トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2021年度 > 2022年3月 > サクラの外来害虫クビアカ被害地域の拡大続く! 「クビアカツヤカミキリ発見大調査2021」結果発表
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部局名:環境部
課所名:環境科学国際センター
担当名:研究推進室・自然環境担当・研究企画室
担当者名:三輪・角田・嶋田
直通電話番号:0480-73-8370
Email:a738331@pref.saitama.lg.jp
環境科学国際センターでは、サクラを枯らす外来害虫“クビアカツヤカミキリ”からサクラを守るため、「クビアカツヤカミキリ発見大調査」を展開しています。これは、県内の公園や河川敷、学校などに植えられたサクラを中心に、県民の皆様からその被害や成虫の発生状況を報告していただき、実態を把握するものです。このたび、平成30年6月の調査開始から4回目となる令和3年度の調査結果(令和4年2月末現在)がまとまりました。その結果、被害地域の拡大が続いていることが明らかになりました。
クビアカツヤカミキリの成虫が発生し、被害も多くなる6月から、県内の公園や河川敷、学校などに植えられたサクラを対象に、クビアカツヤカミキリの成虫(図1)の発生状況やフラス(木くずとフンが混ざったもの)(図2)の排出状況を、県民の皆様や市町村職員に調査していただき、結果を環境科学国際センターに御報告いただきました。なお、被害がないことについても御報告いただきました。
図1 クビアカツヤカミキリ(オス)
図2 フラス(褐色のカリントウ状で比較的硬い)
被害の有無にかかわらず、県内42市町の1089か所から報告があり、そのうち、18市町の444か所から被害発生(成虫のみの確認を含む)の報告がありました(表1)。
令和2年度と比較して、令和3年度の被害発生市町数は16市町から18市町に、被害箇所数は431か所から444か所に増加しました(表1)。被害箇所数の増加は、被害発生市町での防除施策の効果もあり、比較的小さく抑えられましたが、被害地域の拡大は、調査を開始した平成30年度から依然として続いています(表1及び図3)。今後は、被害発生地域での防除とともに、その周辺の被害未発生地域に飛んで拡散する個体の防除が必要と考えられます。
表1 被害発生市町と被害箇所数(平成30年度~令和3年度)
図3 県内のクビアカツヤカミキリによる被害地域の変遷(色付きのメッシュが被害があった地点を含む3次メッシュ)
下記URLの「クビアカツヤカミキリ情報」サイトにある「クビアカツヤカミキリ調査地点マップ」で、図3や図4に示したように、県内の被害状況が確認できます。
図4 クビアカツヤカミキリによる被害地域と被害未発生地点を表すマップ(サンプル):青点が被害未発生地点、色付きのメッシュが被害のあった点を含む3次メッシュ
環境科学国際センターでは、クビアカツヤカミキリに関する基礎的な情報を、下記URLの「クビアカツヤカミキリ情報」サイトから発信しています。このサイトから、クビアカツヤカミキリの「資料用画像」や「被害防止の手引」を入手できます。
URL: https://www.pref.saitama.lg.jp/cess/center/kubiaka.html
図5 クビアカツヤカミキリの幼虫による被害により樹勢の弱まったサクラ
図6 図5のサクラの樹体にあいた成虫脱出孔
図7 サクラの樹体から排出されるフラスと樹液
図8 サクラの根元に堆積したフラス