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掲載日:2023年2月24日

令和5年2月定例会 知事提案説明要旨

令和5年2月20日招集の定例県議会における追加議案の知事提案説明要旨(令和5年2月24日)

ただいま、御提案申し上げました議案につきまして、御説明いたします。

はじめに、第54号議案「令和4年度埼玉県一般会計補正予算(第10号)」の主な内容について申し上げます。

まず、歳入についてでございます。

県税につきましては、円安の影響により輸出関連企業の業績が上振れたことなどにより法人二税を中心に当初の見込みを上回ったことなどから、185億円の増額を計上しております。

地方消費税清算金につきましても、円安や資源高を背景に輸入に係る全国の地方消費税収入が当初の見込みを上回ったことなどから、約352億円の増額を計上しております。

県債につきましては、臨時財政対策債の決定に伴う追加がある一方、事業執行に伴う調整により合計で約34億円の減額を計上しております。

次に、歳出についてでございます。

昨年末に深谷市等で高病原性鳥インフルエンザが発生したことに伴い、雛や卵等の移動・搬出制限を受けた周辺農家の経営支援を図るため、収入の減少等による損失を補塡します。

また、市町村国民健康保険事業に係る高額医療費の見込みが当初の想定を上回るため、国民健康保険事業特別会計への繰出金を増額します。

給与費につきましては、執行見込額と既定予算との調整を行います。

公債費につきましても、執行見込額と既定予算との調整を行うほか、満期一括償還に係る経費を計上しています。

その他の経費につきましては、国庫支出金の確定や年度内の執行見込みに基づく事業量の増減などに伴う補正を計上しております。

なお、財源調整のための基金につきましては、本年度の収支の見通しを踏まえて一部取崩しを中止することとし、その上で、県税収入額が地方交付税算定上の見込みを上回ったことに伴う普通交付税の精算への対応など、より安定した財政運営を図るため財政調整基金に385億円を積み増すこととしております。

また、今後の公共施設等の長寿命化改修等に要する経費の財源として、公共施設長寿命化等推進基金に100億円を積み増すこととしています。

歳入歳出予算以外では、年度内に完了する見込みが立たない事業に係る繰越明許費の設定などをお願いしております。

以上の結果、一般会計の補正予算額は、477億9,858万7千円の減額となり、既定予算と先に御提案申し上げました補正予算第8号及び第9号、そして今回の補正予算第10号を合わせた累計額は、2兆4,109億8,956万4千円となります。

次に、その他の議案について、御説明申し上げます。

第55号議案から第64号議案までの10議案は特別会計について、第65号議案から第68号議案までの4議案は企業会計について、それぞれ事業量の確定などに伴い、所要の補正をお願いするものです。

第69号議案は、武南警察署に勾留中の者が平成30年9月15日にうっ血性心不全により死亡した事案に係る損害賠償請求事件に関し、相手方と和解することについて議会の議決を求めるものでございます。

以上で私の説明を終わりますが、何とぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。

令和5年2月20日招集の定例県議会における知事提案説明要旨

本日ここに令和5年当初の定例県議会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては御参会を賜り、令和5年度の予算案をはじめ、県政の重要課題について御審議をいただきますことに、心から感謝を申し上げます。

 〔県政運営及び予算編成に関する基本的考え方〕

それでは、諸議案の説明に先立ちまして、令和5年度の県政運営及び予算編成に関する基本的な考え方を御説明申し上げます。

まず、長期化する新型コロナウイルス感染症の対応につきまして、最前線で奮闘されている医療関係者をはじめとするエッセンシャルワーカーの皆様、感染防止対策に御協力いただいている県民・事業者の皆様に改めて心から感謝を申し上げます。

さて、国は去る1月27日に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けについて、5月8日以降、新型インフルエンザ等感染症から5類感染症に変更する旨の対応方針を決定しました。この方針を受けて、これまでの新型コロナウイルス感染症への対応も令和5年度から大きく転換する可能性があります。そこで、来年度こそは新しい時代の幕開けとして、10年後、20年後を見据えたポストコロナ元年にふさわしい大きな変革の年としていかなければなりません。

もとより本県は、今後、人口が減少に転じ、75歳以上の高齢者人口は全国で最も早いスピードで増加していくことが見込まれ、社会に与える影響の大きさなどを考えると異次元とも言える高齢化社会に突入していくことが予想されます。

こうした大きな時代の転換点の中で様々な課題に対応していくためには、従来の働き方や仕事への取り組み方の「変革」が必要です。そのため、コロナ禍を契機にデジタル技術をより一層活用してDXを推進し、社会全体の生産性を向上させていくことで、持続的に発展していく社会を構築してまいります。

その上で、令和5年度は、次の3つの考えに基づいた施策を中心に取り組んでまいります。

第1に、「社会的課題の解決と経済の両立」です。

その一つ目の柱は、「DXの推進による生産性の向上」です。

デジタル技術の活用による新しい働き方や暮らし方の更なる定着を始め、県内企業のDXを加速化させることなどにより生産性を向上させ、持続的に発展していく社会の構築に取り組みます。

二つ目の柱は、「資源のスマートな利用の推進」です。

ロシアのウクライナ侵略などを背景としたエネルギー価格・物価高騰の影響により、コロナ禍にある県民や県内事業者は、更に厳しい状況に置かれることとなりました。こうした状況を克服し、エネルギー価格・物価高騰の影響を受けにくい経営体質・生活様式への転換に取り組みます。

三つ目の柱は、「輝き続ける人材の育成・確保」です。

本県の未来を担う若者の育成をはじめ、本県経済を支える中小企業の人材の育成や本県の課題となっている医師や保育士などの確保・定着に取り組みます。

第2に「新型コロナウイルス感染症の拡大防止」です。

5類感染症への見直しは行われるものの、今後も新たな変異株の流行による感染拡大の懸念は払拭されていません。引き続き、必要な保健・医療提供体制の確保などにしっかりと取り組んでまいります。

第3に「『日本一暮らしやすい埼玉』実現への加速」です。

時代の転換期を乗り越えるために「埼玉県5か年計画」で掲げた3つの将来像「安心・安全の追究」、「誰もが輝く社会」、「持続可能な成長」の実現に向けて各施策に力強く取り組んでまいります。

令和5年度当初予算案につきましては、ただ今申し上げました基本的な考え方に沿って編成を行いました。

その結果、令和5年度の予算案の規模は、一般会計では2兆2,110億9,500万円、対前年度伸び率では、0.8%の減となっております。

また、特別会計では1兆2,503億5,915万3千円、対前年度伸び率では1.4%の増、企業会計では1,970億1,572万2千円、対前年度伸び率では6.8%の増となっております。

さらに、国の補正予算に伴い、公共事業の追加等を内容とした補正予算案を編成し、防災・減災対策などを前倒しするとともに、頻繁に発生している高病原性鳥インフルエンザへの対応状況等に鑑み、予備費を増額することといたしました。

〔令和5年度予算案の概要〕

次に、令和5年度予算案の主な内容につきまして、御説明申し上げます。

まず、歳入についてです。

歳入の中心である県税につきましては、個人県民税や地方消費税の増収などが見込まれることから、前年度を130億円上回る8,148億円を計上いたしました。

また、地方財政対策を踏まえ、地方交付税は前年度を55億円下回る2,437億円、臨時財政対策債は前年度を120億円下回る580億円を計上し、実質的な地方交付税は前年度を175億円下回る3,017億円を計上いたしました。

県債につきましては、高齢者講習施設の整備や公共施設の長寿命化改修など投資的経費の増加により、前年度を6億円上回る2,007億円を計上いたしました。

また、財源調整のための基金につきましては、財源不足を補塡するため、800億円を取り崩すことといたしました。

続いて、令和5年度予算案における主要施策の構成ごとに、歳出の主な内容につきまして御説明いたします。

社会的課題の解決と経済の両立

まず、「社会的課題の解決と経済の両立」に向けた施策として、一つ目の柱である「DXの推進による生産性の向上」です。

全庁の様々な分野の地理情報を集約し、データの重ね合わせ等が可能なGISを整備するとともに、3Dデータをはじめとする大容量のインフラデータを効率的に利活用するための保管庫を整備するほか、都市計画情報等の3D都市モデルをオープンデータ化し、洪水浸水想定等を見える化してまいります。

さらに、行政手続におけるDXを推進するため、建築・住宅行政手続のデジタル化や建設工事等入札参加資格申請における添付書類のオンライン化に取り組むとともに、庁内のバックオフィス連携により、県への申請等の際に必要な納税証明書の添付を省略できる仕組みを構築してまいります。

加えて、収入証紙による納付をキャッシュレス決済に全面移行し、県民サービスの向上及び事務の効率化を図るとともに、立会人型電子契約サービスを本格的に導入し、契約事務のオンライン化を図ります。

二つ目の柱は「資源のスマートな利用の推進」です。

県内企業におけるサーキュラーエコノミーの取組を推進するため、新たに県産業振興公社内に「サーキュラーエコノミー推進センター(仮称)」を設置するとともに、産業技術総合センター北部研究所を中心に食品残さの再資源化に関するリーディングモデルを構築してまいります。

また、県内中小企業等によるサーキュラーエコノミー型ビジネスモデルの創出に対して補助するとともに、県有大規模集客施設において、プロスポーツチームや企業等と連携しながらペットボトル等の効率的な分別・回収による手法等を検証し、その結果を横展開することで、資源の循環利用を推進します。

さらに、地域の脱炭素化とエネルギーレジリエンスの確保を図るため、家庭や企業への省エネ・再エネ活用設備の導入に対する補助を拡充するとともに、県有施設における再エネ導入計画を作成し、太陽光発電設備や蓄電池等の導入を進めてまいります。

三つ目の柱は「輝き続ける人材の育成・確保」です。

県内中小企業のデジタル人材育成を支援するため、在職者を対象にしたAI・IoT講習を実施し、企業の生産性や競争力の向上を推進します。

また、県立高校の生徒を対象に、課題を発見し解決する能力を備えた人材を育成するため、生徒の探究活動を軸とした教科等横断的な教育課程の検討・実践を行います。

さらに、県内保育所等の保育士を確保するため、市町村と連携し保育士に対する奨学金の返済支援を新たに実施するとともに、県内で後期研修を受講する医師を増やすため、WEBサイトを構築し、専門研修プログラムごとの特徴や本県で研修を受ける魅力をPRいたします。

新型コロナウイルス感染症の拡大防止

次に、「新型コロナウイルス感染症の拡大防止」です。

新型コロナウイルス感染症対策については、感染症法上の位置付けの変更に伴う患者等への対応や医療提供体制などの段階的な移行を見据えつつ、病原性の高い変異株などに対応するため、医療機関向けの支援を継続するとともに、軽症者の療養体制を確保してまいります。

また、生活介護を必要とする新型コロナウイルス陽性の高齢者に対応するため、高齢者支援型臨時施設を確保・運営いたします。

さらに、ワクチン接種を安全かつ円滑に推進するため、埼玉県ワクチン接種センターの運営や地域のニーズに対応しワクチンバスの活用等により接種を促進するとともに、副反応等に対する専門相談体制等を継続します。

「日本一暮らしやすい埼玉」実現への加速

次に、「『日本一暮らしやすい埼玉』実現への加速」として、5か年計画における3つの将来像、12の針路に基づく主要な施策について御説明いたします。

(1)災害・危機に強い埼玉の構築

まず、「災害・危機に強い埼玉の構築」についてです。

迅速かつ的確な災害対応を行うため、デジタル技術をフル活用して災害対策本部の機能向上を図るとともに、動画などの大容量データや全庁GIS等に対応した次期災害オペレーション支援システムの構築に向けた設計を行います。

また、埼玉版FEMAの効果的な推進を図るため、火山噴火や国民保護に関する新たなシナリオの作成や図上訓練に取り組みます。

(2)県民の暮らしの安心確保

次に、「県民の暮らしの安心確保」についてです。

迅速かつ的確な初動警察活動を強化するため、パトカー等に車載カメラや可搬型のタブレットを整備し、事件や事故現場の状況を警察本部とリアルタイムで情報共有を図ります。

また、児童の通学路の安全を確保するため、ガードレールなどの安全施設の設置に加え、カラー舗装や路面表示などにより横断者が安全に待機できる空間として「通学路グリーンスポット」を新たに整備します。

さらに、河川の水質異常や水質の急激な変化等に対応し、安全な水を安定して供給するため、大久保浄水場及び吉見浄水場への高度浄水処理施設の整備を進めてまいります。

(3)介護・医療体制の充実

次に、「介護・医療体制の充実」についてです。

介護人材の確保・定着を図るため、現場で活躍する介護職員が動画配信や学校訪問で介護の魅力をPRするとともに、県内介護事業所に就職した新入職員を対象にバーチャル合同入職式を新たに開催いたします。

また、医師不足の地域や診療科の解消を図るため、地域枠医学生奨学金の新規貸与の定員を拡大するとともに、県内の重症患者の受入体制を強化するため、拠点病院と連携病院を結ぶTele-ICUを通じたネットワークを拡充します。

(4)子育てに希望が持てる社会の実現

次に、「子育てに希望が持てる社会の実現」についてです。

国の出産子育て応援交付金を活用し、妊娠・出産の届出をした妊婦等に対し、伴走型の相談支援の拡充と合わせて、経済的支援を一体的に行う市町村に補助するとともに、市町村が実施する第1子以降への給付又は支援に上乗せして、最大1万円相当のギフトボックス等を新たに配付します。

また、女性年齢35歳未満の方を対象に不妊検査や不育症検査への助成を拡充します。

さらに、増加傾向にある児童虐待通告に対応し、児童相談所の体制強化を図るため、令和7年度の開所に向けて、朝霞市内に一時保護所を付設した児童相談所の整備を進めてまいります。

(5)未来を創る子供たちの育成

次に、「未来を創る子供たちの育成」についてです。

いじめ・不登校など児童生徒の抱える様々な課題に対応するため、小学校及び高等学校のスクールカウンセラーの配置を拡充します。

また、県立特別支援学校の児童生徒数の増加への対応として、令和6年度開校予定の高校内分校の整備や既存校の校舎の増築などを進めてまいります。

さらに、様々な課題を解決できる「持続可能な社会の創り手」として、子供たちの主体的な行動力を育成するため、市町村と連携しSDGsのテーマに基づく教育課程の研究・実践を進めてまいります。

(6)人生100年を見据えたシニア活躍の推進

次に、「人生100年を見据えたシニア活躍の推進」についてです。

コバトン健康マイレージ事業をリニューアルし民間アプリを活用した新たな健康増進事業として、市町村が各種健康データに基づき主体的に事業を展開できるよう支援してまいります。

また、埼玉未来大学において、ライフデザイン科の学習期間を半年から1年に延長するとともに、いつでもどこでも受講できるオンラインコースの新設などカリキュラムの充実を図り、シニアの社会参加を促進してまいります。

(7)誰もが活躍し共に生きる社会の実現

次に、「誰もが活躍し共に生きる社会の実現」についてです。

令和5年1月に開設した医療的ケア児等支援センターについて、地域センターを複数体制に拡充し、地域の実情に応じた支援体制を強化するとともに、新たに県立特別支援学校における医療的ケア児が福祉タクシーで通学する際に同乗する看護師の費用を補助するなど、保護者の付き添いがなくても安心して通学できる体制の整備を進めてまいります。

また、新たにパーキング・パーミット制度を導入し、事業者や市町村と連携して障害者等のための駐車区画を拡大するとともに、県内企業における性の多様性に配慮した取組を促進するため、「埼玉県アライチャレンジ企業」の先進的な取組をホームページ等で発信します。

(8)支え合い魅力あふれる地域社会の構築

次に、「支え合い魅力あふれる地域社会の構築」についてです。

バーチャル技術を活用したイベントや体験エリア、行政や企業のPRブース等を通じて、埼玉の魅力を県内外へ発信してまいります。

また、県内観光の振興を促進するため、かじ取り役である県DMOの機能を強化するとともに、本格回復の兆しが見える外国人旅行者の観光消費を取り込むため、東京からの「近さ」という本県の強みを生かした戦略的プロモーションによるインバウンド誘致を図ってまいります。

さらに、県内初の屋内50m水泳場の整備に向け、PFI手法を活用した整備、運営・維持管理業務に係る事業者の募集・選定や、スポーツ科学拠点施設の整備に向けたアドバイザリー業務委託を実施します。

(9)未来を見据えた社会基盤の創造

次に、「未来を見据えた社会基盤の創造」についてです。

「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」を着実に推進するため、新たに市町村と企業等とのマッチングを強化するガバメントピッチを開催するほか、プロジェクトに取り組む市町村への財政支援を実施してまいります。

また、「あと数マイルプロジェクト」の推進として、埼玉高速鉄道線の延伸実現に向けた鉄道事業者への事業実施要請をするため、県とさいたま市で共同調査を行うとともに、直轄国道と連携した県管理道路の整備により、骨太の幹線道路網を形成し、地域経済の活性化や県土の強靭化を図ります。

(10)豊かな自然と共生する社会の実現

次に、「豊かな自然と共生する社会の実現」についてです。

脱炭素化に取り組む中小企業等による省エネ設備導入を支援するとともに、災害時にレジリエンス機能を発揮する電気自動車、プラグインハイブリッド車に加えて外部給電器の導入経費を補助することにより、CO2排出量の削減を加速させます。

また、下水道資源の循環システムの構築に向けて、流域下水道で発生する下水汚泥の肥料化を推進してまいります。

さらに、再生可能エネルギーを活用した災害時の防災機能を強化するため、熊谷スポーツ文化公園において民間事業者と連携した太陽光発電・蓄電設備等の整備のための設計を行います。

(11)稼げる力の向上

次に、「稼げる力の向上」についてです。

令和2年度に県が創設した当初3年間無利子・保証料ゼロの制度融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」の無利子期間終了等に伴う県内中小企業等の借換需要に対応するため「伴走支援型経営改善資金」の融資枠を拡大するとともに、利子補給率を引き上げることで事業者負担を軽減します。

また、国のグリーン成長戦略・重点14分野に新たに進出する取組やデジタル技術を活用した新サービス・新商品を開発する取組などに係る経営革新計画を策定し、経営体質の改善を図る中小企業等に対して計画実行に係る経費を補助します。

さらに、地域の振興や新たな雇用の創出を図るため、産業団地の整備を5地区で継続するとともに、新たに吉見大和田地区の整備を進めてまいります。

(12)儲かる農林業の推進

最後に、「儲かる農林業の推進」についてです。

施設園芸農家を対象に、スマート農業機器をはじめ、高温対策等新たな課題に対応する機器の導入経費を補助します。

また、官民連携による先進園芸技術の県内導入を図るため、先行事例等を参考に、今後の施策及び推進体制について調査・検討を行います。

さらに、民間住宅への県産木材の利用拡大を図るため、工務店等に対して県産木材の利用量に応じた支援を行うとともに、木材加工施設整備や新たな県産木材の流通ルート確立に対する支援、県産木材供給体制における課題解決のための調査を実施します。

次に、その他の議案のうち、主なものにつきまして、御説明申し上げます。

第24号議案「知事の期末手当の特例に関する条例の一部を改正する条例」は、知事の期末手当を支給しない期間を令和5年8月30日まで延長するものでございます。

第30号議案「埼玉県農業災害対策特別措置条例の一部を改正する条例」は、局地的な農業災害に対応するため、1市町村における被害金額が一定額を超えた場合でも特別災害に指定できるよう要件を緩和するとともに、支援対象市町村の要件の見直しや、助成措置の対象に農業用生産施設の撤去費用等を追加するものでございます。

第51号議案「専決処分の承認を求めることについて」は、令和4年12月30日に狭山市の採卵鶏農場において高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されたことを受け、防疫措置に係る補正予算を専決処分したことについて、承認を求めるものでございます。

その他の議案につきましては、提案理由等により御了承をいただきたいと存じます。

〔国の補正等に伴う補正予算案〕

続きまして、第50号議案「令和4年度埼玉県一般会計補正予算(第8号)」及び第53号議案「令和4年度埼玉県一般会計補正予算(第9号)」について、御説明いたします。

まず、第8号補正予算案は、国の「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に基づく補正予算に迅速に対応し、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」に係る公共事業の追加や、脱炭素社会に向けた住宅等の省エネの促進、農業収益力強化に向けた農業者等への支援などに要する経費を計上しております。これらの補正予算額は249億1,788万3千円となり、既定予算との累計額は、2兆4,582億8,815万1千円となります。

次に、第9号補正予算案は、頻繁に発生している高病原性鳥インフルエンザへの対応状況等に鑑み、今後、緊急的な予算措置が必要となった場合に備えるため、予備費について5億円増額するもので、この結果、既定予算に、先ほど御説明申し上げました補正予算第8号と第9号を合わせた累計額は2兆4,587億8,815万1千円となります。

これらの補正予算案につきましては、令和5年度当初予算と切れ目なく執行するためにも早期の事業執行が必要であることなどから、他の案件に先立って御審議いただきますよう特段の御配慮をお願いするものでございます。

以上で私の説明を終わりますが、何とぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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