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掲載日:2026年5月28日
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知事
まず、本日は6月1日からの出水期を迎えるに当たり、私の方から「水害、土砂災害に対する『備え』について」御説明させていただきます。地球温暖化の進行に伴い、前例のない巨大台風や集中豪雨による水害・土砂災害の発生リスクは年々高まってきており、県内でも令和元年東日本台風であったり、あるいは令和5年6月の大雨など、様々な甚大な浸水被害が発生いたしました。また、令和6年8月の台風10号におきましては、住宅裏の斜面が崩落するなどの被害も生じました。昨年は幸いにも本県において、台風などによって大きな被害は発生しませんでしたが、今年も災害が起きないとは言えません。県内で実際に観測された雨のデータを見ると、1時間に50ミリを超える降雨の発生回数は年々増加傾向にあり、20年前と比べ年間の発生頻度は、約2倍に増加しております。水害や土砂災害などの自然災害は年々激甚化・頻発化しており、これは私がかねがね申し上げている、埼玉県が直面する歴史的な課題の一つであります。そして、この激甚化・頻発化する自然災害への備えの要諦は「想像力と準備」であります。出水期を迎えるに当たり、いつ起こるかもしれない「もしも」の時に備え、改めて防災に対する意識を持ち、日頃から水害、土砂災害に対する準備を行うことをお願い申し上げます。まず、皆様にお願いする前に埼玉県が行っている水害・土砂災害に対するハード対策について御紹介します。水害につきましては、堤防の整備、河道の掘削・拡幅・排水機場の整備など、降った雨を速やかに「ながす対策」と、川の能力を上回る降雨に対し、調節池、あるいは校庭貯留などの雨水貯留施設の整備といった「ためる対策」をそれぞれ河川の状況により組み合せながら進めています。土砂災害に対しましては避難場所や要配慮者利用施設の存在する地区から優先的に砂防えん堤、あるいは法面の補強など、土砂災害防止施設の整備を進めております。
他方、このハード対策のみでは守り切れない自然災害は必ず発生することから、命を守るためのソフト対策も重要であります。県民の皆様が想像力を働かせていただき、避難行動などの準備を進めるべく、知っていただきたいこととして3点、「地域のリスクを知る」「防災情報の確認」、そして「命を守るための行動」について御説明いたします。
1点目、「地域のリスクを知る」です。水害や土砂災害のリスクは地形などの条件によって異なるため、あらかじめ御自分がおられる地域のリスクを知り、いざという時に安全な避難ルートで避難場所に向かう、若しくは自宅にとどまるなど、自らの判断で的確な避難行動をとることが重要であります。このため国や県では、県民の皆様が想像力を働かせ、必要な対策を講じられるよう様々なリスク情報を提供しております。例えば埼玉県が提供している「水害リスクマップ」は、水害の発生確率の概念を導入し、想定最大規模の洪水だけではなく、10年に1度程度発生する洪水といった様々な洪水の発生頻度別の浸水範囲を色分けで示しております。これを確認していただくことにより、床上浸水相当となる水深50センチ程度、あるいは1階の居室が浸水相当となる水深3メートル以上の浸水がどのくらいの頻度で発生するかが分かり、命を守るための行動につながるのみならず、まちづくりや住まいの工夫にもお役立ていただけるものと思います。
こちらは県が順次提供している「3Dハザードマップ」でありますが、3D都市モデルに想定最大規模の降雨による洪水情報を重ね合わせることによって、一部の地域ではありますけれども、視覚的に臨場感を持って氾濫が発生した場合の浸水状況を見ることができます。また、国土交通省が提供している「浸水ナビ」においても、アニメーションやグラフで視覚的に氾濫が発生した時の経過時間ごとの浸水範囲や浸水の深さの変化などを見ることができます。水害リスクマップ、3Dハザードマップ、浸水ナビを活用することで、地域のリスクを把握し被害状況を具体的にイメージできるものとなっています。
2点目は、「防災情報の確認」です。既にマスコミでも報道されておりますが、令和8年5月29日より防災気象情報が変わります。新たな防災気象情報は5段階の警戒レベルに合わせて発表されます。例えば、これまで大雨注意報だったものが、今後は「レベル2 大雨注意報」のように情報名称にレベルの数字を付けて危険度が分かりやすく示されることとなります。また、警戒レベル4相当の情報として危険警報が新設されます。河川の洪水に関する情報は、洪水予報河川として指定される河川については「河川氾濫」情報として、そしてそれ以外の河川は「大雨」情報として、今後発表されます。
河川氾濫情報の対象となる洪水予報河川は、埼玉県内では荒川や利根川、中川など、24河川が指定されています。この洪水予報河川は、洪水の危険を事前に知らせるため、水位が危険な水準に達する見込みとなった段階で、県と気象庁が共同で氾濫に関する情報を早期に発表いたします。これによって、市町村による避難準備や退避指示の発令をより早く行うことができるようになりますので、県民の皆様にはより早い避難行動へと役立てていただきたいと思います。
お住まいの地域のリスクを事前に知った上で、河川に関する防災情報をリアルタイムに入手することも大事であります。「埼玉県 川の防災情報」では、先ほど御説明した防災気象情報、あるいは夜間でも安全な場所から河川の状況を見ることができる、あるいは監視カメラの画像水位情報など、様々な情報をリアルタイムで地図の上に集約し、ワンクリックで必要な情報にアクセスが可能です。是非、「埼玉県 川の防災情報」をお気に入り、ブックマーク登録して、災害時に役立てていただきたいと思います。そして「川の防災情報メール」や「埼玉県LINE公式アカウント」では、御自身が確認したい河川や地域を登録することで、その河川の水位が上昇して危険が迫る場合や、地域に土砂災害の情報が発令された場合に、メールやLINEでお知らせが届きますので、県民の皆様にもこちらを是非御登録いただきたいと思います。
3点目、「命を守るための行動」です。先ほど御説明したとおり、防災気象情報が5段階の警戒レベルに合わせて発表されることとなりました。そして、この防災気象情報を基に、自治体は避難指示などの避難情報を発令するので、警戒レベルに応じ適切な避難行動をおとりいただきたいと思います。特に、避難情報の警戒レベル3「高齢者等避難」では、高齢者や障害のある方、そして警戒レベル4「避難指示」では、全ての方が危険な場所から避難を開始していただきたいと思います。そしてそれを上回る警戒レベル5「緊急安全確保」では、既に災害が発生又は切迫し、危険な状況となっているため、避難場所に向かうことにこだわることなく、建物の階上に移動するなど、御自身の判断で安全の確保をお願いいたします。災害の危険性が高まったと懸念される時は、市町村からの避難情報にかかわらず、ちゅうちょなく避難をしていただきたいと思います。避難する際には「共助」の精神を持って近隣の方などと避難の声を掛け合っていただきたいと思います。また離れた場所に住むおじいちゃん、おばあちゃんなどの危険度をこども世代や孫世代が確認し、電話などで避難を呼び掛ける「逃げなきゃコール」も是非御活用をいただきたいと思っております。
最後に激甚化・頻発化する水害や、土砂災害から命を守るため、県民の皆様におかれましては、これらの災害リスクを自分事として捉えていただくとともに、「埼玉県 川の防災情報」などからリアルタイムに情報を入手し、災害の発生が想定される場合にはちゅうちょなく的確な避難行動をお願いいたします。
知事
次に、「中東情勢に関する本県の対応と県内事業者への支援について」であります。最初に、中東情勢に関する本県の対応についてお話しいたします。まず本県では、国や他の都道府県に先駆けて県内87か所に特別相談窓口を設置し、イラン情勢の影響を受ける県内事業者の相談に応じてきたところであります。資金繰りなど経営に関する御相談を受けるほか、各種資材の供給目詰まりの解消に向け、情報提供を受ける国の窓口も御案内しています。県内事業者の現状を適切に把握し、必要な支援につなげたいと考えておりますので、お近くの商工会議所、商工会、県産業振興公社等にも是非お気軽に御相談いただきたいと思います。また本県では3月11日に開催した「強い経済の構築に向けた埼玉県戦略会議」において、県内事業者の皆様に対し、産・官・学・金・労が共同でイラン情勢に伴う緊急メッセージを発出しました。この緊急メッセージでは、県内事業者の皆様の不安を払拭するとともに、必要な支援につながりやすくするために、戦略会議各構成員がそれぞれの立場から実施すべき取組を確認し、一丸となって県経済への影響を最小限に抑えていくための決意となっております。この会議においてはイラン情勢の対応を令和8年度の重点テーマの一つとして設定したところであり、引き続き、イラン情勢の本県経済への影響及び県内企業の現状や課題につき関係機関と情報共有し、ワンチームで必要な対策を先手先手で講じてまいります。
次に、中東情勢に関する県内事業者への具体的な支援について御報告いたします。まず相談が多い資金繰り支援については、県制度融資の経営あんしん資金に、本年4月1日から新たに経済変動特例を設けて、いち早くイラン情勢の影響を受ける中小企業の資金繰りに万全を期しているところであります。4月27日からは、「CO2排出削減設備導入補助金」の募集を開始しています。イラン情勢に基づくエネルギー高騰化への影響はいつまで継続するか見通すことは困難であります。そのような中、県内中小企業などが、エネルギーを可能な限り使わない、あるいはCO2を排出削減する、このための空調設備、ボイラーなどの高効率タイプへの更新など、CO2排出削減あるいはエネルギーをより使わなくて済むような設備の導入に要する経費の一部を補助させていただくというものであります。さらに、一昨日5月25日から「省力化に向けた設備導入等への補助金」の募集も開始しました。産業用ドローンや無人搬送機、協働ロボットなど省力化に資する設備の導入あるいは更新への補助を行うものであります。これらは労働生産性の向上に資するのみならず、イラン情勢に伴って、経済の先行きが縮小していくことを避けるための措置でもあります。そして、先行きが不透明の中、DXツールの導入による生産性の向上は、経営の安定化につながる有効策の一つです。しかし県内事業者からは資金の余裕がない、何をどう進めたらいいか分からないとの声も頂いています。そこで、6月より体験型のDX展示会を県内5か所で開催し、自社の課題解決に役立つDXツールを見つけていただくとともに、7月から募集開始予定となりますが、「中小企業DX導入支援補助金」を活用し、積極的にツールを導入していただくことで、中小企業・小規模事業者のDX推進の取組を支援していきます。これらの設備導入は省力化に向けた設備導入が3分の2、DXが4分の3と極めて有利でありますが、このDXの導入については、改めて私の方から来週にも御報告させていただきます。また、こうした県の支援策に加え、県や県内市町村が実施する補助金、専門家派遣などの事業者向け支援情報については、「埼玉県事業者支援情報検索アプリ」に掲載しています。これは何かというと、補助金等が使いにくい、分からないといった声も頂いたところであり、例えば事業者の皆様が「企業規模」、「対象業種」、「所在地」、「支援種別」などを選択すると、国、県、市の補助・支援が一覧となって表示されるというアプリであり、現在PC版とスマホ版を合わせて、毎月3,000アクセス以上の利用がありますので、是非事業者の皆様、御活用ください。
こうしたイラン情勢に関わる最新の情報については、多岐にわたるために、県ホームページの特設サイト「イラン情勢への対応」を作りました。先ほど申し上げた県の制度融資による資金繰り支援を初めとする支援策や県内87か所の特別相談窓口、円滑な価格転嫁に関する支援などにつき、情報を掲載しているほか、中東情勢の最新情報を掲載した国の特設ページ「中東情勢関連対策ワンストップポータル」及び「燃料油や石油由来の化学品製品等の供給に関する情報提供の受付窓口」も掲載し、国と連携した情報提供を行っています。また、県内事業者の皆様から多くの不安の声が寄せられていることから国と連携し、「中東・エネルギー情勢に関するウェブセミナー」を6月11日に開催することといたしました。セミナーでは経済産業省から中東エネルギー情勢の動向と対応について話をしていただくほか、本県の支援策も説明する予定です。参加費は無料であり、6月4日まで特設サイトからの申込みを受け付けております。原油や石油関連製品の安定的な供給確保への対応状況など御存じになりたい方は是非お申込みください。埼玉県としては、事業者や県民の皆様の不安に対し、迅速な情報収集、先手先手での対応を引き続き継続してまいる所存でございます。
日経
中東情勢について伺います。原油、それから原油由来製品について、調達、供給がどういうふうになっているのかについては、いろいろな意見が交錯していると思います。ただ今、最近浮上しているのが、中小企業が調達負けするのではないかという懸念が、あるいは今後の資金繰り等に不安が出てきたというような声が中小企業ほど強いというような意見も聞いています。そこで質問です。87か所で特別相談窓口を設けたというふうに伺っていますが、そこでどういったような相談が寄せられたのか、それから制度融資が4月から導入されていると思いますが、制度融資に関してどの程度問合せがあり、さらには、どういった目的で使いたい又は実行されたような融資があるのかどうかかその辺についてお願いします。
知事
まず最初の87か所の相談窓口にどのくらいの相談が寄せられているのかという御質問でございますが、3月4日に相談窓口を87か所設置いたしましたが、5月22日時点、先週の時点で302件の相談がこの窓口に寄せられているところでございます。また相談の中身でありますが、多いのは資材の価格高騰や調達難、そして資金繰りに関する懸念であります。もう少し具体的に申し上げますと、特にナフサ由来の製品について、製造業では自動車関連の受注で使用する発泡材の価格が40パーセント値上がりしており、利益を圧迫しているという声があったり、あるいは建設業では養生シートの調達が困難で、この影響で工事の遅延が見込まれ、収益の悪化が懸念されているという声、同じく建設業においては一部建材が入手困難で工事に遅延が発生し、その影響によって資金繰りが厳しくなったと、こういった声があります。またナフサ以外で申し上げると、機械工業団体から切削油及び潤滑油は以前から供給が停止しており、在庫で対応をしてきたと。ただ、供給が再開しないので、既に在庫が尽きてきていて、生産停止が現実的な状況になってきていると、こういった声があったり、金属製品製造団体からは防錆油(ぼうせいゆ)の入手が困難であって、製造工程や保管・輸送の際に必要な防錆処理が行えず、納品に支障が生じているという声などが出てきており、これらを総合すると、県内の事業者は非常に厳しい状況に置かれているのではないかというふうに思っています。なお今、全体として申し上げましたけれども、相談窓口を一番最初に開設した3月の段階で申し上げると、実は当初は事業の運営に関するコスト増であったり、資金繰りに関する将来的な不安、つまり目先はそうでもないけれども、いつ、こうなるか分からない、こういった不安な声がありましたが、実は3月の時点では、具体的な調達困難に関する御相談はございませんでした。他方で、4月以降になると、石油関連製品をはじめとする資材等の価格高騰や調達困難に関する相談が出始め、そして資金繰り支援に対する具体的な相談が寄せられるようになってまいりました。いずれにいたしましても、国はもう御存じのとおり、ナフサ由来の化学製品などについては、供給は確保しているが、目詰まりだというふうに説明をし、業界団体と連携しながら目詰まりの解消を進めると言っておりますけれども、こうした対応を私どもとしても注視をしながら、実際にその事業者の皆様から寄せられる情報を丁寧に捉えて国と共有するとともに、県として可能なことを行っていきたいと思っています。それから資金繰りの方ですけれども、これは県内中小企業の資金繰りに支障が生じないよう特例が幾つかあるのですが、その特例の中の一つとして、4月1日より制度融資の経営あんしん資金に経済変動特例というものを設けました。そして、約2万5,000の事業者の皆様に登録いただいている事業者向けLINEなどによって周知を図ってまいりました。この4月以降の経済変動特例を使った融資実績でありますが、(4月末時点で)16件3億6,200万円で、そのうちイラン情勢というふうにお答えになった企業は、影響分ですが3件9,500万円となっております。このイラン情勢とお答えになった企業の主な借入れ理由ですけれども、イラン情勢の影響に伴い原油価格が高騰し、建設資材の価格が高騰したことによるコスト増といった建設業の方、また塗料品、シンナーの仕入価格、人件費の上昇による粗利低下のためとした金属工業、あるいは主要原材料である溶剤、インクなどの調達が不安定となり売上げが減少したとする印刷業から声を頂いているところでございます。
日経
今知事からも御説明がありましたが、ナフサ等々の調達が難しくなっているのか、それからそれとも目詰まりなのかそこについてはなかなか難しい判断だと思いますが、毎回この会見でも伺っておりますが、実際知事は、今かなり事業者のところに直接的な影響が強まってきたというような感想をお持ちでしょうか。
知事
まずナフサについてだけではなくて、例えば道路工事における重油やアスファルト、こういうものにも影響が出始めているというふうに考えていますし、県が発注している事業についても既に遅延が出ております。こういったお声ですとか、県の事業に鑑みれば、ナフサ由来の製品を中心として、影響が価格面及び実際に物理的に様々な部品や製品、溶剤などが入手困難になってきているという状況にもう既になってきているというふうに我々としても認識しているところであります。
埼玉
日本経済新聞さんの質問に関連するのですが、以前、県塗装業協同組合さんと日本塗装工業会(埼玉)県支部さんが県庁に要望にいらして、その国に対して声を上げてほしいという要望をされた際に、知事が石油製品ごとにどれだけ調達できたのかを報告してほしいという旨の要望を国に対してされているというお話をされていたかと思います。今、経済産業省の資源エネルギー庁が石油製品需給動態統計調査というのを公表しているのですが、更新が3月19日で止まってしまっています。知事がおっしゃっていたその製品ごとの調達量というのは、県に対して情報として共有されているのでしょうか。
知事
まず塗装業組合さんから頂いたお話も含めて、これだけではなくて、やはりナフサ由来の原油とか石油ではなくて、それぞれの製品、特にナフサのその下に連なっているプロピレン、エチレンとかそういったものですね、こういったものごとにやはりその量がきちんと示されないと、結果として、皆さんの不安が解消せず、不安が解消しないと、過発注やあるいは買占めといったことで、結果として、仮に十分に(在庫が)あるとしても、全ての業者の手に行き渡らない、こういったことが懸念されるために、是非それぞれの製品ごとに示してほしいということを、全国知事会を通じてお願いをし、また直接、国とも協議をさせていただきました。現時点で国からは、これらについては示されていないという状況であり、その後何回かやらせていただいたのだと思いますけれども、そこについて改善は見られていないということであります。
朝日
以前、知事はこの中東情勢の関係で、県内のスーパーや小売で買占め等が起きていないかリアルタイムで把握しているという御説明がありましたけれども、直近でこの買占め等々は起きているのかどうか、具体的にもし起きているのであればどういった品目で起きているのか、そして実際、特に埼玉県に限りませんが、自治体指定のゴミ袋の品薄というのが既にメディア等でもいろいろと報道されておりまして、県内でいえば坂戸市がもう既に品薄になっているという報道もありますけれどもそのあたりについてお聞かせください。
知事
まず県の方ではモニタリングとして、毎週1回の頻度で買占め等の発生状況について、スーパーマーケット4社14店舗、ドラッグストア5社、ガソリンスタンド3社、それと別個に業界を通じてというのがありますが、直接のモニタリングについては、これらに対して御協力いただき、買占めや、あるいは市場の状況等についてモニタリングをさせていただいているところであります。直近で申し上げると今週25日の月曜日に実施したところでありますが、スーパーマーケットの店頭で一部商品の品薄感であったり、消費者による買い増しは見られるものの、明らかな買占め等は発生していないというふうに事業者からも聞いているところでございます。また価格については、これは月末に調査しておりますけれども、したがって4月末ということになりますけれども、3月末に比べると、食品など7品目、パンとか豆腐、こういったもので価格が上昇しています。イラン情勢の影響がない2月末と比較すると、12品目で価格が上昇してきており、2月からでいうと過去数年と比較すると、実は物価上昇がより大きくなっておりますので、直接の連関はともかく数字から見ると、イラン情勢の物価に対する生活必需品に対する影響というものは否定できないのではないかというふうに見ているところであります。
朝日
特にゴミ袋自治体指定のゴミ袋についてはいかがですか。
知事
具体的にゴミ袋は買占めにあっているとかないとかいう話はありませんが、ただ、先ほど申し上げた品薄感が出ている商品の一つだと考えています。
NHK
先ほど重油とかアスファルトにも影響が出始めているというふうに考えているというふうにおっしゃっていて、県が発注している事業でも遅延が出ているというお話がありましたけれども、これは分かる範囲で具体的にはどういう事業で何件ぐらい影響が出ているものなのかが分かれば教えていただけますか。
知事
まず県の直接発注をしている事業というカテゴリーで申し上げますけれども、例えば道路工事では重油とかアスファルトが必要ですが、あるいはその橋りょう工事などでは塗料も必要となりますが、これらが価格高騰であったり、あるいは調達が困難になってきているといった状況で、受注をいただいている事業者からは価格高騰に伴ってスライド制度に基づく協議の申入れが出始めております。県としてはこれから適切に丁寧に対応するつもりでございます。また県営住宅の建替え工事を今行っておりますが、断熱材の調達困難によって工法を変更したり、あるいは特別支援学校で作っているプールの改修工事では、防水材の調達困難によって工期が延長を余儀なくされています。加えて、八潮南部西地区での区画整理事業では、塩ビ管の調達困難によって下水道整備の遅れに伴う仮換地の使用収益の遅延といったものがございます。さらには、これは結果として県営住宅の定期募集が今後行われることになりますけれども、退去住戸の修繕が必要となるのですが、資材調達困難状況が続いており、修繕可能戸数が限定的になっているために予定していた住戸数での定期募集ができなくなる可能性が高くなってきている状況です。また下水の処理で使用する高分子凝集剤、ポリマー材ですとか、汚泥の焼却炉燃料、あるいは脱臭用の活性炭、さらには施設修繕用の塗料などの価格が上昇しています。また水質試験にプラスチック製品、ゴム手袋とか塩ビ管とか、あるいはその分析にはヘリウムガスなども使うことがありますけれども、この調達が実は見通しが不透明ということであり、現時点で下水処理ができないということにはなっていませんけれども、調達先を今一生懸命探しているところであります。
NHK
あと先ほどモニタリング調査の1週間に1回やっているものの中で買占めということではないけれども品薄感とか、一部買い増しという形の状況が見られるようになっているという話がありましたけれども、これもずっと定点的に見ているものだと思うのですけれども、いつぐらいからこの変化というか、ゴールデンウィーク明けぐらいまではあまり特に目立った動きはないというふうな言及もあったように思うのですけれども、いつぐらいから変化が見られるようになっている感じでしょうか。
県民生活部
買い増し等の状況ですけれども、先週ぐらいから買い増し等が発生しているという報告、御回答いただいている店舗の数が増えている状況でございます。
日経
給付付き税額控除と消費税減税について伺います。今、国の方で給付付き税額控除の導入と、そのつなぎとして消費税の税率を引き下げるという議論が進んでいます。それについて知事に2点伺いたいと思います。1点目はそれぞれの給付付き税額控除、それから消費税減税、それぞれについて政策としての有効性ということについて、知事はどのように評価されているのかを伺いたいと思います。そしてもう1点目が給付付き税額控除、それから消費税減税、それぞれが導入された場合に、税額控除の場合には地方の事務負担が相当増大するのではないかという懸念の声もあります。さらには、消費税を減税した場合には地方の財源に穴が開くのではないかという警戒の声も上がっています。それぞれについて、もし本当に導入するのであれば、どのような自治体に対する配慮が必要であるのか、知事のお考えをお願いいたします。
知事
まず給付付き税額控除の有効性の評価という話がございました。現時点では当面の間、給付のみ先行させると、こういう話が出てきていますが、今、ちょうど社会保障国民会議で議論をしているところであって全体像が明らかでないので、現時点で当該政策を評価することは控えたいと思っています。ただこれまで十分に光が当たってこなかった中低所得者層の現役勤労世代を対象として、負担軽減と就労促進を目指すこととして検討している点には一定程度意義があるのではないかと思いますが、先ほど全体像が明らかじゃないのでと申し上げたのは、これは選挙の際のいわゆる「中抜き・バラマキ」のようになってしまうのか、あるいはその全体としての制度設計として、生産年齢人口がこれからも減少していくことが見込まれますから、そういった中で持続可能な成長を実現する上で、労働力を確保するために、例えば、年収の壁で働き控えが起こるとか、こういったことが起こらないとか就労インセンティブが起きるとか、全体的な課題にどう答えるかというのは多分今問われているので、単純にこうなると幾ら得ですよという話では私はないというふうに思っているので、したがって全体像が見えないと、結果として、選挙の際の「中抜き・バラマキ」になってしまったということになりかねませんので、そういったことにとどまってはならないと考えており、現下の税と社会保険料、給付を包括的に分析して、経済、財政、社会保障についてふかん的に議論をした上で、将来につながるような制度設計となることを是非今期待しているところでございます。また先ほど地方自治体への影響、消費税減税の話もございました。これは最初の部分と極めて密接にリンクしておりますのでどちらを答えるという形にならないのかもしれませんけれど、給付付き税額控除のつなぎ役として時限的に食料品に関わる消費税率を引き下げるという話が出ています。仮に食料品に掛かる消費税の軽減税率8パーセントがゼロとなった場合、国、地方分合わせて約5兆円の減収、そのうち4割の約2兆円が地方分という試算が出ています。本県への影響額としては、全国に占める本県のシェアを機械的に計算すると、1年間で県税収入として約600億円の減収、地方交付税の減収分約120億円を加えた計約720億円と見込んでいますが、こういった食料品に対する税金というのは、お住まいのところで直接取られるものが多いので、御存じのとおり全ての商品の中で、昨日も実は国に対して要望しましたけれども、例えばですけれども、電子決済でネットで決済するようなものよりも影響が出やすい可能性があるのではないかと思っています。いずれにしても、これらの代替財源が確保されない場合には、埼玉県が実施している医療、子育て、介護など、こういった社会保障関係の住民サービスの質の低下を招くこととなります。こういった事態を招くことなく、持続可能な社会保障制度を堅持するため、将来世代への負担を十分考慮し、安易なばらまきのみを先行させることなく代替となる安定的な恒久財源の確保を前提とした丁寧な議論をお願いしたいと思っています。給付付き税額控除制度における給付事務について、これを市町村で仮に実行するとなった場合には、定額減税制度の際と同様に、給付対象者の特定、公金受取口座の確認で大きな負担が生じることとなります。5月21日には、給付付き税額控除を含めた物価高騰に対する生活者支援について、都道府県及び市町村に事務負担が生じないよう、全国一律の制度設計や国による直接給付の仕組みを検討することを九都県市の意見として、千葉県が国に要望したところです。仮に地方の役割が求められるのであれば、国と地方との間で丁寧な協議を行い、過度な負担が生じないような制度設計とするべきだと考えています。いずれにしても、先ほど申し上げたとおり、今回の議論については、我が国の中長期的な成長、あるいは必要な行政サービス、こういったものを持続的に行うという経済、財政、社会保障について、ふかん的に議論するべき課題であって、先ほど申し上げた「中抜き・バラマキ」だったり、あるいは単純に機械の関係で1パーセントが良いとかそういう議論ではないと私は思っているので、包括的かつそして丁寧な議論を望みたいと思っています。
読売
先日発表された2025年の国勢調査の速報値について伺います。県内の人口は2020年の前回調査と比べて6万人弱減って728万人となり、1920年の調査開始以来初めて減少しました。首都圏の埼玉県でも人口減少となり、東京の一極集中が進むと見られますけれども、今回の調査結果の受け止めと、これまでの人口減少に関して行ってきた県の取組、そして今後の対策について教えてください。
知事
埼玉県の人口は、これまで調査開始以来一貫して増加を続けてまいりました。令和2年の国勢調査では734万人でありましたが、令和7年国勢調査速報では728万7,169人となり、前回調査に比べて5万7,596人、0.8パーセントの減少となりました。私はこれまで本県は「人口減少・超少子高齢社会の到来」という歴史的課題に直面していることを申し上げ、この対策を進めてきたつもりでございますが、国勢調査の速報でも人口減少が明らかになったものと受け止めています。厚生労働省が行う人口動態統計では、平成24年に既に死亡数が出生数を上回る自然減になっていました。その後も減少幅は拡大していますので、私は大きなトレンドとしては、人口減少が進むのではないかと思っています。他方で総務省が公表した住民基本台帳人口移動報告では、昨年1年間の人口移動を見ると、埼玉県は全国で3番目に転入超過数が多い。ある意味いまだに選ばれる県であります。したがって東京都の一極集中という話もございましたが、実は東京都との行って来いですね、東京都への流出と流入のこの差においても実は過去10年以上、転入超過が続いています。ちなみに近隣の神奈川県や千葉県はコロナ前は転出超過でした。埼玉県は一貫して転入超過なので、東京都と比べた場合には東京から来ていただける数の方が多いということで、住みやすさ、安心、交通利便性の高さなどから、社会増の傾向が続いており、多くの方々から選んでいただける県となっています。今回の速報は令和7年10月1日現在の人口と世帯数などの情報に限られるため、自然増減とか社会増減の詳細の内容はまだ分からないというところではありますけれども、我々といたしましては可能な限り、引き続き選んでいただけるような県になれるよう、持続的な発展と安心安全を構築してまいりたいと考えるところでございます。さらには、先ほど来、お話しにもございますけれども、転出転入、両方あろうかとは思いますが、人口減少に対しては、大きなトレンドとしては残念ながら変わらないと思うので、埼玉版スーパー・シティ(プロジェクト)などをはじめとする人口減少を前提としたコンパクトに集まることによって生産年齢人口が減っても、これを維持する施策であったり、あるいは生産年齢人口は減少しても、労働生産性を向上させることによって持続的な発展を約束する、こういった埼玉県がこの7年間進めてきた施策を引き続き実施をしていくということで、やっとこれが、全国知事会でも、こういったことにかじを切り始めまして、我々が先行しているので、こういった試み、施策をしっかりと推進してまいりたいと思っています。
埼玉
白岡市立大山小学校の廃校と跡地利用をめぐる情報公開に関して、県が2024年6月に開示した資料では、元県職員の白岡副市長のお名前ですとか肩書きが不開示とされ、県情報公開審査会の答申を経た(20)26年2月の資料では、このお名前などが開示されていると一部報道でされています。県が不開示とする必要がなかったという専門家の指摘もあり、今回の事案でいうと、結果として身内をかばっているように映ってしまうところもあるかと思いますが、当時の判断の是非も含めて、知事の御所見を伺えますでしょうか。
知事
まず今回の事案に限らず、学校設置に関する事前相談、これはよくあることですけれども、これに関しては相談者の氏名も含め、(埼玉県)情報公開条例第10条第5号の「県の事務又は事業の適切な遂行に支障を及ぼす恐れがあるもの」に該当するとして、これまで同様の事案についても全て不開示としてきたところでございます。他方で、部分開示を不服として提出された審査請求を審議した情報公開審査会においては、この副市長が業務として関わっていることは明らかとして、特段不開示とする理由はないとの答申を頂きました。そこで県として、この答申に基づき開示の判断をしたというものであります。県としては、業務として関わっている場合についての情報公開審査会の判断を受けて、今後の情報公開の判断に生かしてまいりたいというふうに考えているところでございます。なお、先ほどの、身内の方ではないと思うのですが、外の方だと私は理解をしておりますけれども、一部の報道では県が特定の人物に対して、いわゆる「そんたく」で不開示にしたのではないかなどの誤った憶測なのか妄想なのか分かりませんけれども、全く事実に基づかない話が流れておりますけれども、これはあくまで規定に基づき判断をしたものであり、誰が関わったとか誰が関わらなかったという話とは全く関係がないということでありますが、先ほど申し上げた情報公開審査会で専門家の方々から頂いた意見については、しっかりと受け止めさせていただき今後に生かしたいと考えています。(終)