんでしょうか。
知事
はい。25社の部分に関しては、まだ事務局から報告を聞いておりませんので後ほど御連絡申し上げます。
それから、認定企業の部分でございますが、これまでの認定企業の数は、(パネル)1枚目のところですね、2,036でございます。認定企業としてはですね。
日経
5月の18日に群馬県と新潟県と三県知事会議がありましてその当日にも共同記者会見をされていると思いますけれども、その会議の成果について、改めて、この場でもご紹介ください。
それと、防災とか安全というところに地震もあって、関心が高まってますけれども、ドクターヘリの広域連携とか、3県の防災協定に基づく合意事項の意義、どのようにお考えであるかというところもお話いただければと思います。
知事
まずですね三県知事会のポイントはやはり、上越新幹線と関越道、17号で、3県が密接に結ばれてるということが一番のポイントです。これを起点にするかたちでの連携事業というのが、メインになっております。例えば、電気自動車のスタンドですね。17号沿いに埼玉から新潟まで、過不足なく設置しようということで、これも一気に設置をしておりますので電気自動車を使って少なくとも埼玉から新潟まで行く方々は、どこでも充電ができると。こういうことができたりしておりますし。それから、常設の試験センター、埼玉県では、サイテックあるいは北部の試験施設、こうしたものを相互乗り入れで、群馬県の施設を使ってもいい、埼玉県の企業が。群馬県の企業も埼玉県の施設を使っていい。新潟県の企業は企業で群馬県の施設を使ってもいいという相互乗り入れを自由にさせていただいて(後に「いるところを、さらに」を追加)料金も県内企業と同じ扱いにしていく。こういうすぐできることなどを、いくつか三県知事会で答えを出してきたところでもございますし、もうすでに防災協定に基づいて、埼玉県の一昨年の大雪の際も新潟県から除雪車が出動いただき、奥深い秩父の中での除雪作業では、極めて有効な援助をしていただいた経過もございます。後程後段の部分でありますがこの防災協定の中の一環で、すでに埼玉県と群馬県はドクターヘリの相互乗り入れをやっているところですが、この度新潟県で、長岡に基地ができることが、はっきりしましたので、長岡であれば、群馬とも近いという形で、群馬と新潟の相互のドクターヘリの乗り入れと、埼玉と新潟は少し距離がありますので、お互いに普段から利用しあうということはなかなか困難だと思いますが、しかし、大規模の災害などの時には、場合によっては、それぞれの県に常駐しながら、救難救助の活動をするとか、そうしたことも可能だということで、使える資源というのが、3県合わせることで強力になる。埼玉県は防災ヘリが3機ある。群馬県に1機、新潟県に1機というかたちで、合計5機使える、いざ大規模災害などの時にはです。そうしたことが、可能になるということで、防災ヘリなどは、防災協定の中で、しっかり使える。加えて今度はドクターヘリも、そうした大規模災害などのときには、拠点に必ずしもいちいち戻ることなく、それぞれの拠点で活用するようなことを、まだ細目は決めておりませんが、当然そうした細目について、これも医師団とそれから、防災航空隊と、そして病院側とのきちっとした合意をとらなければいけませんが、いろんな可能性が出てくるということで、相互に合意した上でさらに県民の安心安全の確立拡充を図っていきたいと思っているところでございます。
それで今回の三県知事会の中身で際立ったところは先ほどの防災協定や、ドクターヘリ以外では、いわゆる空港を利用した相互観光の推進、私たちは、勝手に新潟から東京間の縦断ゴールデンルートというかたちで言ってるんですが、これを海外メディアに発信しているところでございますけども、それなりの効果があったということが実証されております。細かい話は私自身も記憶しておりませんが、どの程度の実証状況かということについては関心がある方については後で担当から伺っていただきたいところですが、引き続きこのゴールデンルートの海外メディアによる情報発信を行っていこうということが、一つ決まりましたし、それから北東アジアを視野に入れたマーケットの開拓について引き続き連携していこうと。新潟を中心にした動きに群馬県も埼玉県もある意味では、相乗りをしながらやっていこうというかたちでございます。
そしてまた本県のラグビーワールドカップ2019の開催機運についても、各県のトップリーグ試合会場での熊谷の開催PR、3県の子供たちによるラグビー交流試合等を通じながら2019年の盛り上げをやりましょうというかたちでの協力体制の合意ができたところです。
それから、すでに群馬県と埼玉県の一部、特に富岡製糸場と北部の埼玉県の絹の遺産群との連携事業等もございますが、さらに、新潟・群馬・埼玉の歴史遺産を活用した発信を行っていこうということなどが大方決まったところでもございます。以上が合意内容でございます。
埼玉
ドクターヘリの運用のことでお伺いしたいんですけども、以前、県議会でも一般質問でも出てたと思うんですが、群馬・栃木・茨城の枠組みの中に埼玉も広域連携で入っていきたいという考えも、前にお答えになってたかと思うんですがその辺の見通しというのは、何かあるんでしょうか。
知事
はい。群馬と栃木と茨城の3県の相互利用がドクターヘリについてありますが、真ん中の栃木が過重になってるという事実がございます。例えば茨城と群馬の関係において、少し密度が薄いと。もともと3県の中で一番山の深いのが栃木で、本体そのものの利用が多い。加えて群馬からの要請、茨城からの要請があり、栃木の部分が格段に重いと。これに埼玉が加わればということの中で、栃木県が心配されてることは事実でございます。運用の実態をよく確認しなければというところで今のところ止まっております。一つは埼玉県の人口を心配されてると思っておりますが、埼玉県は、南部のほうはほとんどドクターヘリを使っておりません。秩父エリアで事象があがった場合に、川島の防災航空隊と、そして埼玉医科大学総合医療センターが一体的に秩父に飛んで、そして、埼玉医科大学総合医療センターの方に収容するパターン。あるいは北部のエリアで、緊急を要する場合に、そうした事例がありますが、それ以外のところは比較的周辺で、車の移動、高速道路などを使った、高速移動が可能なもので、あまりドクターヘリが使われておりません。この辺の実態なんかも正しく栃木県側には伝わっておりませんので、どちらかと言えば、大規模災害が特別な所で起こったときに、そうした資源を集中的に使うという意味で、利用価値がお互いにあるのかもしれませんが、一般的には群馬との連携で終わりで、形式上、通常の連携協定結んでも普段はそんなにお互いに使うことが少ないのではないかというふうに理解をしているところでございます。ただ、細目について細かい課題を確認し合わなければいけませんので、今の段階では何も決まっておりません。埼玉県議会で御提案がありましたので、私たちも正式な申し入れというよりも内々の提案をさせていただいているという状況です。
NHK
毎週ちょっと同じような質問で恐縮なんですが、東京都の舛添知事が先日会見しまして、自身の政治資金について、第三者に調査を委ねるということと、その上で引き続き知事という職も続けるということで説明をしてるんですが、率直にこの第三者に委ねるということと、知事を続けていくという舛添知事の判断について、知事の御意見御感想を伺わせてください。
知事
去るテレビ局から突撃インタビューみたいなかたちを受けたんですがそのときもちょっと申し上げました、なんか巻き添え知事みたいな感じなっちゃったんですけども。要するに、やはり都知事時代も含め国会議員時代も含め、丁寧に会計責任者から私も経験則で申し上げると、もちろん、「これでこういうことです」というかたちで、持ってきます。「これで提出しますけどよろしいですね」というかたちで一応見ていきます。それで気になる所があったら指示をしたりします。よっては訂正があったりします。まさに気になるところで、一項一項をまず追いかけるような時間というのはなかなかないと思います。それができるような方は、めったにいらっしゃらないんじゃないかというふうに思います。それができる方がよっぽど政治活動が少ない方だと思います。量的にですね。したがって、資金的にも少ない。そんなふうに私は理解しております。したがって少し気の毒だなと思っております。
ただし、今回に関しては多くの事象について、それなりに家族との休暇だと、日常生活の中で記憶に残りやすいようなものが、結構あると思います。収支報告書に出てきた一つ一つの細かいものではなくてです。そういう記憶に残るものまで第三者第三者と言ってると、信頼を裏切る可能性にも、なきにしもあらずということですので、私は、記憶に残ってることは、はっきり申し上げられて、記憶が定かでないものについて、うっかり言ってまさに記憶違いについてまた謝ったりするよりは、この際、いろんな不審が出てるところでありますから、第三者委員会に託しますというのを言われるのも、もっぱら方便だけで終わりという話ではないと思っておりますので、やはり分けることが大事じゃないかなと思っています。その部分がなくて、全て第三者というお話だったので、分かりづらくなったのではないかなと私は思っております。少なくとも記憶がはっきりした部分に関しては、本人の弁ではっきり申し上げる。記憶が定かでないものと極めて細かい話であれば、それは調べていただく。本当は自分で調べて報告すればいいのですが、そういう事態に至ってないということで、そうしたことを委ねられるということについては、やむを得ないのかなというふうな判断をしています。以上です。
埼玉
昨年の知事選のことでお伺いしたいんですけども、県の選挙管理委員会が投票率向上への、向上に向けた報告書を出されましたけども、その報告書の中で、居住地域への愛着が低い人ほど投票率が低いというデータが出たということなんですけども、知事はこれに関しての受け止めはいかがでしょうか。
知事
一般的にそこに住んで、1年未満に行われる選挙などは、どなたがいらっしゃるかということもよくわからない。ということで、その分だけでも投票率が、ゼロに近いような数字が出てきますね。新しく1年以内に住んだような人達。こういう数が毎年4、5万人ぐらい、埼玉県の場合おられますので、全体としての投票率を、ゼロですので、こういうのはですね。大幅に引き下げますね。これ、御案内のとおり、100キロで走ってて、50キロだったら平均速度は75キロになりますが、一旦ストップしますと0ですので100キロ走っていたものが50キロになるのと同じで、極めて低い投票率がそこに入ってしまうと大幅に低くします。そういう部分が、県南のエリアなどでたくさん出ております。そうしたところが、全体としての知事選など、引き下げる要因になってると思っております。これは知事選のみならず、市長選県議選等々に関しても、どうしても人口移動の激しいところではそういう傾向がある。これは否めない事実だと思っております。しかしさりとて、それでやむを得んというふうに思うんではなくて、そういう人たちでも分かる方法はないかということについて、選管も様々な努力をされておりますし、文字どおり、18歳からの投票可能な状況ができてはいるわけですから、やはり主権者教育みたいなものを通じて、たとえ、情報不足の中でも、限られた情報をピックアップしながら、選択肢を作るということは、極めて重要だということを主権者教育の中できちっと理解していただく。これが一番大事かなと思っています。三つ子の魂百までということですので、そうした教育が基本的に今までなされてきておりませんので、まさに18歳からの有権者という今回の新しい事態を踏まえて、高校生などの一種の選挙の必要性や、政治の価値などについての、なかなか難しい部分もありますが、それぞれ工夫をされて、しっかり打ち込んでいただければ、まさにしっかりとした主権者としての権利を行使できる状態が生まれるのではないかと。私は今度は主権者教育に、今まではほとんどなかったんですから、主権者教育に期待したいと思っています。
NHK
選挙についてお伺いします。衆参同時選挙の可能性がまだ残っています。これについて知事はどういうふうにお考えになりますか。
知事
この頃、正論が言われなくなってきてるんですが、二院制度の意味というのは、やはり衆議院参議院が、選挙中でも、片一方の院が残ってるということで、いつでも国政の判断ができると。つまり、衆議院が選挙中でも参議院がきちっと生きてれば、参議院の判断をもって、緊急時における国会の意思だと。参議院が選挙中、半分は残ってるわけですけども、その時は衆議院が優先的に国会の判断だと。こういう二院制度のプラスの部分。二院があるがゆえに決定のスピードが遅いとか、そういうマイナスもあるわけですけど。二院制のいいところは、慎重に審議されるとか、緊急事態において片一方が選挙中でも、片一方の院で判断することができるという、この両方の双務性と独自性というものが、まさに危機の時には、有効になるということですから。いわば、仕掛けて同時選挙というのは基本的にいいものではないはずです。憲政の常道の中で。内閣不信任案が参議院選挙と同じ時期に行われて、それが可決されると。それは国会の意思で不信任が出たとしても、国民の意思を聞こうではないかというかたちで、解散に応じて解散でうち返すという。これはまさに、大義名分ですけども、仕掛けて、同時選挙に持っていくというのは、本来、望ましいものではないと私は思っております。ちょっと、生意気ですけどアカデミックに言うと。そういうふうに思っています。したがって、あるかないかという話であれば、基本的にはそういうことは望ましいものではない。ただし、権限は持っておられるわけですから。その時々の総理の判断を、やはり尊重するとかそういうことではなくて、やはりどういう判断でもって、解散に望まれるのかというその正当性があるか。院の二院制度という正当性を覆すだけの内容があるかどうか。そのことが問われるのではないかと私は思います。以上です。
共同
またちょっと選挙に関して、先ほどの投票率の話がありましたけれども、18歳から有権者になるということで、知事は埼玉県内において、投票率というのはアップするとお考えですか。
知事
基本的にはアップすると思います。新しく出ていく有権者が積極的になるんではなかろうかと。一般的に20歳の方々は、積極性が高いと言われておりますので、18歳がクローズアップされるということに関して、高くなると思っております。主権者教育が十分であったかどうかということに関しては若干疑念があります。期間が短かったということですね、これはもう高校生の1年ぐらいからずっと繰り返し3年間、丁寧にやっていけば、相当レベルアップできるのではなかろうかと私は思っております。期間の短い部分ではちょっと残念のところがありますけど。しかし、最初の18歳ということで、関心が高まって、その部分に関しては投票率がアップできる。ゆえに、全体としてはアップに繋がるのではないかと思っております。
共同
20代の前半は特に埼玉県内すごく低いと言われていて、その辺との兼ね合いも含めても、18歳から20歳の間で、大幅にアップされる。
知事
大幅かどうか分かりませんね。もともと、生活感のない世代ですので。これやはり、自分で家賃を払い、ローンを払ったり、様々な医療費を払ったり、買い物したり、することで、生活の実感が出てまいりますので。やはり御自身が給与もない、そして御自身の手で生活をなさったり、あるいは結婚なさってより生活範囲というのでしょうか、そういうものが広がったり、子育ての費用がかかったり、そういうことに直面すればするほど、生活と政治が結びついてることなどが、より感覚的なものではなくて現実的なものになってきますので、より投票率に繋がってくると思いますが、どうしても20代の前半などは、ほとんどの方が独身で、なおかつ最近は親元から通っている方々が多いわけですから、生活の不自由さとかそういうものを感じませんので、ややつらい、投票などではつらい局面が、現実的にあると思っています。ただ先ほどから申し上げてますように、初めての1票というのは印象に残りやすいので、必ずや、投票率のアップには繋がると思っています。
共同
前半のその投票率アップにも寄与すると。
知事
そうですね、少なくとも18歳の部分がアップしますので、それはオンされると。
埼玉
カルソニックカンセイの件ですけれども、親会社の日産自動車が保有する全株式を売却するという報道がありましたけども、この影響について知事はどのように考えになりますでしょうか。
知事
そうですね、まだ新聞報道だけで正確に何も聞いておりません。それこそつい先ほどですね。1兆円売上突破したこととか、本社をこちらに移した頃の税引き後の利益だとか、租税負担を増やしていることとか、そういう御報告をされたばかりです。売り上げが6,000億ぐらいから1兆円と、それから税引き後の利益が二倍になったことなどとか、報告されたばかりですので、なんか嫌だなというようなニュースです。ただ、どういうかたちで、仮に、会社が存続していくのかによってはまた納税だとか、雇用だとか、そうした部分では一切関係ないというかたちになれば、大変ありがたいと思いますが、そういうものがあまり変化するのは嫌だなというふうに思います。
埼玉
次期学習指導要領のことで、知事に一つお考えをお伺いしたいんですけども、ようやく改定に伴って、2020年度から小学校の国語の漢字の中に埼玉の「埼」の字を教えてもいいというような見通しになりましたけども、政令市ひらがな「さいたま」がある中で、ようやくという感じもするんですけども、このことについて。
知事
新しい漢字、覚えなければならない漢字の数の中に、20県ぐらいの県の名前が正式に入ってきてると。まだ、私も丁寧に読みきれなかったもので、申し訳ありません、数は正確じゃないかもしれませんが、埼玉県も入ってるということでそのこと自体が大変ありがたいなと思っています。難しい漢字の県等もありますので、しかし、47都道府県、難しい漢字であろうとそれぞれ居住されてる国民、そしてまた児童生徒においても、しっかり漢字として覚えていただくというのは、これは文化の問題ですので、漢字文化の問題でもありますから、大丈夫だと思っていますので、いいことだと。非常に評価したいと思います。
(終)
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