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掲載日:2019年3月18日

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平成21年統計年鑑 1-1 地勢

埼玉県は、関東地方の中央部から西部にわたる地域を占め、東は茨城、千葉、西は長野、山梨、南は東京、北は群馬、栃木の1都6県に接している。面積は約3,797平方キロメートル(47都道府県中39位)で、東西約103km、南北約52kmの内陸県である。

地形は、大きく西部の山地と東部の平地に二分されるが、東部の平地は更に県中央部の台地と、県東部の低地に分かれている。平地は、全面積の3分の2ほどで、平地の占める割合は、全国的にも高い割合を示している。

西部の山地は、関東山地の北部を占め、甲武信ヶ岳(2,475m)を始め、県下の最高峰である三宝山(2,483m)や、雲取山(2,017m)、白石山(2,036m)など2,000m級の山々が連なっている。これらの山々は、東方や北方に向かって高度を下げ、武甲山、二子山などの1,000m級の山々が続いている。これらの西部の山地を秩父山地と総称しているが、この秩父山地に源を発するのが荒川である。荒川は、秩父山地で急峻な地形をつくって流下し、やがて断層により形成された秩父盆地に流れ出る。荒川が秩父盆地を流れ出る辺りにつくりだした渓谷が、観光地としても知られている長瀞である。長瀞は、地球の窓といわれ、長瀞系結晶片岩の露出する広大な岩石段丘である岩畳が広がっている。

県の中央部には、外秩父山地などに続く比企丘陵や狭山丘陵などが東西に横たわり、更にその東には幾つもの台地が接続している。台地の中には東京都にまで広がる武蔵野台地があり、ほかに入間台地、櫛挽台地、本庄台地などがある。

また、荒川を越えた東には、低平な大宮台地がある。これらの台地は、武蔵野台地に象徴されるように関東ローム層でおおわれ、近年まで一面に平地林の広がる景観を各地に残した。また、これらの台地は、埼玉を代表する畑作地帯で、茶畑や桑畑、野菜畑などになっていた。しかし、都市化の進行とともに、平地林や畑地は急速に減少している。

県東部の沖積低地は、荒川や利根川などの運んだ土砂の堆積によって形成され、古くは東京湾が入りこんでいた地域である。低地は沖積扇状地、自然堤防地帯、三角州地帯などに分けられ、古利根川・元荒川、中川に沿って発達した自然堤防の後背湿地には湖沼地帯も点在している。これらの低地は、近世初期の利根川、荒川の流路変更、それに続く新田開発により水田化が進み、県の穀倉地帯となっていたが、東京寄りの地域から急速に都市化が進行している。

県東部の低地帯は、埼玉平野とも呼ばれているが、利根川、荒川の乱流地帯であり、古くから度々大洪水に見舞われている。この地に住む人々にとっては、この洪水との戦いが最も重要な課題であった。一方、この二大河川が豊富な用水をもたらし、県内には見沼代用水、葛西用水など、多くの農業用水網ができている。

近年の埼玉県は、人口の増加により、中央部の台地や東部の低地も宅地化が進み、自然景観の変化が著しい。

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