令和４年度における埼玉県内の障害者虐待への対応状況について

障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律（以下「障害者虐待防止法」という。）に基づく令和4年度における対応状況について、埼玉県分を取りまとめましたので公表します。

対応状況の概要

1 養護者（家族等）による障害者虐待への対応状況等について

県内の市町村で受け付けた養護者（家族等）による障害者虐待に関する相談、通報件数は、令和3年度より127件増え、637件でした。

相談、通報があった637件のうち、市町村が虐待と認定した件数は、過去最高だった令和3年度より20件減り、115件でした。

• 虐待行為の類型（※1）は、身体的虐待91件、心理的虐待29件、放棄・放置19件、経済的虐待12件、性的虐待3件でした。
• 虐待を受けた人の障害種別（※2）は、精神障害64人、知的障害43人、身体障害14人、発達障害5人でした。
• 虐待を受けた人の性別は、女性74人、男性43人でした。
• 虐待を受けた人の年齢は、40歳台31人、20歳台24人、50歳台23人、30歳台21人、60歳台以上13人、10歳台（中学生以下を除く）5人でした。
• 虐待を行った人の間柄（※3）は、父38人、夫24人、母22人、兄弟姉妹16人、妻6人、娘2人、息子1人、その他14人でした。
• 市町村では、必要に応じ被虐待者を一時保護、分離するなどの措置（37件）をとりました。

2 障害者福祉施設従事者等による障害者虐待への対応状況等について

県内の市町村等で受け付けた障害者福祉施設従事者等による障害者虐待に関する相談、通報件数は、令和3年度より29件増え、200件でした。

相談、通報があった200件のうち、市町村が虐待と認定した件数は、令和3年度より3件減り、36件でした。

• 虐待が行われた施設は、共同生活援助（グループホーム）16件、生活介護5件、施設入所支援4件、就労継続支援B型3件、就労継続支援A型2件、放課後等デイサービス2件、居宅介護1件、重度訪問介護1件、就労移行支援1件、児童発達支援1件でした。
• 虐待行為の類型（※1）は、身体的虐待20件、心理的虐待18件、性的虐待4件、放棄・放置2件でした。
• 虐待を受けた人の障害種別（※2）は、知的障害28人、身体障害13人、精神障害6人でした。
• 虐待を受けた人の性別（※4）は、男性21人、女性19人でした。
• 虐待を受けた人の年齢（※4）は20歳台13人、30歳台8人、40歳台7人、50歳台5人、小学生2人、10歳台（中学生以下を除く）2人、60歳台以上2人、就学前1人でした。
• 虐待を行った人の職種（※3）は、生活支援員16人、管理者4人、設置者・経営者3人、サービス管理責任者2人、児童発達支援管理責任者1人、児童指導員1人、その他従業員16人でした。
• 県・市町村では、再発防止を図るため施設等に対し指導を行い、改善計画の提出依頼を行うなどの対応をしました。

（※1）認定件数に比して多いのは、1件につき複数の種類の虐待が行われた事例があるため。

（※2）認定件数に比して多いのは、1人につき複数の障害がある事例があるため。

（※3）認定件数に比して多いのは、1件につき数人が虐待を行った事例があるため。

（※4）認定件数に比して多いのは、1件につき数人が虐待を受けた事例があるため。

件数等の詳細については別紙「障害者虐待対応状況等に関する調査結果（PDF：339KB）」を参照。

県の取組について

1 研修の実施

虐待の未然防止及び虐待が発生した際に早期発見・迅速な対応ができるよう、市町村職員及び障害者福祉施設従事者を対象とした障害者虐待防止・権利擁護研修を実施しています。

今年度については、市町村職員や施設従事者向けの演習実施のほか、研修受講機会拡大のためオンラインでの動画視聴の方法で実施予定です。

2 障害者権利擁護センターの設置

埼玉県社会福祉協議会に障害者権利擁護センターを設置し、障害者虐待に関する相談などに応じています。

また、同センターでは広報用のグッズを作成し、障害者虐待防止に関する啓発・広報を行っています。

3 虐待通報ダイヤルの設置

児童・高齢者・障害者への虐待の通報や相談等を24時間365日受け付けるダイヤル（＃7171）を平成30年10月1日に開設し、通報を受け付けています。

記者発表資料（ダウンロードファイル）

令和4年度における埼玉県内の障害者虐待への対応状況について（PDF：186KB）

障害者虐待対応状況等に関する調査結果（PDF：339KB）

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