トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2022年度 > 2022年9月 > 目標設定型排出量取引制度 第2削減計画期間の成果 ~98%の事業所が温室効果ガスの削減目標を達成~
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発表日:2022年9月20日11時
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部局名:環境部
課所名:温暖化対策課
担当名:計画制度・排出量取引担当
担当者名:地形
内線電話番号:3034
直通電話番号:048-830-3049
Email:a3030-03@pref.saitama.lg.jp
本県では、温室効果ガスを多量に排出する大規模事業所を対象に、平成23年度から目標設定型排出量取引制度を施行しています。対象事業所には削減計画期間ごとに削減目標が設定され、温室効果ガスの排出総量削減に取り組んでいます。
第2削減計画期間(平成27年度から令和元年度まで)における成果は、CO2(目標設定ガス)の削減量が目標(目標削減率は原則として業務ビル等15%、工場等13%)を大きく上回り、基準排出量比29%の削減となりました。
自らの削減量では目標に届かない場合、排出量取引を活用し目標を達成することができます。排出量取引を実施した事業所を含めて、630事業所のうち618事業所(全体の98%)が設定された目標を達成しました。
事業所ごとに温室効果ガスの排出総量削減の目標を設定し、達成に取り組む制度です。自らの削減対策により目標が達成できない場合は、他の事業所の削減量や再生可能エネルギーの価値などを取得し、目標達成に充てることができます。
原油換算のエネルギー使用量が3か年度連続で年間1,500kL以上となる事業所(業務ビル、工場等)です。
燃料、熱又は電気の使用に伴って排出されるCO2(エネルギー起源CO2)です。
目標達成の評価を行う削減計画期間が5か年度ごとに設定されており、第2削減計画期間は平成27年度から令和元年度までです。(排出量確定のための第三者検証や排出量取引の実施のための整理期間は令和4年1月末までです。)
基準排出量は、制度開始前における各事業所の排出量を基に事業所ごとに設定された、排出削減の基準となる値で、原則として平成14~19年度のうち連続する3か年度の平均値から算定しています。基準排出量に目標削減率を乗じた量が、その事業所の削減目標量となり、第2削減計画期間の目標削減率は原則として業務ビル等15%、工場等13%が設定されています。(※)
※ 業務ビル等のうち他事業所から供給された熱が使用エネルギーの2割以上である事業所には13%が設定されています。また、制度開始以降に新たに対象となった事業所及び地球温暖化対策の推進の程度が優れていると認定された事業所は、目標削減率が緩和されています。
自らの削減対策により目標が達成できない場合は、他の事業所の削減量や再生可能エネルギーの価値などを取得し、目標達成に充てることができます。また、目標を上回って削減された量については、他の事業所に目標達成のために移転することができます。
目標設定ガス(エネルギー起源CO2)排出量は、第2削減計画期間の5か年度の合算で3,731万トンとなり、基準となる排出量(5,241万トン)に対し、全体で1,511トンの削減(削減率29%)となりました。
業務ビル等 | 工場等 | 合計 | ||
事業所数 | 185事業所 | 445事業所 | 630事業所 | |
基準排出量 | 823万トン-CO2 | 4,419万トン-CO2 | 5,241万トン-CO2 | |
目標削減率 | 一部の事業所においては緩和を適用 | 15% | 13% | - |
削減目標量 | 基準排出量に目標削減率を乗じた量 | 119万トン-CO2 | 559万トン-CO2 | 677万トン-CO2 |
削減量(実績) | 基準排出量と比べて削減された量 | 230万トン-CO2 | 1,281万トン-CO2 | 1,511万トン-CO2 |
削減率(実績) | 基準排出量に対する削減率 | 28% | 29% | 29% |
※ 数値を端数処理しているため、表の内訳の計と合計等が一致しない場合があります。
図1 排出・削減状況の推移
設定された目標を達成したのは、対象となる630事業所のうち618事業所(全体の98%)で、うち自らの第2削減計画期間の削減により目標を達成したのは507事業所(全体の80%)、第1削減計画期間の削減量の持越しにより目標を達成した事業所を合わせると527事業所(全体の84%)でした。
業務ビル等 | 工場等 | 合計 | ||
達成 | 181事業所 | 437事業所 | 618事業所 | |
自らの第2削減計画期間の削減により目標達成 | 153事業所 | 354事業所 | 507事業所 | |
自らの第2削減計画期間の削減と、第1削減計画期間の削減量の持越しにより目標達成 | 2事業所 | 18事業所 | 20事業所 | |
排出量取引により目標達成 | 26事業所 | 65事業所 | 91事業所 | |
非達成 | 4事業所 | 8事業所 | 12事業所 | |
合計 | 185事業所 | 445事業所 | 630事業所 |
各大規模事業所の目標達成状況は、県ホームページ(下記URL)で公表しています。
「大規模事業所の排出状況・削減状況・取引状況」
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0502/sakugen.html
自らの削減では目標を達成できなかった事業所のうち、91事業所は他事業所との排出量取引により目標を達成しました。達成のために取引された量の合計は39.6万トンでした。
排出量取引等の状況の詳細については、別紙「埼玉県目標設定型排出量取引制度の第2削減計画期間における排出量取引等の状況(PDF:543KB)(別ウィンドウで開きます)」を御覧ください。
目標設定型排出量取引制度の対象事業所のうち中小企業者が設置するものについて、自らの省エネ対策等の取組状況を点検し、県が集計・分析した他事業所との比較結果を確認することで、更なる削減対策の実施につなげていただく事業です。併せて、調査の中で優良な取組事例を抽出し、他事業所へ展開しています。
県が委託する省エネ診断の専門家を事業所に派遣し、実際に設備の使用状況等を調査して省エネに関するアドバイスを行っています。
温室効果ガスの排出削減対策等に必要な設備等の資金について、金融機関からの調達を低金利かつ長期固定の融資により支援しています。
また、EMS(エネルギー・マネジメント・システム)やIoTを活用した省エネ技術導入やCO2排出削減に資する設備導入について、その費用の一部を県が補助し、自立的な省エネ対策及び温室効果ガスの排出削減を支援しています。