統計ア・ラ・カルト第191号「むし歯は減少、視力は悪化傾向が続く~令和3年度学校保健統計 調査結果から~」<2023年4月号>
令和3年度 学校保健統計調査の埼玉県分を取りまとめました。この調査は、児童等の発育及び健康状態を調査するもので、学校保健安全法による健康診断の結果等に基づき、例年4月~6月に実施しているものです。令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、調査期間が年度末まで延長されました。
むし歯…減少傾向
- 令和3年度のむし歯(治療済みを含む)のある子どもの割合は、幼稚園児22.2%、小学生29.1%、中学生25.8%、高校生35.2%。
- 小学生は、29.1%となり、10年前(平成23年度)と比較すると、22.6ポイント減少しました。
- 減少した背景には、家庭や学校での歯磨き指導の徹底や口腔予防意識の高まり等が挙げられています。
視力…悪化傾向
- 令和3年度の裸眼視力1.0未満の子どもの割合は、小学生34.4%、中学生50.1%。
- 小学生は、4年連続30%を超えました。
- 生活で眼鏡が必要となる「裸眼視力0.3未満」の割合は、小学生では学年が上がるとともに増加し、6歳(小学1年)の1.4%に比べ、11歳(小学6年)では21.5%と、20.1ポイント増加しています。
- 要因としては、スマートフォンや携帯ゲーム機等、画面を近くで見る時間が増えていることなど、生活習慣の影響が指摘されており、国は、今後実態調査を行い、有効な対策を検討していくとしています。