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掲載日:2024年3月13日
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日頃の慣れ等による事故を起こさないために、農薬の利用方法についてあらためて見直してみましょう。
農薬を購入すると、ビンや袋に必ずラベルがついています。ラベルには、農薬名をはじめ、成分や毒性が記載されるほか、使ってよい作物の種類、対象となる病害虫や雑草の名前、使用濃度や使用量、使用時期や回数、注意事項等、その農薬を効果的に安全に使うための必要な情報が書かれています。
農薬は新しい試験結果や知見によって、登録事項が変更されることがあるので、はじめて使う農薬はもちろんのこと、使い慣れた農薬であっても使用に先だって必ずラベル読むことを習慣づけます。
事前の健康管理が大切です。
次のような場合は農薬散布を避けてください。
【注意点】
発生源をねらう
病気の伝染経路、害虫の発生源をたたくことが効果的です。病気になった作物の残さ等は放置しないでほ場から持ち出します。
早期発見・早期防除
病害虫は発生が全面に拡大してからでは手遅れとなります。発生の初期に早めに防除します。
タイミングよく適期散布
殺卵効果のある殺虫剤等を使う場合、成虫の産卵にタイミングが合わないと効き目が悪くなります。
生息場所を狙う
病害虫は、葉裏や芯葉、株元等散布しにくい場所にも生息しています。病害虫の生息する場所へも薬剤がよくかかるようにします。
防除基準を守って適量散布
重複散布や過剰散布はしません。
一世代が短く、年に何度も発生する虫や菌は、抵抗性・耐性がつきやすい傾向があります。いくつかの薬剤を組み合わせた「ローテーション防除」を心がけます。
なお、商品名が違っても、成分や殺虫・殺菌の作用点が同じタイプのものは同じ薬剤と考えます。
製品ラベルやチラシなどに表示されている、農薬ごとの作用性を分類した「RACコード」も活用して確認しましょう。
【RACコードとは】
RACコードは農薬の作用機構分類を表し、農薬製造会社の国際団体CropLife International(CLI)が取りまとめています。
殺菌剤はFRACコード、殺虫剤はIRACコード、除草剤はHRACコードにそれぞれ分けられています。
作用機構の詳しい中身が分からなくても、RACコードを確認するだけで異なる系統の農薬を選ぶことができます。
例えば、殺虫剤の場合には作用機構を数字で、有効成分の違いをサブグループとしてアルファベットで表しています。農薬のローテーションを組む場合、異なる数字の農薬を選ぶのが原則になります。
農薬取締法に基づき登録されている農薬については、日本語に翻訳されたRACコードの分類表を農業工業会のホームページで見ることができます。
農薬工業会「農薬の作用機構分類」https://www.jcpa.or.jp/labo/mechanism.html
展着剤とは、使用する薬剤の表面張力を改善したり、固着性を高め、その効力を増進させる補助的薬剤です。
しかし、農薬の中には展着剤との相性が悪いものもあります。使用前にはラベルをよく読み、用法用量を守って使用してください。
【参考】
乳剤の中には溶剤、乳化剤が含まれているため、一般的に展着剤は不要です。
また、最近多く出回るようになったフロアブル剤も薬剤の粒子が非常に細かく(タバコの煙の粒子程度)、もともと付着・分散性がよいので、基本的に展着剤を加用する必要はありません。
一方で水和剤については、イネ、ムギ、ネギ、サトイモ、キャベツ等の水に濡れにくい作物では、付着性を高めるための展着剤が有効となります。
農薬使用に当たっては、正しい使用方法を守り、安全でかつ効果的な利用に心がけましょう。
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