統計ア・ラ・カルト第179号「むし歯は減少、視力は悪化傾向が続く~令和2年度学校保健統計調査結果から~」<2022年4月号>
学校保健統計調査は、児童等の発育及び健康状態を調査するもので、学校保健安全法による健康診断の結果等に基づき、例年4月~6月に実施しているものです。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、調査期間が年度末まで延長されました。
むし歯は減少傾向※幼稚園児から高校生まで全て過去最少
- 令和2年度のむし歯(治療済みを含む)のある子どもの割合は、幼稚園児26.4%、小学生36.2%、中学生26.9%、高校生34.9%
- 小学生は、10年前(平成22年度)と比較すると、19.8ポイント減少
- ピークは昭和45年度~昭和50年度代半ばで、10人中9人以上にむし歯があるという結果でした。
- ピーク時の半数以下に減った背景には、家庭や学校での歯磨き指導の徹底や口腔予防意識の高まり等が挙げられています。
視力は悪化傾向※小学生は、3年連続30%を超え、過去最高
- 令和2年度の裸眼視力1.0未満の子どもの割合は、小学生35.0%、中学生48.9%
- 生活で眼鏡が必要となる「裸眼視力0.3未満」の割合は、小学生では学年が上がるとともに増加し、6歳(小学1年)の1.7%に比べ、11歳(小学6年)では16.9%と、15.2ポイント増加
- 要因としては、スマートフォンや携帯ゲーム機等、画面を近くで見る時間が増えていることなど、生活習慣の影響が指摘されており、国は、今後実態調査を行い、有効な対策を検討していくとしています。