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掲載日:2024年4月3日
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2000年世界農林業センサスは,我が国農業の基本構造の現状とその動向を農業集落,市区町村段階から全国に至る各段階別に明らかにし,農政の推進に必要な基礎的かつ総合的な統計資料を整備することを目的として実施したものである。
我が国は,昭和25年の1950年世界農業センサス以降10年目ごとに国際条約に基づく世界農業センサス(昭和35年からは,林業センサスも同時に実施)を行うとともに,その中間年に我が国独自の農業センサスを実施している。2000年世界農林業センサスは,前者に該当し,通算して11回目のものである。
2000年世界農林業センサスの体系及び調査方法などは,下表のとおりである。
調査の種類 |
調査対象 |
調査組織 |
調査期日 |
調査方法 |
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農業事業体調査 (農家調査) |
農家の全数 |
農林水産省-都道府県-市区町村-指導員-調査員 |
平成12年2月1日 |
調査客体の自計申告調査 |
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農業事業体調査 (農家以外の農業事業体調査) |
協業経営体,会社等の全数 |
農林水産省-都道府県-市区町村-指導員 |
同上 |
同上 |
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農業サービス事業体調査 |
農業サービス事業体の全数 |
農林水産省-地方農政局-統計情報事務所-同出張所 |
同上 |
同上 |
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農業集落調査 |
農業集落の全数 |
同上 |
同上 |
出張所職員が農業集落の精通者に面接する聞き取り調査 |
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林業事業体調査 (林家調査) |
林家の全数 |
農林水産省-都道府県-市区町村-指導員-調査員 |
同上 |
調査客体の自計申告調査 |
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林業事業体調査 (林家以外の林業事業体調査) |
会社等の全数 |
農林水産省-都道府県-市区町村-指導員 |
同上 |
同上 |
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林業サービス事業体調査 |
林業サービス事業体の全数 |
農林水産省-地方農政局-統計情報事務所-同出張所 |
同上 |
同上 |
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林業地域調査 |
林業地域の全数 |
同上 |
平成12年8月1日 |
出張所職員による林業精通者等に面接する聞き取り調査等 |
全国農業地域名・地方農政局名:所属都道府県名
北海道:北海道
東北:青森,岩手,宮城,秋田,山形,福島
北陸:新潟,富山,石川,福井
関東・東山:(北関東,南関東,東山)
東海:岐阜,静岡,愛知,三重
近畿:滋賀,京都,大阪,兵庫,奈良,和歌山
中国:(山陰,山陽)
九州:(北九州,南九州)
沖縄:沖縄
関東農政局:茨城,栃木,群馬,埼玉,千葉,東京,神奈川,山梨,長野,静岡
東海農政局:岐阜,愛知,三重中国四国農政局:鳥取,島根,岡山,広島,山口,徳島,香川,愛媛,高知
ア 農家調査
農家
:平成12年2月1日現在(沖縄県にあっては,平成11年12月1日現在)の経営耕地面積が10a以上の農業を営む世帯又は経営耕地面積が10a未満であっても調査期日前1年間の農産物販売金額が15万円以上あった世帯(例外規定農家)をいう。
販売農家
:経営耕地面積が30a以上又は農産物販売金額が50万円以上の農家をいう。
自給的農家
:経営耕地面積が30a未満かつ農産物販売金額が50万円未満の農家をいう。
主副業別分類
:農業所得と農業労働力の状況を組み合わせて農業生産の担い手農家をより鮮明に析出する農家分類として,1995年センサスから採用した。
主業農家
:農業所得が主(農家所得の50%以上が農業所得)で,65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家をいう。
準主業農家
:農外所得が主で,65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家をいう。
副業的農家
:65歳未満の農業従事60日以上の者がいない農家をいう。主業農家,準主業農家以外の農家。
農業専従者
:調査期日前1年間に農業に150日以上従事した者をいう。
農業主従別分類
:家族経営構成員(経営者と経営構成員)の農業従事日数と農業以外の仕事への従事日数の比較により農業の担い手を析出するための分類として,2000年世界農林業センサスから採用した。
経営者
:その世帯の農業経営に責任を持つ者をいう。なお,センサスでは,一つの世帯に複数の経営者がいる場合は,便宜的にいずれか一人を経営者とした。
経営構成員
:経営者以外で自営農業に30日以上従事する世帯員及び他出の農業後継者をいう。
農業従事が主
:家族経営構成員の自営農業従事日数の合計が自営農業以外の仕事に従事した日数の合計を上回る(同数を含む。)農家をいう。
農業従事が従
:家族経営構成員の自営農業従事日数の合計が自営農業以外の仕事に従事した日数の合計を下回る農家をいう。
単一経営農家
:農産物販売金額のうち,主位部門の販売金額が8割以上の農家をいう。
準単一複合経営農家
:農産物販売金額のうち,主位部門の販売金額が6割以上8割未満の農家をいう。
複合経営農家
:農産物販売金額のうち,主位部門の販売金額が6割未満の農家をいう。
農業投下労働規模別分類
:農業経営に投下された総労働量を標準化した値で比較するため,2000年世界農林業センサスから採用した。年間農業労働時間1,800時間(1日8時間換算で225日/人)を1単位の農業労働単位とし,農業経営に投下された総労働日数を225日で除した値により分類を行うものである。
準農業専従者
:調査期日前1年間の農業従事日数が60~150日の者をいう。家族経営構成別分類:家族経営の労働力構成,経営への家族の参画状況等を明らかにするため,家族経営構成員の世代構成による分類として,2000年世界農林業センサスから採用した。
一世代家族経営
:家族経営構成員が,経営主一人又は経営主夫婦等一世代で構成されるものをいう。なお,経営主とその兄弟による経営は一世代とした。
二世代家族経営
:家族経営構成員が,経営主と子又は経営主と親又は経営主と孫等二世代で構成されるものをいう。
三世代等家族経営
:経営主,子及び孫等三世代で構成されるものをいう。なお,経営主のおじ,おば,いとこ等を含むものは三世代等とした。
専業農家
:世帯員の中に兼業従事者(調査期日前1年間に30日以上雇用兼業に従事した者又は調査期日前1年間に販売金額が15万円以上ある自営兼業に従事した者)が1人もいない農家をいう。
兼業農家
:世帯員のなかに兼業従事者が1人以上いる農家をいう。
第1種兼業農家
:農業所得を主とする兼業農家をいう。
第2種兼業農家
:農業所得を従とする兼業農家をいう。
農業後継者
:次の代で親の農業経営を継承することが確認されている者をいう。
あとつぎ
:次の代で家を継承する予定の者をいう。なお,複数の子がいて誰に継承させるかが決まっていない場合は,時系列比較を行うために,便宜上同居している最年長の男の子供とした。
農業従事者
:満15歳以上の世帯員のうち,調査期日前1年間に農業に従事した者をいう。
農業就業人口
:調査期日前1年間に「農業のみに従事した世帯員」及び「農業と兼業の双方に従事したが,農業の従事日数の方が多い世帯員」のことをいう。
基幹的農業従事者
:農業に主として従事した世帯員(農業就業人口)のうち,調査期日前1年間のふだんの主な状態が「仕事に従事していた者」のことをいう。
(参考)世帯員の就業状態
経営耕地
:農家が経営する耕地(田,畑,樹園地の計)をいう。経営耕地は自己所有地と借入耕地に区分される。
借入耕地
:他人から耕作を目的に借り入れている耕地をいう。
貸付耕地
:他人に貸し付けている自己所有耕地をいう。
耕作放棄地
:以前耕地であったもので,過去1年間以上作物を栽培せず,しかも,この数年の間に再び耕作するはっきりした意志のない土地をいう。
農業生産関連事業
:自己生産農産物を利用した加工,直販や観光農園等農業経営に付帯する事業をいう。
契約生産
:あらかじめ特定の者(スーパー等小売店を含む。)と売買契約をして農業生産を行っているものをいう。
認定農業者
:農業経営基盤強化促進法に基づく農業経営改善計画の認定を市区町村長から受けている農業者をいう。
イ 農家以外の農業事業体調査
農家以外の農業事業体
:前記アで規定する農家以外で農業を営む事業体であって,経営耕地面積が10a以上あるもの又は経営耕地がそれ未満であっても調査期日前1年間の農産物販売金額が15万円以上あるものをいう。
経営目的
(販売)
:農産物の販売により農業収入を得ることを直接の目的とした事業体をいう。
(牧草地経営体)
:牛馬の預託事業を営むことを目的とした事業体及び共同して牧草を栽培し,共同で採草,放牧に利用することを目的とした事業体をいう。
(その他)
:試験研究,学校,厚生等を目的として農業を行う事業体をいう。
農事組合法人
:農業協同組合法に基づき農業生産について協業を図ることにより,共同の利益を増進することを目的として設立された法人をいう。
株式会社
:商法に基づく株式会社の組織形態をとっているものをいう。
有限会社
:有限会社法に基づく有限会社の組織形態をとっているものをいう。
合名・合資会社
:商法に基づく合名会社と合資会社の組織形態をとっているものをいう。
農協・その他の農業団体
:農業協同組合法に基づく農業協同組合,農協の連合組織,その他の農業関係の団体をいう。
農産加工
:農畜産物を原料として物理的・化学的変化を加えて新たに生産物を生産することをいう。
直販
:農畜産物や農産加工品を直接消費者に販売している場合や消費者と販売契約して直送している場合をいう。
観光農園
:農園や牧場などで入園(入場)料をとっているものをいう。
ウ 林家調査及び林家以外の林業事業体調査
林家
:平成12年2月1日現在(沖縄県にあっては,平成11年12月1日現在)の保有山林面積が1ha以上の世帯をいう。今回,定義の変更を行っており,1990年センサスまでは,保有山林面積が10a以上の世帯としていた。
農家林家
:林家のうち,農家である世帯をいう。
非農家林家
:林家のうち,非農家である世帯をいう。
林家以外の林業事業体
:平成12年2月1日現在(沖縄県にあっては,平成11年12月1日現在)で,保有山林の各筆の面積のいずれかが1ha以上ある会社,社寺,共同,各種団体・組合,財産区,慣行共有,市区町村,地方公共団体の組合,都道府県,国及び特殊法人をいう。今回,定義の変更を行っており,1990年センサスまでは,保有山林面積10a以上の事業体としていた。
なお,慣行共有及び財産区とは以下のものをいう。
慣行共有とは,次の3つの条件のうちいずれかに該当するものをいう。
財産区とは,市区町村の一部の山林を財産として持っているものをいう。
山林
:用材,薪炭材,竹材その他の林産物を集団的に生育させるために用いる土地をいい,台帳地目にかかわらず現況によった。したがって,樹木が生えていても樹園地及び庭園は山林から除いた。
保有山林
:世帯が単独で経営できる山林のことであり,所有山林のうち他に貸し付けている山林などを除いたものに他から借りている山林などを加えたものをいう。
林産物の販売
:保有山林から生産された林産物(用材,ほだ木用原木,林野特産物をいい,買山からの素材,栽培きのこ類,林業用苗木などは除く。)について過去1年間に販売(自家消費に向けたものを含む。)したものをいう。
林家の主業
:世帯の生計の主な拠り所になっている仕事をいう。二つ以上の異なった仕事がある場合は,所得の最も多いものを主業とした。
林業従事世帯員
:過去1年間に自分の家の林業の作業やよそに雇われて林業の作業に従事した世帯員をいう。
植林
:山林とするために,伐採跡地や山林でなかった土地へ苗木を植えたり,種子をまいたり,さし木したりする作業をいうが,植林の地ごしらえ,苗木運搬など一連の作業をいう。
下刈りなど
:林木の健全な育成のために行う下刈り作業と除伐,つる切り,枝打ち,雪起こしなど間伐以外の保育作業をいう。
間伐
:除伐後に行う作業で森林を健全に成長させるため,劣性木,不用木を抜き切りすることをいう。
主伐
:一定の林齢に生育した林木を,用材等で販売するために行う除伐・間伐以外の伐採以外の伐採をいう。
なお,立木のまま販売したものは含まない。
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