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掲載日:2026年4月15日
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知事
まず、「埼玉県サステナブル企業認証制度」についてであります。この制度は、県内企業の持続可能な経営、サステナブル経営を促進し、「日本一暮らしやすい埼玉」を実現するため、10年、20年先を見据え、高いレベルでサステナブル経営に取り組んでいる企業を県が認証するものであります。埼玉県では、多様なプレーヤーとの協働を通じ、ワンチーム埼玉で取り組む埼玉版SDGsを推進し、多くの県内企業がSDGsの取組を開始するきっかけを作ってまいりました。その一方で、国内外でのSDGsの取組やESG投資の広がりなどから、企業には環境・社会・経済の3つの視点を踏まえた長期的成長と、事業活動を通じて持続可能性を実現していくことが求められるようになっております。具体的には、東証プライム上場企業において気候変動や社会課題などに適用される、いわゆるサステナブル経営の取組に関する情報開示基準である「サステナビリティ開示基準」が昨年3月に公表されました。そして、令和9年3月期から段階的に適用されることから、今後、大企業と共にサプライチェーンを構成する県内中小企業への要請が強化される可能性があると考えています。そこで昨年10月、先ほど申し上げたサステナビリティ開示基準などを参考にして、「埼玉県サステナブル企業認証制度」を創設し、企業がより取り組みやすい審査項目を示し、持続的経営への取組を促し、認証することといたしました。この認証の制度の対象でありますが、県内に事業所を有する中小企業となります。認証による主なメリットでありますが、サステナブル経営の取組を県が証明することによって、企業の信用力の向上につながり、大企業との取引においてプラスとなることが挙げられます。また、社員のモチベーション向上や、就職先として学生たちへのアピール材料となり、企業の人材定着あるいは確保につながることも期待されると思っています。審査項目には東証プライム上場企業に適用される情報開示基準などを参考とし、持続可能な経営に資する20の審査項目を設定いたしました。この中には、ガバナンス体制など経済・社会分野に相当する「一般項目」14項目と、気候変動への取組など、環境分野に相当する「環境項目」6項目の計20項目、東証プライムのSSBJは3分野ですが、こちらは2つの分野になります。
そしてこのたび、本制度1回目となる認証企業の決定を行いました。昨年10月から12月にかけて募集を行ったところ、42の企業から申請がありました。審査の方法ですが、先ほどお示しした20の審査項目において一定の水準を満たすことを認証の要件とし、200点満点で評価いたしました。認証に当たっては、書面審査、ヒアリング、そして有識者により構成される審査委員会を経て決定いたしました。取組レベルに応じて2つの段階に分けております。この2段階の認証区分ですが、200点満点中ですけれども、160点以上つまり8割以上は「プラチナ認証」とします。そして6割以上、120点以上は「ゴールド認証」としております。先月12日に有識者による審査委員会を開催し、書類審査等の結果を基に御審議いただいたところ、7社の「ゴールド認証」を決定いたしました。なお、160点以上の「プラチナ認証」の該当者は残念ながらございませんでした。この認証書交付式を4月20日月曜日の11時から知事公館で行う予定でございます。
それではゴールド認証7社を紹介します。まず、「伊藤鉄工株式会社」であります。伊藤鉄工株式会社は1931年創業の川口市の鋳物製品メーカーで、鋳物技術を生かし、マンホールの蓋などの管材製品や、車止め、フェンスといった景観材製品、キッチン用品などの事業を展開しています。この審査においては、主に事業継続に対する取組や生産性の向上などの取組が評価されました。そして2社目は「小川工業株式会社」。1919年創業の行田市の総合建設会社であります。道路や河川、上下水道といった社会インフラの整備から公共施設の建築、更には災害時の緊急対応まで、地域の暮らしを支える多様な事業を展開しています。審査においては、主にガバナンス体制や、企業情報の公開などの取組が評価されました。次に、「株式会社セイコーアドバンス」でありますけれども、こちらは1950年設立、蓮田市で製造業を営む会社です。スクリーン印刷インキ及び関連製品の製造販売を中心に事業を行っておりますが、審査では、主にガバナンス体制や資源循環・廃棄物削減の取組などが評価されました。次に「株式会社日さく(にっさく)」でありますが、株式会社日さくは、1912年に創業されたさいたま市の建設業者です。さく井(せい)工事や井戸メンテナンス、地下水関連設備工事や特殊土木工事、地質調査、建設コンサルタントなどの事業を行っています。審査においては、主に企業情報の公開や人材定着・確保の取組などが評価されました。
次に、「株式会社八洲電業社(やしまでんぎょうしゃ)」でありますが、こちらは1946年創業、さいたま市において電気設備工事を主体とし、保守メンテナンスや売電事業などを取り扱っていますが、審査では事業継続に関する取組や気候変動への取組などが評価されました。次に、「古郡(ふるごおり)建設株式会社」は、1914年創業の深谷市の建設会社です。土木工事や建設工事、リニューアル工事などの総合建設業を営んでおり、建設と不動産のトータル・プランニングや、コンサルティング事業を行っています。審査では、主に環境負荷低減の取組や人材定着・確保の取組などが評価されました。最後に、「和光紙器株式会社」ですが、1949年創業の川口市の包装資材会社であります。環境配慮型包装資材の製造や販売、リサイクルプラスチックシートの製造、工業用プラスチックトレーの製造や販売などを行っています。審査では、主に製品・サービスの品質と安全性、資源循環・廃棄物削減などの取組が評価されました。以上、ゴールド認証7社の御紹介です。今年度も8月下旬頃に申請受付を開始する予定でございます。詳細につきましては、県のホームページで御案内いたします。県ではこの制度を通じ、企業の持続的な経営や競争力強化を支援しております。中小企業の皆様には、是非積極的に認証を目指していただきたいと思います。
知事
次に、私の方から「令和8年『緑の募金』運動の実施」について御説明いたします。「緑の募金」は、緑に親しみ健全で豊かな住みやすい埼玉づくりを進めることを趣旨として埼玉県緑化推進委員会が募金活動を行っているものです。昨年5月には本県で全国植樹祭を開催いたしましたが、県としても、「緑の募金」は将来の世代にわたり、豊かな緑と水に恵まれた埼玉が維持できるよう、県民の緑を守り育てるとともに、森林の循環利用を進める「活樹」の意識を高める重要な取組と考えています。このようなことから県は、各自治体や教育委員会などを通じて、「緑の募金」の協力要請を行うことで、この募金活動を支援してまいります。明日4月15日から「緑の募金」強調月間が始まります。そしてイベントやキャンペーンなどを集中して行います。募金の今回目標額は7,800万円としています。令和7年の募金実績ですけれども、7,501万円と全国第2位であり、募金金額は例年全国トップクラスとなっております。多くの皆様の御理解や関係者の地道な努力の賜物(たまもの)であり、関係する皆様に対して改めて深く感謝を申し上げます。募金は市町村や自治会などを通じ、各家庭から頂く家庭募金のほか、企業、職場、学校及び街頭での募金など、広く県民の皆様に協力を呼び掛けています。「緑の募金」の使途ですが、市町村への助成として、34の市町村に公共施設の植栽等の支援、緑の少年団への助成として、42団に対し森林整備体験等の支援、また普及啓発事業として、ポスター原画コンクール等の開催など、大切に活用させていただきました。なお、令和8年の街頭募金については、私もボーイスカウトの皆さんと一緒に、4月29日大宮駅西口での街頭募金に立たせていただきます。是非、県民の皆様に募金への御理解と御協力をお願い申し上げたいと思います。
産経
ただいまの説明のところで1点、私から質問したいと思います。サステナブル経営のところで質問です。今、ゴールド企業の紹介がありましたけれども、プラチナ企業というのは今回なかったということでよろしいのでしょうか。あと、認証制度を立ち上げのときに説明されたかと思いますけれど、改めて教えてください。企業側が認証を取得することの意義、どういったメリットがあるのか、改めて教えてください。
知事
まず、今回のサステナブル企業の認証でありましたけれども、審査の結果として、プラチナ認証の水準である160点以上を満たす企業が残念ながらなかったがために該当なしとなりました。認証を取得された企業はいずれも高いレベルでサステナブル経営に取り組んでおられるという評価をできるものではありますけれども、取組内容の公表であったり、あるいは制度整備の面などにおいて改善できる面もございましたので、プラチナ認証の水準までは至らなかったと思っています。そうした項目につきましては、申請企業に対してフィードバックを行わせていただきましたので、改善の御参考にしていただいて、是非1社でも多くの企業さんがプラチナ認証に至るようにということを我々としても期待しているところでございます。そして企業側にとってのメリットでありますけれども、主に4点あろうかと思っています。1つ目は、サステナブル経営の取組を県が認証することによって、企業の信用力の向上につながり、大企業などの取引においてプラスとなるのみならず、企業価値の向上や取引先の拡大にも資することとなります。2点目は、人手不足が共通の課題となっていますが、社員のモチベーション向上であったり、あるいは就職先として学生などへのアピール材料となって、企業の人材定着・確保につながると思います。それから3つ目は、県が認証企業を積極的に広報したいと思っております。それによって企業そのものの知名度、イメージが向上いたします。4つ目は認証ロゴマークを活用し、会社案内や名刺などに使用して対外的にアピールができる点でございます。いずれにいたしましても、これらの4つの企業のメリットというのがSSBJ認証(基準)のように極めて高いハードルではなく、より取りやすい形で中小企業にも門戸を我々が開くことによって、これらの4つのメリットをしっかりと享受していただくことになると思いますし、我々も何とかこの周知のために、企業価値の向上に向けて、就職情報サイトだったり、経済情報誌への広告掲載なども予定をしておりますので、是非企業として、これらのメリットがあるといったことを御認識いただき、御参加をいただきたいと思っています。
時事
サステナブル企業認証制度についてお伺いします。導入時に取材した際に、東証のサステナビリティ情報開示を中小企業向けに簡略化して活用してもらおうという狙いだったと思うのですけれども、42社応募して通ったのが7社で、それでプラチナ認証はいないということですけれど、結構これはなかなか基準が厳しいのではないかなと思うのですけれど、今回のこの結果については、どういうふうに見てらっしゃるのかというのを伺えればと思います。
知事
我々といたしましては、もちろん最終的にはSSBJなどの基準に合致するような企業が出てくることも期待はしていますけれども、これまでもこのいわゆるSDGsの取組については段階を分けてまいりました。例えばSDGsパートナー企業のように登録をすればそこに認証(登録)がされるといった非常にハードルの低いものも設けてまいりました。ところがSSBJは非常にハードルが高い、先ほど申し上げたパートナー企業などは登録さえすればいいわけですから、その間のしっかりとした認証、つまり大企業とお付き合いをする上でも十分に耐え得るような認証にするということが今回の目標でございますので、ある程度、今回のゴールド認証なりプラチナ認証なりといったものはハードルを高くすることによって、逆にそういったライアビリティというか、信用度が高まるのだろうというふうに我々としては考えているところであります。
産経
県立小児医療センターで、髄腔内注射を受けた男性患者1人が死亡し、2人が意識不明になった問題の発覚から1か月が経ちました。原因が分からないまま、再発防止策を講じる事態について、またセンター側から新たな報告が上がっていましたら教えてください。あと、改めて知事のこの問題についての受け止めもよろしくお願いいたします。
知事
まずは受け止めからさせていただきますが、この度の事案でお亡くなりになられました患者様の御冥福をお祈りするとともに、神経症状を発症された患者様、御家族の皆様に対し、心からお見舞いを申し上げたいと思っています。また、県民の皆様に対しては、高度専門・政策医療を安定的・継続的に提供するという、県立病院の使命を十分に果たせていない状況になっていることについて、設立団体の長として大変心苦しい思いでございます。この事案につきましては、警察と国の医療事故調査・支援センターに届出を既に行っており、現在、事故・事件の両面から調査が進められていると聞いているところでございます。本件については先日、県立病院機構から、小児医療センターに医療事故調査委員会を設置することについて報告を受けました。御指摘いただいたとおり、原因が分からないままでは再発防止策を確実に講じるということは正直難しいと私も思います。他方で、この医療事故調査委員会は、本来、原因究明と再発防止策を検討するために設置されるものでありますけれども、今回の事案では、原因特定はそう簡単ではないというふうに見込まれていると聞いています。他方で、迅速な医療措置を必要とする患者さんも少なくないと聞いておりますので、仮に発生に至った原因と経緯が明らかにならないとしても、現時点でできる範囲で最善を尽くし、再び同様の事故が発生しないよう、医療安全を一層確保するために必要な取組について、こういった委員会の枠組みなども利用して検討するというふうに聞いているところであります。県としても、もちろん一刻も早いことが大切ですけれども、まずは医療の安全の徹底について、強く求めてまいりたいというふうに考えております。
埼玉
知事が昨日、税源の偏在是正などを、神奈川県の黒岩知事、千葉県の熊谷知事と共に、片山さつき財務大臣、林芳正総務大臣へそれぞれ要望書を提出されに行かれましたが、改めて昨年末、税調(税制調査会)で示された、特に偏在度の高い地方法人課税における税源の偏在を是正する追加的な措置を検討して令和9年度税制改正において結論を得るというような表記が含まれたことに対しての知事の見解と、今後の議論に期待されるところについて、お伺いしたいと思います。
知事
まずファクトから改めて申し上げますと、昨年8月に総務省と財務省にこの偏在是正についての要望をさせていただいたところ、12月に与党税制改正大綱が公表されましたが、そこにおいて、御指摘のとおり「新たに法人事業税資本割を特別法人事業税・譲与税の対象とするとともに、所得割・収入割に係る特別法人事業税・譲与税の割合を高めるなどの措置を検討し、令和9年度税制改正において結論を得る。」と明記されたところでございます。これから国において、令和9年度に向けて「骨太の方針」が策定されます。また、税制改正に向けた検討も本格化すると考えております。こういった中で、我々3県が抱える現状をお伝えし、特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律附則第9条に基づいて、与党税制改正大綱を踏まえた偏在是正措置が早急かつ確実に講じられるよう、強くお願いをさせていただいたところであります。昨日、改めてお二人の大臣にお会いをして、両大臣共に埼玉・千葉・神奈川、この3県が置かれている実情をよく御理解いただいているというふうに認識もしておりますし、また、与党の税制調査会における、成り行き等もしっかりと把握をしていただいておりますので、我々としては極めてありがたいと思ったところではありますが、まだこの偏在是正、道半ばであります。これから、本格的な議論になりますので、引き続き、あらゆる機会を通じて国に要望はしてまいりたいと考えているところであります。
埼玉
これまでも東京都が、都市部ならではのお金の使い道があるということも主張されています。確かにインバウンドでいらした海外のお客さんの動線を整えたりとか、そういうこともあるかとは思うのですが、やはり一般的な国民の目線からすると、やはりお金が余っているとなるような、議会の壁を毎年変えてみたり、ライトアップしてみたり、やっているではないかと思うような国民の皆さんもいらっしゃるかと思うのですが、何かそのあたりについての知事の御見解と、あと、やはり対立ではなく、東京都も含めての議論というか、何か、やはり言い合っているだけだと議論が進まないというか、納得感が得られない部分もあるのかなと思うので、そのあたりについてのお考えがあればお願いします。
知事
私も、東京都の地方交付税算定における財源超過額であったり、先ほど来お話をしている特別法人事業税・譲与税の制度等も含めてですけれども、税偏在というのは極めて大きいと、まず考えています。ただ、そうは言っても東京が良いとか悪いとかというものではなく、まず第一にこれは国の制度の問題でありますので、そこはまず国に対してファクトとして、東京都とそれ以外のところについて大きな偏在がある、これはまずファクトとしてお伝えするということでございますので、決して東京都と言い合って、そこで不毛の争いをしているということではまずない。これは是非、まず議論の前提としてお考えいただきたいというふうに思っています。他方で、東京都に税収が集中していること、これはファクトとして、私はこれまでも示させていただいております。例えば一般財源額、人口一人当たりについて言えば、東京都26.2万円ですけれども、埼玉県18.5万円、神奈川県は16.4万円、千葉では19.5万円とはるかに差がございます。ちなみに東京都は47都道府県で言うと真ん中ぐらいだと言っていますけれども、これは人口密度が高いところというのは、実は一人当たりの額が下がる傾向にある。つまり効率が良いためです。逆に人口密度が低いところは、よりお金が掛かるということなので、実は真ん中で取っても意味がないことはよくお分かりのとおりで、東京都と似ている埼玉県とか、千葉県とか、神奈川県と比較していただくと、どれだけ違いがあるのかはよくお分かりになるというのも、これはもう大分皆さんも御承知いただいている認識と思いますけれども、これらをまず考えた中で、東京にお金がある、これは私、実は首都としてやるべきことが確かにあると思っていますし、首都圏を中心として、日本全体が底上げされるといったことはあると思いますので、やはり私は、小池都知事がおっしゃるように、首都としての使い道が私はあると思います。例えばですけれども、東京と違う自治体と、別の形で考えると、例えば東京としては首都機能の強化だとか、首都における防災機能の強化など、私は東京が首都として必要とする財源というのは当然あると思います。これは我々全く問題視していなくて、実は昨日も、これは林大臣とも確認したのですが、仮にそういったことであれば我々3県とも、もう正面からきちんと支援しましょうと、それは当然ですよね、とこういう話はしました。ただ、それが首都として東京が必要とするようなところに財源を付けているのではなくて、他の自治体に選択し得ないような巨額の住民サービスを、全く看過し得ないような、正に差をつけて行っているということが、これがおかしいのではないかということを申し上げております。本社の所在があるために東京に税金が流れ込むとか、Eコマースで本来東京都以外で行っている経済活動が、Eコマースなので東京に税金が落ちる、こういった税財源などを元に、他の県でなし得ない都民サービスに充当されていることが、やっぱり問題なのではないかと思っています。先ほど申し上げたように、東京が首都としてふさわしい分野に充当するべきだと思いますが、もし東京が首都としてふさわしい分野、これを政治家として考えられないということなのであれば、例えばDXだとか、首都に流れ込む河川の整備だったり、価格転嫁だったりというものの取組だとか、そういったところで埼玉県は先行しておりますので、是非こういう先行自治体として、東京都に御教示させていただくのはやぶさかではございませんので、我々としても、そういったソフトの面からも、さらには、隣接する地域としても御支援させていただくことは全くやぶさかではございませんので、首都としての機能を存分に発揮していただきたいと思います。
時事
イラン情勢についてお伺いしたいのですけれども、イスラマバードで和平協議があって、ホルムズ海峡をめぐって引き続き不安定な状況が続いていますけれども、国際的な影響について、前週に引き続いて県内で影響が出ているものであったりとか、懸念されていることがあれば教えてください。
知事
以前、もう既にお話しをさせていただいているとおり、県といたしましては、適宜、密接にモニタリングや業界への調査などをさせていただいているところでございます。御指摘のとおり先日アメリカとイランの戦闘終結に向けた協議については、合意に至りませんでした。いずれにしても、今後直ちに事態が収束して、我が国経済への影響が緩和されるという楽観的な見方をするのはなかなか困難な状況にあるのみならず、仮に事態が長期化するとエネルギー供給のみならず、我が国経済への影響は大きいのではないかというふうに考えています。政府も石油の国家備蓄原油の追加放出を表明するとともに、石油の元売り大手に対して、病院・公共交通機関といった重要施設への石油製品の直接販売を要請するなど、ホルムズ海峡の安全な航行再開が見通せないことを踏まえた対応を行っていると思います。また政府は代替調達が順調に進んでいるので、備蓄放出を抑えながらも、日本全体として必要となる量の原油を確保する見通しが立ったとしていますが、製油所の受け入れ能力を満たすだけの原油量と、市場に出回る製品のニーズの充足は必ずしも同じではない、つまり、長年にわたって製油所を我が国が潰してきた結果、原油が十分に確保できても実は製品が全部出回るというふうには、イコールではないと私は認識していますけれども、こういった製品不足及びそれに基づく価格高騰も含めて、引き続きやはり状況を注視しなくてはいけないと思っております。既にお話させていただいた87か所の県内の相談窓口の設置や、経済団体、業界団体への情報収集などを行っておりますが、先週の段階から少し新しい展開でお話をさせていただくと、県内の事業者からは特にナフサ由来の製品である各種資材の価格高騰や仕入れ難の声が上がってきています。具体的に申し上げると、建設業であればペンキやシンナーなどの仕入れが困難といった声であったり、あるいは製造業におけるコーティング材、製品梱包に必要な包装材、各種作業に必要な手袋、製造機械のメンテナンスに必要な有機溶剤、さらには医療業界ではディスポーザブル手袋だとかガウン、マスク、福祉業界ではポリ手袋やおむつなどの調達が困難になっているといった声が出ています。また、医療業界ではカタールのラアス・ラッファーンで、世界の3分の1のヘリウムガスが製造されていますけれども、このヘリウムガスといった一部の物品についての欠品や遅延で購入が難しくなっているなどの声もあります。また、石油製品直接で申し上げると、先ほど、政府が病院、公共交通機関といった重要施設への製品の直接販売を要請するなどの動きがある、この影響かどうか分かりませんけれども、一部の業界で重油の入手がより困難になっているといった情報も上がってきています。さらに、消費者への影響を把握するために、スーパーマーケットなどへの県内大型店舗等に対して買占め等のモニタリング調査を実施していますが、昨日の時点で実施させていただいた結果では、買占めなどは発生していません。また食料品・日用品など23品目について、これは3月末時点の数字ですけれども、価格調査では、2月に比べて10品目で価格が上昇いたしました。民間調査では、4月に2,798品目の飲食料品値上げを予定されているとの報道もありますので、引き続き注視していきたいと思っています。また県庁業務ですが、例えば公共事業で、道路工事における重油、アスファルトの価格上昇や、橋りょう工事で使用する塗料の調達困難など、一部業務で影響が出始めているところでございます。引き続き、これら情報についてはタイムリーに収集をするとともに、これは今までもメディアの皆様にも御協力を頂いてまいりましたけれども、直ちに買占めに走ったり、こういったことが必要なような状況では全くありませんので、落ち着いて行動していただけるよう、改めて県としても呼び掛けさせていただくと同時に、事業者の皆様に対しても資金繰り等の準備を埼玉県といたしましては、いち早く国に先駆けて行っておりますので、是非その辺りについては冷静な御対応をお願いしたいと考えております。
朝日
今の点に関連して、正にそういった形で企業面では悪い影響が出ていく中で、やはり一般的に考えて、じゃあ何でガソリンの補助をしているのだと、それはやっぱり矛盾しているのじゃないかというふうに、むしろ、他の海外の国でガソリンの消費を減らすためにいろいろな努力をしている中で、一方で日本の政府は一方でガソリンの補助もしている。そこはある意味矛盾するようにも見えるのですけれども、その辺り国の施策に対してなかなか物申すのは難しいかもしれませんけれども、知事としてはその辺り矛盾みたいなものをどういうふうにお感じになっておられますか。
知事
まず一般論から申し上げますけれども、原油の放出はガソリン価格と備蓄、実はイコールではない、そこを鎮静化させる効果はある程度限定的だとまず思っています。なぜならば、法律に従って国家備蓄については入札が行われて放出されますので、つまり市場価格で出ていく、市場価格より安く、去年の米みたいにより安い米が入るのではなくて市場価格で出ていくので、基本的には沈静化には役立つとしても、実は価格を下げることにはならないと思っています。そして2番目に、先週ですか、報道によると1週間で13パーセント、WTI(原油先物)で原油価格が下がったと言われていますけれども、乱高下するのが原油あるいは石油の一つの特徴で、つまり実際の実需で取引されている量の10倍以上が投機筋によって取引されているので、結局その上がるときには価格がボンと上がりすぎると。実際の需給と関係ないところで影響があるという意味では、まず一般論として申し上げれば、一定程度、石油製品に対して補助金が入る効果というのは、実はあると私は思っています。そこはガソリンが適当かどうかは別としても。ただ、中長期的な目線で見ると、どれだけイラン情勢が長引くかが正直分からないという前提で申し上げますけれども、エネルギー価格、それから石油価格に影響が及ぶとほかの原材料価格にも跳ね返るというのはこれまでのパターンでありますので、そういったことを考えると、一定のやはり秩序ある消費というものにも、私は及ぶ必要があるのではないかと考えていますが、先ほど申し上げた短期的な影響については補助で下げていって、短期的にその激変に対する措置はやはりやるべきだろうと。ただ、中長期的には、一定程度マーケットや消費者の皆様の御協力というものも織り込んでいく必要があるのではないかと私は個人的には考えております。ただ今の政府のこのタイミングについていいか悪いというのはちょっと私が申し上げるべき話ではないのかもしれませんが、一般論としてはそう考えています。
朝日
もう1点です。私も昨日の総務省と財務省への申し入れ、取材させていただきましたけれども、どうなのでしょうか、現状、特別法人事業税ですか、およそ3割がそこに国税として徴収されて再分配されているという状況ですけれども、そこがもし今後拡充・見直しされるとすると、現時点で、まだ気が早いと言われてしまうかもしれませんけれども、どの辺りまで拡充すべきだというふうに知事個人としてはお考えなのでしょう。
知事
まず、今回与党の税制調査会の方で、これを方向性として明確に書き込まれたといった中でいうと、実は前回、平成30年の時点で行った法人事業税3割の分離というだけではなくて、固定資産税とかそういったところも書かれておりますので、全体としてやはり、私は対象にしていただくということはとても大切なことだろうと思っています。ただ、前回3割分離して、当時1兆2,000億が東京の超過額だったのです。ところが一旦良くなるのですけれど、また上がっていって今2兆円となっています。両方足すと3兆円以上になっていますので、やはり全体として考える必要があるということがまず1点だというふうに思っています。それからもう1つは、やはりEコマースなどは、少なくともこの10年程度を見ると、普通の小売店の売上げが下がっている一方で、Eコマースなんかの売上げが上がっているのです。この傾向はこれから続くと思うので、したがってその是正の措置をメカニズムとしていただくのが私は一番良いのではないかというふうに考えております。例えば、消費税なんかの場合にはその1.2倍というルールがある中で是正されていますけれども、一定程度のメカニズムというものを私は考えていただいてもよろしいのではないかと思っていますので、特別法人事業税・譲与税の制度が何割であるべきかといったそこだけに焦点を絞るつもりは、現在ではございません。
朝日
もう1点、ちょっとこれなかなかお聞きしづらいのかもしれませんけれども、結果として特別法人事業税が導入されたことで、埼玉県は46道府県の中で最も増収効果が出ている、言わば恩恵が日本の中で最も大きいとも言えるわけですけれども、それでも更にまだその是正を求める、その理由というか意義というかその辺りをちょっと知事の言葉で語っていただけますか。
知事
例えば先ほど申し上げたEコマース、これを1例で申し上げますと、埼玉県に住んでいて、埼玉県で買って、埼玉県で使っているにもかかわらず、税金だけ東京に落ちている、我々その正に収奪されているのが埼玉県であり、この結果として、県税(後に訂正:経常収支比率)で言えば自由になるお金が16(後に訂正:14)ポイント程度、東京都と埼玉の間では違いますので、やはりそこが直接県民サービスの差に繋がっていることから、ここは当然に是正されなければならないと考えております。
読売
私も税の偏在の是正についてお伺いします。先ほど知事が質疑応答の中で巨額な住民サービスを行っているという言葉がありましたけれども、東京都018サポートだったりとか、保育も手厚くやっていると思うのですけれど。知事の念頭にあるこの巨額な住民サービスっていうのは、具体的に何を念頭にされているのでしょうか。教えてください。
知事
東京都につきましては、様々な行政サービスが、例えば埼玉県においても今積んでいる基金を全て払っても持続的に何年もやるのではなく、単年度でも実はできないぐらいの行政サービスになっています。具体的に申し上げると、例えば単年度でも1,000億以上の追加負担が必要になるものだとすると、保育料の例えば無償化、第一子以降ですけれども、これは1,101億円という巨額でありまして、東京都と同事業を実施するためには埼玉県は218億円上積みする必要が出てきます。また、こども医療費助成についても、これは161億円、東京都は積んでいますけれども、埼玉の場合、同じだけ自分たちの人口でやろうとすると約131億円。こどもへの現金給付月額5,000円、このばらまきがいいのかどうかというのは議論がありますけれども、これについても予算額が令和8年で1,203億円、埼玉県でやると651億円と、例えばこういったものは手当することができないものであります。また、こういったこどもたちだけではなくて、夏場の水道料金の補助であったり、民間病院対象の支援金、さらには都内の民営バス、(都営)交通に乗車可能なシルバーパスだとか、あとは省エネ性能の高いエアコンや給湯器、あるいは照明器具などへの支援などの店頭の直接値引き、こういったものが我々としては挙げているところでございます。
テレ玉
1点、企業の移転の関係でお伺いします。昨日発表されまして、埼玉県の2025年の企業の本社移転の転入超過が2022年ぶり、3年ぶりに全国第1位となりました。この受け止めについて知事からお伺いできたらと思います。
知事
御指摘のとおり、2025年本社移転企業調査、これは帝国データバンクが公表したものですけれども、埼玉県は転入超過数で再び全国第1位となりました。やはりこれは高速道路網であったり、新幹線などの交通アクセスに優れた交通の要衝である。あるいは災害に強い、また全国と比較して犯罪増加率が低い、こういった治安の安定状況など、安心・安全な事業環境、さらには大消費地の中に位置をしており、様々な産業が集積するビジネス環境など、事業活動における埼玉県のポテンシャルが企業の皆様に伝わった結果だというふうに考えています。調査の内容を見ますと、業種別で言うと一番はサービス業なのですが、次は製造業の順で流入超過となっており、埼玉県のバランスが取れた、つまり二次産業も三次産業もということでバランスが取れた産業構造を反映しているというふうに思っています。また、転入企業の元いた場所から見ると、実は東京からの転入企業が多いという状況であります。前年度と比較しても更に増加しているという傾向なので、物価上昇の影響などによって、コスト面で東京都と比較優位にある、本県の評価が相対的に高まるとともに、関東圏のど真ん中にある埼玉県、以前ちょっとお話ししましたが、1時間で約5,000万人にアクセスできるのは世界の中でも本当に数か所、埼玉県と東京都が実は日本で2か所しかないわけですけれども、こういった優位性というものが認められた、あるいは人手不足感が強い中で、生産年齢人口が他の地域と比較すると相対的に埼玉県は充実しておりますので、こういったところに評価があったのではないかと思っています。この調査については、埼玉県経済の成長だとか活性化の度合い、あるいは県に対する評価をファクトとして示す重要な指標の1つだと考えており、今回3年ぶりに、全国1位に返り咲きとなりました。今後、私自身先頭に立って、毎年やっていますけれども、本県の優れたビジネス環境を全国にPRさせていただいて、この勢いを持続させていきたいと考えています。
テレ玉
また、効果的だった取組が何かあれば教えていただけたらと思います。
知事
埼玉県の特性は先ほど申し上げたとおりです。この特性をいかに企業の誘致につなげるかということが必要でありますけれども、そこで県では企業誘致戦略を策定して市町村や金融機関をはじめ、関係機関とも連携しながら、ワンチームで企業誘致を展開しています。この企業の進出に当たっては、産業用地の確保が重要な課題となりますが、多様な立地ニーズに応えられるよう、企業局による産業団地整備をはじめとし、都市整備部を中心に市町村あるいは産業団地の整備事業者とも連携して、計画的な産業基盤整備を進めております。また、不動産事業者など民有地等についての情報収集も、不断に進めているところであります。そして埼玉県の特徴の1つとして、金融機関、不動産事業者、建設業者などのメンバーによって構成される「埼玉Rich応援団」、立地というのは立つ地の立地と、リッチの豊か、これをかけている(埼玉)Rich応援団なのですけれども、これを編成して企業誘致から立地した後のフォローアップ、つまり通常の都道府県はもしかすると企業誘致で終わるのですけども、企業を呼んだ後にもフォローアップをするという一貫した支援体制を作っており、このフォローアップ活動を行うことで再投資のニーズを高めるとか、あるいは誘致後の関係性を大切にしております。これらのメリットあるいは本県の魅力、フォローアップを含めた体制、これを市町村と連携して、トップセールスで全国にPRしております。私も毎年、去年は大阪府に出掛けさせていただいてPRしていますけれども、更なる立地につなげたいと思っております。今回、改めて1位に返り咲いたことについても、しっかりその中身を調査して、その傾向を分析し、そしてより一層多くの企業の方々、あるいは働く方々に御評価を頂けるような試みにつなげていきたいと考えています。
TBS
たびたび聞いている質問で大変恐縮なのですが、明日というタイミングもありますので、改めてお聞きしたいのですが、八潮の陥没事故の(県道草加八潮線)暫定供用が明日午前中にいよいよ始まります。ここまで来たとも言えるのですけれども、知事の思いをお聞かせいただくことと、完全復旧に向けては道半ばとも言えるわけで、今後の見通しや課題などございましたら改めてお願いします。
知事
まず、繰り返しになって大変恐縮ではありますけれども、1月28日の八潮の事故においてお亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げるとともに、御家族に対してお見舞いを申し上げ、また本当に地域あるいは周囲の住民、企業の皆様に御迷惑をお掛けしていることを心から申し訳なく思っています。そのような中で本当に皆様の御協力を頂いて、やっと暫定供用を片側1車線、両側で2車線ですけれども、これが明日、復旧の一つのエポックになると私は考えています。先ほど、やっとという話がありましたけれども、いまだにここまでしかできていないというのが正直な私の思いであり、御迷惑をお掛けしている。また通行する方々にとっても安全の問題とか、あるいは企業活動とか影響を与えていること、これを我々の肝に銘じております。なるべく早い時期に、復旧というのは事故の前と同じような環境に戻ることだと私は思っていますので、そういったことに一刻も早く近付けるように、我々としては最大の努力をしていくと同時に、明日やっとと言えばやっと仮復旧になるわけですけれども、この背景には、やはり埼玉県のみならず日本全体で点検やあるいは本格的な更新、こういった技術が確立していないといったことがありますので、他の地域で同じような事故を起こさない、この埼玉県の事故が日本で最後の事故になるよう、日本全体に発信して新しい技術の確立に努めるのが埼玉県の責任だと思っていますので、そこについても改めてしっかりと取り組んでいくことはお誓いしたいと思っています。
東京
先週、(埼玉)県警の方で発表があったのですけれども、SNS上で大野知事を脅迫する内容の投稿をしたとして、会社員の男性が逮捕されるということがありました。警察によりますと県の方から警察に相談をしたということでしたが、可能であればこの対応の経緯を教えていただきたいのと併せてですけれども、知事御自身の認識として、昨今のSNS上での言論とか、その誹謗(ひぼう)中傷とかの現状についてどう考えておられるのか、何か思うところがありましたら教えてください。
知事
まずファクトから申し上げるとちょっとすみません、日にちは覚えていないのですけれども、脅迫とも取れるような、やはり法的にも、刑法にも触れるような書き込みがございましたので、やはりそこはしっかりと法執行の機関に対して、御相談させていただくということが必要ではないかというふうに思いましたところ、法執行機関の方からこれについてはしっかり対応したいということで被害届を出すよう求められましたので、これを出したところ、その後、私も直接は聞いておりませんが、(知事)室長のところに話があったようですけれども、その後、逮捕に至ったというふうに聞いております。どういったことなのかはそれ以上私も正直存じ上げていません。他方、これらの誹謗(ひぼう)中傷はほとんど民族的な問題であったり、あるいはそれに基づく治安などであって、どちらかというと権限を持つというのは当然授権されるだけの法的根拠があるわけですけれども、法執行にしても入管行政にしても、県として我々は権限を持っていないような話について、要するに的外れな御批判を頂くことが多いのですが、正直何回もお答えしてはいるのですけども、一言で言えば、「お前の母さんでべそ的なレベルの書き込み」なので、あまり私としてはそれらが行われていること自体について、いちいち取り上げるような話でもないのかなと個人的には思っていますが、ただ、法は守らなければならないことは事実なので、そこについては厳正に対処したいと思いますし、またそういったレベルの話がずっと続くようであれば、法的な対応というのもこれから考えていきたいと思っています。(終)