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掲載日:2024年12月23日
5か年計画特別委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されております案件は、第118号議案の1件であります。
9月定例会で継続審査となった本議案については、閉会中の11月4日、11月10日、11月17日及び11月19日に審査を行い、各針路について執行部から詳細な説明を受け、質疑を行いました。
さらに、今定例会では、12月20日に審査を行った次第であります。
今定例会中の審査経過の概要について御報告申し上げます。
まず、中屋敷委員から、第118号議案に対する修正の動議が提出されました。
その主な内容を申し上げます。
まず、第1編の総論であるが、この総論は、考え方を示す箇所に当たり、例示の必要性が希薄であることから、一部固有名詞を削除する。
次に、第2編の1の(3)のアの(イ)における主な取組に、災害発生時にその対応が非常に重要なものであるため、「帰宅困難者対策の実施」を追加する。
次に、第2編の2の(3)のカの(ウ)における施策指標に、貧困の連鎖解消に資するものであることから、「生活保護世帯の中学3年生の学習支援事業利用率」を追加する。
次に、第2編の3の(3)のエの(ウ)における施策指標で掲げられている「人口10万人当たりの医療施設の医師数」を、「医療施設の医師数」に修正する。
次に、第2編の5の(1)における背景で、「ヤングケアラーの顕在化」及び「性の多様性への意識の高まり」を追加する。
次に、第2編の5の(3)のウの(ウ)における施策指標に、「いじめの解消率」を追加する。
次に、第2編の7の(3)のエの(ウ)における施策指標で掲げられている「人権啓発事業に参加して、偏見を持ったり、差別をしないよう行動したいと思った人の割合」を、「人権啓発事業の参加者数」に修正する。
次に、第2編の12の(3)のイの(ウ)における施策指標に、「販売農家数に占める販売金額1,000万円以上の農家数の割合」を追加する。
以上、主な修正について申し上げましたが、それぞれの修正理由並びにその他の修正につきましては、お手元の修正案により御確認をいただきたいと思います。
続いて、修正案に対する質疑を行いました。以下、論議のありました主なものについて申し上げます。
「小・中学校に在籍する不登校児童生徒が学校内外の機関等で相談・指導を受けた割合を新たに施策指標に加えているが、この『学校内外の機関等』には医療機関も含まれているのか」との質疑に対し、「医療機関も含まれているが、それでも現状値が67.4%であることから、目標値の85パーセントは高い目標となっている。一人でも多くの児童生徒への適切な対応につなげてほしいという強い思いから、当該指標を追加した」との答弁がありました。
その後、討論に入りましたところ、第118号議案に対する修正案及び原案に賛成する立場から、「『感染症対策』への取組が示されているとともに、ポストコロナを見据えた内容になっている。また、修正案は提出されているが、執行部から上程された原案の大切な柱となる部分は残されている。さらに、修正箇所は、質疑を通して指摘してきた『帰宅困難者対策』のように重要かつ必要なものに限られている」との討論がありました。
次に、原案に賛成する立場から、「本計画の中に、競争を原動力とした教育や国の言いなりである直轄事業の記述があることは、本計画が未来志向であるだけに残念であるが、埼玉版SDGsを掲げ、LGBTQに関する理解増進や多様性を重視するなど、新しい時代を拓く意欲が感じられる」との討論がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、採決いたしましたところ、第118号議案に対する修正案については、総員をもって可決し、修正可決した部分を除く第118号議案については、総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、この議案に対し、附帯決議として、「埼玉県5か年計画の実施に当たっては、次の項目に掲げる取組を各分野別施策における『主な取組』の施策実現に合わせて推進すること。1 針路1 災害・危機に強い埼玉の構築 ア 危機管理・防災体制の再構築 消防学校における消防職員の教育体制の強化、エ 感染症対策の強化 保健所の体制強化、2 針路2 県民の暮らしの安心確保 イ 交通安全対策の推進 鉄道事業者と連携した鉄道の安心・安全の確保、3 針路3 介護・医療体制の充実 イ 介護人材の確保・定着対策の推進 介護人材としての外国人材の活用、介護職員の処遇改善の促進、ウ 地域医療体制の充実 医療提供体制の充実のための病床整備率の向上、4 針路4 子育てに希望が持てる社会の実現 ウ 児童虐待防止・社会的養育の充実 児童虐待防止におけるヤングケアラー支援の推進、5 針路5 未来を創る子供たちの育成 ア 確かな学力と自立する力の育成 我が国や郷土に対する誇りを育む教育の推進、6 針路6 人生100年を見据えたシニア活躍の推進 イ 生涯にわたる学びの推進 新しい県立図書館の時代に応じたゼロベースでの検討、7 針路7 誰もが活躍し共に生きる社会の実現 イ 女性の活躍推進と男女共同参画の推進 女性の就業率の向上に向けた施策の展開、ウ 障害者の自立・生活支援 障害者優先調達の促進、8 針路8 支え合い魅力あふれる地域社会の構築 オ デジタル技術を活用した県民の利便性の向上 デジタルデバイドの解消に向けた取組の促進、11 針路11 稼げる力の向上 ア 新たな産業の育成と企業誘致の推進 SAITAMAロボティクスセンター(仮称)の整備推進、イ 変化に向き合う中小企業・小規模事業者の支援 北部地域振興交流拠点のゼロベースでの検討、12 針路12 儲かる農林業の推進 ア 農業の担い手育成と生産基盤の強化 農業の担い手としての後継者の確保・育成の強化、違反転用対策の強化、イ 強みを生かした収益力ある農業の確立 試験研究の充実に向けた取組の強化、ウ 林業の生産性向上と県産木材の利用拡大 木造建築技術アドバイザー制度の普及・啓発の強化」との提案がありました。
その後、討論に入りましたところ、附帯決議に賛成する立場から、「質疑を通じて指摘してきた事項が提案者と共有でき、また、趣旨や表現について調整を求めた事項もおおむね対応しており、各委員や執行部とも十分に調整が図られている」との討論があり、採決いたしましたところ、総員をもって附帯決議を付すことに決した次第であります。
さらに、本委員会において、執行部に対し、埼玉県5か年計画の計画書の作成に当たっては、県民に分かりやすい掲載方法とするための対応を求める意見が提案され、総員をもって了承された次第であります。
以上をもちまして、本委員会の報告を終わります。
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