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掲載日:2019年3月27日
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この調査は、統計法に基づく基幹統計であり、常用労働者の賃金、労働時間及び雇用について、埼玉県における毎月の変動を明らかにすることを目的としている。
この調査は、平成19年11月に改定された日本標準産業分類に定める「鉱業,採石業,砂利採取業」、「建設業」、「製造業」、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「情報通信業」、「運輸業,郵便業」、「卸売業,小売業」、「金融業,保険業」、「不動産業,物品賃貸業」、「学術研究,専門・技術サービス業」、「宿泊業,飲食サービス業」、「生活関連サービス業,娯楽業」、「教育,学習支援業」、「医療,福祉」、「複合サービス事業」、「サービス業(他に分類されないもの)」の16大分類に属し、常時5人以上の常用労働者を雇用する民営及び公営の事業所のうち、厚生労働大臣の指定する約1,100事業所について調査を行っている。
この調査の標本設計は、常用労働者1人あたりの月間の「きまって支給する給与」の標本誤差率を、産業別・事業所規模別に一定の範囲内とすることに主眼がおかれている。
標本事業所の抽出方法及び調査の実施方法は、次のとおりである。
30人以上規模事業所の抽出方法は、平成21年経済センサス-基礎調査の結果を用いて事業所全数リストを作成し、これを産業別・事業所規模別に区分した上で各区分ごとに調査事業所を抽出する。調査の実施方法は、調査事業所から県に調査票を郵送により提出する方式(郵送調査方式)又はオンラインを利用して調査票を提出する方式(オンライン方式)である。
5~29人規模事業所の抽出方法は、平成21年経済センサス-基礎調査から毎月勤労統計調査基本調査区を設定し、そこから抽出した51調査区について5~29人規模事業所の名簿を作成し、その名簿から産業別に無作為に抽出する二段抽出法によっている。調査の実施方法は、調査事業所に統計調査員が訪問して調査票を作成する方式(実地他計方式)又はオンラインを利用して調査票を提出する方式(オンライン方式)である。
「現金給与」とは、賃金、給与、手当、賞与その他名称を問わず、労働の対償として使用者が労働者に通貨で支払うものをいう。
「現金給与総額」とは、所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く以前の現金給与の総額のことであり、「きまって支給する給与」と「特別に支払われた給与」の合計額である。
「きまって支給する給与(定期給与)」とは、労働協約、団体協約あるいは事業所の就業規則、給与規則等によってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって支給される給与のことであって、基本給のほか家族手当、職務手当、「超過労働給与」等を含むものである。
「所定内給与」とは、「きまって支給する給与」のうち、次の「超過労働給与」を除いたものである。
「超過労働給与」とは、所定の労働時間を超える労働に対して支給される給与や、休日労働、深夜労働に対して支給される給与のことであり、残業手当(時間外手当)、早朝出勤手当、休日出勤手当、深夜手当等である。
「特別に支払われた給与」とは、「現金給与」のうちで「きまって支給する給与」以外のすべてのものをいい、具体的には次のようなものがある。
調査期間中に労働者が実際に労働した時間数のことである。休憩時間は、給与支給の有無にかかわらず除かれるが、鉱業における坑内労働者の休憩時間やいわゆる手待ち時間は含める。本来の職務外として行われる宿日直等の時間は含めない。
「総実労働時間数」とは、「所定内労働時間数」と「所定外労働時間数」との合計である。
「所定内労働時間数」とは、労働協約、就業規則等で定められた正規の始業時刻と終業時刻との間の実労働時間数のことである。
「所定外労働時間数」とは、所定内労働時間以外の早出、残業、臨時の呼出し、休日出勤等の実労働時間数のことである。
調査期間中に労働者が業務遂行のため、実際に事業所に出勤した日数のことである。有給であっても事業所に出勤しない日は出勤日にはならないが、午前0時から午後12時(翌日午前0時)までの間に1時間でも就業すれば出勤日となる。
「常用労働者」とは、次のいずれかに該当する労働者のことである。
「一般労働者」とは、「常用労働者」のうち、次の「パートタイム労働者」を除いた労働者のことである。
「パ-トタイム労働者」とは、「常用労働者」のうち、次のいずれかに該当する労働者のことである。
「パートタイム労働者比率」とは、調査期間末の全常用労働者に占めるパートタイム労働者の割合を百分率化したものをいう。
事業所における雇用の流動状況を示す指標である。
「入職率」とは、調査期間中に採用、転勤等で入職(同一企業内の事業所間の異動も含まれる。)した常用労働者数(増加労働者数)を前調査期間末の常用労働者数で除して百分率化したものをいう。
「離職率」とは、調査期間中に退職、転勤等で離職(同一企業内の事業所間の異動も含まれる。)した常用労働者数(減少労働者数)を前調査期間末の常用労働者数で除して百分率化したものをいう。
この調査結果の数値は、調査事業所からの報告をもとにして、本県の規模5人以上のすべての事業所に対応するように復元して算定(推計)したものである。
推計比率は、本月分の推計に用いる前月末母集団労働者数と、本月分の調査事業所の前月末調査労働者数の合計との比率のことで、産業、規模別に次式によって定める。
前月末推計労働者数は、前月末調査労働者数の合計(e0)に推計比率(r=E/e0)を乗じたものであるから、使用した前月末母集団労働者数(E)と等しくなる。
前月末母集団労働者数(E)として用いる値は、前月分調査の本月末推計労働者数に補正を施したものである。ただし、最新の経済センサス結果が判明したときには、それから作成した値(ベンチマーク(benchmark)という)を前月末母集団労働者数とする。このような推計方法は、リンク・リラティブ法(link-relative method)といわれるものである。
産業別、規模別、性別の「前月末労働者数」、「本月中の増加労働者数」及び「本月中の減少労働者数」は、それぞれ調査事業所の数値の合計値に推計比率を乗じたものである。
また、調査産業計、規模5人以上計、男女計等の各種労働者数は、それぞれ産業別、規模別、性別に調査事業所の数値の合計値に推計比率を乗じたものについて、産業、規模、性でおのおの集計した値である。
なお、「本月末労働者数」は、上記により算出された各種労働者数をもとに算出する。
産業別、規模別、性別の「きまって支給する給与」、「超過労働給与」、「特別に支払われた給与」、「出勤日数」、「所定内労働時間」、「所定外労働時間」の月間1人平均値は、それぞれ調査事業所の数値の合計値に推計比率を乗じたものを「前月末労働者数」と「本月末労働者数」との平均で除して求める。
また、調査産業計、規模5人以上計、男女計等の各種現金給与額、出勤日数、労働時間数の月間1人平均値は、それぞれ産業別、規模別、性別に調査事業所の数値の合計値に推計比率を乗じたものについて、産業、規模、性でおのおの集計した値を「前月末労働者数」と「本月末労働者数」との平均で除して求める。
なお、「現金給与総額」、「所定内給与」、「総実労働時間」においては、上記により算出された各種現金給与額、労働時間数の月間1人平均値をもとに算出する。
常用労働者数の年平均値については、各月ごとにそれぞれ調査事業所の数値の合計値に推計比率を乗じたものを12か月分合計し、12で除して算出したものである(単純平均)。
各種現金給与額、出勤日数、労働時間数の月間1人あたりの年平均値については、各月ごとにそれぞれ調査事業所の数値の合計値に推計比率を乗じたものを12か月分合計し、「前月末労働者数」の12か月分と「本月末労働者数」の12か月分との平均で除して算出したものである(加重平均)。
規模5~29人の事業所については、同じ産業、規模区分であっても層別調査区抽出率が異なる。このことから、上記(1)~(4)において、調査事業所の数値の合計値を算出する際には、それぞれ当該事業所ごとの調査票数値にそれぞれの抽出率の逆数を乗じた上で合計している。
指数は、一定時点(基準時)の水準を100とする各月の賃金、労働時間及び雇用の水準であり、各系列の一定時点の水準をすべて100に揃えることによって、系列間で推移を容易に比較できるようにしたものである。現在は、平成22年の平均値が100となるように指数を作成している。この指数100に対応する実数値を基準数値としており、各月の実数から指数を作成するときは、実数値を基準数値で除して100を乗じている。
各月の指数は、実質賃金指数を除き次の式によって算出する。
各月の指数に対応する調査結果の実数は次のとおりである。
実質賃金指数とは、賃金の変動から物価の変動分を除いたものを表す指数であり、賃金の実質的購買力を表すものである。
現金給与総額ときまって支給する給与について算出している。
実質賃金指数は、次の式によって算出する。
指数の年平均値については、各月の指数を12か月分合計し、12で除して算出したものである(単純平均)。
なお、実質賃金指数の年平均値は、名目賃金指数の年平均値を消費者物価指数の年平均値で除して100を乗じたものである。
増減率(前年同月比・前年比)は、前年同月又は前年(年平均の場合)からの変化を示すものであり、時系列比較を目的とする指数によって計算を行う。
毎月勤労統計調査は標本調査であるため、事業所規模30人以上に係る調査においては現実の事業所の変動が的確に反映されるよう、総務省統計局が実施する「経済センサス-基礎調査」によって把握した「事業所名簿」を用いて、2~3年ごとに調査事業所の抽出替えを行う。
この抽出替えによって、新旧サンプルによる調査結果の間には若干の差異(ギャップ)が生じるため、結果について時系列的連続性が保たれるよう、次のとおり指数の修正を行う。(=ギャップ修正)
以上のような理由により、時系列的比較を行う場合は原則として指数を用いることとなっている。なお、公表している実数はすべてギャップ修正を行っていない数値であり、時系列的比較には適さない。
平成24年1月に行なった抽出替え及びギャップ修正では、賃金指数及び労働時間指数を平成21年2月分まで、雇用指数を平成18年10月分まで遡り改訂した。さらに、平成27年1月の抽出替え及びギャップ修正では、賃金指数及び労働時間指数を平成24年2月分に遡って改訂し、平成27年1月分から公表している。本書においても、改訂後の数値を掲載した。また、増減率についても、改訂後の指数から計算したものに改訂している。
基準時更新とは、指数の基準年(西暦年の末尾が0又は5の年)を変更する改訂のことを言い、5年ごとに行うものである。
現在の指数の基準年は、平成22年(2010年)である。
なお、平成24年1月分公表時に、基準年を平成22年に変更したことにより、過去に公表した平成17年1月分から平成23年12月分の各指数(平成17年基準)については、次の式により改訂を行っている。
平成17年1月分から表章産業分類を平成14年3月に改訂された日本標準産業分類に改めたこと及び平成19年1月分から指数の基準年を平成17年に変更したことにより、平成16年12月分以前に遡った指数の改訂は行われていない。このため、平成17年1月分以降の指数と過去に公表された平成16年12月分以前の指数とは接続しない。
6月~8月の3か月間(夏季)及び11月~翌年1月の3か月間(年末)に支給された「特別に支払われた給与」の中から、賞与・期末手当等の一時金として支給された給与(以下「賞与」という。)を抜き出して、夏季及び年末ごとに各月分を合計したものを夏季賞与又は年末賞与として集計している。
なお、事業所規模5~29人に係る調査においては、7月及び翌年1月にそれぞれ調査区の3分の1を入れ換えるので、賞与集計の対象となりうるのは、残り3分の2の調査区の事業所のみとなってしまう。このため、地方調査では、規模30人以上の賞与集計のみを行い、規模5~29人及び規模5人以上計の賞与集計は行わない。
「支給労働者1人平均支給額」とは、賞与を支給した事業所における常用労働者1人当たりの平均賞与支給額である。
「前年比」とは、本年の「支給労働者1人平均支給額」における前年からの増減率である。賞与については、指数を作成していないため、実数より算出している。ただし、賞与の増減率計算においても、抽出替えに伴うギャップ修正を行っているため、公表されている実数値から単純に算出した増減率とは必ずしも一致しない。
「支給事業所数割合」とは、規模30人以上の全事業所数に占める、賞与を支給した事業所数の割合である。
「支給労働者数割合」とは、規模30人以上の全事業所における全常用労働者数に占める、賞与を支給した事業所における全常用労働者数の割合である。
「平均支給率」(平均支給月数)とは、賞与を支給した事業所における、賞与の所定内給与に対する割合(月数)を単純平均したものである。
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