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掲載日:2024年11月20日
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知事
私の方からは、今日は「イノベーション創出拠点の名称決定について」御報告させていただきたいと思っております。埼玉県では、以前から御案内させていただきましたとおり、仮称ですけれども、「渋沢栄一起業家サロン」という仮称で皆様に御案内し、そこでは様々な業種や規模の企業や、起業家等の交流・マッチングによってイノベーションを創出する拠点を、令和7年夏の開設に向けて整備を進めているという御報告をさせていただいてまいりました。この施設におきましては、「オープンイノベーションの創出・促進」「スタートアップの創出・成長支援」「イノベーションを担う人材の育成」、この3つのコンセプトの下、イノベーション創出のための様々な取組を展開してまいります。そして、このたび、この施設の正式な名称とロゴを決定いたしましたので御報告させていただきます。
施設名称ですが、「渋沢MIX」(シブサワミックス)であります。埼玉県出身の渋沢栄一翁でありますが、約500もの企業の創設に関わった方でありますけれども、そこでは幅広い人脈を活用され適切な方々をマッチングするということで企業を成長に導いてきたというこれまでの偉大なる実績があります。この偉業にあやかり、人々が出会い、混ざり合い、そしてつながり、共創する、そこで新たなイノベーションが生まれてくる、こういう場となるよう、「渋沢MIX」と名付けさせていただきました。
続いて、施設のロゴについて説明させていただきます。この施設のロゴなのですが、「異なるものが混ざり合う瞬間」を表現しています。円と四角という対照的かつ原始的な図形の組合せですけれども、これは異なるバックグラウンドの人と人との出会いを表現しております。また、異なるものが混ざり合う瞬間は、渋沢翁が「論語と算盤」(ろんごとそろばん)にて説いた、道徳と経済を両立させる、一見異なってはいるもののその両方を両立させることの重要性や、あるいは、自分と他者との関係において他者を思いやる、渋沢栄一翁が常におっしゃっていた「忠恕」(ちゅうじょ)の精神も示唆しております。さらに、(パネルを示しながら)この藍色の円とオレンジ色の四角でありますが、渋沢翁が生まれた「中の家」(なかんち)で作られていた藍玉と、渋沢翁が日本初の機械式工場を設立された深谷のレンガをモチーフとしております。
次に、施設の設置場所であります。「渋沢MIX」は、株式会社ジェイアール東日本都市開発が建設中の「さいたま新都心駅」直結の商業施設併設型複合賃貸住宅「ekism(エキスム)さいたま新都心」の5階ワンフロアを全て借り切って入居いたします。この建物の3階部分が、ちょうどさいたま新都心(駅)の改札からコンコースになります、そこで3階が直結するわけですけれども、改札口から徒歩30秒と、多くの方々が利用しやすい場所に拠点を構えます。
施設のイメージですけれども、施設の機能としては、コワーキングスペース、イベントスペース、ラウンジ、個別のブース、受付、情報掲示スペースなどを設ける予定であります。また、現在は設計中でありますけれども、施設の内装イメージについても少し御説明させてください。(パネルを示しながら)このパネル左側になりますけれども、こちらは入ってきたエントランスから受付を見たイメージであります。こちらの右側はイベントスペースのイメージであります。人と人が出会い、会話が生まれ、多様な居場所が選択できるような空間づくりを目指しており、デザインについては、渋沢栄一を想起させる藍の青、そして、レンガなどを用いて「渋沢MIX」ならではのユニークなデザインとなることを意図しています。
それでは、少し、皆様に施設の中を体験していただきたいと思います。
(内装パース動画再生・説明)
まず、エレベーターから降りると、この受付が見えます。そして、受付の隣には会員企業の製品や、あるいはイベント情報などの情報掲示スペースを設けております。この情報掲示スペースを通過いたしますとコワーキングスペースとなっています。ここは、落ち着いた静かな雰囲気で、作業や打合せができるスペースとなることを想定しています。コワーキングスペースの隣になりますけれども、個別の相談や会議、あるいは連携や協業に向けた企業同士の打合せなどができる個別のブースを用意させていただいております。そして、先ほどの受付、この奥には利用者の方々がリラックスして交流や情報交換ができるラウンジを設けています。そして、このラウンジを過ぎるとイベントスペースが見えてくるはずであります。ここでは、セミナーや発表会などの開催場所として、大人数の方を集めて賑わいを創出するスペースとしています。また、イベントをしていないときにはコワーキングスペースとして利用できるようにしたいと思っています。このように「渋沢MIX」には、人と人との出会いや会話が生まれる、多様な居場所を設けております。
是非、多くの方々に、この「渋沢MIX」で出会い、交流していただき、そうすることによって「渋沢MIX」をハブとしたエコシステムを構築し、数多くのイノベーションが生まれることを期待したいと思います。来年夏のオープンに是非とも御期待ください。一人でも多くの方々の御利用をお待ちしております。
テレ玉
まず、今回の渋沢MIX、こちらのですね、広さ、床面積がどの程度なのかというのが分かれば教えてください。あと、利用する方法ですね、これもお願いします。あとは、最後に知事がおっしゃっていましたけれども、改めてですね、この渋沢MIXへの期待感もお願いいたします。
知事
渋沢MIXの具体的なスペースについては、後ほど、担当からお話させていただきたいと思います。そして、この渋沢MIXにつきましては、施設の利用者として想定しているのは、企業の方々、あるいは起業家ですね、企業を起こす方ですね、起業家、さらには大学や研究機関、そして投資家たるベンチャーキャピタル、こういった方々を想定しております。また、その中には、学生さんみたいなものも来ていただいたりですね、あるいは多様な方々に交流していただくということを考えておりますので、利用につきましては、幅広い方々を想定しております。埼玉県内に事業所が有る無し、県内にお住まいであるなしにかかわらず、ここが様々なイノベーションのハブとなることを期待されている方々に御利用いただけるように、可能な限り広い間口を維持していきたいと考えております。
産業労働部
面積ですが、5階のワンフロア丸ごとで約465㎡となっております。
テレ玉
これを利用したい場合、例えばコワーキングスペースだということもあると思うのですけども、利用は有料とかになるのでしょうか。
産業労働部
まず、各種プログラムを動かしておりまして、そういったものに参加された方については無料と、いわゆるコワーキングスペース、こちらについては駅至便でありますので、会員以外にも、有料での利用も今検討しているところでございます。
埼玉
渋沢MIXのですね、ソフト面と言うか、以前、知事も中に常駐する顔役のような、企業や起業家をつなぐ存在がいる方がというお話があったかと思うのですが、そのあたりで何か決まっていることがあれば教えていただけますでしょうか。
知事
ソフト面としては、先ほどの場所から若干御想像いただけるかもしれませんけれども、例えば、普段、皆さんが仕事をされるようなコワーキングスペースであってもよろしいですし、あるいは商談もできますし、さらには、ここにおいて様々なイベント、イベントの中には、ピッチのような形で企業さんなり、あるいは、イノベーションを持っている方々が行っても結構ですし、さらには、先ほど学生さんと申し上げましたけれども、学生さんたちにプロジェクトをここで行っていただくといったことを考えています。そして、それだけではなくて、前回も御質問を確か頂いたと思うのですけれども、例えばこれから作られることになるロボティクスセンターであったり、あるいはSAITEC(埼玉県産業技術総合センター)であったり、こういったところとしっかりと結び付けるような、先ほどハブと申し上げましたけども、エコシステムのハブとして様々なところ、これは可能であれば、我々先行している、こういったオープンイノベーションを行っている場所とも結んでいきたいというふうに思っておりますし、その先には海外も含めてですね、ハブアンドスポーク、ハブとスポークとして結べるような形を、是非、考えていきたいというふうに思っています。また、イノベーションを担う人材の育成も行っていきますので、将来のイノベーションの担い手となる方々にも、必要な精神やスキルも是非身に付けていただきたい、こういったことも考えていますが、我々ソフトで様々な企画もありますが、大切なことはこういった場があって、そこにちょっとお茶を飲みに来れるとか、そこで少しパソコンを打っていたら面白そうなことがあったので参加できるとか、そういった場を作るということが、我々としては一番重要であると考えております。
時事
学生が入れるというお話もありましたけれども、利用に当たっては、パッと入って交流ができるものなのでしょうか。また、カウンターのようなものがイメージ図にあったかと思うのですけど、今お茶の話もありましたけれど、飲食物とかが提供されるような何かカフェみたいな利用方法もできるのでしょうか。利用者側から見るとどういう感じで交流が可能なのか、イメージをちょっと教えていただけると嬉しいなと。
知事
これは今のところ想定ではありますけれども、学生さんたちに来ていただいて、先ほど申し上げたこれからのイノベーションの担い手となるような方々として、様々なスキルを身に付けていただく、こういったことがまず考えられます。また、他のこういったスペースでも行われていますけれども、学生さん主体でのプロジェクト、こういったものを動かしていただくこともできますし、あるいは、学生さんたちが、様々な技術を学校等で行ったものをここでプレゼンテーションしていただく、こういったことも有り得ると思っていますので、想定としてではありますけれども、こういったことが考えられると思っています。また、いわゆる飲食については、ここで長時間いても、十分(取組に集中)できるような形で、飲食も提供させていただく方向であります。
時事
利用に当たっては特に予約が必要とかそういうわけではないのですか。
知事
これは状況によると思いますけれども、予約が必要になるくらいになっていただきたいというふうに思いますけれども、現時点では、イベント等は別として、通常の場合にはふらっと来ていただけるものを目指しています。
産経
(「渋沢MIX」と)英語で大文字にした意味合いというか、例えばですね、「MIX」と言うと若者が結構90年代にアイドルコールで使う用語ではあるのですが、親しみやすいと思うのですが、これを大文字で英語にした意味と、この名称に関して、知事がどのような印象を受けられるかと、この2点をお願いいたします。
知事
最初の質問は、すみません、私には難しすぎるので、後で担当からお答えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、後者の方につきましては、私は、渋沢栄一翁の1つのすごさというと、私が評価するようなことはちょっと失礼ではありますけれども、ただ、渋沢栄一翁のすごさというのは単に企業の創設に関わっただけではなくて、御自身がお持ちになっていた人脈をつなげるとか、あるいは様々なことを依頼されて、「では、この人にやらせましょう」と、こういった正にクロスロードになってきたといったすごさがあると思っています。そういった意味では、そのクロスロードを表すような言葉というものは良いなというふうに私自身考えましたし、私は正直、こういった命名とかそういったもののセンスがないので、下から上がってきたものの中から選んだだけですけれども、ただ、渋沢栄一翁が行ってきたことを表す言葉としては、1つのやり方なのではないかというふうに感じました。
産業労働部
先ほども知事が申し上げましたように、人々が混ざり合うというところから、まず「ミックス」ということを決めました。その上で、ロゴデザインを続いて考えるときに、どのような形でミックスというのを出せるか、強調するかというところで、大文字でまず「MIX」を大きめに作り、その脇に「渋沢」を配置するというデザインにさせていただいたところでございます。
テレ玉
8月27日の定例記者会見で、知事は浦和美園地区に新たな病院を開設予定の順天堂大学から、総事業費は2,186億円、開院時期も20か月延期などと記載された事業計画の見直しが必要とするメールが届いたことを発表されました。また、大学に対して県は開院時期を変更する場合は、新たに計画の変更申請を提出する必要があることや、医師派遣は現在の計画どおりに実施することなどを求めたということでした。あれから3か月近く経過しますが、その後の進捗状況について伺います。
知事
まず、先ほど御指摘があったとおり、県からは8月26日付けで、変更申請書を速やかに提出することを要請した文書を発出いたしました。と申しますのも、当時8月27日に御報告させていただきましたけれども、このメールで順天堂大学から頂いた情報ですか、については、詳細等については、これから申し上げるという、そういった書き方になっていたので、そして、それからさらには、単なるメールではなくて、変更申請書がやはり必要であるということ、この2点からこういった要請をいたしました。そして、その後ですけれども、順天堂からの月例報告であったり、あるいは担当者への電話連絡などによって、我々の担当者の方から、進捗状況は確認させていただいておりましたが、この変更申請書の提出については、見直し作業中ということでありました。そんな中、8月26日に出したのですが、10月の末になっても、変更の申請書の提出がなされない状況にあり、今もまだ来ておりません。そういった中で、8月26日の文書発出から2か月が過ぎましたので、ちょうどその2か月後の10月25日付けで、県の方から病院整備計画の変更を希望する場合は、12月2日(月曜日)までに変更申請書を提出することとした文書を発出いたしました。現時点ではですよ、順天堂は約束どおり、竣工することになっていますし、仮にそれを延期するにしても、早期の開院が待たれるところでありますので、そういった思いを仮に順天堂が持っているとすれば、やはり早期にこの変更申請書については出す必要が出てきますので、申請書を出すのが遅れれば遅れるほど、一般論で言えば開院は遅れると思いますので、そういった意味では、我々としては、早急に提出してくださいということを申し上げたのですが、現時点でも変更申請書の提出はございません。これが今の現状です。
テレ玉
12月2日までに変更申請書の方をですね、提出するようにというお話でした。まず、それに対する大学側の反応、回答などがあったのかというのが1つと、12月2日と期限を設定した12月2日の理由というのも、何かありましたらよろしくお願いします。
知事
まず、後者の方からお話させていただきますが、順天堂に対しては、速やかに提出することとしておりましたので、それが8月26日付けの文書でした。速やかに提出するよう求めたわけですけれども、「速やかに」が我々の感覚で言う「速やかに」ではなかったので、そこで8月26日から2か月後に、(12月2日までに変更申請書を提出するよう文書にて)改めて申し上げていますので、さらに8月26日から、文書でこれを提出した後に、3か月が経った12月2日が適当として思いました。これ(起点が8月)26(日から)で、12月2日なので、実は3か月が経過する11月末にしたかったのですが、30日が土曜日という、若干すみません、そういう事務的な理由で、12月2日になっています。また、大学から変更申請については、正式な回答は今もってございませんし、申請書の提出もありません。他方で、先ほど申し上げたとおり、担当から連絡はしておりますので、大学側からは事務的に変更申請書の提出について、準備を進めていくというふうに聞いております。
テレ玉
仮に12月2日までに大学側から変更申請の提出があった場合なのですけれども、その場合の今後のスケジュール感というのは、どういったふうになっていくのでしょうか。
知事
我々としては一刻も早い開院を望んでいるところであり、仮の話に対してお答えするべきではないとは思いますが、仮に、そうなった場合には、まずは順天堂側に対して、これを提出する意思がそもそもあるのかどうか、これを確認した上で、速やかな提出を求めることといたしたいと思います。
埼玉
先ほど、担当者間ではやり取りがされているということだったと思うのですが、県として順天堂大学側が、何に時間を要しているのか、「費用がここでこれだけかかっています」をまとめるのにかかっているのか、なぜなのかという部分が、もし県で把握されているところがあれば教えてください。
保健医療部
私どもの方で確認しているところですと、事前に7月に提出された文書のレベルの内容になっております。価格高騰があって、内容の見直しが必要になっていると。その内容の見直しについては、具体的なところがちょっとお伺いできていませんので、変更計画書の内容をしっかり確認したいなと思っております。
毎日
これは先ほど、順天堂側に(12月)2日までに提出がなかった場合、提出する意思があるかどうか確認するということで良いのですよね。仮になかった場合は意思確認をしますと。それで、ずっと順天堂側は「提出します」と多分、県の方にはずっと言い続けていると思うのですが、最終、いつまで待つのですかね。いつまで待つのかというのを言えるかどうか分かりませんが聞きたいのと、あと医療審議会の方々にはちゃんとした場で説明しなくて良いのでしょうかという、提出されなかった場合でも、それは変更届が出たら医療審議会を開くのは分かるのですが、なかった場合も審議会のメンバーの方々に説明しなくて良いのかというこの2点です。
知事
まず、2日までになかった場合には意思を確認して、それ以上はいつまで待つのだと、こういう御質問だろうと理解しますけれども、我々としては、少なくとも今メールで「変更をしたいので、これから説明します」とこういうメールでありましたので、したがって、その(変更申請書を)出すことを前提だと思っていますので、仮に大変長い期間がかかるとか、しかも早期に開院するということは、今のところですよ、少なくとも現時点では、我々の共通の理解だと思っていますので、したがって、いつまで待つのだという仮定自体は立てていないところでありますが、ただ、正直、我々としてもいつまでも待てないことも事実なので、そこから仮にそういったことがあった場合には議論をするべきだろうと思っています。それから2つ目のですね、医療審(議会)ですけれども、医療審に対しては私側から諮問することになりますけれども、申請書が来なければ、諮問をする中身がありません。したがって、情報の提供は、先般の8月26日等についてはお伝えしています。ただ、新たに諮問するものがない場合には当然(医療審議会は)開かれないし、我々の方から諮問するものもないという状況であります。
NHK
関連なのですけれども、提出されれば、その内容を医療審議会に諮って、整備に向けて進んでいくことになると思うのですけれども、今の予定ですと、来年の4月の着工というのが1つの目途かなと思っております。それを仮に目指すとすれば、いつまでに出されるのがぎりぎり間に合うのかという、県としてのスケジュール感というのは今お持ちでしょうか。
知事
これからですね、まず、内容を確認する必要があります。申請書についても。それが仮に申請書として必要なことを満たしているとする場合には、この後、地域の医療提供体制について協議する、「(埼玉県)さいたま地域医療構想調整会議」に御意見を伺うことになります。その後、医療審議会に諮問します。そして、審議会からの答申を踏まえて、変更の可否について、我々が判断するということになります。したがって、一般論で申し上げてですよ、可能な限り早期に開院するためには、私達が残された余裕のある時間というのは、あまりないのだろうというふうに思っています。だからこそ、順天堂大学から8月26日に我々が要請したにもかかわらず、(変更計画書の提出が)ないために、督促と言うと変ですけれども、期限を付したのはそういう理由であります。したがって、いつまでが期限かと言われれば、我々はここが期限だと思って提出を求めたというところでありますので、まずはこの期限内の提出があるという前提で、可能な限り早期に次のプロセスに入っていきたいと思っています。
NHK
これまでは県はどちらかと言うと待ちの姿勢と言うか、大学病院側からの回答をいつも待ち続けているという印象だったのですけれども、今回こういうふうに督促というか期限を設けて返答を求めたのは、やはり来年の着工というお尻があるから動いたということですかね。
知事
私たちは、もちろん一番大切なことを医師派遣ですけれども、そして来年度の着工も含めた期限というものは遵守いただく、あるいはそれに向けてですね、最大限の努力をするということが、我々、当然そういった想定でいますので、そうだとするとやはり、仮に変更したいとしても早期に出していただかなければならないことは事実でありますので、そういった意味で本来であれば、今日までには提出するべきものだとは思いますけれども、そうでない以上、12月2日という期限を切って、少なくともそこまでには下さいというふうに申し上げたつもりです。
テレ玉
国立社会保障人口問題研究所が都道府県別の将来の世帯数などを推計し、発表しました。それによると、埼玉県は全世帯に占める一人暮らしの割合は、2050年には2020年から7ポイント余り増えて41.2パーセントになる見込みです。65歳以上の1人暮らしの割合は19.2パーセントまで上昇し、単身の高齢者の生活をどう支えるかが課題です。今回の調査結果についての知事の所感と県が取り組んでいる孤独・孤立対策、それとその課題について伺います。
知事
今回の社人研(国立社会保障人口問題研究所)の発表は、人口構成とは必ずしも一緒ではなくて、今度は世帯に関するものでありました。65歳以上の1人暮らしの世帯についても、これまでも、今は比較的まだ若い県ではありますけれども、その増加のスピードは全国トップクラスであると、これまでも見込まれてきましたが、今回の推計では増加のスピードが更に加速するということが見込まれることとなりました。そうだとすれば我々としては、こういった高齢者の単身世帯といったものを前提とした社会を我々としては想定せざるを得ないわけであります。そこで、これまでは一定程度、家族が高齢者の生活支援を行う、あるいは見守りをするという役割を担ってきた、これはファクトとしてあると思います。しかしながら、今後は、地域の多様な主体が高齢者をサポートする体制づくりを一層推し進め、誰一人取り残さない埼玉にしなければならないという時代の要請が来たのだというふうに思っています。そのために、埼玉県においては、例えば高齢者、これ高齢者だけではないかもしれません、世帯が小さくなると、そこでの弱者には例えばこどもがいます、高齢者やこどもたちを見守ることができるコンパクトでレジリエントなまちづくりを進めなければならないということで、5年前から埼玉版スーパー・シティプロジェクトを推進してまいりました。こういった孤独対策については、我々、今いる人たちが、しっかりと社会の変化の認識して、対応していくことも必要ですが、まちづくりからこういった孤独対策・高齢化対策について対応するということが、私たち埼玉県として取り組んでいるところでございます。
TBS
先週も触れられていると思うのですけれども、「103万円の壁」の見直しについて、改めて御意見をお伺いしてもよろしいでしょうか。
知事
いわゆる「103万円の壁」については、30年以上にわたって同じ額で放置されたということであり、また、その根拠となっている、例えば基礎控除についても、人間らしい生活をしなければいけないというふうに定められてはいるものの、48万円というのは果たして我々の感覚と合うのか、あるいはこの48万円が適切な根拠のある数字なのかというと、(根拠は)ないものだと思っています。したがって、私は「103万円の壁」を見直すことについては賛成であるし、やらなければならないと考えています。ただ、30年間行ってこなかったものを、いきなり30年分引き上げてしまうと様々な問題が出てきます。そこで、前回申し上げたのですが、「包括的かつ段階的」と申し上げましたが、この「包括的」については、103万円だけではなくて、これを仮に議論し出すとですね、年金の話であったり、先ほど申し上げた基礎控除、あるいは他の控除の在り方、さらには働き方、こういったことも絡んでまいりますので、こういった全体的な包括的な議論を1つは望みたい。それから2つ目は、地方の税制に対する影響等も出てまいりますので、これをいきなり引き上げるにはやはり議論があるし、あるいは仮にいきなり178(万円)と言っていますけれども、こういった額に引き上げるのであれば、そこに対する激変緩和措置と言うのでしょうか、地方に対する財政的配慮、これが必要になると私は思いますので、賛成ではあるけれども包括的かつ段階的な対応が必要と考えています。
TBS
それともう1つですね、現在、相次いで各都道府県の知事の方たちが反対の声を上げているという現状もありまして、それに対して、国民民主党が、知事会での圧力とか根回しがあったということも指摘しているのですけれども、そのようなことは実際あったのでしょうか。
知事
まず、各都道府県の知事さんたちがそれぞれ御意見を、私が意見を述べているように、述べるのは自由だろうと思っています。知事会として、これを今のところ申し入れたのかどうかというのは私も知りませんけれども、いずれにしても、そういった根回しと言うのでしょうか、こういったものがあったということについては承知しておりません。私としては、必要な要望は国に届ける必要があると思いますけれども、ただ、根回しやこういったものがあったかどうかということは承知しておりません。
時事
17日投開票の兵庫県知事選についてお伺いしたいのですけれども、前職の齋藤元彦知事が再選したことについて、知事の御所感を教えてください。また今回、SNSの情報が有権者の投票行動に大きな影響を与えたと指摘されていますけれども、今後の選挙の在り方などで思うところがあれば教えてください。
知事
まず、所感と言うのでしょうか、選挙の結果は兵庫県民の皆様の意思の表れでありますので、当選された齋藤氏にはお祝いを申し上げたいと思います。詳細について承知しているわけではないのでコメントは難しいのですけれども、ただ、兵庫県議会からは全会一致で不信任決議を受け、失職して臨んだ選挙でありました。そういった経緯に鑑みれば、齋藤氏の続投を選択した兵庫県民の期待に応えていく必要があると考えており、同じ知事として、地方自治の発展のために取り組んでまいりたいと考えております。また、SNSの話ですけれども、あくまでも選挙技術的な観点から、一政治家として述べさせていただきたいと思いますけれども、それぞれの候補者、これは齋藤候補者を含めてですが、SNSの活用自体は特段目立ったものではなかったと言うか、普通と同じだと思っています。街頭活動を積極的にしてその様子をSNSで頻繁に伝える、これは最近の政治家みんなやる話なので。ただ、私もかつて某党のネット局長を務めたことがありますけれども、そこでもつくづく痛感したのは、リアル、現実の世界で大きな話題となっている場合には、ここにSNSが果たす役割は極めて大きくなる、つまり拡幅する力があって、更にSNSは拡幅したものを別の方々が切り取って発信するようなこともあるので更に拡幅するということで、現実世界で話題になっている場合にはこれが非常に大きなものになる。ただし、現実の世界で何の話題にもならないようなものであると、SNSをどれだけ行使してもなかなか伝わることがないということだと思うので、したがって、私はSNSとそれから現実の活動というものは、相互にリンクしている、非常に重要な、何と言うのでしょう、方程式になっていると思いますので、今回のSNSにおける、結果として、大きく拡散した結果を見ると、有権者が齋藤候補に対する関心が高かった、あるいは、リアルの世界での齋藤候補の動向や発言やこれまでの経緯などについて強い関心があり、それをSNSが、有権者として拡散したということで、結果に結び付いたということなのではないかというふうに思いますので、選挙技術的には、候補者のやり方としては、特段、非常に目立ったというものではなかったけれども、結果として、そのような効果が現れる形になったのだろうと、方程式にはまったと言うのでしょうか、と思っています。
NHK
先週の県民の日についてお伺いしたいと思います。県庁オープンデーもかなり賑わいを見せていて、1万9千人余りの方が来場されたと伺いました。知事もイベントなどに登壇されて、盛り上がりについて振り返りをお伺いしたいのが1点と、先週、「どこに行くとしても県民の日であるということを感じて過ごして欲しい」という発言が知事からあったかと思います。私も東松山の動物園(埼玉県こども動物自然公園)に取材に伺いまして、例年、県民の日が(来場者が)一番多いくらいで1万人以上の方が訪れて、通常の平日と比べると5倍以上の来園者だったと伺いました。かなり、県民の方々も御家族と一緒に過ごせた日になったのかなと思うのですけれども、どういったふうに過ごしてくれていたら良かったと思うか、というのを伺えたらと思います。
知事
私も県民の日は、県民の日関連のイベント、記念式典に始まって、その後には島崎 遥香(しまざき はるか)さんの「埼玉応援団」の任命式、さらには植樹祭関連のイベント、そして、こどもたちの意見を聴くといった様々なイベントに参加させていただきました。非常に有り難かったのは、天候にも恵まれたこともあって多くの方々にお越しいただき、そして特に今回は、私個人的に強く感じたのは、こどもたちといろんな意見が交わせて、県民の日で学校が休みだったと思うので、そういった子たちに来てもらってとても良かったと思っています。そして、もう1つ、今年の特徴は、例年と違うのは、渋沢栄一翁を前面に押し出したといった特徴もございました。そこはおそらく、まだまだPRしたいとは思いますけれども、ただ一定程度の効果はあったというふうに思っていますので、人数だけではなくてですね、多くの方々に埼玉県について意識していただける日になったのではないかということで、今回の県民の日は、私は良い県民の日になったのではないかと思っています。また、二宮さんがおっしゃったように、クオッカとかですね、話題のものがいるところに行っていただくときも、埼玉オリジナルのものを意識していただけるようなところに来てくれるとすれば、(埼玉県)こども動物(自然公)園には、クオッカのように埼玉オリジナルのものがありますので、そういったところに多くの方が集まってくれたというのは、私も、すみません、今初めて(埼玉県)こども動物(自然公)園の県民の日の話は聞いたのですけれども、とても有り難いお話だと思います。(終)
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