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掲載日:2022年2月7日
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産業連関表解析ツールは、埼玉県及び全国の平成27年産業連関表(埼玉県は令和2年3月に公表、全国は令和元年6月に公表)のデータを読み取りやすい形にまとめることで、埼玉県及び全国の経済構造を産業ごとに多彩な観点から解析できるツールです。
▶ 産業連関表解析ツール
▶ ツールの使用例 1【1. 埼玉県産業連関表解析ツール(部門分類編)】
▶ ツールの使用例 2【3. 全国産業連関表解析ツール(基本分類編)】
産業連関表解析ツールは、次の3種類のツールを用意しています。
1. 埼玉県産業連関表解析ツール(部門分類編)
平成27年埼玉県産業連関表 統合小分類、統合中分類、統合小分類、13部門分類を解析するツール。
2. 全国産業連関表解析ツール(部門分類編)
平成27年全国産業連関表 統合小分類、統合中分類、統合大分類、13部門分類を解析するツール。
3. 全国産業連関表解析ツール(基本分類編)
平成27年全国産業連関表 基本分類を解析するツール。
※ 全国産業連関表解析ツール(基本分類編)は、基本分類(行509部門×列391部門)を解析するツールで、3種類のツールの中で最も詳細な解析ができます。
1. 埼玉県産業連関表解析ツール(部門分類編)の使用例を御紹介します。
ツールを開きますと、最初の画面で、5部門の埼玉県産業連関表が表示されています。
最初に表示されているシートがメニューシートで、ツールの操作方法や産業連関表の見方が解説されています。シートは、他に、投入構造シート、需要構成シート、雇用シート、係数シート、波及効果シート、部門分類シートがあり、全部で7つのシート構成になっています。
5部門の産業連関表の下の左側には、7つのタブがあります。各タブは各シートを表しており、該当タブをクリックすることで、クリックしたタブ(シート)に関連した用語が、右隣のタブに表示されます。右隣のタブをクリックすると、右側の大きなコメント欄にクリックしたタブの用語の解説が表示されます。
投入構造シートから波及効果シートは、埼玉県産業連関表を解析するシートです。部門分類シートは、埼玉県産業連関表や逆行列係数表など、マトリックス形式の表が表示されます。初期設定では、統合小分類が設定されていますが、部門分類を変更したい場合は、メニューシートのS1セルをクリックしてください。プルダウンメニューが表示されるので、ここで任意の部門分類を選択しますと、投入構造シートから部門分類シートの部門分類が変更されます。
それでは、投入構造シートを開いてください。
投入構造シートは、部門の投入構造を分析するシートです。
画面の左側に、列部門の一覧表が表示されています。
野菜の部門名(統合小分類)の右隣の欄に 1 を入力すると、野菜の投入額(原材料、燃料、サービス費)が表示されます。投入額がゼロの部門は、表示させていません。カーソルを下に移動させると、粗付加価値部門、従業者数が表示されています。
どの部門の投入額が一番大きいのか、知りたい場合は、G2セルのコード順をクリックします。プルダウンメニューが開き、降順、昇順を選ぶことができるので、降順を選びます。投入額の大きい順に並べ替えられます。
野菜の欄の 1 を消去して、画面下の輸入と移入の欄すべてに 1 を入力してみましょう。G2セルのプルダウンメニューを昇順に変更しますと、県外からどの商品やサービスが多く移輸入されているのか、分析できます。
需要構成シートは、部門の需要先を分析するシートです。
画面の左側に、行部門の一覧表が表示されています。
野菜の部門名(統合小分類)の右隣の欄に 1 を入力すると、野菜の需要先(中間需要、消費、投資、移輸出)が表示されます。需要先がゼロの部門は、表示させていません。
家計消費支出がいちばん需要が多く、総需要の69.6%を占めていることが分かります。
総需要のうち、どのくらい移輸入に依存しているのか、移輸入の状況も分かるようになっています。
「波及効果」シートでは、任意の部門の逆行列係数表を表示することができますが、逆行列係数表を利用して、経済波及効果を試算することもできます。「飲食サービス」に需要があったときの各部門に与える波及効果の大きさを分析してみましょう。
画面左側に、部門一覧表が表示されています。
「飲食サービス」の右側の欄に 1 を入力すると、「飲食サービス」の(I-A)-1型の逆行列係数表が表示されます。
D2セルをクリックすると、プルダウンメニューから(I-(I-M)A)-1型の逆行列係数表を選択することができます。(I-(I-M)A)-1型の逆行列係数表を選びます。L列に経済波及効果の欄が表示されますので、L5セルに「飲食サービス」の最終需要増加額を入力します。単位は、特に設定していないので、自由に決めてください。1,000,000と入力して、単位は千円としましょう。すると、1,000,000千円の需要が各部門に与える経済波及効果が計算されます。G2セルで降順を選択すると、波及効果の大きい順に順位が並べ替えられます。カーソルを下に移動しますと、直接効果、間接効果、経済波及効果が表示されています。
3. 全国産業連関表解析ツール(基本分類編)の使用例を御紹介します。
ツールを開きますと、最初の画面で、5部門の産業連関表が表示されています。
最初に表示されているシートがメニューシートで、シートの構成は、【埼玉県産業連関表解析ツール(部門分類編)】と同じです。基本分類編なので、部門分類編よりも詳細な部門の内容を解析することができます。
それでは、乗用車を例に、乗用車の投入構造を解析してみましょう。投入構造シートを開いてみましょう。「3511-01 乗用車」の右隣の欄に 1 を入力します。乗用車の投入構造が表示されますが、これを投入額の大きい順に並べ替えてみましょう。F2セルがプルダウンメニューになっているので、プルダウンメニューから降順を選択します。降順に並べ替えられ、乗用車は、自動車部品、自動車内燃機械、工業用プラスチック製品が多く投入されていることが分かります。なお、これらの投入額は、国産品か、輸入品か、分かるようになっています。
初期設定では、投入構造シートは、生産者価格評価表(工場出荷時の価格)で表示していますが、購入者価格評価表(投入額に商業マージンや貨物運賃を含む価格)に表示切替することができます。C2セルの生産者価格評価表がプルダウンメニューになっているので、そこから購入者価格評価表を選択すると、購入者価格評価に表示切替されますが、更に、卸売、小売等のマージン額も表示されます。
国際収支(輸出と輸入の差)の状況も投入構造シートから計算することができます。先ほど入力した「3511-01 乗用車」の 1 を消去し、C2セルのプルダウンメニューから生産者価格評価表を選択し、画面下にある輸出と輸入の全ての部門に 1 を入力してください。G2セルの表示が国際収支になったと思います。B1セルの「投入構造」の文字をクリックしてください。カーソルの位置がH6セルに移動します。
乗用車がトップに表示され、国産品が 9,346,541百万円、輸入品が -1,173,464百万円になり、差が 8,173,137百万円になっています。日本車が外国に多く販売されていることが分かります。
カーソルを一番下に移動すると、原油の国産品が 0円、輸入品が -9,267,506百万円となっていて、日本は原油輸入国であることが分かると思います。
国内生産額も基本分類で表示することができます。
輸入と輸出を含むすべての部門に 1 を入力してください。G2セルの表示が国内生産額(行)になり、金額が表示されます。住宅賃貸料(帰属家賃)が一番高い金額を示しています。ちなみに、住宅賃貸料(帰属家賃)は、特殊な部門で、持ち家に住んでいる人は自分自身に家賃を支払う必要がありませんが、持ち家に住んでいる人が住宅賃貸業を擬制的に営み、持ち家の家賃収入を得ているとみなして計算している部門です。
次は、需要構成シートについて見ていきましょう。
「3531-011 自動車用内燃機関」の選択欄に 1 を入力すると、自動車用内燃機関の需要構成(販売先)がコード順降順に表示されます。自動車用内燃機関の販売先の最も大きい部門は、乗用車となっています。最終需要の部門は、背景色が色塗りしています。自動車用内燃機関は、乗用車、自動車用内燃機関、トラック・バス・その他の自動車、自動車部品が主な販売先となっていることが分かります。
需要構成シートでは、屑・副産物の発生及び投入の内容を詳細に表示することができます。
屑・副産物を表示するためには、C2セルがプルダウンメニューになっているので、そこから屑・副産物 発生及び投入表を選択します。屑・副産物の部門は、部門コードと部門名が肌色になっているので、その部門の欄に 1 を入力します。それ以外の欄に 1 を入力すると、G2セルに「屑・副産物の部門ではありません。」と表示されてしまいます。
それでは、古紙の欄に 1 を入力してみましょう。
古紙の屑が発生した部門は、マイナスで表示され、古紙を投入した部門はプラスで表示されていると思います。投入した屑は、国産品、輸入品に分けて表示しています。
これを見ると、古紙は、家計消費支出で多く発生されており、板紙に多く投入されていることが分かります。輸出もされています。
最後に、基本分類シートについて解説します。基本分類シートは、産業連関表や附帯表をそのまま表示させたものです。解析用のシートではありませんが、投入構造シートや需要構成シート等と併用してみると、投入額が、どこから抽出されてきているのか、分かるようになっています。
なお、表の切替は、B4セルがプルダウンメニューになっているので、そこから、他の表を選択して表示させてください。
以上見てきたように、「産業連関表解析ツール」を使用すれば、埼玉県及び全国の経済構造を、産業ごとにさまざまな切り口から分析することができます。生産構造や販売先、波及効果の大きさなどの分析に是非ご利用ください。
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