令和4年度大学・高校との連携による不当表示広告調査結果について

調査の概要

1 目的

埼玉県内において、「不当景品類及び不当表示防止法（昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」という。）」及び「特定商取引に関する法律（昭和51年法律第57号。以下「特定商取引法」という。）」に違反する表示に対する監視を強化するため、大学、高校と連携しています。

調査を通じて、次代を担う大学生、高校生が不当表示等に関する正しい知識を得ることにより、消費者被害の未然防止を図ることを目的としています。

また、大学生・高校生が調査した結果をもとに、県が違反事業者に対する是正指導を行っています。県の是正指導を通じて、大学生・高校生が悪質事業者の是正に貢献し、社会を動かす力をもっていることを実感することも、本調査の目的です。

2 調査内容

インターネット、スマートフォン、新聞等の媒体における商品・サービス広告のうち、景品表示法及び特定商取引法の規定に違反するおそれがあると思われる表示について、大学生、高校生の視点から広く情報を収集し、違反広告の実態を明らかにする。

3 調査協力高校・大学（50音順）

今年度の調査は、高等学校9校及び大学2校の協力を得て実施しました。

（1） 県内高等学校（9校）

埼玉県立浦和商業高等学校

埼玉県立大宮南高等学校

埼玉県立桶川西高等学校

埼玉県立熊谷高等学校

埼玉県立蓮田松韻高等学校

埼玉県立羽生第一高等学校

埼玉県立三郷北高等学校

埼玉県立八潮南高等学校

埼玉県立吉川美南高等学校

（2） 県内大学（2大学）

城西大学薬学部医療栄養学科

文教大学人間科学部

4 調査対象

特定の商品類は指定しない

5 調査媒体

（1）インターネットの広告（各種検索エンジンの広告枠に表示される広告）

（2）スマートフォンの広告（SNS、動画配信サイトに表示される広告）

（3）新聞紙上の掲載広告

（4）雑誌（週刊誌、ファッション誌、情報誌等）の掲載広告

（5）新聞等の折り込みチラシ

（6）フリーペーパーやミニコミ誌の掲載広告

（7）店頭の広告

（8）その他

6 調査実施期間

令和4年6月から令和5年1月

7 実施

説明会や調査等については、次のとおり実施した。

学校名	時期、実施内容
埼玉県立浦和商業高等学校	令和4年11月21日、22日、24日、25日 教員及び県職員によるガイダンス ガイダンス後～令4年12月 調査
埼玉県立大宮南高等学校	令和4年9月29日 県職員によるガイダンス 令和4年10月 調査
埼玉県立桶川西高等学校	令和4年12月19日 県職員によるガイダンス 令和5年1月 調査
埼玉県立熊谷高等学校	令和5年1月13日～ 教員及び県職員によるガイダンス 令和5年1月 調査
埼玉県立蓮田松韻高等学校	令和4年11月28日 県職員によるガイダンス 令和4年11月29日、30日 調査
埼玉県立羽生第一高等学校	令和4年9月20日 県職員によるガイダンス ガイダンス後～令和4年10月 調査
埼玉県立三郷北高等学校	【1年生】 令和4年10月6日、11日、19日 県職員によるガイダンス 令和4年10月 調査 【2年生】 令和4年12月～令和5年1月 調査
埼玉県立八潮南高等学校	令和5年1月11日、12日 県職員によるガイダンス 令和5年1月 調査
埼玉県立吉川美南高等学校	令和4年10月26日 県職員によるガイダンス ガイダンス後～令和4年11月 調査
城西大学	令和4年6月27日 県職員によるガイダンス ガイダンス後～令和4年8月 調査
文教大学	令和4年12月 県職員によるガイダンス（動画） 令和4年12月 調査

 

調査結果

1 調査参加人数と報告件数等

高校生1,588名、大学生233名の計1,821名から調査報告書の提出を受けた。

学校名	報告件数
埼玉県立浦和商業高等学校	164
埼玉県立大宮南高等学校	344
埼玉県立桶川西高等学校	128
埼玉県立熊谷高等学校	265
埼玉県立蓮田松韻高等学校	120
埼玉県立羽生第一高等学校	21
埼玉県立三郷北高等学校	457
埼玉県立八潮南高等学校	74
埼玉県立吉川美南高等学校	15
城西大学	97
文教大学	136
合計	1,821

 

2 広告媒体別件数等

報告があった1,821件を掲載された媒体別に集計したところ、SNSや動画サイトなど、スマートフォンの利用時に表示される広告が994件と最も多く、54.6％を占めた。

次点が、検索エンジンの広告枠など、インターネット利用時に表示される広告が711件で、39.0％だった。

スマートフォン及びインターネット利用時に表示される広告を調査した大学生・高校生は、全体の90.8％であった。

広告媒体	報告件数
スマートフォン	994
インターネット	711
新聞	68
折込	13
店頭	10
雑誌	6
フリーペーパー	2
その他（テレビCM等）	17
合計	1,821

 

3 商品・サービス別件数等

報告があった1,821件を商品・サービス別に集計したところ、ダイエット関係が701件と最も多く、38.5%であった。次いで美容関係534件で29.3%であった。

商品・サービス分類	報告件数
ダイエット	701
美容	534
健康	151
副業	70
衛生用品	65
筋肉増強	48
伸長	34
開運	24
豊胸	22
学力向上	14
その他（ゲーム、洋服等）	158
合計	1,821

4 消費生活課の対応

県では、報告があった1,821件を精査し、15事業者を文書による行政指導対象とした。