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掲載日:2019年10月17日

平成28年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(立石泰広議員)

県税納税率の向上について

Q 立石泰広議員(自民

新聞報道によりますと、47都道府県と20政令市の合計67自治体を合わせて平成22年度から平成26年度までの5年間で、約7,267億円の地方税や国民健康保険料などの不納欠損があったとのことでした。埼玉県の不納欠損額は東京、大阪、神奈川に次いで4番目に多く、168億円となっております。
記事では、債権の徴収について公平性を保とうとする意識の不足や滞納整理に当たっての自治体ごとの取組姿勢の積極性などの違いが指摘されていました。財産がありながら納付しない者に対しては、差押えなどの滞納処分で厳正に対応すべきであり、一方、生活が困窮している方には法律による納税の緩和措置があり、きちんと見極めて対応する必要があります。
先日発表された本県の平成27年度県税決算では、納税率は96.9パーセントで、前年度より0.8ポイントアップしたという結果でした。納税率は向上したものの、収入未済額は約214億円もあり、全国順位は相変わらず47位でありました。7年連続の最下位でありました。
収入未済額の内訳の内容を見てみると、県税全体のうち個人県民税が約9割を占めています。とりわけ収入未済額が大きい大規模市への支援をするべきことは、昨年9月定例会でも提案させていただきました。
県内で個人県民税の納税率が最下位である私の地元川口市では、平成23年度から県職員のチーム派遣を受け、さらに平成27年度からは県職員の長期派遣も受け入れています。川口市からも個人県民税対策課に職員を派遣し、不動産公売や徴収対策のための指導もいただいていると聞いております。また、滞納市税の徴収を専門に行う特別債権回収室や納税コールセンターを設置するなど、組織を挙げて積極的に徴収に取り組む集団に変わりつつあると奥ノ木市長も意気込みを語っておりました。
このような取組のおかげで、川口市の個人県民税の納税率は、最下位ではありますが88.7パーセントで前年度より1.3ポイントアップし、県の納税率向上に貢献することができました。このように大規模市の納税率の向上は、県全体の納税率向上に大きく貢献するものであり、更に支援を強化すべきと考えます。
そこで、今後、個人県民税対策にどのように取り組んでいくのか、総務部長に伺います。
また、どのような計画をもって最下位を脱却し、当面は何位ぐらいを目指すのか、併せて御所見を伺います。

A 飯島 寛 総務部長

まず、「今後の取組について」でございます。
県では、個人県民税対策として、市町の課長職などへの県職員の長期派遣、あるいは派遣先の市の職員とチームを組んで高額困難事案を集中的に整理するチーム型派遣などを大規模市中心に実施しております。
川口市におきましても、議員お話のとおり、平成27年度決算における個人県民税納税率の伸びが、県平均を上回る1.3ポイントであり、県税全体の納税率向上や税収確保に貢献をいただいております。
また、取組に課題のある市町村への支援として、市町村では差押えなど滞納処分を行いにくい困難事案を県が引き受け、直接徴収する取組を行うなど各市町村の実情に応じた効果的な支援を実施しております。
その成果といたしまして、平成27年度決算の個人県民税の収入未済額は、チーム型派遣を始める前の平成22年度に298億円であったものを、約108億円圧縮し、約190億円となっております。
また、人材育成の観点も重要であることから、平成23年度から平成28年度までで、94人の市町村職員を実務研修生として県に受け入れ、OJTにより徴収技術の向上を図っております。
これまで受け入れた実務研修生は各市町村へ帰任してから、県での経験を生かし徴収グループの核となって活躍をしていただいております。
市町村職員の人材育成のため、今後も実務研修生の受入れを拡大してまいります。
さらに、確実な徴収が見込める給与からの特別徴収の指定につきましては、平成29年度に東京都、群馬県が一斉指定を実施することとなっております。
これで関東一都六県全てで一斉指定が行われることになります。
本県から両都県へ通勤する方も多いことから、納税率の向上が期待されますので、東京都など関東一都六県と連携して特別徴収を一層徹底してまいります。
今後も県税の納税率向上を図るため、収入未済額の大きい大規模市をはじめ、市町村への支援を積極的に進めてまいります。
次に、「最下位脱却について」でございます。
本県では納税率の低い個人県民税の税収全体に占める割合が高い一方、納税率が全国一律の100%である地方消費税の占める割合が低いという税収の構成比の問題があります。
このため、県税全体の納税率を全国平均まで一気に上昇させるということは難しい状況であり、着実に改善を図る必要があります。
そこで平成28年度は、個人県民税については、先ほど申し上げました各市町村の実情に応じた効果的な支援を実施することにより、収入未済額を約30億円圧縮することを目標としております。
また、自動車税など県で直接徴収する税目につきましても、給与や自動車、預貯金などの差押えを更に増加させるなど徴収対策を強化してまいります。
このような対策によって、納税率を平成27年度の96.9%から97.5%まで引き上げ、まずは平成28年度決算において全国最下位から脱却できるよう取り組んでまいります。
また、平成28年度から30年度までの3年間におきましては、市町村と連携した個人県民税対策を進めることによりまして、県税全体の収入未済額を3分の2まで圧縮したいと考えております。
こうした取組により、早期に全国順位を30番台とすることを目標に最大限の努力を重ねてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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