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掲載日:2019年3月19日

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平成29年統計年鑑 1-1 地勢

埼玉県は、関東地方の中央部から西部にわたる地域を占め、東は茨城、千葉、西は長野、山梨、南は東京、北は群馬、栃木の1都6県に接している内陸県で、面積は約3,798㎢(47都道府県中39位)である。

地形は、大きく西部の山地と東部の平地に二分されるが、東部の平地は更に県中央部の台地と、県東部の低地に分かれている。平地は、総全面積の約61%で、平地の占める割合は全国的にも高い割合を示している。

西部の山地は、関東山地の北部を占め、甲武信ヶ岳(2,475m)をはじめ、県下の最高峰である三宝山(2,483m)や雲取山(2,017m)、白石山(2,036m)など2,000m級の山々が連なっている。これらの山々は、東方や北方に向かって高度を下げ、武甲山、二子山などの1,000m級の山々が続いている。これらの西部の山地を秩父山地と総称しているが、この秩父山地に源を発するのが荒川である。荒川は、秩父山地で急峻な地形をつくって流下し、やがて断層により形成された秩父盆地に流れ出る。荒川が秩父盆地を流れ出る辺りにつくりだした渓谷が、観光地としても知られている長瀞である。長瀞は、地球の窓といわれ、長瀞系結晶片岩の露出する広大な岩石段丘である岩畳が広がっている。

県の中央部には、外秩父山地などに続く比企丘陵や狭山丘陵などが東西に横たわり、更にその東には幾つもの台地が接続している。台地の中には東京都にまで広がる武蔵野台地があり、ほかに入間台地、櫛挽台地、本庄台地などがある。

また、荒川を越えた東には、低平な大宮台地がある。これらの台地は、武蔵野台地に象徴されるように関東ローム層で覆われ、一面に平地林の広がる景観を各地に残している。また、これらの台地は、埼玉を代表する畑作地帯で、茶畑や桑畑、野菜畑などが広がっている。

県東部の沖積低地は、利根川や荒川などの運んだ土砂の堆積によって形成され、古くは東京湾が入り込んでいた地域である。低地は沖積扇状地、自然堤防地帯、三角州地帯などに分けられ、古利根川・元荒川、中川に沿って発達した自然堤防の後背湿地には湖沼地帯も点在している。これらの低地は、近世初期の利根川、荒川の流路変更、それに続く新田開発により水田化が進み、県の穀倉地帯となっている。

県東部の低地帯は、埼玉平野とも呼ばれているが、利根川、荒川の乱流地帯であり、古くから度々大洪水に見舞われている。この地に住む人々にとっては、この洪水との戦いが最も重要な課題であった。一方、この二大河川が豊富な用水をもたらし、県内には見沼代用水、葛西用水など、多くの農業用水網が残されている。

高度経済成長期以降は人口が増加して都市化が進み、30年間で約6,500haもの身近な緑が失われた。現在、県では「みどりと川の再生」の一環として、「一人一本植樹運動」、「川のまるごと再生プロジェクト」などを実施している。

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