トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2021年度 > 2021年10月 > 県立自然の博物館 特別展「自然の博物館100年の軌跡-標本陳列所から自然史の足跡をたどる-」を開催します。
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発表日:2021年10月19日11時
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部局名:教育局
課所名:自然の博物館
担当名:自然担当井上、小林
担当者名:企画・広報担当秋元
直通電話番号:0494-66-0407
Email:t6604042@pref.saitama.lg.jp
県立自然の博物館では、10月30日(土曜日)から令和4年2月27日(日曜日)まで、特別展「自然の博物館100年の軌跡-標本陳列所から自然史の足跡をたどる-」を開催します。
秩父地域は、地質学黎明期から研究が盛んな地であり、大正時代には全国から研究者や学生が地質巡検に訪れていました。
100年前、秩父鉄道株式会社は、長瀞の地に「秩父鑛物植物標本陳列所」を開設しました。戦後、陳列所は全国に先駆けた自然史系総合博物館「秩父自然科学博物館」として再興されます。
この活動を受け継ぎ、昭和56年に全国初の県立自然史系総合博物館としてオープンした当館のあゆみとこれからの展望について紹介します。
(1)名称 特別展「自然の博物館100年の軌跡-標本陳列所から自然史の足跡をたどる-」
(2)開催期間 令和3年10月30日(土曜日)から令和4年2月27日(日曜日)まで
(3)会場 自然の博物館(秩父郡長瀞町長瀞1417-1)
(4)主催 埼玉県立自然の博物館
(5)共催 秩父まるごとジオパーク推進協議会、秩父鉄道株式会社
(6)観覧料
一般:200円大学生・高校生:100円。中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方(付添1名含む)は無料
(8)交通案内
電車 秩父鉄道「上長瀞駅」下車徒歩5分
自動車 関越自動車道「花園IC」から国道140号を秩父方面に約35分
(1)秩父地域は「日本地質学発祥の地」(明治時代前半)
秩父地域は、日本列島の地質構造を明らかにする上で重要な場所であり、先駆的な研究が行われました。「日本地質学の生みの親」といわれるドイツ人地質学者、E.ナウマンも秩父を3度にわたって訪れています。ナウマンは後に贄川(現・秩父市荒川贄川)の景色を「セカイイチミハラシガイイ」と讃えています。
E.ナウマン(フォッサマグナミュージアム蔵)
(2)秩父は「帝国大学の地質学の標本室」に(明治時代後半~大正時代)
先駆的な研究を学ぶ場所として、秩父地域へ全国各地から多くの人が訪れるようになりました。中でも帝国大学の神保小虎教授が頻繁に訪れ、秩父地域は「帝国大学の地質学の標本室」といわれました。神保は地元有志にも地質学を啓蒙しました。
また、宮沢賢治が学生時代を過ごした盛岡高等農林学校は、毎年秩父地域へ地質巡検に訪れていました。賢治も大正5年、2年生の時に秩父を訪れています。
神保小虎(個人蔵)
(3)「長瀞遊園地」の一画に標本陳列所を開設(大正時代末~昭和初期)
大正10年、神保教授の薫陶を受けた秩父鉄道株式会社総務課長の松崎銀平の尽力で、同社は「秩父鑛物植物標本陳列所」を開設します。標本の収集は、著名な鉱物蒐集家長島乙吉が行い、神保教授らが監修しました。
秩父鑛物植物標本陳列所 (秩父鉄道株式会社蔵)
(4)全国に先駆けて自然史系総合博物館が開設(戦後)
東京文理科大学の藤本治義教授は、秩父地域の学術・教育上の重要性を深く認識しており、「奥秩父綜合学術調査」とその成果を基にした博物館の設立の必要性を唱えます。これに秩父鉄道株式会社が応え、昭和24年「秩父自然科学博物館」を開設します。
秩父自然科学博物館
(5)全国初の県立自然史系総合博物館が開設(昭和50年代)
この頃、自然保護の気運が高まり、埼玉県でも自然史系博物館の建設を求める声が上がり始めました。そして、昭和56年、秩父自然科学博物館の標本を受け継ぎ、「埼玉県立自然史博物館」が開館します。平成18年「埼玉県立自然の博物館」と名称を変え、今に至ります。
写真左:設立時の展示室 写真右:博物館正面
県立自然の博物館 自然担当 井上素子、小林まさ代(展示に関すること)
企画・広報担当 秋元清二(広報に関すること)
電話:0494-66-0407 ファックス:0494-69-1002
E-mail:t6604042@pref.saitama.lg.jp
ホームページ: https://shizen.spec.ed.jp/(または、「自然の博物館」で検索)
公式Twitter:https://twitter.com/saitama_shizen
県立自然の博物館 特別展「自然の博物館100年の軌跡-標本陳列所から自然史の足跡をたどる-」を開催します。(PDF:294KB)(別ウィンドウで開きます)