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掲載日:2022年10月3日
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設備担当では、中川水循環センターと春日部中継ポンプ場の築造、改築及び補修工事のうち設備工事に係る計画、設計、積算、監督等を行なっています。
令和3年9月に、中川水循環センター水処理施設において1号送風機設備の改築工事が完成しました。送風機設備とは、下水を綺麗にしてくれる微生物が住む反応タンクに空気を送り込み、微生物の活性化を促すための設備です。
1号送風機 送風機制御盤
令和3年3月に、中川水循環センター汚泥処理施設において1号~5号初沈汚泥濃縮機を新設しました。この設備は最初沈殿池から引き抜いた汚泥を高濃度に濃縮することができます。以前は自然沈降により圧密濃縮を行う重力濃縮槽を使用していましたが、スクリュー回転による機械濃縮を行うことで高濃度に濃縮した汚泥を消化タンクへ投入することが可能となり、後述する汚泥消化事業の一端を担っています。
初沈汚泥濃縮機(正面) 1号~5号初沈汚泥濃縮機
従来の汚泥処理工程に、消化工程を導入しました。これにより汚泥を減容化する過程でメタンガスを主成分とするバイオガス(再生可能エネルギー)が発生します。このガスを回収することで、焼却炉の補助燃料や消化ガス発電に有効活用することができます。
汚泥消化タンク バイオガス発電機
水処理施設にある最初沈殿池から引き抜かれた汚泥と最終沈殿池から引き抜かれた汚泥は、機械濃縮設備により濃縮され汚泥移送ポンプで混合されながら消化タンクに入ります。消化タンク内では微生物の働きにより汚泥中の有機物を分解し、バイオガスを発生させます。このバイオガスをガスタンクに貯留し、焼却炉補助燃料や消化ガス発電に有効利用しています。
埼玉県下水道局の「中川水循環センターの汚泥消化・バイオガス発電システム導入」の取組が、令和4年度(第15回)国土交通大臣賞「循環のみち下水道賞」のグランプリを受賞することとなりました。埼玉県下水道局の受賞は、令和元年度の部門賞(防災・減災部門)に次ぐ2回目、グランプリの受賞は初となります。
【参考】国土交通大臣賞「循環のみち下水道賞」
健全な水循環、資源・エネルギーの循環を生み出す21世紀の下水道のコンセプト「循環のみち下水道」に基づく優れた取組に対し、平成20年度に創設された国土交通大臣表彰です。下水道の使命を果たし、社会に貢献した好事例を表彰し広く発信するこ
とで、受賞者の功績を称えるとともに、他の多くの団体等でも同様の取組が行われ、全国的に「循環のみち下水道」の実現が図られることを目的としています。
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