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掲載日:2023年6月28日
Q 塩野正行 議員(公明)
廃棄物収集運搬業務は、私たちが日常生活を維持するために欠かせない仕事であります。まちの環境衛生を守るエッセンシャルワーカーであります。不要不急の外出自粛や緊急事態宣言により、多くの人が自宅にとどまりました。地元の事業者に聞くと、家庭ごみが川口市内では3割増えたといいます。家庭ごみの収集は時間との闘いです。常に汗だく、ごみが増えた分、時間がかかり、作業もきつくなります。自宅療養している感染者がいる家からのごみも含まれている可能性があり、感染のリスクを感じながらの作業です。環境センターまで通常2、3往復のところ、1、2回往復回数が増え、燃料代も余計にかかります。
一方で、事業所から出るごみは激減しました。大型ショッピングモール、カラオケ、居酒屋などの飲食店などからは料金をもらえない、あるいは減額せざるを得ないため、収入は大きく減ったといいます。経営の危機と闘いながら事業を続けています。
病院などからの医療系廃棄物の運搬、収集も行います。医療系廃棄物は厳重に管理されていますが、積込みの際、袋を破かないようにするなど、より慎重な作業が必要になります。
このほかに、浄化槽の清掃やし尿のくみ取り、極端な例では亡くなった陽性患者の自宅の片付けなども行ったといいます。感染のリスクが常に付きまとっています。
そこで、質問です。
強い使命感と責任感を持って社会を支えている廃棄物収集運搬業務に当たる作業員の皆さんの感染防止対策をどのように考え行っているのか、まずは伺います。
また、環境省の通知によれば、「市町村は、市町村及び一般廃棄物処理業者におけるマスクや手袋などの個人防護具の確保を含む感染防止等の事業継続のための取組に努めること」とされています。マスクや手袋などを確保できるよう市町村に求めていますが、徹底されていないと思われる自治体もあるようであります。防護具の確保について徹底する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
さらに、事業者の中で作業員さんの多数の人が感染し、一時的に事業の一部又は全部を継続できなくなった場合、委託契約を減額の上、他の業者に切り替えるとしていた自治体がありました。そうした契約変更は断じて許されません。県は既に撤回させたとのことでありますが、事業者の中から感染者が発生した場合、事業継続のために支援していくのが行政の役割であります。どのように県として対応しているのか、お答えください。
加えて、廃棄物収集運搬業務における感染症対策について、自治体担当者への研修会などを行う等の対策も必要と考えます。今後の具体的な取組について、併せてお答えください。
A 小池要子 環境部長
まず、廃棄物収集運搬業務作業員の感染防止対策についてでございます。
廃棄物を収集運搬する作業員の方は、ウイルスが付着している廃棄物を扱う可能性もあることから、感染防止対策をしっかりと行うことが大変重要であると考えております。
県では新型コロナ対策の拡大の段階にあわせて、市町村や業界団体等に対し様々な情報を提供するとともに、作業員の感染予防の配慮要請を行ってまいりました。
また、作業員の感染予防には、家庭からの適切なごみの出し方が不可欠であることから、県民の方に対し、ごみ袋をしっかりしばる、空気を抜くなど具体的な注意点を県ホームページやSNSなどで周知してきたところでございます。
次に、市町村における防護具の確保の徹底についてでございます。
議員お話しのとおり、市町村は、一般廃棄物処理の統括的な責任を負っており、事業の継続に必要なマスク等を確保するよう努めることとされております。
県では、本年4月に市町村等に防護具の確保について通知するとともに、マスクの購入が可能なルートを紹介するなどの支援を行いました。
現在、供給不足が緩和傾向にございますが、今後に備えた確保が必要です。
市町村は、委託している事業者の分も含め、十分な確保を行うよう改めて徹底してまいります。
次に、事業継続に対する県の支援についてでございます。
廃棄物の処理は、日々の生活や経済活動を支える必要不可欠な社会インフラであり、安定的に業務を継続することが必要です。
県では、市町村に対し業務継続計画の策定と合わせて、収集運搬業者の事業の継続にも十分配慮するよう求めてまいりました。
さらに、万が一作業員の感染などにより、収集運搬業務の継続が困難となった場合には、一時的にほかの事業者の応援によって現在の委託契約が継続できるよう埼玉県一般廃棄物連合会との連携体制を整えました。
引き続き廃棄物収集運搬業務の継続性に配慮し、支援を行ってまいります。
次に、感染症対策の今後の具体的な取組についてでございます。
感染症予防のためには新型コロナウイルスの性質を含めた正しい知識を持つことが必要です。
市町村等に対して、感染力の持続時間を踏まえた適切な処理方法などを再度周知するとともに、実務に精通した方を講師とした研修会の準備も進めております。
今後も廃棄物収集運搬業務が安心安全に実施できるよう取り組んでまいります。
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