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掲載日:2023年3月29日
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令和4年度、埼玉県国際課は大宮アルディージャ及び東洋大学と協働して人材育成プロジェクトを実施しました。
本事業の目標は、非認知能力教育(※)の視点を取り入れた指導をラオス人民民主共和国(以下、ラオス国)のサッカー指導者が実施できるようになることです。このため、ラオス国のサッカー指導者が来県し県内での研修受講や国際交流を行い、また、埼玉県内のサッカー指導者及び教育専門家をラオス国に派遣して講習会の開催などを行いました。
(※)非認知能力教育とは、IQや学力テストなどのように点数や指標で明確に認知できるものではない、子どもの将来や人生を豊かにする能力のことです。例えば、目標に向かって頑張る力、やり抜く力などが挙げられます。
ラオス国でスポーツ教育に携わる指導者が東洋大学及び大宮アルディージャで専門講義を受けました。また、県内中学校を訪問しサッカー部の部活に参加することで国際交流をするとともに日本の学校教育の現場を視察しました。
ラオス国で活動するサッカー指導者2名(ラオス人1名、日本人1名)
令和4年11月29日(火曜日)~12月2日(金曜日)
東洋大学川越キャンパスを訪問し、県内の教育関係者とともに総合情報学部教授による講義を受講しました。
講義では、非認知能力がスポーツに与える影響について説明を受けました。また、子どもの自己肯定感を高め非認知能力を向上させるためには、得意分野や良い行動を見つけて「褒める」ことが特に重要であるということを学びました。
大宮アルディージャのクラブハウスを訪問し、日本のサッカーの仕組みや指導者育成の手法、サッカースクールでの指導の心得について説明を受けました。
短時間での指導であっても子どもたちに可能な限り多くの時間ボールに触れさせ、1人1人に声をかけて「褒める」よう心掛けることが重要とのことでした。
川口市立西中学校を訪問し、サッカー部の部活に参加しました。中学1・2年生約40名とともに練習を行い、日本の部活について学びながら国際交流しました。
交流の中で、ラオスで活躍している日本人サッカー指導者が、東南アジアでの自分の経験に基づくプレゼンテーションを行いました。参加した中学生からは「これからの人生を考える場になった」との声がありました。
大宮アルディージャコーチ及び東洋大学講師をラオス国に派遣しました。
現地の小学校で非認知能力を育成する授業及びサッカー教室を開催しました。
大宮アルディージャコーチ1名、東洋大学講師1名、埼玉県国際課職員1名
令和5年1月26日(木曜日)~1月29日(日曜日)
東洋大学講師が小学校児童に対して非認知能力についての授業を行い、授業後には非認知能力指導に基づいたサッカー交流を実施しました。
最初は消極的であった児童がより前向きにサッカーボールに向かうようになるなど、非認知能力の1つである「積極的な行動」に改善が見られました。
ラオス国のサッカー指導者20名を対象に大宮アルディージャのコーチが指導者講習会を開催しました。非認知能力の1つである「子どもが自信を持つ」ための指導方法をテーマに、実践を交えながら講習会を行いました。
たとえ失敗をしたとしても、常に良い部分を見つけて「褒める」こと、プレーヤーズファーストを心がけることが重要であるということを伝えました。「次に何をするのか」「何のために動くのか」ということを忘れずに動き、子どもたちが自分で考えて動くように指導することが大切であると強調しました。
「子どもたちが楽しめるサッカー」をテーマに小学校4・5年生約90名を対象にサッカー教室を開催しました。
直前に実施した指導者講習会に参加した者が、コーチとして参加し、学んだことを早速実践しました。活躍をした子どもに会場全体で拍手をするなど、参加者全員で盛り上がり楽しむことができる教室となりました。
本事業は(一財)自治体国際化協会の自治体国際協力促進事業(モデル事業)を活用しました。
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