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掲載日:2024年11月18日
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訪問日
令和6年8月9日(金曜日)
訪問地域
北部地域(神川町、深谷市、熊谷市)
訪問先
明治35年群馬県吉井町(現:高崎市)で生産者やお客様より味噌や醤油の御用を承る「御用蔵」として創業しました。昭和29年に本庄市に移転し、木谷醸造合資会社を設立しました。平成3年神泉村(現:神川町)に豆腐工場、平成6年に味噌・醤油蔵を新設し、安心・安全・美味しさにこだわった食品を届けています。
原料は全て、国産の有機・特別栽培を利用し、精製塩など添加物を使用せずに昔ながらの木桶を使用した伝統的な方法で製造しています。
有機・特別栽培による大豆等の生産にも参入するほか、醤油の絞り粕やおからといった副産物も廃棄せず、飼料や肥料として利用するなどの循環型経営の取り組みが評価され、令和5年度彩の国埼玉環境大賞を受賞しています。
また、「とうふのマヨ」は埼玉県新商品AWARD2023大賞を受賞しています。
訪問先では農業生産法人豆太郎の大豆畑やもろみ蔵などを視察し、各グループ会社の代表や社員の方々と意見交換を行いました。
もろみ蔵の櫂入れ体験
有機でおやりになるというのは、正直大変なところもあろうかと思います。他方で様々な付加価値が生まれると思いますが、味については、生産者あるいは販売者としてどのようにお考えなのでしょうか。
農業生産法人豆太郎で作っている有機野菜は、素材そのものを味わうと差がすごくわかりやすいです。大豆であっても、純粋にそのもの自体を食べて美味しいもので作った商品が、結果的に一番美味しくなると考えています。
土を作るのも味噌も醤油も一緒だと思いますが、有機はちょっと手を抜くと取り返しのつかないことになりますね。そのような意味で手がかかると思うのですが、それでもなお有機を選ぶというのは、やはり味ですか?
そうですね。味もありますし、皆様に食べてもらって、一番喜ぶものをという思いでやっています。
限られた量だけしか作れないのですが、一番の理由は「ここの食品が食べたい」というお客様がいてくださることです。
本当にお客様は熱心な方が多くて、「大変でしょう、有機野菜。でも頑張ってね」「私たち美味しくいただいているから」と応援してくださいます。それが本当に励みになっています。
埼玉県は、都市圏としての利便性が高いですが、神川町も含めてそれぞれ特徴をうまく生かせればどこでも発展できるはずだと思っています。
神川町は一番県北にある町の1つですが、水をきっかけに、ここでずっとやろうという思いにさせるのは、何が理由として一番強いですか。
自然に囲まれた環境や東京のお客様が一番多いので、東京まで非常にアクセスがよく、本当に恵まれた場所だと思っています。
いつまでも神川町でやっていただきたいと思います。是非よろしくお願いします。
東光保育園は、昭和28年に初代園長が光福寺の本堂で近所の子供たちを預かり保育をしたのが始まりです。
数多くの絵本が園内の各所に配置されるとともに、園で絵本の読み聞かせを行うほか、3歳児には自宅で親がこどもを膝の上に載せて読み聞かせを行う「ふれあい絵本」を実施し、令和6年度文部科学大臣賞を受賞しました。
「1人1鉢運動」による花の育成や、全国植樹祭のどんぐりの木の育成、あそぼう花壇での植物との触れあいなどを実施しています。
年長児クラスでは、先生からのテーマについて園児が車座になってみんなで考え発言する、「こども会議」を実施しています。
訪問先では、園児の様子や園庭を視察し、坂本園長や保育士の皆様と意見交換を行いました。
こども会議の様子
地域の特性を生かしながら、埼玉県が均衡のとれた発展を遂げるためには、こどもたちが地域への愛着を持ち、元気に育ってくれることが非常に重要だと考えています。
緑がすごく豊かで、柿やスイカ、カボチャがあり、こどもたちが自ら植物を育てることは大きな意味があるのでしょうね。その狙いは、達成されていますか。
この辺りでも昔と違って農家をやっている方はほとんどいないです。ナスがどのようになるのか、ゴーヤはどこからなるのかなど、こどもたちは興味を持ってくれます。
夏休みにボランティアとして来ている小学生はどうですか。
最初は何をやっていいのかわからないようですが、徐々に一緒に遊んだり、お掃除や配膳の準備を手伝ってくれます。
小学生は遊んでくれるお兄さん、お姉さんという感覚が大きく、こどもたちも喜びます。
こども会議もいいですね。
毎日やっています。こどもたちは、身近な内容の方が発言しやすく、例えば「どうして雨が降っているんだろう」などのテーマだと、こどもたちの新しい考えや魅力を知ることができます。
1つお伺いしたいのですが、今は保育士のなり手がなかなかいません。これから長く深谷市なり埼玉県で働いていただく上で、どういう処遇や支援が行われると一番良いのか、お聞きしたいです。
子育てをしており、行事がある場合には自分のこどもが通所学級など利用しているので、利用できる環境や仕組みがあると子育てがしやすくなると思います。子育てをしているので、保育園からは休んで大丈夫だよと言われますが、申し訳なく思うことがあります。
私は、ベテランとなり後輩も増え指導もしたいのですが、人手不足もあり、後輩を育てるところまでは手が回っていません。保育士になりたいという方が増えてほしいですね。
潜在保育士さんがいると思います。例えば、週1日だけ来てくれる保育士と、子育てをしながら勤務している保育士が2人で組んで1週間対応するというのもあり得ると思います。
三世代に渡り酪農を営んでいるブルーバンブーファームは、昭和23年に初代が乳牛を飼い始め、昭和38年に二代目が就農したことを機に酪農専業となりました。
平成8年には三代目に当たる現在の代表が就農し、平成28年に法人化しました。
牛群検定成績データを活用した牛群改良や徹底した衛生管理とともに、夏の暑熱対策にも取り組み、乳量、乳質、繁殖ともに良好な牛群を維持しています。
牛ふん堆肥は、自給飼料の生産に活用するだけでなく、地域の野菜農家にも販売しています。
6次産業化にも取り組んでおり、令和4年には牧場内に直営のジェラートショップ「ブルーバンブーファーム ジェラート&カフェ」をオープンしました。
訪問先では、牛舎を視察し、その後、ジェラートを試食しながら青木社長や御家族の方と意見交換を行いました。
牛舎を視察
本日は、牛と触れ合う機会をいただき本当にありがとうございました。畜産に関しては、先ほどお話を伺ったとおり、循環経済的なSDGsの傾向にぴったりの産業だと思っています。正社員が6名でジェラートカフェのアルバイトが10名とのことでしたが、農業法人として6名全員を雇っている形ですか。それとも家族での雇用ですか。
家族6人でやっていて、家族法人です。
ジェラート屋さんが夢だったとおっしゃられましたが、これまでとは違う仕入先とか顧客とかができる訳ですが、踏み出す勇気とノウハウはどのようにされたのでしょうか。
北海道の学校を出て、1年間は北海道でアパレルの仕事をしていました。先代の祖父から早く帰って来てほしいと連絡があり、戻ってきて仕事をしていました。その中で、酪農、農業を盛り上げたいという気持ちがあり、農場カフェもやってみたいという夢を持っていました。洋菓子、ジェラートも大好きでいろいろなジェラートを食べ歩きしていました。妻の実家はケーキ屋さんで、基本的な洋菓子の知識、ノウハウを知っているので始めやすかった部分があります。
ジェラートの味は、いかがですか。
本当に美味しいです。
都心に近いところで農業をやっていて、ここまで一般の方と近い距離で動物を扱っているところは少なく、先駆的なモデルになると思います。一方、ジェラート屋さんに人が集まるのは良いですが、これだけ近い距離だとリスクも伴いますよね。
知事がおっしゃるとおり、リスクはあります。病気が出ないよう防疫をどうやるか、整理していく必要があります。
今、試食していただいているジェラートは、全部搾りたてのものを使い、直ぐに殺菌して妻が製造しています。
特にこの季節は美味しいですね。
本日は、ありがとうございました。
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