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掲載日:2020年5月13日
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新型コロナウイルス感染症に係る対応について(PDF:1,708KB)
知事
私の方からは今日は何点か御報告がございますので、そのことについて申し上げさせていただきます。5月7日に国の緊急事態宣言の延長が決定をされ、それを受けて県といたしましても緊急事態措置の延長決定をいたしました。これまで自粛等の要請にこたえていただいた事業者の皆さん、そして緊急事態宣言措置に協力をいただいた県民の皆さん、さらには、医療従事者の皆さん、改めて感謝を申し上げますが、この措置の下、再び我々はコロナウイルス対策を進めていかなければならない状況であります。本来であれば、この延長そのものですが、本来はトンネルを延長するわけですから、そのトンネルの向こうに灯りが見えなければならないと思います。それが例えばワクチンや、あるいは特効薬だと思います。しかしながらその一方で、今そういったことが示されない中で、政府の基本的対処方針においては、すべての住民、事業者が、感染拡大を予防する新しい生活様式を営まなければならないということが示されています。特に事業者につきましては業種や施設の種別ごとにガイドラインを作成し、自主的な感染防止のための取組を進めるとされています。ところがその一方で我々は、このように措置が延長される中で、企業、学校、社会生活あらゆる意味で、様々な影響が出て深刻な悲鳴が聞こえてきます。対策を行う各事業者が懸命に取り組んでもその対策が消費者の方に届かない。あるいは逆に利用者の方が心配をされて、事業者の対応について批判をするなどの相互不信も生まれています。そんな中で、これからしばらくは残念ながらウイルスと共存せざるを得ないのだと私は思っています。だからこそ単にガイドラインを定めるだけではなく、事業を営む人、そこで働く人、そして消費者、一般の県民の皆様はすべてコミットし、このガイドラインを徹底して、コロナウイルス対策に、共に戦っていく仕組みが必要だと考えました。これまで感染症といえば、医師をはじめとする医療従事者の方々にとっての戦いでしたが、今我々は全員で拡大の防止に努め、医療崩壊の防止を実現し、そして、すべての人に安心を共有していただかなければなりません。そこで県では、業種別の団体等のガイドラインに留まらず、多くの皆様に対して安心がいただけるような、そしてともに参加できるような仕組みを作らせていただき、彩の国「新しい生活様式」として、宣言をするかたちをとらせていただきたいと思っています。御説明させていただきますがこのパネルの中のAのグループ、ここでありますけれども、このAのグループについては感染リスクの低い施設や事業者に加え、感染リスクがやや高い施設・事業者のうち、県が事業継続を要請し、あるいはその中でも飲食サービスを伴わない、こういった事業者が含まれます。例えば、電力、ガス事業者や倉庫業、食料等のデリバリーサービス、薬局やコンビニ、あるいはスーパーの中でも基礎的な生活物資を扱う部分などが含まれます。これらの団体については後ほどお示しする彩の国「新しい生活様式」安心宣言を行っていただき、それを例えば事業所に掲示することで、宣言にコミットしていただきたいと考えています。次にこの真ん中の部分。BとCというところですけれども、これはこのBグループは、感染リスクのやや高い施設・事業のうち、県が事業維持を要請していて、しかしながら飲食サービスを伴うもの、また県から自粛要請をしていない事業者、これがBであります。それは例えば飲食店だとか小売業、居酒屋さん、あるいは宴会場を除くホテルなどが挙げられると思います。またCグループですけれども、現在特措法の施行令11条に従って、自粛をお願いしているけれども、クラスターが発生していないもの。例えばですけれども劇場、映画館であります。このグループについては先ほど申し上げた共通の安心宣言をすべて実施していただくと同時に、それぞれの業種ごとに安全宣言を作成をし、彩の国「新しい生活様式」評議会に提出をしていただくことになります。この「新しい生活様式」評議会は、行政、医師会、経済団体や、新しい生活ですから情報関連の団体、労働団体、消費者団体、県内のメディアの方々、こういった方々に御参加をいただいて、この出てきた安心宣言を確認していただく、それで適当だということを確認していただく、こういった役割を担います。これらの評議会が確認をした安心宣言については、県のホームページで紹介するとともに、認定証を交付をさせていただきます。これによって感染防止に積極的に取り組む事業者を、利用者が認識することができ、安心して御利用いただけることになります。最後のグループになりますけれどもDであります。このグループは国によって、特に留意すべきとされた施設・事業が該当し、当面の間は、彩の国「新しい生活様式」安心宣言の対象にはなりません。これらはもちろん、自主的に御協力をいただく枠組みではありますけれども、宣言が確認をされたことと、例えば自粛要請等の解除については、これは必ずしもイコールではありません。しかし、それでも各事業者のリスクの高低に応じ、あるいは、こういった事業者の取組に応じて、緊急事態宣言がさらに延長されようが、あるいは解除されようが、5月末の県内の医療及び陽性者の状況等を鑑みながら、全体として今後については判断をしていくものの、この安心宣言については、いずれにせよ、継続をし、安心の仕組みを作らせていただきたいと思っています。この安心宣言によって事業者と県民が共に安心し、感染拡大の防止と社会経済活動の両立を図ることが可能になります。そして単にガイドラインを作るだけではなくて、徹底して推進することによって、より多くの事業者が社会機能を発揮し、多くの県民にも安心をしていただく、そういった取組を進めていきたいと思います。この埼玉県ならではの仕組みを事業者も県民も安心して、取り組めるような形に発展させていただきたいと思っています。
参考でありますけれども、このパネルのとおり、安心宣言の宣言文のモデル、これはちょっと表示上、もっと細かいんですけれども、こういったことで中に中身があります。そして認証上、例えば○○○様については例えば○○業組合様みたいなかたちで業種の名前が入り、そこに認定をします。この認定証はその業種団体等が事業者にお渡しすることによって、例えばこの宣言文を自主的に掲示されることもできますし、あるいは認定されたB、Cのグループについては、こちらをお使いになることもできる。これを表示することによって、事業者はこの中身を守るということを宣言をしていただきますし、来られる方は、これが貼ってあるところは、この事業者の方々は、それぞれの安心について守っていただいてるんだなということがわかるということであります。
この中身、この例だけ申し上げますけれども、例えば宣言文のモデルは3密を徹底的に回避しますというところでは、例えば社会的距離を確保しますとか、あるいは感染防止の対策を行いましたところでは、これは1例しか出していませんけれども発熱の症状があることを制限するとか、あるいは重症化リスクに配慮しますというところでは高齢者の利用時間の設定をする、こういったことを共通宣言の中に入っていますが、この中身については、明日、きちんとしたかたちで発表をさせていただき、そして明日から自主的に宣言をするところについては、これを貼付いただき守っていただくことを宣言することができることになります。例えば今の状況を見ていると、こういった数字が何人になったから、どうするといったそういった受身で止めてはなりません。我々埼玉県はこの安心の宣言を徹底し実施することによって、措置を軽減できる状況をみんなで獲得し、そして掴み取っていく。ウイルスとの共存というのは、ウイルス対策の、例えば医療上の措置と社会的機能がゼロサム、つまりウイルス措置を行えば社会的機能が犠牲になる、社会的機能を発揮するために予防措置が犠牲になる、そういったものではなくて、みんなでこれを実施することによって、社会的機能を一定程度維持しながらもウイルス対策を行っていく、こういうものだと思っており、我々はこのような仕組みを考えさせていただきました。
次に、4月7日に国が緊急事態宣言を発令してからの陽性患者数、自宅療養者数等の推移について御説明をさせていただきます。緊急事態宣言の発令以降、1日あたりの陽性者数は4月15日、61名がピークでありました。その後、日ごとの陽性者数は減少していっている、この青い線ですね。減少していっている様子がお分かりになると思います。緊急事態宣言から約2週間を過ぎた、24日あたりからは、ピーク時の3分の1を下回り、5月に入ってからは、1日当たり10名を下回る日も多くなっております。一方で退院した方や、ホテルあるいは自宅療養を終了された方々は、この黄色と赤ですけれども、徐々に増えており、日別で見ると4月27日から新しい陽性者よりも、軽快者や退院者の方が増えているという状況であります。
昨日現在で、累計の陽性者数は969人となりましたが、そこから退院や、あるいは療養を終了した方は増えており、日別で見ると、この4月27日から逆転をしていることとなります。4月26日が患者数としては最大のピークでありましたけれども、それ以降、27日以降は減少をし始めています。自宅療養者については4月20日に最大で363名となりましたが、この3週間で、ホテルの部屋を900室増加、そして、病院のベッド数を140増加したことによって、その後3週間、4週間を経る中で、療養を終える方が出てくることもあり、一貫して減少しています。
結果として、これは何度も御質問いただきましたけれども、今の療養者数のうち、宿泊療養で待機をしている方は、5月7日以降連続してゼロとなりました。この中には、ただしご自宅で療養を希望される方や、あるいは皆様にもお話をしましたけれども、入院が必要な場合、療養を希望される場合にも数時間とか最大で1泊2日、この程度はお待ちいただくことになるという話はしましたけれども、これらの方は含まれておりません。ちなみに昨日ホームページで発表した調整中の2名、療養の施設に入ることを待っている方、昨日のホームページで2名でしたが、昨日中にもう入られておりますのでゼロであります。そういった意味では、7日から連続してゼロになりました。5月8日以降、これは県だけではなくて、保健所を管轄している市の分も含めて、当日の入院やホテル療養の処遇が決定をしております。今後も入院はもとより、当日もしくは翌日での宿泊療養の受入れの体制をしっかりと確保をさせていただきたいと思っています。なお本日、入間第一ホテルでの受入れ態勢が整い、現在の受入れ可能な部屋数は514室であります。今後は、陽性患者の増加の状況を見ながら、実際の契約、受入れの開始については、調整を図っていく可能性もあると思っております。
そしてこれまで埼玉県は、さまざまな国の基準よりもより厳しい基準をひいて参りました。宿泊療養されている方の健康観察についても、国の基準よりも一歩進んだものを採用をすることといたしました。健康観察については、例えばICTを活用して、健康観察の徹底をします。すでに御報告いたしましたが、現在宿泊療養の方、すでに全員にお渡しをしているパルスオキシメーターを使い、日々のSpO2の値を測定していただきます。このことにより、患者の皆さんの肺機能の状態を客観的に把握することができ、本人が気が付かないような体調の変化を読み取ることができます。このデータをサイボウズ社が開発されたICTツール「kintone(キントーン)」を使って、患者がスマートフォンなどで入力をいたします。健康観察のこれまで個別に電話で体温や体調などを聞き取っていましたけども、「kintone(キントーン)」では簡易なシステムを用いてデータ送信を行うため、患者側、医療従事関係者その双方の負担軽減が期待をできるとともに、それを一覧で見ることができ、分析の効率化も期待できます。こうしたことで、健康観察を効率的に徹底することができ、患者さんの皆さんにより安心できる、そういった環境を提供したいと思っています。なおこの「kintone(キントーン)」は、5月8日金曜日から一部ホテルで導入しており、来る13日水曜日までには現在宿泊療養を実施している4ホテル全てで、運用を開始する予定であります。
これは実際のスマートフォンの画面の部分であります。患者さん自身が計測した体温やSpO2はこのように、御自身で入力をしていただき、その他の病状についてもラジオボタンで回答するかたちとして、簡単に回答ができるかたちになっております。これからも、より安心で、そして、患者さんの皆様に対して、万が一の事が発生する際にもそれらのデータを活用できるような制度を作っていきたいと思っています。
そして、行動変容でありますけれども、まずその話をする前に、このゴールデンウィークでは1都3県が協力して、「STAY HOME 週間」を繰り広げさせていただきました。改めて県民の皆様の御協力に対して感謝を申し上げます。この資料は、NTTドコモが携帯電話の位置情報を基に分析・公表した、大宮駅周辺の人口増減の状況でありますけれども、感染の拡大前1月18日から2月14日ですが、これと比較して「STAY HOME 週間」の場合には休日で約75パーセント、平日で概ね60パーセント程度減少となっています。連休中は、休日、平日ともわずかながら、その前よりも減少率が高くなっており、県民の皆様が不要不急の外出自粛を真剣に受け止めていただき御協力をいただいたものと考えています。この期間の県民の皆様の頑張りが今後の感染者数の減少に繋がることを期待しています。他方、「STAY HOME 週間」が明けた5月7日以降ですが、若干ですけれども、これまでよりも減少率が低下してきていると思います。3月末には連休の時に緩みが出て、感染が急増したというふうに分析をされています。是非、もうひと踏ん張りをお願いをしたいと思います。
そしてここで改めて県民、事業者の皆様へ6つのお願いがあります。引き続き不要不急の外出を控えていただくようお願いを申し上げます。3つの密を避け、夜の繁華街への外出は避けてください。生活必需品をお買い物に行かれる時にも、混雑時を避けて、できるだけ1人でお出かけをいただきたいと思います。また、散歩や運動などはストレスの解消にいいと思いますが、その場合でも社会的な距離2メートルと言われていますが、これを確保してください。また、ご自宅においても、手洗い、咳エチケット、こまめな部屋の換気をお願いいたします。家族内感染がいまだに多い状況にあります。そして、お仕事の際にもテレワーク、時差出勤、テレビ会議など、接触機会の削減に努めていただきたいと思います。そして、発熱やせきなどの風邪の症状が見られる場合、仕事は早めのお休みをお願いします。事業者の皆様においては、出勤を是非控えさせてください、いくつかの論文によれば、発症後の直後の方が感染性が高いとも言われています。可能な限り早期に休ませるようにしてください。これまでの県民の皆さんや事業者の皆さんの必死の努力、医療関係者の大きな大きな犠牲を払っての努力に対して、これを無にしないためにも、改めての御協力をお願いいたします。私の方からは以上であります。
東京
まず「新しい生活様式」の安心宣言に関してなんですけれども、これは明日からということですが、いつまでというところ、終わりは決めてらっしゃいますでしょうか。
知事
可能な限り早く終われるような状況にしたいとは思いますけれども、ただこれは当面続けざるを得ないというふうに理解しています。当面というのは、我々で言えばコロナの撲滅や、あるいはワクチンの開発、こういったところまで継続せざるを得ないだろうと思っていますが、ただ、中身については基準がより緩やかになったり、参加できる方がより多く増えたりということがあり得ると思いますので、そのたびに専門家の皆さんの御意見も聴きながら、その中身については改定をさせていただきたいと思いますが、残念ながらしばらくはコロナウイルス感染症と付き合いながら社会的機能を復帰させ、経済や教育についても再度考えていく必要があるというふうに思っています。
東京
確認しますと、撲滅であったりとかワクチンができているとか、感染状況をみながら当面は続けていくという言い方でよろしいですか。
知事
皆さんに安心していただけるよう頑張りたいと思います。
東京
この安心宣言は、何故このタイミングで出すようなことになったんでしょうか。
知事
私ども、緊急事態宣言を受けての措置をいただいて以降は、措置を宣言して以降ですけれども、様々な想定を加えてきたことは事実であります。そのように、部内や幹部内で議論をする中で、今般、延長をされて、これまでももちろん大変な苦労や、大変な影響があったわけですけれども、さらにこれが継続するとなると、より大きな影響が出てくるというお声も多く、我々としてはこの延長を契機として、このように徹底をする、単にガイドラインを作るとか、あるいは何人になったらどうするとかっていうだけではなくて、我々の方からアクティブにこのような構成をとって、みんなで封じ込めていく体制が必要であるというふうに考えて、これまでも関係の団体や専門家の方に御相談をさせていただいてきたところであります。
東京
自宅待機の関係なんですけれども、今、自宅待機者は1泊2日程度を除いて、自宅待機者はいないという認識でよろしいでしょうか。
知事
それと、ご本人が入院や療養施設を希望されていない方については、自宅療養の方がおられます。ただその中で、特に感染法上、私は入院を措置させることができるので、特に厳しい場合にはもちろん、是非入院していただきますけれども、軽症の方の中には、そういった方が入っています。ただ、希望されている方で、今現時点で待っていただいている方は、すみません、今日の陽性判明者は別として、いないというふうにお考えください。
東京
今現在の自宅希望者…、希望して待機し、自宅療養している人っていうのは何人いらっしゃいますか。
知事
14人です。
東京
14人で、知事が命令、措置入院じゃないですけど、そういうふうに命じるようなかたちでやったことはこれまでないということで…
知事
現時点ではないです。
東京
今回、そのキントーンの宿泊療養の方に関するICTを使ったシステムのことを御紹介されましたけれども、その自宅での療養を希望している方に対するそういったシステムの活用というのは今後お考えでしょうか。
知事
ICTを活用したこういった対応については、まずは先行している宿泊療養中の方から導入をしていきたいと考えております。先般、ベッドの下に敷く睡眠中のものも御紹介させていただきましたけども、運用状況を見ながらこの拡大、この場合には自宅療養中の方にも適用するかどうかというのは、検討していきたい。前向きに検討していきたいと思っています。
共同
自宅療養の関係なんですが、昨日、保健医療部の説明では62人の方っていうような説明だったと思うんですが、今の14人っていうのと、その差分というのはゴールデンウィーク中、前からずっと待機してらっしゃる方がいるっていう、そういうことになるんでしょうか。
保健医療部
そのとおりで、今、発症後4週間を経過して陰性確認を待つような方とか、それから症状が軽快をして、陰性確認の検査を待ってらっしゃる方が含まれているということです。
共同
この「新しい生活様式」安全宣言の中で、5月の自粛要請については5月末の状況に基づき判断するという表現があると思うんですが、ということは裏返すと5月末までは少なくとも、今の状況を保ち続けるっていう、そういう方針であるということなんでしょうか。
知事
私どもとしては、不断に状況を見ながら検討は加えていきたいと思っていますけれども、ただ、先ほど申し上げたとおり、新型コロナ感染症との共存というのは、ちょっとしばらく続くという想定をしています。それから自粛要請については、実は緊急事態宣言と関係はありません。24条9項は、実は緊急事態宣言は、出そうが出すまいが関係のない項目、条項です。42条(後に「45条」に訂正)とは違いますので。したがって、それについては、私どもの判断を優先させることができるので、一般的な協力要請として、仮に緊急事態宣言が解除されたということがあったとしても、そこは状況を見ながら判断をする。ただそのためには、明日までとか明後日までとはいかない。大体の目安としては、まずはそのぐらいを考えているということであります。
産経
大宮駅周辺における人口増減状況のところで、知事もおっしゃったとおり、連休明けになって一部緩みが見られるようになってるという話がありまして、この話でも隣国の韓国などでは第二波が来ているような状況で、埼玉でもそういう第二波が来かねないんじゃないかという指摘もあるんですけれども、知事はこの点について、どう思われてるんでしょうか。
知事
これまでの埼玉県における陽性者、特に発症日ベースの方がよくわかりやすいんですけれども、それで見るとですね、確かに自粛をお願いした時とか、あるいは東京に行かないでくださいと以前お願いしたこともありました。あるいは緊急事態宣言。こういった行動が一定程度控えられたと考える後の1週間から10日ぐらいのところで、やはり影響が出ています。そうだとすると、今回多少緩んできているということが数字からも見えるわけですけれども、これは強く懸念をしているところであります。他方で、弧発例、つまり感染経路がわからない例については、半月ごとに見ていくと非常に低くなっていて、一時6割近くいったものが、今では1割台位まで落ちてきていますので、そういった意味では今のところですよ、特定の地域あるいは特定の施設を除いたところでの感染が減っていることは事実なので、是非そういったことに期待をして、これからも少なくなっていくことを希望しています。
産経
これはちょっと今回、大宮駅周辺のデータのみなんですけれども、後でも構わないんですけど、別の主要駅のデータっていうのも提供いただけるんでしょうか。
知事
事務方から提供させていただきます。
朝日
「新しい生活様式」安心宣言に関することなんですけれども、今回、この一覧を見てると、D、スポーツジムとか、バーとか、キャバレーとか、これはもう感染のリスクが高いということで初めから安心宣言の仕組みから外れてるような状況になってるんですけれども、支援金の側面ではですね、業種問わず一律に支援しているというのは埼玉県の状況なんですが、この仕組みにおいては、業種によって埼玉県が認証するという意味、後押しをしている業種と、それから外れている業種があることになっています。こうした外れた業種というのは、例えば宣言が解除、国の宣言が解除された後もですね、引き続き営業とかそういうところで厳しい面が続くということになるし、こうした宣言の仕組みを作ることで、さらにその宣言が付されているところと付されてないところとの間で差が出てくると思います。こうした、県の方でですね、もう名指しをしているような業種に対して、追加で支援したり、そういうようなお考えはあるんでしょうか。
知事
まずこのDのグループですけれども、我々が自粛要請しているグループの中で、クラスターもしくは感染が発生したということで、これは私どもが指定したのではなくて、国における施設の使用制限等に関する方針という、5月4日付の内閣官房の文書の中で、格段の留意が必要とされているということが指摘されたものであります。これがまず一つです。それから二つ目に、我々が確かに業種に関係なく、支援が必要なところには届けたいと申し上げたこの発想は、このDグループも全く一緒であります。最後にですけども、これ実は、私どもの考え方とそちらの(考え方が)、若干違うんですが、我々はこういった制度をしっかりと進めることによって、例えばCとかDとかより厳しいところについても、より安心ができるものを広げていきたいというふうに考えています。今のままでいくと、受動的に何人になるまでとか、全部終わるまでもしかすると、こういったところはもしかすると自粛の要請から外れないかもしれない。そこはわかりません。ただ、そうではなくて、そういった厳しい自粛制限といったものを、可能な限り早期に解除するために、この方も含めてみんなで取り組んでいただくことによって、可能な限り早期にこっちまでいきたい、というのが我々の発想であります。もちろん、厳しい挑戦であることは、相手が病気ですから、よく分かってますけれども、そういう発想で取り組みたいと思っています。
朝日
それでも結局の時間的な差はどうしてもDの方が遅れていくようなかたちになると思うんですけれども、国がDにすべき施設だというふうになったらそれは仕方ないんだっていうような考え方のように私には聞こえるんですが、業者からすれば国も県も行政という意味では一緒なのであって埼玉県内で営業している、活動している業者はたまたまその業種だったから、今回の影響大きいという側面もあると思うので、そういうところに対するこう目配りとか支援がないのかなという意味でお聞きしたんですが。
知事
まずおっしゃることはよくわかります。特にこういった事業者に対してですね、我々としてこのカテゴリーを取り上げて、何かというその支援は考えておりませんが、ただ、こういった影響の大きいところに手が届くような支援をこれまでもさせていただいたと、制度設計もありますし、させていただいたというふうに思っています。また一部の事業者については、例えば制度融資の対象にならないとか、そういったお声もいただいていますので、よりハードルが低い県の制度融資も別途、安心資金等でですね、活用できるようにさせていただいております。今後は状況を見ながらですね、可能な限り先ほど申し上げたように、こっちまでですね、すべて及ぶようにしたいですし、できればここすべて含めてですね。そういった制度融資や支援が必要がなくなるような環境を作りたい、つまりコロナウイルスの問題を終わらせたいというふうに思っています。
朝日
制度融資もその業種だけが別に優先されていたり、優遇されていたりするわけではないというふうに理解してるんですが、それはそうなんですね。
知事
それが優遇されているわけではなく、そこまで入れられるような、借りやすい、つまりその通常、銀行さんと付き合ってる業界とそうじゃないところっていろいろありますけども、そこまで我々はやりやすい、わかりやすいような制度を作らせていただいているということと、こっち側が営業ができるようになってくれば、こちらにも波及してきますし、そうすると制度融資にしても資金にしても届くことに、より届きやすいことになる。そういう意味でありまして、ここをDのグループを特出ししてこのための制度融資をとってるという意味ではありません。
読売
現時点で感染者の計969人ということで、知事の予測では1000人をゴールデンウィーク明けには超えているかもしれないという予測があった中で、その現状の数字、どこまで押さえ込めたか、抑え込みの具合の認識ですね。あと死亡者数も42人ということなんですけど、数字の部分で今の発生者の状況ってどういうふうにお考えでしょうか。
知事
まずこの969人については、我々としては4月の末もしくはゴールデンウィーク明けには1,000人を超えているのではないかという想定でこれまで準備を進めてきました。またその準備の中でも重症あるいは中症の患者については、国が2割としているものを我々3割ということで、より幅を持った形で進めさせていただいてきました。この感染者数については、3月の後半にまず我々の自粛のお願いをさせていただいてますので、もう少し早い効果が出てきてくればというのは正直なところであります。また一時、重症者のベッドがちょっと厳しくなってきた。いっぱいになったことはありませんけど、今逆にそれが重症者の場合、入院の期間が長くなるので、どうしても単に数字だけでは追えないところがありますけれども、それが少しずつ減ってきているという意味では、より医療の負担が減っているという意味では最悪の状況は避けられてると思っています。それから先ほど申し上げたとおり、今1,055室の602ベッドというものを用意していますので、まだ正直言うとしばらく我々にとっては、そういった方々を収容させていただく余力はありますので、そこは何とか対応できると思っています。それから最近、これ私の印象かもしれませんがお亡くなりになる方がちょっと増えてる気がしています。万全の措置を医療関係者にしていただいていることはよく承知していますけれども、やはりそのためには、高齢者をはじめとする基礎疾患をお持ちの方々等に及ばないような、そういった対策が必要だというふうに思っており、院内感染等については早急に手を打つような今体制を整えているところであります。
読売
今一応おさまってきている状況があると思うんですけど、感染者数が。コロナウイルスと長い付き合いになっていく中で、その第二波、第三波って来るかもしれない中では、最もその準備しなきゃいけないっていうのはやっぱりその院内感染対策になってくるんですかね。
知事
私ども埼玉県では、これまでも一定のターゲットを定めてきました。3月の末には、全体の感染経路が分かっているうちの約4割近くが東京を含めた県外由来でした。そこで、東京には行かないでくださいと何度もお願いをさせていただくということをさせていただきました。それから、やはりその4月の頭ぐらいまでは1割5分から2割ぐらいが飲み屋さんとかですね、繁華街由来のものでした。これらを呼びかけた結果、実は相当コロナについては減っていて、繁華街由来のものについては本当に今5パーセントとか6パーセントぐらいにまで皆さんの協力のおかげでなっています。今度は今一番ですね、特に5月になって以降は5割以上が感染経路分かっているもののうちの半分以上が、実は院内感染であります。したがってやはり次はここにターゲットを定めるということなんですが、一番大切なこと、最も大切のうちの一つは感染経路がわからない孤発例を下げることであります。これは60パーセントぐらいからずっと下がっていると申し上げましたけども、これを下げると一定の対策を打てますので。したがって、今申し上げたわかってるものの中では今院内感染に取り組みたいんだけれどもただ、それはちょっと置いておいて、やはり一番取り組みにくい孤発例を減らしていくということも大変大きな優先事項だし、今後社会的機能を回復させていく上で大きなポイントになると思います。
読売
具体的に孤発例を減らす策って何かあるんでしょうか。
知事
孤発例を減らすためには、みんなで一般論ですけれども、気を付けていくしかない。手洗いをするとか、あるいは人ごみの中に入らないとか、そういった皆さん多分もう耳にタコができるほど聞いてらっしゃることだと思いますが、これが私は対策の一番大きなものだというふうに思っています。おかげさまで孤発例は減ってますので、それは多分、埼玉県民の皆さんの取組が私はとても大きなものであったというふうに評価しています。
読売
取組に繋がるようにこの「新しい生活様式」安心宣言に取り組んでいただきたいということですね。
知事
そうです。
フジ
安心宣言についてなんですけども、そもそもの考え方として、むしろこのDの方にこういった交付書をですね、私は交付するのではないかというふうに考えるんですけども、その考え方としてはやはりこのDの事業所というのは自分たちが何かやったわけではないけれども、こういう世の中になってしまって、やりたくてもやりなくなってしまっている中で、そのスポーツジムなどがやり玉に上げられてしまっている。その中で、その営業に向けて、県民の利用者などに関して、これだけのことをきちっとやっているので、今私たちのスポーツジムはその評議会からも、こういったしっかりとした対応を取ってるんであれば、その再開に向けてこういう認定書を出しましょうということならまだ理解ができるんですけども、そもそもこのAとBに関しては、もうそもそも自分たちで独自に努力もしておりますし、実際営業もできている中で、やはりこのDが排除されてしまっているっていうのが、私、スポーツジムの例えば経営者であればなぜ我々がまだこういうふうなその扱いを受けなければいけないんではないかというふうに感じてしまうんじゃないかと思うんですけども、そのあたりの考えをどうでしょうか。
知事
まずABCDに関して申し上げると、私はすべてについて、Dも含めてですね、すべてについてそれぞれやはり気を付けるべきポイントというのはあると思っています。例えばAやBに所属をしていても、自主的にお休みになってる方たくさんおられます。あるいはAやBに所属していてもやっていると時々マスコミでも書いてありますけれども、批判を受けていたり、そういったところもあります。そういった意味では、例えばこちらのAB側で言えば、安心ですよということを県が間に入ること、あるいは専門家などに入っていただくことによって担保をする。あるいは労働団体が入ることによって、事業者だけじゃなくてそこで働く人もこれは実はAからDまで全部一緒だと思っています。BやCについては、それがより厳しい状況にあるので、これはやはりその確認というプロセスを作りたいと思っています。私もDについては早く社会的機能をもう一度発揮していただくべき業種だと私もそこは思っていますが、他方で最も高いレベルの専門家を集めて意見をいただいている、国が出している、まさにこの基準自体がDについてはクラスターが発生したり、これまで起こったから特段の留意が現時点においても必要だというふうに述べられています。我々としても、その中で何ができるかということはもちろん大変大切なことだと思いますので、可能な限り、こちらの孤発例を減らすことによって、なるべくこちらに影響がいかないような世界を早く作りたいと思っていますし、国に対してそのようなことを我々のところではこういう制度ができたから、Dのところも含めて安心ですよといえるようなところを目指していきたいと思います。
フジ
ちょっと埼玉県のこれ独自の取り組みということなので、もちろん国を意識してざるを得ない部分があると思うんですが、今知事がおっしゃいました特段の留意が求められているというDの部分、だからこそ、このDの事業所に対して、例えばその資料の安心宣言(3)の部分なんですけども、こういったことをDの事業に独自に徹底的に再度やらせて、その例えばスポーツジムだけじゃないんですけども、人の人数、窓の開け閉め、こういった消毒等を改めてDに徹底させることの方が特段の留意が求められるということに関しては、一致してくるのではないかというふうに考えるのですが、すいません食い下がってしまって大変申し訳ございません。
知事
御意見はそのとおりで、私もなるべく早い段階で特に一番影響を受けているのは、全部そうですよ。全部そうだけど、その中でもより厳しい環境に置かれているというところは同意をします。しかもそういったところに対して我々が何らかのかたちで手を打てれば、最も良いだろうと。これも全く私も同感であります。ただ、先ほど申し上げたとおり、より高いレベルの、あるいはより多い方々が知見を持ったところを、今我々が特に留意が必要であると。しかも、特に留意が必要であって、しかも今もまだそうだと言われた時、否定するだけの材料を今持ち合わせていません。もし、我々がいえるとすれば、先ほど言ったABCなどの弧発例をしっかりと抑え込むことによって、Dにまで影響を及ぼさないということを明確に申し上げるということが大切だと思うし、逆に例えばBやCの中で、クラスターが発生した場合には、我々や国ももしかすると、「いや、この業界もまずいかもしれない」と言わざるを得ない可能性もあると思っています。いずれにしても、これとても難しいハンドリング、つまり、ウイルスがある中で、どういう社会的機能活動をするかという、こういう話でありますので、そこについては慎重にしたいと思っていますし、それからもう一つ言うと、この新しい生活様式の大元も国の専門家会合が出したものです。それで、あるいはこの基準も先ほど申した国の基準です。なぜかといえば、我々は新しい基準を作ろうとしてるのではなくて、これを徹底して行って、しかもプロアクティブ、その自分の方からこう攻めていくとかですね、環境をつくり出すことによって可能な限り早くみんなが安心できるような体制を作り、また消費者や県民の皆様にも安心をいただくということをみんなでやりたいと。徹底するというところがポイントでありますので、我々は一定の基準を尊重しながら、しかし、現場において徹底することで、何とかDの方々も早く社会機能を発揮していただくような環境を作りたいというそういう発想であります。
フジ
最短で認定書はいつ頃届くものになるんでしょうか。
知事
最初の宣言については、明日宣言をきちんと出しますので、その段階で、宣言は自分で勝手にできますので、もう明日からやっていただいて結構でございます。それから、認定については、来週にはこれを実施させていただきますけれども、いずれにしても5月末にですね。例の一旦期限が来るじゃないですか。その前には、出さなければいけないと思っていますので、5月下旬には、確認を受けた安心宣言をお届けできる形になるはずです。
東京
安心宣言なんですけれども、これは県が宣言をしたところが安心だっていうことでお墨付きを与えるわけではないんですよね。
知事
この宣言をしていただくことは自由であります。ただ、我々はこういった安心宣言をすることによって、より安全な環境を我々が担保しますということで確かになります。ただ、逆にそれを実施していただく。例えば、宣言しただけで実施しない方もおられるじゃないですか。その方々は、ご自分の責任でもしかすると社会的な批判を受ける可能性も当然あると思います。自主的な宣言とお互いの協力の仕組みというふうにお考えいただきたいと思っていますし、感染症については絶対はありませんので、この対策を行ったから、絶対に感染しませんということはないので、それはよりよい制度をお互いに作り上げるとこういう趣旨であります。
東京
認定書が貼ってあると一般の消費者からすればここの店は安全だと思って、行くと思うんですけれども、そこで感染する可能性もないわけではないわけですよね。
知事
そのとおりです。より安心だということです。100パーセント安全じゃなくて、より安心だということであります。
朝日
話が変わってしまうんですけども、博物館や美術館、図書館などの公共施設の利用に関してなんですけれども、今もうずっと閉館というかたちが続いてると思うんですけども、それによる経済とか住民生活の影響について知事はどのように考えていらっしゃるかというのを。
知事
博物館や美術館、あるいは図書館などについては、特には図書館などについては学校が閉鎖している中で利用したい子供たちもいます。そこについては、今ちょうど検討中でありまして。検討中というのは、どういったかたちで再開するかということについて、多分早い時期にお話をさせていただきたいと思っています。それは、御質問の趣旨に合ったどういう影響があるかという意味から言えば、特に子供たちなどについては影響があると考えているから。ただ、先ほど言ったウイルスの懸念があるから、今まで抑えてきたので、どういった形であれば、懸念を最低限にしながら再開できるかということを図書館については考えています。また美術館、博物館についても、ほぼ同じ考え方で今検討をしています。
朝日
再開については、都道府県知事が判断するということだと思うんですけども、今おっしゃられたようにどうしていくかという考えているということですが、具体的に感染防止対策とか、どのようにとって再開するとか、どうすれば再開できるというふうに考えていらっしゃるかということを、今の時点の考え方を。
知事
まず前者については、県立のものだけでありますけれども、確かに我々の判断であります。感染防止対策も併せて、どうするかということになりますけれども、申し上げたとおり、もう本当に最終段階にこの検討入ってますので、そこについては近くきちんとしたかたちでお伝えしたいと思います。
朝日
軽症者の療養の件にちょっと戻るんですけれども、確認したいんですが、現在埼玉県ではホテルでの療養と自宅での療養と、いずれも認めているっていう理解でいいわけですか。
知事
まず、我々は原則として、もちろん病院に入るかはちょっと別として、原則としてホテル等の療養施設入っていただく。これが我々の方針です。
朝日
一定数の方が、ホテルでの療養を望んでいないということは、知事も把握してらっしゃると思うんですけれども、そういう方々については無理にホテルに入ってもらうのではなく、引き続き自宅での療養を続けてもらっていいということなんでしょうか。
知事
軽症者の場合に、それは特に下りの場合ですけれども、これらを当然総合的に検討しながらですけれども、深刻な事情等も正直ある方もおられますので、そういった方も含めて、自宅を認めていますが、ただこれは原則ではありません。原則から外れた特殊な例というふうにお考えをいただきたいと思います。また、先ほど申し上げました重症者で入院が必要な方については、これからもしそれが発生する場合には、躊躇なく病院に行っていただくつもりです。
朝日
ホテルでの療養について、望まない方が少なからずいるわけですけれども、それについて知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。
知事
蔓延の防止について、感染症二類については先ほど申し上げたとおり、私は措置する権限があります。その蔓延の防止について支障を及ぼさず、なおかつ一定の専門の知見を合わせて、それでもなお、ご自宅におられることを希望する場合には、これはもう致し方ないというふうに思います。
朝日
自宅での療養をなぜ望まれるというふうにお考えですか。
知事
そこはすみません。個別の例については、申し上げることはできませんけれども、先ほど申し上げたように、それぞれ御事情が。正直にいうと家庭の事情というやつがありますので。
朝日
そういった中で、県は1,000室を目標にしてホテルの確保を進めてきたわけですけども、この1,000室という数字が現状と合っているのかどうか。その点については、いかがお考えでしょうか。
知事
現状も明日もわかりません。というのは、先ほど申し上げたとおり想定として、全体での1,000という数字を想定しました。そしてその中で、数百くらいが軽快するであろうと。つまり600から700は、もしかすると受け入れる可能性がある。以前からお話しているとおり、1000室フルには使えないのです。要するに、お出になられた後は、48時間、実は空けて、それから消毒をしてとかってやりますので、これ、常に1000室は使えるわけではないので。そうすると我々は余裕をもって、最大1000から、もうちょっと増えてくると。これ、1000室の中の使える分全部使い切る可能性があるので、やはりその程度は持たなきゃいけないだろうというのは目標でありました。ただ結果として、これは今日何人なのか、明日何人なのかっていう正確な数字は、正直まだわからないところがありますが、我々としてはその1ヶ月後、あるいは2ヶ月後を見ながら、これについて準備をさせていただいているつもりでありますので、ずっと下がってきた時には、もしかすると契約を更新しないとか、あるいはもしかすると逆にもっとホテルを確保する必要があるとか、そういったことは大いにあり得ると思います。
朝日
今後、見直す可能性はあるっていうことなんですね。
知事
もちろんです。
朝日
先ほど知事がおっしゃっていた受入れ開始の時期の調整を図っていくっておっしゃってたのは、その予定よりも遅らせる可能性があるっていう意味ですか。
知事
今、ホテルについては合意が得られていますけれども、その受入れ開始についてはもしかすると、それは正直、週レベルぐらいでできる話なので、もしかすると今ではなくて、少し遅らせてくださいとかいうことはあり得ると思いますが、今、現時点で1000室の目標を500に変えるとか、そういう意味ではありません。
日経
知事がですね、このように「新しい生活様式」の安心宣言を公表されたということは、ウイルスとの戦いというかですね、ある程度出口が見えてきたっていう認識があるのかなと思ったりもしたんですが、そのあたりの出口が見えてきたかどうかについての知事の認識を聞きたいんですが。
知事
最初に申し上げましたが、私はトンネルの向こうの明かりが出口だとすると、それはウイルスに対するワクチンや、あるいは特効薬の開発だと思っています。それまでは、一定程度付き合わざるを得ないと思っていますので、出口というか、一定のお付き合いをするような環境を整える時期に来たというふうにお考えをいただきたい。それは二つの理由から、一つは多少下がってきてるということは、まさにそのとおりですが、もう一つは長期化すればするほど、社会機能、あるいは学生さん、あるいは経済、本当に悲鳴が上がってきていると。ここについて対処するという、その両方のニーズをうまくバランスさせる必要がある、この考え方からであります。それとすみません、公表したのは皆さんも含めて、これをとにかく広げることによって、お互いに安心できる、そういったことをしたい、これももう一つです。
共同
安心宣言の関係で細かいのですが、まずこのパチンコ店というのは、CかDに入ると想像するのですが、今のところ分類というのは決まっていますか。パチンコ店の分類はCかDだと思われるのですが、決まっていますか。
知事
パチンコ店については11条の規制の対象施設であります。その上で、現時点ではクラスターが発生していない施設でございますので、今回の安心宣言のカテゴリーでいうとCのグループに入っています。
共同
わかりました。もう1点、Bの中に居酒屋だったり飲食店というのがあるのですが、こうした業種がこの宣言をするときに、今飲酒の提供についての自粛を求めてると思います。夜7時以降のですね。このあたりのところっていうのは条件にやっぱり入るものなんでしょうか。
知事
19時で今提供をやめてくださいとお願いをしています。これは入ります。
共同
そういう業者にとってはこの宣言を出そうと思うとそれなりにやっぱりハードルが高いっていう受け止められ方をすると思うのですが、それについてはいかがでしょうか。
知事
そのとおりであります。ただ、それだけしっかりとした体制を敷くことによって、我々と共通の宣言をしていただけるということに御協力いただけるかどうかということを判断してほしいというふうに思います。
東京
災害時の報道発表について、今年3月新聞協会から知事に対し被災者情報の報道発表改善を求める要望書を提出させていただいております。要旨として報道機関による詳細な情報把握、救援活動に資する、あるいは防災減災に繋がる報道のため、死者安否不明者については速やかに氏名住所年齢などの詳細を原則公表していただきたいと思います。この要望に関する埼玉県としてのお考えをお示しください。
知事
まず埼玉県には個人情報保護条例があります。そこでは死者行方不明者も氏名は慎重に取り扱わなければならないということであり、これまで条例の制定の際にお示しをさせていただいたとおり、災害時でも氏名を公表しないのが基本であると考えており、これまでもそのような御説明をさせていただいてまいりました。ただその一方で、多数の不明者がいたりして、公表することによって、早期発見に繋がるような例もあり、公益性があると判断する場合には例外的に公表する可能性があります。ただしその場合も個人情報保護条例では、公表に当たっては家族も含めた第三者の権利を不当に侵害しないこと、というふうに条例で定められており、家族の中には知られたくない、あるいはその権利を不当に侵害するとお考えになる方もある場合がございますので、公表の際には家族等の同意が必要だと考えております。御要望についていただいて、理解できる点も確かにありますけれども、現時点ではこの条例について、行政側から変更するというようなところではありません。ただ、この問題意識がわかると申し上げましたが、そのために、昨年7月に全国知事会から国に対して死者行方不明者の氏名の取り扱いについては、国がきちんとした公表の基準を作らないと県によって例えば異なるとか、そういったことになってしまいます。したがって、国に今まず、これボールを預けているという状況でありますので、まずは国に対して真摯な回答を望みたい。その上で、我々としては可能であれば、国全体、統一した基準で私は扱うべきだと思っています。
朝日
昨日も少し出たお話で、改めての確認になる部分もあるんですが、休業あるいは外出自粛の要請を緩和する基準に関することで、ちょっと確認も含めてお尋ねしたいと思います。大阪府にはですね、例えば孤発例、これが10人未満であるとか、陽性率7パーセント以下未満、ちょっと今うろ覚えですけれども、あとは重症病床の使用率6割、数値の基準を出してですね、これが要するに下回れば、もう要請のレベルを下げるというような基準を出しているんですけれども、埼玉県にはこういう数値がこういうふうになったら、要請を緩和するというような基準は、ある、なしどちらなんでしょうか。
知事
我々はまず昨日お話をさせていただいたとおり、我々はこれ総合的に判断すると思っています。というのはなぜかというと、例えば先ほどの安心宣言についても、あれをしっかりと実施していただいたときと、そうじゃない時には当然、我々としては自粛の要請等のこれ、ハードルが変わってくると思っています。あるいは数字が独り歩きさせては絶対に危険だと思うのは、例えば陽性率というのは分母が結局わからない中で陽性率っていうのはあくまでこれ目安にすぎなくなってしまいますので、例えば7パーセントと7.5パーセントの差を説明しきれないということになり、結局はいろんなところで批判されていますけれども、全体のPCR検査が少ないから、全体の陽性数が分かってないのに、という話も例えばあります。それから、同じ数字でも先ほど申し上げた、増えていく時、これ感染性が強い方がより多いというふうに考えられるのでより慎重である必要がある。下がっていくときの同じ数字でも実は意味が違ってきます。だとするとここは専門家の方を交えて社会環境、先ほどの安全宣言も含めてですね、これも含めて全体で、きちんと判断をして、その代わり、すべてブラインドがかかった中ではいけませんから、そこについてはきちんと専門家の判断も含めて皆さんにお示しをした上で、だからこの自粛についてはゆるめるとか、あるいは、だからこういう自粛をお願いするということを言うべきだというふうに思っています。
朝日
お答えとしては、ないってことでいいですか。
知事
全く発想が違うと思います。数字が独り歩きしては無責任なので、私たちは総合的に判断をして、それについてはきちんと説明をさせていただくというふうに申し上げていますので、この判断基準についてはすでに随分前からすべては皆が共有していることでありますし、あります。ただ考え方が違うんだと思います。
朝日
大阪のようにこれが何パーセントになったら、これが何になったらというような単純なものではなくて、色んな指標を専門家の方に示した上で総合的に判断してもらうっていうのは埼玉のやり方だっていう理解でいいんでしょうか。
知事
そのとおりです。
朝日
昨日も数値の目標自体はあるっていうふうに知事おっしゃってましたけれども、現時点でその数値目標っていうのは達成できているんでしょうか。というのは最短で埼玉県が今の要請の緩和をできるタイミングっていうのは、来るとしたらそれはいつになりそうなんでしょうか。
知事
まず数値目標は常に一定程度の未来について置いています。例えば一番何度も皆さんに申し上げたのは、4月の40人を超えた後だったという話をいつぞやしたと思いますし、あるいはゴールデンウィークのあとの1000人とか、そういったその目標立てながらそこに向けて必要な措置を、しかも慎重なところで、我々は作ってきていますので、ターゲットは毎回こういろんなところで定めていることはまず1点目であります。その上で、自粛の要請についての解除は可能な限り早期に行いたいと思っているからこそ、先ほどの安全宣言のようなものをして、より安心を享受できることを皆さんに実感いただく。そうすると、当然の話ですけれども、孤発例は減ってくるわけですから、これはいついつに何とかなったらとか、そういうことではなくてそれを我々は前倒しして可能な限りやることを今目標にさせていただいています。
朝日
一番直近の専門家会議っていうのはいつ予定されてるんですか。
保健医療部
まだ具体的な日程はこれからです。
朝日
それがあった上でということでってことでしょうか。
知事
それは急に変わることありますので、個別の話については、例えば書面をもってやったり、個別に専門の先生にお伺いしていることはございます。
朝日
会議がなくてもそういう基準の緩和というか要請の緩和がされるっていうことはありうるということですか。
知事
自粛そのものがなくなるような時はとても大きいのでやっぱり多様な方々の御意見をお伺いすることになると思いますけれども、一部については当然あり得ると思います。
読売
すいません要請緩和の一つの基準になるような話なんですけれども、東京都の方では抗体検査の実施を検討するという話がありますが埼玉県のほうでは抗体検査もしくは抗原検査などの実施、検討の予定はいかがでしょうか。
知事
抗体検査、抗原検査については今部局の方で議論をしているところだと思いますので、お示しできる段階になったら、御報告をさせていただきたいと思います。
(終)
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